2019/05/29 - 2019/05/29
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alchemistさん
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日本の蘭学、あるいは西洋医学に大きな足跡を残したシーボルトは、かたやヨーロッパにおける日本の理解にも大きな功績をあげた。
彼の跡を訪ねライデンを訪れた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ザーンセ・スカンスから鉄道で1時間。途中アムステルダムで乗り換えてライデンにやってきた。
コンクリート護岸のない川辺はこころ安らぐ。ライデン中央駅 駅
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日本から帰国したシーボルトがしばらく住んでいた居宅跡が日本博物館として公開されている。
シーボルトハウス 建造物
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シーボルトが滞日中に収集した日用雑貨や、絵画、動植物の標本などのコレクションが多数展示されている。文化文政期の日本のタイムカプセルだ。
シーボルトハウス 建造物
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コレクションには地図が多く含まれている。
これは四国遍路の地図だ。
シーボルトの離日時に彼のコレクションを搭載した船が台風で難破し、流失した荷物の中に国外持ち出し厳禁の伊能忠敬の地図が発見されたことが、シーボルト事件の発端とされている。
シーボルト事件では天文方の高橋景保はじめ多くの蘭学者が連座しおとがめを受けている。シーボルトハウス 建造物
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これは京都の市街図。
シーボルトは医師のほかに、情勢探索の使命も帯びていた。
地図の収集はその目的達成のために必須のアイテムだったのだろう。
なお、最近の研究では、シーボルト台風での難破が事件発覚の契機という説には疑問符が投じられ、江戸の調査で露見したとの説が有力になりつつあるとか。シーボルトハウス 建造物
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東海道の道中絵図。
大井川周辺が描かれているが、欄外上部に地名がアルファベットで表記されている。シーボルトハウス 建造物
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植物標本が多量に作られているほか、動物の剥製もコレクションに含まれている。
よくぞ持ち帰ったものだ。シーボルトハウス 建造物
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オランダ商館の医師として来日したシーボルトは出島外に鳴滝塾を開設し、治療や教育を通じ西洋医学を日本に植え付けた。
シーボルトハウスの奥庭にシーボルトの胸像があった。シーボルトハウス 建造物
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シーボルトハウスは日本を対象とする博物館として日本に関する特別展を開催している。
この時は日本の写真アートの展示。
あ、アラーキーだ。シーボルトハウス 建造物
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受付にいたキューレーター。
日本語ぺらぺら。
観光案内やレストラン紹介をしてくれた。シーボルトハウス 建造物
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さっそく教えてもらった『WAAG』というレストランへ。
WAAGは計量所を意味する。
オランダの港や市場には計量所がつきものだ。 -
計量所跡がレストランになっている。
高い天井が気持ちいい。 -
こちらはバーコーナー。
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昼だけどビール飲んじゃおう。
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クロックマダム。
計28.3ユーロ。 -
店の奥に秤の展示コーナーがあった。
いかにも計量所らしい。 -
オランダは東インド会社を先頭に押し立て国際商取引にまい進する。
それを支えた資本主義の精神の底流にあるのは厳密な計量に基づく公正な取引である。 -
そのためには正確な秤が欠かせない。
長崎の出島でも、商品を陸揚げする出島水門の傍らに秤が設置されている。 -
ライデン中心部の小高い丘にライデン城が築かれている。
ライデン城は八十年戦争とも呼ばれるオランダ独立戦争においてクライマックスを飾った歴史的遺跡だ。ライデン要塞 城・宮殿
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16世紀後半に始まった八十年戦争は、カトリックの擁護者を標榜するスペインハプスブルグ家と、その支配に抵抗するプロテスタントのオランダ市民との闘いである。
アムステルダム、ハーレムを制圧したスペイン軍はライデンに迫る。
ライデン市民はこの要塞に5ヶ月にわたり籠り、飢餓と疫病で人口が半減するまで抵抗。
ライデン攻略に失敗したスペイン軍は撤退のやむなきに至り、それを契機にオランダは独立を果たす。ライデン要塞 城・宮殿
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そんな市民の誇りのライデンの要塞を舞台に結婚記念写真を撮影中のカップルがいた。
ライデン要塞 城・宮殿
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カメラマンは様々なアングルから撮影。
それにしても、この要塞は全市民が立てこもるにはあまりに狭い。ライデン要塞 城・宮殿
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再婚なのかな?
