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≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路その弐之①~アプローチ編~<br /><br />平成30(2018)年3月31日に歴史を閉じる三江線。赤字路線が廃止されるのはJRという民間の営利目的の企業が取る方針として致し方ないところがあるように思えます。昭和62(1987)年4月1日の国鉄分割民営化後も行われてきた事実ではあるものの、なぜ三江線がこれだけ話題に上り、人が訪れるのか正直わからないところがありました。<br /><br />本年3月1・2日に取れた連休を利用して、噂の三江線に乗る機会がありました。決して我が街から近い場所でもなく、ちょっとした旅行となれば、頭の中にある〝乗り〟対象路線を乗ってしまおうと思うのは当たり前。5月13日にファイナルランを迎える500系こだまのTYPE EVAもそのひとつ。しかし5時間もの時間をかけて新大阪~博多を通して乗るだけの気力もなく、半分の距離にあたる新大阪~広島間で良いかな~と考えて組み込みました。それに加えて三江線という〝二兎を追ったこと〟が災いしたのか、本数の少ないローカル線の洗礼とまさかの〝タクシーが来ない〟というハプニングに加え、倒木による遅延も重なり、自分が思った通りの行程消化ができませんでした。<br /><br />とにかく日程を伸ばせないまま帰宅し、普段通りに仕事をしていても、なんとなく悶々とした日々を過ごしていました。比較的休みの取りやすい職場ではあっても、急にドタ休をすることも出来ないのがサラリーマンの宿命。しかし刻々と迫る三江線運行残存日数に〝リベンジ〟という気持ちが高まります。<br /><br />三江線がなぜ注目されるのか?勿論マスコミに取り上げられて多くの人々が知るところとなったことは事実です。それに加えて沿線住民の方々による三江線乗客に対する熱心な〝おもてなし〟が口コミで伝わった事実もあります。ただ〝陸鉄(時刻表上での行程作りを楽しむ鉄オタ)〟上がりの私としては〝ベストプラン〟が作れない鉄旅ゆえに夢中になってしまったことが大きいように感じています。<br /><br />しかし気持ちはともかく休みが取れなければどうしようもありません。たまたま三月の前半後半でシフトが変わるために、ダメ元で三連休を入れて貰うことに成功し、晴れて三江線リベンジの旅に出られることになりました。<br /><br />運良く3月16日には木次線が復旧し、ついでに乗って来るという予定が完成し、旅立つことになりました。旅立つ前はバタバタするのがいつものこと。前日より早出残業をこなした後、疲れが抜けずに15:00迄寝た後に夜行バスで出発します。結局二兎を追う形は変えられなかったものの、完成した観光のない旅は他人には絶対に理解できないものという確信を持てるものとなりました。さあそんな覚悟すら漂う今回の旅路、どんなものになったのでしょうか?<br /><br />【平成30(2018)年3月19日月曜日】<br />一昨日早出で昨日は残業して迎えた旅立ちの日。誕生日を迎えてご老体(笑)となった今、体の無理が利かなくなっており起きたのは15:00…。まあ予定は夜行バスでの出発なので手持ちの荷物の忘れ物がないか?予定に無理がないか?などという小学生擬きのことを繰り返します。そして夕食を食べていよいよ出発する時がくるものの、JR京都線の遅延情報が出ています。当初の予定は梅田三番街から石見交通の〝つわのエクスプレス〟で津和野へと向かうルートでしたが、30分を超える遅延の場合は最悪間に合わない可能性もあります。三宮まで行って待つのもありか…と考えている一方で、三宮発ポートレイク号出雲市行き、京都発の出雲縁結びドリーム京都1号という3路線の選択となるものの、実際に乗車してみないとということで、夜行バス利用時の宿命である田舎の赤バスに乗車し駅へと向かいます。晴れ○○○と言い続けてきた私にとって初めての出発時の雨天、しかし行くなら行動せねばいけません。