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6月最初の日曜日、天気も良かったので、ふらり鎌倉へ。<br />とは言え、どこに行くのかは決めていない。<br />そこで、地図を眺めてみると、今泉地区に池を発見。<br />鎌倉にも大きな池があるのは知らなかったので、行ってみることにした。<br />近くには、紫陽花が咲く神社や滝もあるようなので、併せて立ち寄ってみることにする。

続・鎌倉四季物語【6月】~鎌倉に滝と池を観に行く~

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2018/06/03 - 2018/06/03

95位(同エリア7077件中)

旅行記グループ 続・鎌倉四季物語

8

68

旅猫

旅猫さん

6月最初の日曜日、天気も良かったので、ふらり鎌倉へ。
とは言え、どこに行くのかは決めていない。
そこで、地図を眺めてみると、今泉地区に池を発見。
鎌倉にも大きな池があるのは知らなかったので、行ってみることにした。
近くには、紫陽花が咲く神社や滝もあるようなので、併せて立ち寄ってみることにする。

旅行の満足度
3.5
観光
3.5
交通
3.5
同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス JRローカル 徒歩

PR

  • 今回も、地元の駅から、9:28発の上野東京ラインに乗り、大船駅へ。<br />東口のバス乗り場から、11:13発の江ノ電バス鎌倉湖畔循環に乗り換え、まずは白山神社へと向かう。<br />鎌倉湖と言う名前も初めて聞くな。<br />

    今回も、地元の駅から、9:28発の上野東京ラインに乗り、大船駅へ。
    東口のバス乗り場から、11:13発の江ノ電バス鎌倉湖畔循環に乗り換え、まずは白山神社へと向かう。
    鎌倉湖と言う名前も初めて聞くな。

  • バスは13分ほどで、白山神社前バス停に着いた。<br />少し先へ歩くと、白山神社の参道に出た。<br />そこには、参道を飾るように紫陽花が咲いている。<br />

    バスは13分ほどで、白山神社前バス停に着いた。
    少し先へ歩くと、白山神社の参道に出た。
    そこには、参道を飾るように紫陽花が咲いている。

  • その中には、墨田の花火も。<br />最近、どこでも見られるようになった紫陽花だ。

    その中には、墨田の花火も。
    最近、どこでも見られるようになった紫陽花だ。

  • その近くで、見たことも無い紫陽花が咲いていた。<br />スミレの花がたくさん、肩を寄せ合っているかのような感じだ。

    その近くで、見たことも無い紫陽花が咲いていた。
    スミレの花がたくさん、肩を寄せ合っているかのような感じだ。

  • ここ今泉白山神社は、紫陽花が咲くお社として、静かに知られている。<br />とは言え、日曜日でも人影は無いのだが。

    ここ今泉白山神社は、紫陽花が咲くお社として、静かに知られている。
    とは言え、日曜日でも人影は無いのだが。

  • 参道の脇には、石仏なども置かれていた。

    参道の脇には、石仏なども置かれていた。

  • 長い参道の先には、急な石段が待っていた。<br />両脇は茂みのようになっていて、あまり手入れがされていないようだ。

    長い参道の先には、急な石段が待っていた。
    両脇は茂みのようになっていて、あまり手入れがされていないようだ。

  • その石段の脇にも紫陽花が。<br />やはり、このような淡い水色の紫陽花が好きだな。

    その石段の脇にも紫陽花が。
    やはり、このような淡い水色の紫陽花が好きだな。

  • 登り切ると、そこにこじんまりとした社殿があった。<br />思ったよりも明るい境内で、少しホッとする。

    登り切ると、そこにこじんまりとした社殿があった。
    思ったよりも明るい境内で、少しホッとする。

    白山神社 寺・神社・教会

  • 社殿に向かおうとすると、目の前に注連縄のようなものが。<br />でも、見たことも無い形だ。<br />結界なのか、注連縄なのか。

    社殿に向かおうとすると、目の前に注連縄のようなものが。
    でも、見たことも無い形だ。
    結界なのか、注連縄なのか。

  • その不思議な注連縄を潜り拝殿へ。<br />小さいながらも、屋根の反りと言い、なかなか優美な社殿だ。<br />とりあえず、今泉地区へお邪魔するご挨拶を。<br />そして、いつもの大切なお願いも。

    その不思議な注連縄を潜り拝殿へ。
    小さいながらも、屋根の反りと言い、なかなか優美な社殿だ。
    とりあえず、今泉地区へお邪魔するご挨拶を。
    そして、いつもの大切なお願いも。

