奈良 平城宮跡周辺万葉サイクリング伴走記 続編

2019/10/16 - 2019/10/16

　続編とは勝手な表現で、出向いたのは私一人だけでした。過日のサイクリングで皆さんと別れた後訪れる予定だった「安康天皇陵」が見付けられず、時間が迫ってきたのでその後の予定だった奈良在住のＡ氏との飲み会に流れ込んでしまいました。もっとも、飲み会は河内温泉大学キャンパス付近で開催しました。

エリア 奈良市(奈良)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 自家用車 バイク

　Ａ氏は元Ｍ新聞の敏腕社会部記者で活躍し最終は学芸部長となられた方です。社会部や学芸部を通じて仲良くしていただいていました。彼の近くを走るという口実でお声がけしたとこと、氏の都合で夜の部となったもの。昔話に花が咲き楽しい一時を過ごすことが出来、お酒もすすみ近々輪を広げての再会の約束も。その酔いから醒めた本日、再び西大寺から西の京付近を銀輪行したと言う前書きが長くなりました

　唐招提寺山門

　唐招提寺偏額は孝謙天皇の御筆と伝えられています。現物は模造品です。
　前回のサイクリング時に講師の偐家持氏より偏額の事をお聞きし、道路から眺めようとしておられた参加者に切符切りから高圧的に自転車は早く立ち去れ･･･と追われるように去って観られ無かったもの。
　鑑真和上や孝謙天皇の思いも、千年後には断ち切れたのかな。

　薬師寺東西の塔（東塔は足場と覆いがかけられています）

　二十代安康天皇陵は、奈良パークホテルの裏に見える丘がそれでした。ワカタケルの小説の追っかけをした記事で関連御陵を紹介するつもりが安康君だけ撮り忘れていたもの。これを加えて十六代仁徳天皇から 二十六代継体天皇までの御陵の写真が揃いました。後刻、拙稿「日経新聞連載小説「ワカタケル」完結　登場の歴代王稜を行く」に手を加えます。

　安康天皇陵

　安康天皇陵拝所

　同制札

　垂仁天皇の命により不老長寿の「非時香菓（ときじくのかくのみ）」すなわち橘を求めて常世国に派遣された田道間守。しかし垂仁天皇99年7月1日に天皇は崩御してしまいました。その橘を持って常世国から帰ってきたが、天皇がすでに崩御したことを聞き、嘆き悲しんで天皇の陵で自殺したという。垂仁天皇の堀に浮かぶ島は彼の墓という伝説。

　垂仁天皇陵近くの田圃には。アンパンマンも登場です。

　周辺には田道間守の威徳を偲ぶ小公園が整備されています。非時香菓ならぬ橘が植えられている。

　橘の木

　その実

　修理中の東塔は透けて御簾のようにも見えます。

　東塔の修復中の薬師寺と秋篠寺も散策して来ました。薬師寺の西塔は、1981年の再建から時が経過して渋味が増して来たように思われます。

　薬師寺西塔

　これらは、次回スピーカーを努めます若草読書会のテーマと考えている書物の登場舞台です。何度も通った場所ですが、本に描かれている著者のイメージと私のイメージの摺り合わせをしようというもの。本に描かれている程の文学的な描写は無理としても、同じような思いを共有することが出来ました。
　
　秋篠寺南門

　同山内

　光と影そして苔との絶妙のバランスが醸し出す、秋篠寺独特の風景です。

　苔と歌碑が似合います。

　秋篠の　み寺をいでてかへりみる生駒がたけに日はおちむとす　会津八一

　秋篠の　競輪場の萬車券　握りしめるも　夕陽は落ちる　　偐予想屋

　補足写真は奈良競輪場です。同競輪場は全国にある博打場の中でも一番陵に近いドバで、秋篠寺かも僅か１００メートル程にあります。また全国で一番狭い競輪場で、その為選手にとっては厳しいバンクが有名です

　秋篠寺の裏山には窯元もあります。