20. ヨルダンで乗継の合間にジェラシュ遺跡へ:サウジ、クルディスタン、イスラエル、ヨルダンの旅

2020/01/03 - 2020/01/03

イスラエルから日本への帰路、ロイヤルヨルダン航空でヨルダンの首都、アンマンに向かい、アンマンでカタール航空に乗り継いで香港へ向かう。アンマンでの乗り継ぎはフライト時間を合わせれば2,3時間の乗り継ぎ時間だけで済むことができるが、これではアンマンを楽しむことができない。そのためわざと「乗り継ぎに丁度良い」時間を外し、14時間の乗り継ぎ時間を作りアンマンを観光することにした。

14時間とはいえ、空港に3時間前には到着したいし、空港から市内までの移動時間を2時間確保すると実際には7時間ほどしか観光時間はない。
とはいえ、アンマンには19年前に一度訪れているので、移動時間のロスはあるもののジェラシュ遺跡に行くことにした。

ジェラシュ遺跡は古代ローマ時代の遺跡であり、列柱道路や神殿、円形競技場など、当時の栄華を色濃く残す素晴らしい遺跡であり、隣国シリアのパルミラ遺跡を彷彿させる。

アンマンからはバスで行くことができるが。訪れたこの日は金曜日、公共交通機関のほとんどが止まってしまっていたので、バスターミナルでタクシーを広い向かうことにした。

アンマン滞在でさジェラシュ遺跡以外の場所も候補地に入れていたが、訪問地の選択に間違いはなかった。

エリア ジェラシュ(ヨルダン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 観光バス タクシー ヒッチハイク 徒歩 飛行機
• 航空会社: エア アラビア 海南航空 ピーチ航空 ペガサス航空 カタール航空 ロイヤルヨルダン航空 サウディア
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

関空から出発し、西安で乗り継ぎ広州へ。そして広州からサウディアでサウジ第２の町、ジッダへと向かった。
今回の旅はジッダから空路、メディナに移動後、エアアラビアでシャルジャで乗継ぎ(時間が15時間あるのでシャルジャを観光)、イラクのクルド人自治区のエルビル、そしてエルサレムを観光する。
日本への帰路、ヨルダンのアンマンでも乗継ぎ時間があるので、17年ぶりにアンマンに訪れ観光することにしていた。

エルサレムのホテルを深夜に出発し、テルアビブ　ベングリオン国際空港に向かった。

ダマスカス ゲート ルームズ モーテル ホテル

深夜一時にホテルからシェルートでテルアビブ ベングリオン国際空港に到着した。

ベン・グリオン国際空港 (TLV) 空港

空港にはプライオリティパスが利用できるラウンジがある。その一つがダンラウンジ。ロシアの定番朝食、カーシャもある。

ロイヤルヨルダン航空には初めての搭乗だ。イスラエルのテルアビブからアンマンまで約50分のフライト。

ロイヤルヨルダン航空 航空会社

機内の様子。

テルアビブベングリオン国際空港を飛び立つと眼下にテルアビブ市内がみえる。高層ビルが建ち並び近代さが遠目にも伝わってくる

テルアビブ市内を離れると肥沃そうな平原が広がる

50分のフライトで出てきたのはオレンジジュース

恐らくヨルダン上空だと思うが、イスラエルとうって変わる

フライト時間50分と言えば大阪～東京間と同じだが、それよりも近くに感じる。
アンマン周辺は緑が多い。

アンマンに到着だ。

アンマン国際空港に駐機しているロイヤルヨルダン航空。

アンマン・クイーンアリア国際空港 (AMM) 空港

空港の玄関にでた。茶色いボックスのような場所で空港から市内へ行くバスのチケットを買うことができる。

バスにのりアンマン市内へ向かう。

19年前アンマンに訪れたときはシリアのダマスカスからバスで訪れた

近代的なビルが建設途上にある

エアポートバスにのりムジャンマ シャマーリー（北バスターミナル）に到着した。空港から1時間もかからない。

バスターミナルに到着してみると何も営業はしていないしバスも止まっていない。一体どう言うことかと、疑問におもってすぐに、はっと気づいた。今日は金曜日だった！と。

ジェラシュ遺跡までバスで行くのは断念し、タクシーで値段交渉して向かうことにした。

タクシー タクシー系

タクシーで40分ほどでジェラシュに到着。

遺跡の駐車場で待ってもらい見学に。遺跡の入口にはお土産店が軒を連ねる

ジェラシュ遺跡 史跡・遺跡

ジェラシュ遺跡は訪れて良かったと思える遺跡だ。

アンマン郊外にあり、立地は良い。こんな立派な遺跡だったとは思いもしなかった。

恐らく復元されているのだろう。壁面が石垣と比べると新しく感じるが、最初に現れたこのハドリアヌス帝の凱旋門は迫力がある。柱や装飾があしらわれ、ジェラシュ遺跡の前半に現れる遺跡では抜群のインパクトのある建物だ。