<br /><br />駅に着いて遅延情報を確認すると上りは遅れがあるものの、下りは定時運行の様子。しかし既に出しなに気を使ってしまい、間に合うかどうかを考えながら大阪や三宮に向かう気力はなく、結局京都で降りて出雲縁結びドリーム京都1号を利用することにします。ただ雨は降り止まず喫煙コーナーに行くも駅前のローソンを目指すのも非常に億劫です。おまけにJRバス1番線には10分前に先発する青春ドリーム号が入っており、すごい数の利用客がいるようでした。人混み嫌いの私には近付く気も起らず、暫し京都タワーのお姿をカメラに収め、青春ドリームの出発を確認して乗り場へと向かいます。<br /><br />運輸業に於ける厳しい環境の下で、地元のバス会社が乗務員確保や乗車率の低迷から高速バス運行から撤退するケースが増えています。その中で共同運行先を失った路線に於いてJRバスがその代わりとして参入してきた事実があります。そして旧ツアーバス上がりのバス会社を含む競合路線には、JRバスとは言えどネームバリューだけで集客はできず、バス車両のグレードアップ化が進んでいるのが現実です。しかし京都~出雲市間に限って言えば路線に於ける競合はなく、元々共同運行を行ってきた一畑バス・京阪バスも撤退しており、西日本と中国の各JRバスの運行となって現在に至っています。そんな路線だからだろうという車両運用がされている出雲縁結びドリーム京都1号、10年落ちのエセレガーラが使われていました。まあ三列なので良しとはしますが…。しかし利用客は結構いるようで、見た限りでは2席を除いて埋まっていました。<br /><br />1C席は言うまでもなく運転席側の人最前列でです。ここしか空いていなかったというのが理由ですが、最前列の悲しい現実が待っていました。フットレストが箱なのでなかなかしっくりとくるポジションに設定できません。しかしボヤいても始まらないので、レッグレストで調整してなんとか姿勢を作ります。やはり従来の仕様だと言うことから見た感じと快適さは見劣りはしますが、なくなっても困る路線なので我慢します。そして定刻22:30に静かに京都駅前を出発し、一路バスは神話の国を目指します。<br /><br />心身ともに疲れている状態だったので、名神高速道路を走行するところまでしか記憶にありません。出発後1時間程で到着する赤松パーキングエリアのコールで目が覚めたため、下車して一服します。しかし降り続く雨の下行動する気力すら起こらず、一服を終えるとすぐにバスへと戻ります。何人か下車した方もいたようですが、ギリギリまで戻って来ない方もおらず時間通りの出発になりました。<br /><br />京都からの僅か1時間程度の時間に寝ついたにもかかわらず、赤松パーキングエリアを出発するとなぜか寝られません。ぼ~っとしたまま1時間が過ぎたのか、速度が落ちたことがわかったので、運転士さんの休憩個所に着いたのだと思うのですが、いつものように場所を確認することもしませんでした。結局ボケたまままた寝てしまったようです。そんなこんなでバスは闇の中を走って行きました。zzz。<br /><br />【平成30(2018)年3月20日火曜日】<br />松江駅前の到着コールで目が覚めました。5:00頃だったと思いますが、出雲市まで後1時間程かかります。この後宍道・玉造・斐川と停車しますが、玉造以外は下車するものもなく、アナウンスのみで通過します。そして5:55、20分の早着で出雲市駅前に到着します。<br /><br />日の出には少し早くまだ辺りは暗くなる薄暗い状況でした。ここまで来たお客の多くは出雲大社へと向かいますが、約1名他の目的を持っている人がいました。とにかくお腹が空いたので、以前訪れたことのあるすき家出雲市駅南店に向かいます。早朝でも利用する方もそこそこいるお店で、定番の納豆朝食ご飯大盛りを注文し完食します。そしてとなりのローソンでモーニングコーヒーと一服した後出雲市駅へと戻ります。目指すは6:39発浜田行き普通列車です。