  • 参拝の後、社殿を見学。<br />龍の彫刻がなかなか見事だ。

    参拝の後、社殿を見学。
    龍の彫刻がなかなか見事だ。

  • 獅子のようなものも。<br />有名な寺社の極彩色の彫刻より、忘れられたかのように佇む社殿に施されたこれらの彫り物のほうが、なぜか心に響くものがある。

    獅子のようなものも。
    有名な寺社の極彩色の彫刻より、忘れられたかのように佇む社殿に施されたこれらの彫り物のほうが、なぜか心に響くものがある。

  • 挨拶を終え、石段の上まで戻って来ると、お寺の屋根らしきものが見えた。<br />登ってきた時は、藪で見えなかったのだが。<br />どうみても廃寺のようだが、禅宗の今泉寺と参道の入口に立派な石柱が建っていた。

    挨拶を終え、石段の上まで戻って来ると、お寺の屋根らしきものが見えた。
    登ってきた時は、藪で見えなかったのだが。
    どうみても廃寺のようだが、禅宗の今泉寺と参道の入口に立派な石柱が建っていた。

    今泉寺 寺・神社・教会

  • 石段の途中に咲く紫陽花を振り返る。<br />手入れされずに放置されている感じだが、そこがまたいい。

    石段の途中に咲く紫陽花を振り返る。
    手入れされずに放置されている感じだが、そこがまたいい。

  • 参道にも、小さな花たちが紫陽花に負けじと咲いていた。

    参道にも、小さな花たちが紫陽花に負けじと咲いていた。

  • よく見ると、日本らしい紫陽花も咲いている。

    よく見ると、日本らしい紫陽花も咲いている。

  • 最後に、もう一度振り返り、紫陽花咲く参道を眺める。<br />思ったよりも紫陽花は少なかったが、静かな中でゆっくりできた。

    最後に、もう一度振り返り、紫陽花咲く参道を眺める。
    思ったよりも紫陽花は少なかったが、静かな中でゆっくりできた。

  • 白山神社を後にして、近くの称名寺へと向かう。<br />地図を見ると、滝があるようなので。<br />10分足らず歩くと、お寺の入口に辿り着いた。<br />そこには、小さなお地蔵さんが。

    白山神社を後にして、近くの称名寺へと向かう。
    地図を見ると、滝があるようなので。
    10分足らず歩くと、お寺の入口に辿り着いた。
    そこには、小さなお地蔵さんが。

  • 境内に入ると、銅像が目に留まった。<br />勢至丸像とあり、説明文を読むと、法然上人の俗世での名前だった。<br />この寺に所縁があるのだろうか。

    境内に入ると、銅像が目に留まった。
    勢至丸像とあり、説明文を読むと、法然上人の俗世での名前だった。
    この寺に所縁があるのだろうか。

  • 称名寺は、弘仁元年(810)に空海により創建されたと伝わる寺。<br />境内には立派な建物もあったが、奥は何やら気配が違う感じがする。

    称名寺は、弘仁元年(810)に空海により創建されたと伝わる寺。
    境内には立派な建物もあったが、奥は何やら気配が違う感じがする。

    称名寺 寺・神社・教会

  • 結界門のような石柱を入ると、大きな石像などが建っていた。

    結界門のような石柱を入ると、大きな石像などが建っていた。

  • その先には、かなりすり減った石段が続いている。<br />この先に、今泉不動尊があるようだ。

    その先には、かなりすり減った石段が続いている。
    この先に、今泉不動尊があるようだ。

  • 登り切った場所には、小さなお堂が建っていた。<br />これが、今泉不動尊だった。<br />空海が彫った不動明王に因んだものなのだろう。

    登り切った場所には、小さなお堂が建っていた。
    これが、今泉不動尊だった。
    空海が彫った不動明王に因んだものなのだろう。

  • 石段を降り、さらに境内の下の方へ。<br />すると、急に薄暗い森となり、やぐらが現れた。<br />冷気が漂う場所だったので、ちょっと怖い。

    石段を降り、さらに境内の下の方へ。
    すると、急に薄暗い森となり、やぐらが現れた。
    冷気が漂う場所だったので、ちょっと怖い。

  • そのやぐらの奥に、滝があった。<br />陰陽の滝と呼ばれるもので、空海に所縁の云い伝えもあるらしい。<br />滝の周りには、いくつもの石仏が置かれ、祈りの場所であったことが窺える。<br />しかも、深山幽谷の趣もあり、ここが鎌倉とは思えない感じだった。