ハドリアヌスの門 (凱旋門) 史跡・遺跡

ハドリアヌス帝の凱旋門

遺跡の一部

ジェラシュ遺跡をゆっくり歩こうと思うと2キロくらい歩くことになるので、最低でも一時間は必要だ。

遺跡の敷地は結構広い

背後にハドリアヌス帝の凱旋門

柱の一部が落ちている

ジェラシュ遺跡にはシナゴーグや教会、公衆浴場、円形競技場、神殿など様々な建築物が残されている。

2000年以上前にこんな技術があるのに驚きだ。

見事なトンネル

象徴的な建造物のひとつがこの列柱

フォルムの石畳も整然としている

フォーラム (オーバルプラザ) 史跡・遺跡

フォルムの丘の上には神殿が見える

ゼウス神殿 史跡・遺跡

列柱道路

列柱通り 史跡・遺跡

地震の倒壊の影響だろうか、規則正しく崩落している。

ローマの影響により作られた町はどれも同じような作りになっているのだろうが、ジェラシュ遺跡を歩いていると、その風景共々シリアのパルミラ遺跡を思い出させる。

2000年以上前の技術は改めてすごいと感じられる列柱道路

柱の背後に見える門構えだけ残っている遺跡は大聖堂の跡。

大聖堂 史跡・遺跡

こちらも教会の跡だったかな

ニンファエウム
紀元前191年に建造された古代ローマや古代ギリシャの泉の神であるニンフを祀った神殿跡

ニンファエウム 史跡・遺跡

ニンファエウム

列柱道路を再び散策。

アルテミウス神殿

列柱道路の柱はどうやって作られたのか、不思議だ。

右側の装飾された石は柱の登頂部にあしらわれたものだろうか？確かここは大聖堂跡だった。

列柱道路のの一部は地震で崩れ落ちている

手前が四面門で、奥にみえるのが北門。ここで行き止まりとなっている。正面からでは分かりにくいが、通常の門は前後の二面から往来することになるが、四面門はその名の通り、両サイドにも門が作られており、四面で往来が可能だ。四面門はシリアのパルミラ遺跡でもあった。

小さな円柱の石材は柱にしては小さい。一体何に使われていたのだろうか？

北端まで続く列柱

左端にみえる北門がジェラシュ遺跡の北端になる

石垣の上にも人が歩けるような道が作られている

無造作に柱の残骸が転がっている

神殿を背後から見るとこんな感じだ。

丘から見ると、神殿の下には街が広がり、下界と隔絶した特別なものだと言うのがよくわかる。

少し離れた場所から遺跡を見た

広場のモザイク画が見事だ。

モザイク画が残された広場がある。

アルテミス神殿には多くの観光客が訪れれば

アルテミス神殿

復元された門と壁

丘の上に登ると一望できる

列柱に太陽の日差しが差す。

列柱道路意外にも柱が建ち並ぶ

遠くに凱旋門がみえる

柱に囲まれた道路には日本の線が入っているようにみえるが、これは馬車が幾年も通り続けてできた轍だ。

長くのびる列柱道路

遺跡に日差しが当たり、まるでスポットライトのようだ。

街の東側には現在のジェラシュの町並みが広がっている

遺跡のひとつ、フォルム

ジェラシュ遺跡

日陰とのコントラストが素晴らしい

ギリシャの神殿を彷彿させる。高台に建つのがゼウスの神殿

古代ローマ劇場の入口。

古代ローマ劇場、サウスシアターの内部

ローマ劇場の内部は神殿のようだ

ローマ劇場にも石柱が建ち、当時の栄華を偲ばせる。

ローマ劇場の保存状態も良い。

フォルムの様子

崩れた石垣を見ると、積み上げかたがよくわかる。どの石もちゃんと切られて出されているものだ。

フォルムを丘の上から眺めるとその大きさがよくわかる

地震がなかったらもっと保存状態が良かったのかもしれない

南門に戻り、タクシーでアンマン市内へと向かった。