とりあえず乗ってしまえばこっちのものなので、ガラガラのボックスシートに陣取って出発を待ちます。<br /><br />キハ47系2両編成のワンマンカーは、この春のダイヤ改正によって置き換えられました。そのためワンマンカー乗車になれない方向けに職員が乗車してその案内をしていました。山陰〝本線〟とは言うもののローカル臭プンプン漂わせるエリアではやはり合理性を取らざるを得ないのかも知れません。これも田舎ならではの性のようにふと思った次第です。<br /><br />まあワンマン運行は違和感はないもの、なぜかいつも山陰本線の列車に対し思うところがあります。それは車内が寒い・・・。ローカル線車内では眠気を誘うくらいの心地良さなのに、山陰本線の列車内はかなり寒い。車内温度は停車中に運転士に伝えて下さいと連呼はされているものの、別に吹きっさらしの寒さではないため大人しくしていますが・・・。<br /><br />車内の寒さで意識が遠くなることはあまりなかったのですが、それでもウトウトしていた時もあったようです。大田市・仁万・江津と言った主要駅に各駅に停まりながら終点の浜田に到着しました。<br /><br />陰陽連絡線のひとつである広浜線の分岐駅となる予定でしたが、あらかた基礎が出来上がった状況下で工事は凍結されることとなり、その後国鉄事業の見直しにより正式に工事が中止され、幻の路線となりました。完成していた建造物は未だに残っており、廃墟巡り的なツアーも組まれているようです。その後路線用地は浜田自動車道の建設用地となり、列車と車の違いはあれど物流や交通の連絡線としての役目を果たしている事実に時代の流れを感じずにはいられませんでした。<br /><br />浜田駅は前回も訪れてはいますが、距離感が掴めなかったために行くことを諦めた浜田駅裏簡易郵便局に旅行貯金をするために向かいます。歩いて10分ほどの場所にある郵便局は道路に面してはいるもののやはり距離は少しありました。処理待ちをしている時にお話を聞くと、やはり三江線に乗りに来た方々が立ち寄ることも増えているとのこと。廃止後どうなるのか?とはおっしゃっていましたが、なくなったら車でまたやって来ますよ~なんて偉そうな口を叩いてしまいました(汗)。<br /><br />用事を済ませ来た道を戻ります。浜田駅からは益田を目指して西に向かいます。三江線に乗るならば江津を目指すはずですが、ダイヤ改正によって今まで浜田発だった列車が益田発になると時刻表に記載されていました。ヤフーの乗り換えにも同じことが言われていたこともあり、増結車両の回送の意も含まれているのだろうか?なんて考えてもいました。<br /><br />浜田駅からアクアライナーに乗車し、終着駅の益田に到着。しかしここで驚くべき事実がわかります。浜田から乗って来た車両が折り返すのですが、この列車は浜田止まりで三江線に乗るには浜田駅での乗り換えが必要だと言うこと。ダイヤ改正後に再び変更となったようですが、時刻表にしろWebにしろあまりにもいい加減です。とは言ってもどうしようもないため一旦浜田行きに乗車し、なんのために来たのかわからない益田の街を後にします。ただこれだけでは終わりませんでした。鎌手駅構内に於いて地盤の陥没があり、浜田~益田間のすべての列車が一時的に運転を見合わせることとなりました。その速報が入った時には既に当該個所は通り過ぎており、西浜田駅に停車していました。しかし上下線列車の離合の問題から、運転に影響がない列車も運転見直しに含まれることになってしまいました。<br /><br />三江線列車の始発駅を益田と思っていたような数人の乗客が、遅延による連絡のことを運転士さんに詰め寄っていたようですが、これは筋違いで見苦しいだけ。乗れなかったら運が悪いだけと冷静を装っていた私でしたが、20分後に出発することができ、かつ連絡もあるとのことを車内アナウンスで知り安心します。そして遅れを引き摺ったまま浜田駅に到着、急いで反対側ホームに停車中の三次行きに乗り換えて、たまたま空いていた席を確保しはじめてホッとできました。<br /><br /> 《次編に続く》

≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路その弐之①~散々だったアプローチ編~

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2018/03/19 - 2018/03/20

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たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

≪2018.March≫あみんちゅ拝啓去りゆくもの達への旅路その弐之①~アプローチ編~

平成30(2018)年3月31日に歴史を閉じる三江線。赤字路線が廃止されるのはJRという民間の営利目的の企業が取る方針として致し方ないところがあるように思えます。昭和62(1987)年4月1日の国鉄分割民営化後も行われてきた事実ではあるものの、なぜ三江線がこれだけ話題に上り、人が訪れるのか正直わからないところがありました。

本年3月1・2日に取れた連休を利用して、噂の三江線に乗る機会がありました。決して我が街から近い場所でもなく、ちょっとした旅行となれば、頭の中にある〝乗り〟対象路線を乗ってしまおうと思うのは当たり前。5月13日にファイナルランを迎える500系こだまのTYPE EVAもそのひとつ。しかし5時間もの時間をかけて新大阪~博多を通して乗るだけの気力もなく、半分の距離にあたる新大阪~広島間で良いかな~と考えて組み込みました。それに加えて三江線という〝二兎を追ったこと〟が災いしたのか、本数の少ないローカル線の洗礼とまさかの〝タクシーが来ない〟というハプニングに加え、倒木による遅延も重なり、自分が思った通りの行程消化ができませんでした。

とにかく日程を伸ばせないまま帰宅し、普段通りに仕事をしていても、なんとなく悶々とした日々を過ごしていました。比較的休みの取りやすい職場ではあっても、急にドタ休をすることも出来ないのがサラリーマンの宿命。しかし刻々と迫る三江線運行残存日数に〝リベンジ〟という気持ちが高まります。

三江線がなぜ注目されるのか?勿論マスコミに取り上げられて多くの人々が知るところとなったことは事実です。それに加えて沿線住民の方々による三江線乗客に対する熱心な〝おもてなし〟が口コミで伝わった事実もあります。ただ〝陸鉄(時刻表上での行程作りを楽しむ鉄オタ)〟上がりの私としては〝ベストプラン〟が作れない鉄旅ゆえに夢中になってしまったことが大きいように感じています。

しかし気持ちはともかく休みが取れなければどうしようもありません。たまたま三月の前半後半でシフトが変わるために、ダメ元で三連休を入れて貰うことに成功し、晴れて三江線リベンジの旅に出られることになりました。

運良く3月16日には木次線が復旧し、ついでに乗って来るという予定が完成し、旅立つことになりました。旅立つ前はバタバタするのがいつものこと。前日より早出残業をこなした後、疲れが抜けずに15:00迄寝た後に夜行バスで出発します。結局二兎を追う形は変えられなかったものの、完成した観光のない旅は他人には絶対に理解できないものという確信を持てるものとなりました。さあそんな覚悟すら漂う今回の旅路、どんなものになったのでしょうか?

【平成30(2018)年3月19日月曜日】
一昨日早出で昨日は残業して迎えた旅立ちの日。誕生日を迎えてご老体(笑)となった今、体の無理が利かなくなっており起きたのは15:00…。まあ予定は夜行バスでの出発なので手持ちの荷物の忘れ物がないか?予定に無理がないか?などという小学生擬きのことを繰り返します。そして夕食を食べていよいよ出発する時がくるものの、JR京都線の遅延情報が出ています。当初の予定は梅田三番街から石見交通の〝つわのエクスプレス〟で津和野へと向かうルートでしたが、30分を超える遅延の場合は最悪間に合わない可能性もあります。三宮まで行って待つのもありか…と考えている一方で、三宮発ポートレイク号出雲市行き、京都発の出雲縁結びドリーム京都1号という3路線の選択となるものの、実際に乗車してみないとということで、夜行バス利用時の宿命である田舎の赤バスに乗車し駅へと向かいます。晴れ○○○と言い続けてきた私にとって初めての出発時の雨天、しかし行くなら行動せねばいけません。