    そのやぐらの奥に、滝があった。
    陰陽の滝と呼ばれるもので、空海に所縁の云い伝えもあるらしい。
    滝の周りには、いくつもの石仏が置かれ、祈りの場所であったことが窺える。
    しかも、深山幽谷の趣もあり、ここが鎌倉とは思えない感じだった。

  • 滝は二筋落ちていて、落差の大きいほうが男滝のようだ。<br />上流は平らになってるらしく、森の奥へと流れが続いているようだった。

    滝は二筋落ちていて、落差の大きいほうが男滝のようだ。
    上流は平らになってるらしく、森の奥へと流れが続いているようだった。

  • 男滝より細い流れが女滝。<br />両方とも小さな滝だったが、鎌倉で自然な滝を観られるとは思わなかった。<br />初夏には、ホタルも飛ぶそうだ。

    男滝より細い流れが女滝。
    両方とも小さな滝だったが、鎌倉で自然な滝を観られるとは思わなかった。
    初夏には、ホタルも飛ぶそうだ。

  • 称名寺を後にして、今度は、鎌倉湖と呼ばれる散在ガ池へと向かう。<br />小さな入口から入ると、途中から、緑豊かな散策路が。<br />道の脇には小さなせせらぎもあり、鎌倉にいることを忘れてしまいそうだ。

    称名寺を後にして、今度は、鎌倉湖と呼ばれる散在ガ池へと向かう。
    小さな入口から入ると、途中から、緑豊かな散策路が。
    道の脇には小さなせせらぎもあり、鎌倉にいることを忘れてしまいそうだ。

  • せせらぎを渡る木道などもあり、ちょっとした自然散策気分になれる。<br />ここでも、ホタルが観られるかもしれないな。

    せせらぎを渡る木道などもあり、ちょっとした自然散策気分になれる。
    ここでも、ホタルが観られるかもしれないな。

  • しばらく歩くと、せせらぎに沿って大きな岩壁が現れた。<br />かなり高さもあり、そこにはイワタバコがびっしりと生えていた。

    しばらく歩くと、せせらぎに沿って大きな岩壁が現れた。
    かなり高さもあり、そこにはイワタバコがびっしりと生えていた。

  • 深い谷のような場所だったが、木漏れ日が綺麗だった。

    深い谷のような場所だったが、木漏れ日が綺麗だった。

  • ふと崖の方を見ると、白い花が咲いていた。<br />よく見ると、山紫陽花のようだ。

    ふと崖の方を見ると、白い花が咲いていた。
    よく見ると、山紫陽花のようだ。

  • 沢沿いの遊歩道から少し登り返すと、そこに散在ガ池があった。<br />通称は、鎌倉湖。<br />緑深く、どこか深い山の奥にありそうな池に見える。<br />この池は、明治2年に灌漑用の池として築造されたものだそうだ。<br />この辺りは、江戸時代には裏今泉と呼ばれ、称名寺の持山だったとのこと。<br />名前の由来は、大船、岩瀬、今泉の三つの集落が散在しているからとも。

    沢沿いの遊歩道から少し登り返すと、そこに散在ガ池があった。
    通称は、鎌倉湖。
    緑深く、どこか深い山の奥にありそうな池に見える。
    この池は、明治2年に灌漑用の池として築造されたものだそうだ。
    この辺りは、江戸時代には裏今泉と呼ばれ、称名寺の持山だったとのこと。
    名前の由来は、大船、岩瀬、今泉の三つの集落が散在しているからとも。

    散在ヶ池森林公園 公園・植物園

  • 池の周囲には散策路があり、自然の中を歩くことができる。<br />今回は、東側にあるのんびりの小径を歩いてみることに。<br />道は池から離れ、少しずつ高い所へ。<br />そして、しばらくすると、また大きな崖が左手に。<br />そこには、イワタバコがびっしり。<br />盛りは過ぎていたが、それでもかなりの花が咲いている。<br />ここに咲いているのは、変種のケイワタバコだそうだ。

    池の周囲には散策路があり、自然の中を歩くことができる。
    今回は、東側にあるのんびりの小径を歩いてみることに。
    道は池から離れ、少しずつ高い所へ。
    そして、しばらくすると、また大きな崖が左手に。
    そこには、イワタバコがびっしり。
    盛りは過ぎていたが、それでもかなりの花が咲いている。
    ここに咲いているのは、変種のケイワタバコだそうだ。

