Kia ora! 秋のニュージーランド南島ドライブ旅行（１９）グレノーキーラグーンの絶景とロード・オブ・ザ・リングのロケ地を巡る

2018/04/24 - 2018/04/24

　ニュージーランド南島ドライブ旅行も残すところ、二日。この日はTe Anauから再び Queenstown に宿をとっているが、Queenstown に最初に入ったとき行けなかった Glenorchyまで足を延ばし、ロード・オブ・ザ・リングのロケ地 Paradise や、黄葉した柳の大群落があるGlenorchy Lagoon へ。

エリア その他の観光地(ニュージーランド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

　Glenorchy までのドライブ途中でも、撮影ポイントがたくさんありそうなので、今日も夜明けと同時にモーテルを出発。
　Te Anauは小さな街なので、走り出してすぐに、道の両側に牧場風景が広がる。

飽きもせず、こんな羊たちの群れを撮影。

　State Highway 94号→97号経由で幹線道路の6号線に合流する地点にFive Rivers Cafeというカフェがあった。早朝なので営業はしていない。しかし、ここに立ち寄ったのは・・・

　カフェの裏手が馬の牧場になっていて、彼方の山並みに朝日があたり、すがすがしい朝の風景をカメラに納めたかったからだ。Google Mapによると、山の名前はWest Dome というらしい。

西の方角にアーチにはなっていないが、鮮やかな虹が出現。無心に草を食むミニチュアホースと一緒に。

虹をアップで。

牧草ロールをみると、ついつい車を停めて撮影したくなってしまう。

ドライブを続ける。少しづつ日が昇り、山の裾野まで日が射してきた。

　牧草のための巨大なスプリンクラー。サザンアルプスの東側は雨が少ないらしく、こんな設備が必要らしい。

　Kingstonの少し南にあるGarstonという集落で、トイレ休憩。看板にNew Zealand's Most Inland とある。地図で見ると確かにニュージーランド全土で、海岸線までの距離が一番遠い村だということがわかる。ここはトイレ休憩のために立ち寄り。

　特段、見るべきものはない小さな村だが、公共トイレの横にハチミツ専門店があった。屋根の熊のプーさんに誘われるかのように連れ合いが店の中に入っていく。

　3日前にChromwellで土産用にたくさんのハチミツを買い込んだのだが、店員のおねえさんの口車に乗せられて、またまたハチミツ一瓶お買い上げ。

何の変哲もない小さな村だが、こんな立派なホテルがハチミツ屋の向かいにあった。

Te Anau に向かう途中で立ち寄ったKingstonを通り過ぎ、Wakatipu湖最南端付近にて。

Wakatipu湖東岸を北上。しばらくすると、Shoreline Campground というキャンプ場があったので立ち寄り。このあたりは黄葉の盛りはすぎて落葉が始まっている。

キャンピングはすでにオフシーズンなのか、キャンプしている車は数台しかいない。派手に洗濯物を干している車が一台。

さらにドライブを続けると、道は眺めが良い小さな峠を超える。Devil's staircase(悪魔の階段）という展望台からの眺めが素晴らしい。

展望台から Wakatipu湖を見下ろす。

　Queenstownを通り過ぎ、Glenorchy-Queenstown Road に入る。Glenorchyに行くには、４ＷＤ車でないと厳しいという記事をネットで見た記憶があり、かなりの悪路を想定していたが、立派に舗装された走りやすい道路であった。
　この道路の沿線にもあちこち絶景ポイントがある。

日の光と雲の影が山肌をモザイク模様に彩っている。

いくつかの峠を越えていく。

Glenorchyに近づいてきたようだ。Wakatipu湖の向こうの山並みは、Humboldt 山脈。

　Glenorchyの集落に到着。予想以上にこじんまりした集落で、とても街とは言えない。村の人口は２００人ほどだという。

　ビジターセンターがあるという情報があったので探してみたが、スタッフがいるような施設ではなく、この付近の地図やパンフレットがおいてあるこの一角を、ビジターセンターと言っているようだ。隣りにあるよろず屋の主人に、映画 Lord of the Ring（以下 LOTRと略記）のロケ地を巡りたいのだが、適当な地図はあるか、聞いてみた。

　すると、いかにもＲＰＧゲームに出てくるような地図をくれた。よろず屋の主人によると、GlenorchyでのLOTRのロケ地は、Paradise（地図上の赤い×印）のところだという。

