四天王寺さんへ　番匠幟に聖徳太子遠忌1400年を偲んで

2021/01/30 - 2021/01/30

　既に何度か紹介した事がある「番匠幟」を今日は四天王寺さんへお参りしたついでに、改めて写真に収めてきました。番匠堂は回廊の東出口辺りにあって、番匠幟がはためいていて遠くからでもよく分かります。四天王寺及び番匠等の説明は四天王寺さんのHPでご見学ください。今年は聖徳太子１４００年遠忌、太子の遺徳の一つ大陸からの最新技術導入の証でもある番匠幟で偲んでみましょう。
　四天王寺仁王門

エリア ミナミ（難波・天王寺）(大阪)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車 バイク

　四天王寺さんで回廊へ入らずお参りする場合は六時礼讃堂へお参りする場合が多いでしょう。
　六時礼讃堂

　回廊と五重塔方向

　仁王門

　四天王寺創建に関わった技術者集団のなごりが、金剛組で世界最古の株式会社と云われています。何度かの危機がありましたが、それを乗り越えて来たしこれからも末永く日本の伝統文化を守って欲しいですね。世界史で学ぶ「東インド会社」よりは間違いなく古いです。また、あれば、斑鳩で法隆寺を支えてこられた人々もおられます。西里に住んでおられた故西岡常一さん他の法隆寺宮大工の皆さんです。落慶法要と公開が今年に延期された、薬師寺の東西の塔の再建修復にも関わられています。
　番匠堂

　番匠堂説明

　少し引きますと番匠幟が見えます。「南無阿弥陀仏」と特徴的な字で書かれていますが、その字の中にも細工があります。番匠達が使う道具が文字にも表現されている、また道具の名前も染め抜かれています。
　幟です

　さて、上の写真は「佛」のアップですが何文字読めますか。鎰、 鑿、鋸、鎚、釿と云う五文字でクイズとします。正解者全員に「河内温泉大学特製タオル」を無理矢理押しつけます。
　息抜きにどうぞ

　お話は大和に越えますが、同じ番匠集団によるもう一つの集大成と云われるのが法隆寺です。写真は中門です。

　この法隆寺の西側を「西里（にしさと）」と呼んでいて、今も宮大工集団がお住まいになられています。町並みです。

　説明板

　西里の一番奥に「藤ノ木古墳」がありますが、此処から出土した馬具製品は金細工の傑作として国宝に指定されています。これらを作ったのも百済から来た祝人集団でしょう。

　現在の斑鳩には「どこでもドア」もあります。

　槍鉋で表面処理した寺の柱です。少々ざらついて見えますがツルツルしています。
　斑鳩誓興寺にて。

　斑鳩には「錺鋲」会社もあります。寺の門や太鼓の細工に使用されてきたのでしょうか。

　ここまでお話が飛ぶと薬師寺にも。東西の塔が音楽を奏でるようだとも現される微妙なバランスの塔に代表される薬師寺は飛鳥の藤原京から8世紀初めに現在地の西ノ京に移転したもの。１９６０年代では東塔のみとなっていた伽藍を蘇らせたのが高田好胤。その手法は写経勧進によるお布施集めでした。その好胤の下で伝統手法を駆使して金堂、西塔、そして食堂を蘇らせたのが先に出ている西岡常一とその集団でした。

　東塔の修復工事中です。この様な姿は数百年後で無ければ、再び見る事は出来無いでしょう。

　薬師寺山門

　四天王寺からの帰り道で見かけたお店です。よく流行っているお店だと思っていましたが、本日は少し寂しい様子です。店の外で頂くほどの勇気もその気も無いので、写真で宣伝という事で応援です。四天王寺から環状線寺田町駅に向いて数十メートルのお店、たぶん富良野なんちゃらと書いているので、牛乳かヨーグルト関連のお店です。聖徳太子の時代で云う「蘇」ですね。

　パンもあるようですね。「富良野　ミルク工房」と云うらしいです。残念ながら「蘇」は売っていないようです。

　　蘇の原料　コロナに勝てと　マスクして　　＜偐山頭火＞

　その先で見たコリアンタウンの出入り口。もの凄い人で、避けて通りました。
　早くコロナが終息して、この様な人混みの中にまぎれる事が出来る様になれば良いなと思います。今は勇気がありませんが。