  • ここのイワタバコは、他の場所のよりも株が大きい。<br />花も、普通のものよりかなり立派に見える。

    ここのイワタバコは、他の場所のよりも株が大きい。
    花も、普通のものよりかなり立派に見える。

  • その先で、木々の間から池が見えた。<br />ずいぶん高いところまで来ていたのだな。

    その先で、木々の間から池が見えた。
    ずいぶん高いところまで来ていたのだな。

  • そして、道はさらに森の中へ。<br />人の姿は無く、あまりにも静かだ。

    そして、道はさらに森の中へ。
    人の姿は無く、あまりにも静かだ。

  • 南口近くで、池の西側を通る道と合流。<br />その馬の背の小径に、富士山が見える場所があるというので行ってみる。<br />ところが、木が多く、しかも雲が掛かっていたので見えなかった。

    南口近くで、池の西側を通る道と合流。
    その馬の背の小径に、富士山が見える場所があるというので行ってみる。
    ところが、木が多く、しかも雲が掛かっていたので見えなかった。

  • パノラマの小径へも登ってみたが、ここも展望は効かなかった。<br />下に見えているのは、今泉台の住宅街だな。

    パノラマの小径へも登ってみたが、ここも展望は効かなかった。
    下に見えているのは、今泉台の住宅街だな。

  • 公園の南口から出ると、そこは先ほど上から観た住宅街だった。<br />緑が多く、鎌倉らしい住宅街で、ここにも紫陽花が咲いていた。

    公園の南口から出ると、そこは先ほど上から観た住宅街だった。
    緑が多く、鎌倉らしい住宅街で、ここにも紫陽花が咲いていた。

  • 梅雨の季節、この紫陽花の花があるから嫌いな季節ではない。<br />と言うか、一番好きな花なので、ある意味好きな季節なのかもしれない。<br />雨の日に出かけるのも、結構気持ちいいからな。<br />

    梅雨の季節、この紫陽花の花があるから嫌いな季節ではない。
    と言うか、一番好きな花なので、ある意味好きな季節なのかもしれない。
    雨の日に出かけるのも、結構気持ちいいからな。

  • 住宅街の中にあった半僧坊下バス停に着くと、13:20発のバスがちょうどやってくる時間だった。<br />少し遅れてやっていたバスに乗り、今泉バス停で下車。<br />そこから七久保橋で砂押川を渡り岩瀬地区へ。<br />その住宅街の一角では、満開の立葵に出会った。

    住宅街の中にあった半僧坊下バス停に着くと、13:20発のバスがちょうどやってくる時間だった。
    少し遅れてやっていたバスに乗り、今泉バス停で下車。
    そこから七久保橋で砂押川を渡り岩瀬地区へ。
    その住宅街の一角では、満開の立葵に出会った。

  • この後、岩瀬と大船を結ぶ高野の切通を歩くことにしていたのだが、大船へと抜ける隧道が通行止めになっていて、仕方が無く大きく迂回することにした。<br />その途中の民家の庭先にも、紫陽花がたくさん咲いている。

    この後、岩瀬と大船を結ぶ高野の切通を歩くことにしていたのだが、大船へと抜ける隧道が通行止めになっていて、仕方が無く大きく迂回することにした。
    その途中の民家の庭先にも、紫陽花がたくさん咲いている。

  • 結局、今泉と岩瀬の境である、鎌倉市立岩瀬中学校の南側の細い獣道のようなところを登って行くことに。<br />写真を撮り忘れたが、かなり不安になる道だった。<br />その先には、簡易的な手すりのある道となったが、それでもかなり寂しい道だ。<br />それを登り切ると、急に住宅街の中に飛び出した。<br />高野台という場所のようだ。<br />鎌倉の丘陵部は、自然も豊かだが、かなりの部分が住宅街となっている。

    結局、今泉と岩瀬の境である、鎌倉市立岩瀬中学校の南側の細い獣道のようなところを登って行くことに。
    写真を撮り忘れたが、かなり不安になる道だった。
    その先には、簡易的な手すりのある道となったが、それでもかなり寂しい道だ。
    それを登り切ると、急に住宅街の中に飛び出した。
    高野台という場所のようだ。
    鎌倉の丘陵部は、自然も豊かだが、かなりの部分が住宅街となっている。

