Tekapo滞在2日目。早朝は、晴れ間があったが、昼前になると雲が広がって来た。午前中は、ふたたびTekapo湖畔や街の中心部をブラブラしたり、連れ合いが義理土産を買うといって土産物店をのぞいたり、ほとんどのガイドブックやTekapo旅行記に登場する和食レストラン「湖畔」でサーモン丼を食したりして過ごす。<br />　午後は、連れ合いは宿でのんびりゆったりしたいというので、一人車を駆って星空撮影ポイント探しを兼ねて、Tekapo湖北部地域へドライブ。一般観光客は、ほとんど来ないMcGregor湖や、さらにその奥にまで足を延ばしてみた。そこには、湖と黄葉が織りなす隠れた絶景ポイントといってもよい美しい風景が待っていた。<br /> 夜になっても晴れず、この日の星空撮影は無し。

Kia ora! 秋のニュージランド南島ドライブ旅行（８）　Tekapoの魅力は星空だけではなかった

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2018/04/15 - 2018/04/15

33位(同エリア258件中)

エリア

テカポ(ニュージーランド)

旅行の満足度: 5.0

同行者: カップル・夫婦（シニア）

交通手段: レンタカー

　夜明け前の良き羊飼いの教会での星空撮影を終えて、モーテルに帰還。ベッドに潜り込んでウトウトしていると、連れ合いが「わー！朝焼けがきれい」と叫んでいる。急いで防寒のフリースを着込んで、モーテルの前の原っぱへ。
イチオシ

鮮やかに雲が焼けている。
　やがて日の出を迎える。朝焼けは消えてしまった。手前のソテツのような植物、ニオイシュロランというニュージーランド固有の植物かな？（自信なし）
　朝日の逆光に輝くトイトイというススキのような植物。マオリ族は根に近い部分を食べていたという。また、茎は腎臓病の薬になるということを経験的に知っていたらしい。
　蛇足だが、ニュージーランド南島の北部にMarlboroughというワイナリーがあり、そこで作っているソーヴィニヨン・ブランのスパークリングワインのブランド名がトイトイという。ネットで調べてみると、日本にも輸出されていた。事前に知っていたら、旅行中に飲んでみるのだった。
何という花か同定できなかったが、白い産毛のような花（？）が逆光で輝き、とてもきれいである。
　ルピナス。ニュージーランドにとっては、侵略的外来種で歓迎されていないが、満開になる夏には観光客には人気の花である。秋が深まっている季節だが、ごくたまに咲いている花を何度か見かけた。
赤い実をたわわにつけている。ナナカマドにそっくりだが、日本のものと同じ種類なのだろうか？
　遅い朝食を摂った後、また良き羊飼いの教会やTekapo湖畔を散策に出かけた。この日は教会のドアが開いていて、中に入ることができた。ただし、中での撮影は禁止なので、入り口の外から撮影させてもらった。
　祭壇はなく、小さな十字架が、大きなガラス窓から見えるサザンアルプスの山並みを背景にポツンと置かれている。
イチオシ

　ヨーロッパの教会は、どんな小さな村の教会であってもきれいな、ときには過剰とも思える華美な装飾が施されていることが多いが、この教会にはそんな装飾はない。おそらくニュージーランドに入植した開拓民たちは、教会を飾り立てる財力はなかったのだろうが、それがかえってかれらの素朴な信仰心を現わしているようで、すがすがしさを感じさせる。人工的な装飾より、窓の外のサザンアルプスの雄大な大自然の方が、はるかにニュージーランドらしい美しさを表現している教会なのである。
　反対側に回って、十字架の後ろの窓から中を見る。窓に映り込んだサザンアルプスの山並みと雲が、教会側面の窓と重なり、石壁が額縁のようになって、面白い一幅の絵のように見える。
イチオシ