　地図を手がかりに、Paradiseに行って見る。途中、黄葉した柳の群生している湿地、Glenorchy Lagoonを通りかかる。ここの道端でもレンタカーで来た観光客が路駐して撮影しているが、ここは後で立ち寄ることにして、先を急ぐ。湿地の奥にGlenorchy の集落が見える。

途中までは舗装道路だったが、すぐに砂利道に変わる。

道の両側は、ここでも牧場になっていて、これでもかというほど、羊の群れが目に入ってくる。

　Paradiseに到着。ファンタジー映画大好きというわけではないが、大ヒットしたLOTR３部作はすべてニュージーランドで撮影されているので、今回の旅行前に一通り見てきた。しかし、ここの風景が映画のどの場面ででてきたのか、思い出せない。
　なお、ここに来る道は、Google Mapでは表示されない。途中で途切れているである。

　通称、Arcadiaという立派な館があった。この付近の地主の館で、私有地なので近くには行けない。

さらに奥まで行って見た。こんな涸川を渡ったり・・・

Ford という小川を横切ったりして進む。RobRoy氷河トレッキングスタート地点にいくのと同じで、4WD車で良かった。

Aspiring 国立公園南端に位置するサザンアルプスの山並み

Mt.Earslaw　
映画LOTRでは、白の魔法使いサルマンの居城があるアイゼンガルドのシーンで使われた山。アイゼンガルドでの戦闘シーンなどは、近くを流れるDart川の河原からMt.Earnslawを撮影したシーンが使われていたような記憶がある。

　LOTRの冥王サウロンが居るモルドールの滅びの山の雰囲気たっぷりの岩峰。実際の映画での滅びの山のロケ地は、北島の火山、トンガリロ国立公園にあるルアペフ山という山なのだが、この山をロケに使っても違和感はない。

　この付近にはこんな森があちこちにある。その中のいくつかの森が、映画の中ではロスロリアンの森という設定でロケに使われたらしい。倒木が、なにやらドラゴンの化身のように見えなくもない。

　さらに進むと、道はさらに悪路となり、道なき道の荒涼とした雰囲気になってきた。ポッサムを駆除するための、農薬Sodium fluoroaccetate(日本語名：モノフルオロ酢酸ナトリウム）が散布されていることを示す警告看板がでてきた。
　そろそろ、この辺りで引き返すことにしよう。

Paradiseを通り過ぎたあたり。牧場の向こうに網の目のような川筋のDart川が見えている。

牛は、羊と違ってカメラを向けても逃げ出すことはなく、我関せずといった風情で、草を食んでいる。

道は乾ききっていて、どの車も土埃りをあげて走り去っていく。

途中、こんな枯れ木の林を通過。昼間だったら、どうということはないが、夕闇が迫るころには、LOTRのロケでも使えそうなオドロオドロしい雰囲気になるかもしれない。

Diamond Lakeという小さな湖がある。岸辺まで行ける小径があったので、車を停めて、湖畔まで行って見た。とても透明度がよい湖水だ。
正面に見える山は、よろず屋でもらった地図によると、Mt.Alfredという山である。

黒鳥が一羽、優雅に泳いでいた。

馬牧場もある。

牧草地の奥に黄葉の並木が続いている。

Paradise Roadの東側に聳える Richardson山脈。

　Glenorchyの集落に近づいてきた。Glenorchyでは、馬に乗って自然の中を散策するホーストレッキングがウリのアクティビティになっている。やってみたい気もしたが、連れ合いに反対されることは目に見えていたので断念。
　乗馬に注意の標識が出ている。

Glenorchy Lagoonに戻って来た。高台の上からしばし、撮影タイムだ。

広大な湿地に自生する柳の大群落。黄葉は少し遅かったようだ。

Wakatipu湖北部に流れ込む川は２本ある。前述したDart川と Rees 川である。Glenorchy Lagoonは、Rees川が流れ込んでできた湿地帯である。一面黄褐色に染まった湿地の柳の大群落と、延々と続くHumbordt山脈は、スケールの大きさでは、Tekapoや Wanakaの黄葉をはるかに凌ぐ。