娘同伴だ。
ピクニック気分で結婚記念写真撮影会。ライデン要塞 城・宮殿
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要塞を降りてライデン大学にやってきた。
この大学は5か月の籠城に耐えたライデン市民の勇気と辛苦を讃え設立されたオランダ最初の大学だ。ライデン大学本部 建造物
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そのライデン大学には植物園がある。
日本から帰国したシーボルトはこの植物園で日本から持ち帰った植物を栽培。
シーボルトはヨーロッパにおけるジャパノロジー=日本学の始祖でもある。
植物園開園400年に際して、シーボルト記念庭園が設けられた。ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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シーボルト記念庭園ではおりしも日本由来の藤の花が盛りを迎えていた。
ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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シーボルトが日本から持ち帰ったケヤキも大きく育っていた。
ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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枯山水の庭を背景としてアヤメも花ざかり。
シーボルト以前、ヨーロッパで知られていた東アジアの植物は34種にすぎないが、シーボルトは730種を紹介した。ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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シーボルト記念庭園には灯籠が置かれ日本風の土壁も。
白壁ではなく赤であるところに違和感はあるけれど。ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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赤い壁の前にもシーボルト像があった。
像の周りにはガクアジサイが植えられていた。
紫陽花はシーボルトがヨーロッパにもたらした花。
彼は日本の妻であるお滝さんの名前をとって「OTAKSA」と名付けた。ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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ライデンを歩くとあちこちの壁に詩が描かれている。
世界中の詩がそれぞれの言語で描かれる「壁の詩」プロジェクトだ。
ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、ヘブライ語、フランス語、トルコ語、モロッコ語、インドネシア語の文字が町のあちこちに点在している。
ライデン大学付属植物園に日本語で描かれていたのは菅原道真のこの和歌。ライデン大学付属植物園 博物館・美術館・ギャラリー
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ライデンにあるレンブラントの生家跡には油絵を描くレンブラント少年の像があった。
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我々の印象ではライデンといえば大学とシーボルト。
現地に行くとレンブラントの生まれ故郷というのが一番のセールスポイントのようだ。 -
レンブラント公園の川を挟んだ向こうにはレンブラントの父親の持っていた風車
プット風車 建造物
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川に舫っているのはリーフデ号と名付けられた船。
関ヶ原の戦いのあった1600年、大分の港に台風に見舞われ難破寸前のオランダ船が入港した。それがリーフデ号。
生存者は24人、そのうち立てたのは6人だけであった。その後も衰弱した船員たちが次々に死亡したので、日本で生活を始めたのは18 人となった。
その中に、三浦按針の日本名をもらったウィリアム・アダムスと八重洲の地名の元となったヤン・ヨーステンがいた。
リーフデとはオランダ語で慈愛を意味する。 -
レンブラント橋のたもとから見たプット風車。
プット風車 建造物
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シーボルトコレクションが多く所蔵されているライデン国立民族学博物館にも行きたかったが閉館時間が迫っているのであきらめよう。
駅に向かう途中にこんな建物があった。スタッズカフェ・ファン・デル・ヴェルフ カフェ
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屋上のゲーブルストーンを見ると白馬に乗った騎士。
八十年戦争の勇士なのだろうか。スタッズカフェ・ファン・デル・ヴェルフ カフェ
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ライデン中央駅でソフトクリームを食べて、アムステルダムを目指す。
ライデン中央駅 駅
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ホテルに戻ってクラブラウンジ。
ルネッサンス アムステルダム ホテル ホテル
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オリーブとフルーツでカクテルタイム。
ルネッサンス アムステルダム ホテル ホテル
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ホテルの近くにJacketzというハンバーガーショップ。
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今日の夕食はこれだ。
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チーズたっぷりのハンバーガーと、
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付け合わせのグリーンサラダ。
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