駅に着いて遅延情報を確認すると上りは遅れがあるものの、下りは定時運行の様子。しかし既に出しなに気を使ってしまい、間に合うかどうかを考えながら大阪や三宮に向かう気力はなく、結局京都で降りて出雲縁結びドリーム京都1号を利用することにします。ただ雨は降り止まず喫煙コーナーに行くも駅前のローソンを目指すのも非常に億劫です。おまけにJRバス1番線には10分前に先発する青春ドリーム号が入っており、すごい数の利用客がいるようでした。人混み嫌いの私には近付く気も起らず、暫し京都タワーのお姿をカメラに収め、青春ドリームの出発を確認して乗り場へと向かいます。

運輸業に於ける厳しい環境の下で、地元のバス会社が乗務員確保や乗車率の低迷から高速バス運行から撤退するケースが増えています。その中で共同運行先を失った路線に於いてJRバスがその代わりとして参入してきた事実があります。そして旧ツアーバス上がりのバス会社を含む競合路線には、JRバスとは言えどネームバリューだけで集客はできず、バス車両のグレードアップ化が進んでいるのが現実です。しかし京都~出雲市間に限って言えば路線に於ける競合はなく、元々共同運行を行ってきた一畑バス・京阪バスも撤退しており、西日本と中国の各JRバスの運行となって現在に至っています。そんな路線だからだろうという車両運用がされている出雲縁結びドリーム京都1号、10年落ちのエセレガーラが使われていました。まあ三列なので良しとはしますが…。しかし利用客は結構いるようで、見た限りでは2席を除いて埋まっていました。

1C席は言うまでもなく運転席側の人最前列でです。ここしか空いていなかったというのが理由ですが、最前列の悲しい現実が待っていました。フットレストが箱なのでなかなかしっくりとくるポジションに設定できません。しかしボヤいても始まらないので、レッグレストで調整してなんとか姿勢を作ります。やはり従来の仕様だと言うことから見た感じと快適さは見劣りはしますが、なくなっても困る路線なので我慢します。そして定刻22:30に静かに京都駅前を出発し、一路バスは神話の国を目指します。

心身ともに疲れている状態だったので、名神高速道路を走行するところまでしか記憶にありません。出発後1時間程で到着する赤松パーキングエリアのコールで目が覚めたため、下車して一服します。しかし降り続く雨の下行動する気力すら起こらず、一服を終えるとすぐにバスへと戻ります。何人か下車した方もいたようですが、ギリギリまで戻って来ない方もおらず時間通りの出発になりました。

京都からの僅か1時間程度の時間に寝ついたにもかかわらず、赤松パーキングエリアを出発するとなぜか寝られません。ぼ~っとしたまま1時間が過ぎたのか、速度が落ちたことがわかったので、運転士さんの休憩個所に着いたのだと思うのですが、いつものように場所を確認することもしませんでした。結局ボケたまままた寝てしまったようです。そんなこんなでバスは闇の中を走って行きました。zzz。

【平成30(2018)年3月20日火曜日】
松江駅前の到着コールで目が覚めました。5:00頃だったと思いますが、出雲市まで後1時間程かかります。この後宍道・玉造・斐川と停車しますが、玉造以外は下車するものもなく、アナウンスのみで通過します。そして5:55、20分の早着で出雲市駅前に到着します。

日の出には少し早くまだ辺りは暗くなる薄暗い状況でした。ここまで来たお客の多くは出雲大社へと向かいますが、約1名他の目的を持っている人がいました。とにかくお腹が空いたので、以前訪れたことのあるすき家出雲市駅南店に向かいます。早朝でも利用する方もそこそこいるお店で、定番の納豆朝食ご飯大盛りを注文し完食します。そしてとなりのローソンでモーニングコーヒーと一服した後出雲市駅へと戻ります。目指すは6:39発浜田行き普通列車です。とりあえず乗ってしまえばこっちのものなので、ガラガラのボックスシートに陣取って出発を待ちます。