Glenorchy Lagoon
同じようなアングルだが、つい何度でもシャッターを押したくなってしまう。

Glenorchy Lagoon

Glenorchy Lagoon

湿地の沼と奥に見えるWakatipu湖の水の色が全く違う。

柳の巨木

湿地の中に、遊歩道が整備されている。スニーカーでも歩ける歩きやすい道で、ところどころ木道になっている。一周３０分ほどのコースである。

湿地帯の中をブラブラ歩きながら撮影。

歩いているのはNorthコース。

途中に北西の方角が眺められるベンチがおいてある。ここで。しばし心地よい風を受けながら一休み。
正面に、アイゼンガルドの山、Mt.Earnslawが聳えている。

　こちらの山並みは、フィヨルドランド国立公園に属するサザンアルプスの山並み。一昨日歩いたrouteburn trackを２泊３日で歩きとおせば、この山の裾に出てくることになる。

少し風が弱まったので、Humbordt山脈の山並みの映り込みをパチリ。

噴火の煙のような雲が一筋沸きあがってきた。

東側の山裾。中腹にひときわ目立つポプラの黄葉が目を引く。

こちらは山並みはAspiaring国立公園に属するサザンアルプス。

一周３０分の遊歩道の半分くらいは、こんな木道になっている。

そろそろ、Queenstownに戻るとしよう。

　今回の旅行で、計画段階では唯一のホテル泊。Copthorne Hotel & Apartments Queenstown Lakeviewである。ホテルと言っても、モーテルに毛が生えた程度の設備である。完全貸し切りの巨大なジャグジーバスは楽しめた。
　ホテル名にLakeviewとあるが、実際にはWakatipu湖は見えない。２階だったから見えなかったのかもしれないが・・・

ホテルのベランダからのマジックアワーの空。

ホテルのベランダから眺めたRemarkable山脈

久しぶりの快晴となったので、夕食は軽く摂り、一人で星空撮影に出かける。

撮影ポイントは街灯りの影響が少ない半島状に突き出たQueenstown Gardensへ。
ただ、すでに月明りがあり、天の川はうっすらとしか映らない。

星撮りはやめて、Queenstown の夜景撮影に切り替え。

街の上空にポツンと明かりが写っているが、これはボブズ・ピーク展望台とレストランの灯りである。

カメラを左に振って、月を視野から外して、もう一枚。明るいので、星は少ししか写っていない。

ウロウロしている間に、月が移動してボブズピークに近づいてきたので、望遠で一枚パチリ。

　最後に月光に照らされたWakatipu湖とうっすらとした天の川を撮影。運が良ければ、湖の上空に赤いオーロラが見えるのだが、残念。夜明けを告げるローマ神話の女神に見放されてしまったようだ。
　余談だが、オーロラは曙をつかさどるローマ神話の女神で、極光にオーロラという名前を付けたのは、ガリレオだったという説が有力だという。

ニュージーランド南島旅行記最終章に続く。

この旅行記へのコメント （2）

• もみじさん 2019/10/02 20:53:09

  はじめまして。

  玄白さん、はじめまして。
  もみじと申します。
  
  美しい写真の数々！
  特に星空、夜景が美しい～～
  ニュージーランドの澄んだ空気を感じる事ができました♪
  
  私も長年、ニュージーランドに行きたい行きたいと思いつつ、、、
  ロードオブザリングやホビットの世界をこの目で見たい！と思いつつ、、、
  期待が高まりすぎて行けない、、という感じです。汗。
  玄白さんの旅行記を見たら、もうこれは行くっきゃない！という気持ちでいっぱいに！！
  
  他にもたくさん素敵な旅行記がアップされていて、興味津々！
  ゆっくりじっくり拝見させて頂きますね（＾＾）
  
  勝手ながらフォローさせて頂きました。
  よろしくお願いします。
  
  もみじ

  玄白さん からの返信 2019/10/03 00:13:55

  Re: はじめまして。

  もみじさん、はじめまして
  
  玄白のニュージーランド旅行記訪問、書き込みありがとうございました。フォローリストに加えていただき、重ね重ね多謝です。
  もみじさんのハワイ島の旅行記を拝見しました。キラウェア火山の溶岩とマウナケアでの星空撮影で、一度行きたいと思っていましたが、キラウェアは、先の噴火で、今は落ち着いてしまい、溶岩が見られないんですね。
  
  気が向いたら、ときどき玄白旅行記を見ていただけるとうれしいです。
  特にもみじさんのような、若い女性に見ていただけると、喜びもひとしおです。（笑）
  これからも、よろしくお願いします。
  
  玄白