十字架と入り口が見えるように、ちょっとアングルを変えて、もう一枚。
Tekapo湖。時間帯や天気により、湖水の色は様々に変化する。湖岸の木々は、少しづつ、黄葉が進んでいるようだ。
Tekapo橋を渡って街の中心部に行って見る。
一隻のボートが、きれいな波紋を作りながら移動している。橋の上からの撮影。
橋を渡り切ったところで、良き羊飼いの教会を望む。
背後の山をアップで。
　街の中心部へ。人口わずか数百人の小さな村なので、スーパーマーケット、ガソリンスタンド、土産物店、レストランなど、すべて一か所に固まっている。
いくつかの土産物店を冷やかしたあと、Tekapoを訪れた日本人の大部分の人が訪れるらしい和食レストラン「湖畔」へ。Aotea Giftsという大きな土産物店の一角にある。
　オーダーしたのは、テッパンメニューのサーモン丼。ごはんの上に乗っているだけでなく、底にもサーモンの切り身が隠れている。TwizelのHigh Country Salmonで購入し、Mount Cookのモーテルで食べたサーモンも美味だったが、湖畔のサーモン丼も、負けず劣らず美味だった。
　味噌汁と漬物付き。みそ汁もしっかり出汁がでていて、本物の和食である。海外の和食レストランに行くと、エッ、これが和食？という代物に出会うことがあり、そんな店は大体、韓国人か中国人経営者の店が多いのだが、ここの経営者は日本人だそうだ。
一旦、モーテルに戻る。昼過ぎになると、ますます雲が厚くなり天気は下り坂。
連れ合いは、午後は昼寝したりして宿でのんびりしたいというので、一人でTekapo湖の北の方に車で出かけてみた。あまり旅行情報がない地域で、どんなところか見当がつかないが、思わぬ出会いがあるかもしれない。そして星空撮影ポイント探しも兼ねている。
　途中、Mount John天文台に通じる分岐に差し掛かる。ゲートがあって、ここで＄８通行料を払わないといけないが、様子見で天文台に行って見る。Mount Johnの頂上にはアストロカフェがあり、景色を眺めながらお茶することができるのだが、今日は一人。明日、連れ合いとまた来るつもりなので、様子見だけである。
　頂上には天体望遠鏡が収納されているドームが４つほどあるが、どれもそんなに大きいものではない。夜、晴れていれば天文台、Tekapo湖を入れた星景撮影に絶好のロケーションではあるが、残念ながら夕方5時にゲートが閉められ、個人ではここにくることはできない。Earth & Skyという日本人が経営するツアー会社のツアーに参加するしか手がないのだが、参加費用がやたら高い。高々2時間で、星空の解説などは自分としては必要ないし、時間の無駄なので、ここでの星空撮影は断念。
さらに先に車を進める。どんよりと曇っているが、Tekapo湖の美しいターコイズブルーは変わらない。
雲は多いがサザンアルプスがくっきりと見えている。
Tekapo湖
　道の分岐点に差し掛かり、左折するとMc.Gregor湖、Alexandrina湖へという標識があったので、左折して湖の方に行って見る。すると、水の中に生えている柳があちこちにあり、ちょうど黄葉している。背後の雪を頂いた山並みとマッチして、絵葉書のような景色が広がっているではないか！
　あいにく、どんより曇っていて、鮮やかさは今一つであるが、絶景であることには違いない。明日、天気が良ければ、ぜひ連れ合いにも見せたい風景である。
イチオシ

McGregor湖の水は、Tekapo湖とは違い、透明度が高い無色である。
　近くにはオートキャンプ場があり、数台のキャンピングカーが停まっているが、普通の車はない。こんなボートがあるところを見ると、夏はキャンパーでにぎわうのかもしれない。
カルガモが泳いでいる。
湖畔の黄葉と背後の雪山が絵になるな～
　この後、Wanakaに移動する予定で、事前の下調べの中で、Wanaka湖に水の中に生えている柳があり、ずいぶん珍しい景色だと思っていたが、何のことはない、あちこちの湖で見られるごく普通の光景なのだと知ったのであった。
イチオシ

元の道に戻り、さらに北上すると、こんな湿地帯が現れた。Google Mapを見ると、Tekapo湖とMcgregor湖をつなぐ天然の水路のようだ。
密生した黄葉の柳
こんな砂利道がずっと続いている。旅行者のレンタカーはまったく見かけない。道の両側は牧草地のようだ。
やがて、テカポ湖の方に向かって続く黄葉したポプラ並木が見えてきた。
晴れていれば、黄葉は一層鮮やかに見えるはずだが、雲は厚くなる一方だ。
ドアミラーに映ったポプラ並木
Godley peaks STNとは何だろう。さらに先に行って見る。すっかりおなじみの、この先は交互通行という標識がある。
車幅ぎりぎりの木造の橋を渡る。
対向車が来る気配は全くないので、橋の真ん中で一枚パチリ。この川もTekapo湖に注いでいるのだろう。
　橋を渡り、森の中に入っていくと、そこには羊が放牧されていた。そばに立て看板があって、「公共の道路はここで終わり、この先は私有地」とある。Godley peaks STNというのは牧場の名前だったようだ。
　ここで引き返すしかない。

Mcgregor湖の風景は、素晴らしく、明日もう一度訪れて連れ合いにも見せねばなるまいと思いつつ、宿に戻る。

続く