  • 高野台からすぐまた脇道へと入る。<br />六国見山の登山道標などがある分かれ道を本村方面へ。<br />細い道を下って行くと、急に両脇が崖になった。<br />ここが、高野の切通のようだな。<br />有名な鎌倉七口と違い、とても静かで趣のある場所だった。

    高野台からすぐまた脇道へと入る。
    六国見山の登山道標などがある分かれ道を本村方面へ。
    細い道を下って行くと、急に両脇が崖になった。
    ここが、高野の切通のようだな。
    有名な鎌倉七口と違い、とても静かで趣のある場所だった。

  • この切通は、山ノ内荘と六浦荘とを結ぶ古道の一部のようだ。<br />途中で分岐するような場所があるが、一方の道は廃道のようで、森の中に消えているようだった。<br />分岐部分の一角に、崩落したやぐらのようなものがあったが、覗いてみると、向こう側に住宅が見えた。<br />住宅街を作る際に、やぐらの裏側を崩してしまったのだな。

    この切通は、山ノ内荘と六浦荘とを結ぶ古道の一部のようだ。
    途中で分岐するような場所があるが、一方の道は廃道のようで、森の中に消えているようだった。
    分岐部分の一角に、崩落したやぐらのようなものがあったが、覗いてみると、向こう側に住宅が見えた。
    住宅街を作る際に、やぐらの裏側を崩してしまったのだな。

  • 分岐から下って行くと、急に森が終わり、住宅街へ出た。<br />振り返ると、切通を隠すかのように森が広がっている。<br />道の両側に住宅街が迫り、切通の部分だけが、中世から時が止まっているようだ。

    分岐から下って行くと、急に森が終わり、住宅街へ出た。
    振り返ると、切通を隠すかのように森が広がっている。
    道の両側に住宅街が迫り、切通の部分だけが、中世から時が止まっているようだ。

  • その森を背後にして、熊野神社と多聞院が建っている。<br />時間もあるので、立ち寄ってみることに。

    その森を背後にして、熊野神社と多聞院が建っている。
    時間もあるので、立ち寄ってみることに。

  • まずは手前の鳥居を潜り、熊野神社の境内へ。<br />石段を登ると、そこには趣のある社殿が鎮座していた。

    まずは手前の鳥居を潜り、熊野神社の境内へ。
    石段を登ると、そこには趣のある社殿が鎮座していた。

    熊野神社 (鎌倉市大船) 寺・神社・教会

  • 社殿の裏手には、地神塔なるものが。<br />岩壁をくり抜いた中に小さな祠もあり、ここが神社が出来る前の信仰の場所だったようだ。

    社殿の裏手には、地神塔なるものが。
    岩壁をくり抜いた中に小さな祠もあり、ここが神社が出来る前の信仰の場所だったようだ。

  • 熊野神社に参拝した後、隣の多聞院に立ち寄る。<br />こちらもかなり立派な建物だったが、渋い社殿もあった。<br />多聞院は、戦国時代、玉縄北条氏の家臣甘糟長俊により勧請された熊野神社の別当寺として、山ノ内にあった観蓮寺を移したものだそうだ。

    熊野神社に参拝した後、隣の多聞院に立ち寄る。
    こちらもかなり立派な建物だったが、渋い社殿もあった。
    多聞院は、戦国時代、玉縄北条氏の家臣甘糟長俊により勧請された熊野神社の別当寺として、山ノ内にあった観蓮寺を移したものだそうだ。

    多聞院 寺・神社・教会

  • 多聞院から、住宅街の中を歩いて大船駅へと向かう。<br />途中には、渋い商店や魚屋などがあり、地元の方たちに利用されているようだった。<br />個人商店が元気な街は嬉しくなる。

    多聞院から、住宅街の中を歩いて大船駅へと向かう。
    途中には、渋い商店や魚屋などがあり、地元の方たちに利用されているようだった。
    個人商店が元気な街は嬉しくなる。

  • 魚屋の先にあった交差点を渡ると、急に市街地となった。<br />その交差点の角にあった真新しい店に目が留まる。<br />今月開店したばかりだそうで、焼き栗とソフトクリームなどが売られていたので、抹茶のソフトを食べてみた。<br />歩き疲れていたので、この甘さは体に浸み渡る。

    魚屋の先にあった交差点を渡ると、急に市街地となった。
    その交差点の角にあった真新しい店に目が留まる。
    今月開店したばかりだそうで、焼き栗とソフトクリームなどが売られていたので、抹茶のソフトを食べてみた。
    歩き疲れていたので、この甘さは体に浸み渡る。