キハ47系2両編成のワンマンカーは、この春のダイヤ改正によって置き換えられました。そのためワンマンカー乗車になれない方向けに職員が乗車してその案内をしていました。山陰〝本線〟とは言うもののローカル臭プンプン漂わせるエリアではやはり合理性を取らざるを得ないのかも知れません。これも田舎ならではの性のようにふと思った次第です。

まあワンマン運行は違和感はないもの、なぜかいつも山陰本線の列車に対し思うところがあります。それは車内が寒い・・・。ローカル線車内では眠気を誘うくらいの心地良さなのに、山陰本線の列車内はかなり寒い。車内温度は停車中に運転士に伝えて下さいと連呼はされているものの、別に吹きっさらしの寒さではないため大人しくしていますが・・・。

車内の寒さで意識が遠くなることはあまりなかったのですが、それでもウトウトしていた時もあったようです。大田市・仁万・江津と言った主要駅に各駅に停まりながら終点の浜田に到着しました。

陰陽連絡線のひとつである広浜線の分岐駅となる予定でしたが、あらかた基礎が出来上がった状況下で工事は凍結されることとなり、その後国鉄事業の見直しにより正式に工事が中止され、幻の路線となりました。完成していた建造物は未だに残っており、廃墟巡り的なツアーも組まれているようです。その後路線用地は浜田自動車道の建設用地となり、列車と車の違いはあれど物流や交通の連絡線としての役目を果たしている事実に時代の流れを感じずにはいられませんでした。

浜田駅は前回も訪れてはいますが、距離感が掴めなかったために行くことを諦めた浜田駅裏簡易郵便局に旅行貯金をするために向かいます。歩いて10分ほどの場所にある郵便局は道路に面してはいるもののやはり距離は少しありました。処理待ちをしている時にお話を聞くと、やはり三江線に乗りに来た方々が立ち寄ることも増えているとのこと。廃止後どうなるのか?とはおっしゃっていましたが、なくなったら車でまたやって来ますよ~なんて偉そうな口を叩いてしまいました(汗)。

用事を済ませ来た道を戻ります。浜田駅からは益田を目指して西に向かいます。三江線に乗るならば江津を目指すはずですが、ダイヤ改正によって今まで浜田発だった列車が益田発になると時刻表に記載されていました。ヤフーの乗り換えにも同じことが言われていたこともあり、増結車両の回送の意も含まれているのだろうか?なんて考えてもいました。

浜田駅からアクアライナーに乗車し、終着駅の益田に到着。しかしここで驚くべき事実がわかります。浜田から乗って来た車両が折り返すのですが、この列車は浜田止まりで三江線に乗るには浜田駅での乗り換えが必要だと言うこと。ダイヤ改正後に再び変更となったようですが、時刻表にしろWebにしろあまりにもいい加減です。とは言ってもどうしようもないため一旦浜田行きに乗車し、なんのために来たのかわからない益田の街を後にします。ただこれだけでは終わりませんでした。鎌手駅構内に於いて地盤の陥没があり、浜田~益田間のすべての列車が一時的に運転を見合わせることとなりました。その速報が入った時には既に当該個所は通り過ぎており、西浜田駅に停車していました。しかし上下線列車の離合の問題から、運転に影響がない列車も運転見直しに含まれることになってしまいました。

三江線列車の始発駅を益田と思っていたような数人の乗客が、遅延による連絡のことを運転士さんに詰め寄っていたようですが、これは筋違いで見苦しいだけ。乗れなかったら運が悪いだけと冷静を装っていた私でしたが、20分後に出発することができ、かつ連絡もあるとのことを車内アナウンスで知り安心します。そして遅れを引き摺ったまま浜田駅に到着、急いで反対側ホームに停車中の三次行きに乗り換えて、たまたま空いていた席を確保しはじめてホッとできました。

 《次編に続く》

旅行の満足度
5.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
高速・路線バス JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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