今は昔　スンバワ島の水・ダムと地下水

2000/12/10 - 2000/12/16

今は昔のことですが、仕事で訪れた国での旅行の思い出を綴ってみました。今ではずいぶんと変わっている、あるいはそのままかも知れません。

スンバワ島はNTT諸島の火山島で、島の西にはロンボク島が、東にはコモド島を経てフロレス島があります。水資源の仕事でジャカルタから出かけた時の光景です。

エリア インドネシア

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: その他
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

ジャカルタからバリで乗り継いでスンバワ島へ

スンバワ島の巨大火山。
1815年に大噴火をおこしたタンボラTambora火山（2851メートル）がそびえる。

タンボラ山の1815年の噴火は、人類の記録された歴史の中で最も強力で、火山爆発指数VEI-7と最強でした。

山頂は隠れていますが、巨大火山の裾野は広大です。

海岸では水蒸気爆裂孔も見えます。

海岸では水蒸気爆裂孔も見えます。

町が見えてきました。

島の西にあるSumbawa Besar市に到着。

山は草地化、伐採のためでしょうか。乾燥地域のため回復力はきわめて乏しい。

低平地は水田。

畑のもあります

地下水開発事務所の地下水掘削リグ。日本政府からの供与機材です。

地下水井戸のポンプ小屋。

大きなポンプが設置され、水田等への灌漑用水として利用。

水路に地下水が供給されてます

末端水路は水田へ補給

地下水を利用している農民に集まってもらい運用や利用への希望や意見を聞いています。

2、3期作が可能で刈り取りをしているブロックもありました

とうもろこし畑も混在してました

農地が広がっています。

島の東部へ移動

島の東部にある第1の都市Bima市。

こんな街並み

島で一番の街ということです

おしゃれなホテルに宿泊

一応きれいな部屋です

交通機関はバスよりも馬車が主力でしょうか

庶民の足

これがごく普通の光景でした

安全な乗り物でしょう

乗合馬車

河口の様子

本島では水資源開発の主力はダムです。

灌漑用のダム

建設中のAダムで、大きな洪水吐です。

このあたりはしっかりとした岩盤で構成されています。

これは完成し貯水しているロックフィルダムのBダム。

下流面に積み上げられたロックの状況を観察。ジャカルタの我が勤務先の地質課長と、バンドンの水資源研究所の研究員です。

貴重な水が蓄えられています。

建設中のPダムの課題について事前に当地の事務所にて聞き取り、意見交換。

議論もいろいろ

建設現場をダム右岸からみたところです

現地でも討論討論。

仮締切堤体は積み上げられています。この直下流に本体のロックフィルが積み上げられます。

右岸側は基礎掘削を終えており、この上にコア（遮水材）、この両側にロック材の堤体が構築されます。地下の地質、岩盤には強度的にも、透水性にもあまり問題はありません。

ところが左岸側には断層破砕帯が河川方向に走っているのが見つかっています。この取り扱いが問題となっています。

そのための追加調査等がおこなわれました。

調査中

この辺は凝灰岩が分布しており、新鮮なものはこのとおりでロックフィルだ見の基礎岩盤としては問題がありません

断層破砕帯の地質性状です。スリッケンサイドと呼ばれる断層運動による擦痕と岩盤劣化が認められます。

ダムの現地調査はこのメンバーで行いました。中央政府の出張でもさまざまな方が参加されました。

Merpatiの小型機でBimaからバリのDenpasarに戻ります。

飛びたてば一面の養殖池がみえました

エビの養殖

マングローブより海老が儲かりますからね。