  • 一休みした後、また歩き始める。<br />すると、路地からの鋭い視線を感じた。<br />見れば、眼光鋭い猫さんが、こちらを睨んでいる。<br />怪しい者では無いので、そう睨むなよ。<br />お勤めご苦労さま。

    一休みした後、また歩き始める。
    すると、路地からの鋭い視線を感じた。
    見れば、眼光鋭い猫さんが、こちらを睨んでいる。
    怪しい者では無いので、そう睨むなよ。
    お勤めご苦労さま。

  • こちらの思いが通じたのか、近づくと、旅猫ポーズを取ってくれた。<br />どうも、この界隈の番猫のようだな。<br />表の方に背を向け、路地の奥に目を光らす。<br />尻尾の間合いで、背後もしっかり抑えているのがさすがだ。<br />お主、出来るな。

    こちらの思いが通じたのか、近づくと、旅猫ポーズを取ってくれた。
    どうも、この界隈の番猫のようだな。
    表の方に背を向け、路地の奥に目を光らす。
    尻尾の間合いで、背後もしっかり抑えているのがさすがだ。
    お主、出来るな。

  • 先へと進むと、路地の奥に茅葺の山門が見えた。<br />地図を見ると、常楽寺とある。<br />史跡もあるようなので、立ち寄ってみることに。<br />山門前には、夾竹桃の花が咲いている。<br />まだ咲き始めのようだが、白い花も混じり、なかなか良い感じだ。

    先へと進むと、路地の奥に茅葺の山門が見えた。
    地図を見ると、常楽寺とある。
    史跡もあるようなので、立ち寄ってみることに。
    山門前には、夾竹桃の花が咲いている。
    まだ咲き始めのようだが、白い花も混じり、なかなか良い感じだ。

  • 常楽寺は、鎌倉幕府第三代執権北条泰時により、嘉禎3年(1237)に創建されたもの。<br />この山門は、17世紀に再建されたものだそうだ。<br />緑に包まれた茅葺の山門に、とても風情を感じる。

    常楽寺は、鎌倉幕府第三代執権北条泰時により、嘉禎3年(1237)に創建されたもの。
    この山門は、17世紀に再建されたものだそうだ。
    緑に包まれた茅葺の山門に、とても風情を感じる。

    常楽寺 寺・神社・教会

  • 境内へ入ると、思ったよりも広い。<br />仏殿の前には、大きな銀杏の樹があった。<br />とは言え、上の方はすでに枯れていたのだが。<br />

    境内へ入ると、思ったよりも広い。
    仏殿の前には、大きな銀杏の樹があった。
    とは言え、上の方はすでに枯れていたのだが。

  • 仏殿は、元禄4年(1691)の建立で、神奈川県指定の重要文化財だそうだ。<br />なかなか優美なお堂だった。<br />その隣には、茅葺屋根の小さな文殊堂も。<br />巨大な寺院や、混み合う寺社などより、こんな静かで趣のある寺社が好きだな。

    仏殿は、元禄4年(1691)の建立で、神奈川県指定の重要文化財だそうだ。
    なかなか優美なお堂だった。
    その隣には、茅葺屋根の小さな文殊堂も。
    巨大な寺院や、混み合う寺社などより、こんな静かで趣のある寺社が好きだな。

  • 仏殿からは、本堂と庭が望めた。<br />庭は入れないようだが、なかなか良さそうな感じだった。

    仏殿からは、本堂と庭が望めた。
    庭は入れないようだが、なかなか良さそうな感じだった。

  • 仏殿の裏手に回ると、いくつかの五輪塔が建っていた。<br />そのひとつは、開基である北条泰時の墓だった。

    仏殿の裏手に回ると、いくつかの五輪塔が建っていた。
    そのひとつは、開基である北条泰時の墓だった。

  • 境内には、やはりこの季節、紫陽花が咲いている。<br />このお寺の雰囲気にあった、清楚で可憐な紫陽花たちだ。

    境内には、やはりこの季節、紫陽花が咲いている。
    このお寺の雰囲気にあった、清楚で可憐な紫陽花たちだ。

  • この日一番の美人さん。<br />美しい。

    この日一番の美人さん。
    美しい。

  • 常楽寺の裏手の山の中に、歴史上の人物の墓があるようなので行ってみることに。<br />一度山門を出てから、境内脇の道を歩いて行く。<br />すると、先ほど見た常楽寺の文殊堂の茅葺屋根がすごそばに。<br />竹林の淡い緑との色合いが美しい。

    常楽寺の裏手の山の中に、歴史上の人物の墓があるようなので行ってみることに。
    一度山門を出てから、境内脇の道を歩いて行く。
    すると、先ほど見た常楽寺の文殊堂の茅葺屋根がすごそばに。
    竹林の淡い緑との色合いが美しい。

  • 裏手の山道を登って行くと、小さな祠が二つあった。<br />ひとつは姫宮の墓で、もう一つは粟船稲荷と書いてあった。<br />常楽寺の前身は、北条泰時の義母のために建立された粟船御堂だとされるので、この地は、以前、粟船と呼ばれていたのだろう。<br />姫宮とは、頼朝の娘で木曽義高の許嫁であった大姫のことだとも云われている。

    裏手の山道を登って行くと、小さな祠が二つあった。
    ひとつは姫宮の墓で、もう一つは粟船稲荷と書いてあった。
    常楽寺の前身は、北条泰時の義母のために建立された粟船御堂だとされるので、この地は、以前、粟船と呼ばれていたのだろう。
    姫宮とは、頼朝の娘で木曽義高の許嫁であった大姫のことだとも云われている。

  • さらに登ると、石碑の建つこんもりとした塚のようなものがあった。<br />これは、木曽義仲の嫡男で、義仲の死後、頼朝により討たれた木曽義高の墓と云われているそうだ。

    さらに登ると、石碑の建つこんもりとした塚のようなものがあった。
    これは、木曽義仲の嫡男で、義仲の死後、頼朝により討たれた木曽義高の墓と云われているそうだ。

  • かなり寄り道してしまったので、そろそろ大船駅へ。<br />途中の商店街は、なかなか活気がありいい感じだった。<br />今度、ゆっくり歩いてみたいと思う。<br /><br />6月の続・鎌倉四季物語も、これで終わり。<br />自然や歴史にたくさん触れることができた良い旅だった。

    かなり寄り道してしまったので、そろそろ大船駅へ。
    途中の商店街は、なかなか活気がありいい感じだった。
    今度、ゆっくり歩いてみたいと思う。

    6月の続・鎌倉四季物語も、これで終わり。
    自然や歴史にたくさん触れることができた良い旅だった。

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続・鎌倉四季物語

この旅行記へのコメント (8)

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  • Miyatanさん 2020/09/18 22:04:10
    鎌倉湖
    旅猫さん、こんばんは。

    マニアックな場所ですよね。鎌倉湖、実家からかなり近いのですが、特に直線距離だとすぐそこくらいなんですけど、全く行った事ありません。

    岩瀬とか近所ですし、鎌倉街道の砂押橋とか数えきれないほど通っているんですけど、砂押橋から鎌倉湖寄りは一度も行った事ありません。ご存知かもしれませんが、養殖用のアメリカザリガニが脱走して、全国に広まったのはこの近辺です。

    とても参考になりました。ありがとうございます。

    Miyatan

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2020/09/19 23:25:10
    RE: 鎌倉湖
    Miyatanさん、こんばんは。

    書き込みありがとうございます。
    鎌倉湖、鎌倉なのに有名じゃないですよね。
    行ってみると、結構良い所でした。
    ご近所なのですね!
    でも、近いと行かないことが多いですよね。
    アメリカザリガニの震源地は、ここだったのですね。
    知りませんでした。

    散歩がてらに訪れてみてください。
    旅猫
  • 前日光さん 2019/03/04 17:01:53
    またまたマニアックな。。。^^;
    こんにちは、旅猫さん。
    最近旅行記のアップが早くなりましたか?
    私が4トラから離れている間に、数々の旅行記がアップされていてなかなか追いつけません。
    努力して少しでも追いつきたいものです(笑´∀`)

    さて紫陽花に始まり紫陽花で紫陽花で締めくくられる、私の知らない鎌倉。
    でもこういう人知れず佇むような寺社は大好物です!

    雨が似合う花紫陽花、最近本当に多くの種類が登場していますが、個人的には昔からあるおなじみのものが好きです。
    (歳と共に保守化しているのかもしれませんがね(^_-))

    さて最後近くの住宅街の猫さん、後ろ姿がものを言っています。
    決して気を許さない緊張感が、やや後ろに反らせた両耳から伝わってきます。
    前方を睨みつつ、後ろもちゃんと意識しているからね!という態度がビンビン感じられて。。。
    こういう媚びない猫さんも好きです(^-^)

    最後の小さな祠や石碑は、伝大姫&木曾義高の墓なのですか?
    頼朝と政子にとって、この愛娘の義高への一途な思いは、予想できない悲劇だったことでしょうね。
    天下を取っても、決して幸せとは言えない鎌倉源氏三代&尼将軍政子の人生を思わずにはいられません。


    前日光

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2019/03/04 23:41:28
    RE: またまたマニアックな。。。^^;
    前日光さん、こんばんは。

    書き込みありがとうございます。

    > 最近旅行記のアップが早くなりましたか?
    いえいえ、逆に遅れています(^^;
    まだ、去年の旅行記がいくつも残っていて。。。
    先日は、とある方から、四季を無視していると忠告される始末で(笑)
    単に忙しくて投稿が出来ないだけなのですが。

    鎌倉は、あの鎌倉駅周辺の狭い地域だけではなく、大船や西鎌倉など広いところ。
    今回の続・鎌倉四季物語は、そんな鎌倉を歩いています。
    鎌倉のガイドブックにも載っていないような、かなりマイナーなところばかりですが(笑)

    紫陽花はいいですよね。
    日本原産の世界に誇る植物ですからね。
    でも、なぜか好かれるのは西洋で改良されたものばかり。
    顎紫陽花や山紫陽花など、素朴なものが好きです。

    最後に出会った猫さんは、ずっと路地裏を見ていました。
    後ろから近づくと、ギラリと睨み、尻尾で間合いを。
    恐れ入りましたと、退散しました(笑)
    変にすり寄って来る猫さんより、私も好きです。

    > 最後の小さな祠や石碑は、伝大姫&木曾義高の墓なのですか?
    墓と言うより、供養墓ですかね。
    義高の墓は、少し離れた場所にあったらしいのですが失われたようです。
    それでも、後世の人が、二人の悲劇を想い、塚や祠を造り、供養したものらしいです。
    最近、太宰治の『右大臣実朝』を読み、さらに、『承久の乱』を読むと、当時の鎌倉が少し見えてきました。
    その中で、政子の想いがどうだったのか、改めて考えてみたくなります。
    和田塚に建つと、中世の鎌倉を強く感じますし。
    鎌倉、私の中では一番心に響く街です。

    旅猫
  • hot chocolateさん 2018/11/13 23:41:06
    静かな鎌倉♪
    旅猫さま

    こんばんは。
    ご無沙汰していました。
    続・鎌倉四季物語【6月】の旅行記にお邪魔しています。

    6月の鎌倉は紫陽花が楽しみ・・・
    とはいえ、鎌倉はいつも混んでいて、人、人、人のイメージ。
    と思ったら、今回の鎌倉は静かな鎌倉が味わえたようですね。

    鎌倉湖というのは、名前だけ聞いたことがあります。
    行ったことはないけれど。
    鎌倉も、まだまだ行ったことのないところが沢山。

    紫陽花の花も様々で、どれも美しいですね。

    hot choco



    旅猫

    旅猫さん からの返信 2018/11/14 22:16:52
    RE: 静かな鎌倉♪
    hot chocoさん、こんばんは。

    書き込みありがとうございます。

    鎌倉の6月と言えば、やはり紫陽花ですね。
    今回は、混雑を避けて今泉地区へ。
    境内で出会ったのは、一組の夫婦だけでした。

    鎌倉湖は通称ですが、湖と言うより池ですね。
    でも、周囲は深い森に囲まれて、鎌倉とは思えないほど自然が豊かです。
    なかなか良いところでしたよ。

    旅猫
  • たらよろさん 2018/10/14 19:52:17
    白山神社
    こんばんは、旅猫さん

    白山といえば、なんとなく石川県を思い出す私。
    でも、鎌倉に白山神社って場所があるんですねー
    なんといっても、いかにも鎌倉らしい風情の神社で、
    質実剛健、実直な雰囲気が醸し出されてますねー
    さすが、武士の町だと感じました!!


    たらよろ

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2018/10/18 20:33:03
    RE: 白山神社
    たらよろさん、こんばんは。

    書き込みありがとうございます。

    白山神社は、全国に約三千もあるので、鎌倉にもそのひとつがあるわけです。
    その総本宮が、加賀一の宮白山比神社です。

    鎌倉の白山神社は、とても厳かで良い雰囲気でした。
    地元の方がたには、愛されているお社みたいです。
    かなり静かでしたけど。

    旅猫

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