2017/07/13 - 2017/07/18
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binchanさん
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7月14日金曜日、12:20。
用水路の紀念碑と水道の史蹟を見た後は、海に近いところにある湿地を見に行きます。
雲林縣の海側はほぼまっ平です。かつてはそこは一面のサトウキビ畑でした。ところが、南西部の口湖郷一帯は、1986年の台風で海水に浸かってしまって以来、サトウキビ栽培には不向きな土地になってしまいました。北港溪河口付近にはすっかり海に沈んでしまった場所もありますが、人工の湿地をつくり排水を管理し土地を開復した場所もあります。
その湿地が湖口湿地(より広い範囲を指して宜梧湿地とも:実際は宜は木ヘンあり)です。人為湿地ですが現在では多くの渡り鳥も訪れる美しい水辺として、観光客の人気も集めているそうです。また、もともと人が住んでいたところなので、電信柱などの構造物が湿地内に取り残されており、そのシュールな光景も注目されています。
http://wetland.e-info.org.tw/file/center.html
※濕の字は湿の繁体字ですが、湖口湿地については窪地を表す漢字も用いられています(湮の異体字らしいのですが変換されません)。
このあたりは沖積平野ですから、土地が低いのはもともとです。しかし、それに拍車をかけているのが地下水のくみ上げによる地盤沈下。北港で見てきた古い水道設備は地下水を利用していましたね。ちょっとつながりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス ヒッチハイク 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
12:44、嘉義客運7223バスを公魚池で下車。
ここから湿地へ40分ほど歩く予定です。ところが、バス停の位置が思っていたところと違う!つまりグーグルマップの表示と違う。民家も日陰もない道を歩くことになるので、ストリートビューで何度も確認したのに見える景色が違います。さっそくスマホで位置確認しますが、こんな時に限ってマップのGPSは妙な動きをするんです。
ちゃんと停牌はあるし実際バスが停まったし、多分嘉義客運の最新消息で告知されてたんだろうなと、帰ってから過去1年分探しましたがそんな告知は見当たりません。で、バス停位置の一覧を確認して見たら、
http://wwm.cibus.com.tw/bus_data/station_place/b6_121.htm
公魚池だけ住所空欄でした。嘉義客運、信用していたのに…。
結局元のバス停よりは10分ほど湿地に近い位置になっていたので結果オーライでしたが、GPSが安定するまでは身動きとれませんでした。(道を間違えると大変なので)
ちなみに、ストリートビューではこの位置にもバス停が確認できます。同時に二か所に公魚池バス停が存在するということは、移転したのではなく使い分けられている可能性もアリですね。 -
バスを降りた場所はこんな感じのところ。
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高速道路の高架をくぐって、なにもない道をひたすら歩く。
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縣道143号に合流。奥の方に尖山大排(排水路)の堤防が見えます。
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忠義公廟があるところまで到着。ここまで20分強、大した距離ではないけれどかわり映えのしないところを歩くのは長く感じました。
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尖山大排の堤防に登ってみます。
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けっこう高いところにあります。土地にたまった水はポンプで排水しているのでしょか。
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川があるだけでちょっと風が涼しいです。
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見回してみると、ネットで見た電信柱が水に浸かっている写真のバックにあった電波塔みたいながすぐ近くに。もしかしてもう目的地到着?
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でも塔の足元に水がないです。もしかしてあの光景は特定の条件下でしか見られないとか?
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と思ったら、遠くに別の電波塔が。あっちか…。
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再び歩き始めましたが、だんだん湿地らしくなってきました。サギみたいな鳥も見えます。よ~しテンション上がってきたよ。
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道沿いの水路からポンプで水を吸い上げているようです。後ろの設備に送って、大排に流すのではないかと思います。
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シニアカートで私を抜き去って行ったおじいさん。
先ほど側溝にカートが突っ込んで、地元の人に救助されていました。だからスピード出しちゃダメだって。 -
水が見えてきましたよ。
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やった、ついに到着です。
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満々と水を湛えています。周囲の水をここに集めるようにしているでしょう。
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賞鳥(バードウォッチング)小屋もあります。
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このあたりの地図。
より整備された公園にする計画もあるようなので期待しましょう。 -
この電信柱に沿って道があったんですよね。
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電信柱の浸かり具合からすると結構深いですよね。
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画像検索すると夕暮れの美しい写真が見られます。
こんな暑い時間じゃなくて、夕方に来ればよかった。意外とバスの便はあるんですよ。 -
これが参考にした写真に写っていた電波塔だな。勝手に電波塔と呼んでいるけれど、本当は何なんだろう?
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電信柱のあった湿地(というか池というか)の端には水門がありました。この下が暗渠になっているんだと思います。最終的には水は大排に流し込まれるんでしょう。
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水門があったのは小学校の前でした。
13:39、戻りのバスまではちょっと時間がありますが、暑すぎるのでバス停に戻ることにしましょう。
下車した公魚池バス停は周囲に何もないですが、一つ手前の宜梧ならコンビニくらいはあります。距離も大して変わらないので、予定変更で宜梧に向かうことに。 -
宜梧までは徒歩35分。炎天下をトボトボ歩いてたら一台の車が少し先で停車しました。脇を通り過ぎようとしたら車に乗っていた女性が「どこに行くの?」と声をかけてくれました。正直に「バス停です。場所はわかっているし30分くらいってのもわかってるんでご心配なく」と答えましたが、心配そうなその方のご厚意に、結局甘えることに。この方も宜梧の郵便局に行く途中でした。それにしても、通りすがりの人に声をかけるって勇気要りますよね。台湾にはこういう勇気のある方がたくさんいらっしゃいます。
13:55、宜梧の郵便局前(がちょうどバス停)でおろしてもらいました。本当に助かりました。ありがとうございます。 -
実はもう体中がストーブみたいになってたんですよ。速攻目の前のセブンイレブンに飛び込んでクールダウン。
このアイスコーヒーのボトルにあの捏?跟細工を入れようと思ったんですが、しっかり立てて入れておいたはずの雄鶏たちが鞄のそこでペチャンコに(T_T)。当然よね…。名人、本当に申し訳ない。 -
14:38、40分ほどコンビニのイートインにいましたが汗は一向にひきません。でもせっかくの寄った地方の町をちょっとは見たい。持ち歩いている塩と飴を舐めて、水も飲んで、いざ街歩きへ。
一応バスの時間を確認、北港行きは15:10くらいにあるはずだよね~。と思ったら、宜梧始発の路線で14:40発っのがあったよ。今目の前通って行ったやつだ。しまった~。 -
仕方ないので街歩き。下調べもなく歩いているので目についたものを適当に写真撮ってます。
計画では湿地からさらに海の方へバスを乗り継いで、漁港も見ようとしてたんだよね。漁港から帰りのバス停まで1時間くらい歩くつもりだった…。余裕があれば、っていう計画ではあったけれど、無茶な計画だったな。実行しない勇気があってよかったよ。 -
私はバスと歩きが旅の基本なので、割とたくさん歩いている方だと思うのですが、トラベラーさんの中には夏の台湾で2~3時間歩き続ける方もいらっしゃいます。旅行記を拝見していると年齢も上のように思えるし、一体どんなトレーニングをなさっているのやら感心します。
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宜梧は台北への長距離バスも通ります。
統聯と日統の台北路線には口湖の隣の四湖郷が終点という路線があるのですが(特に統聯は四湖の路線が4つも)、なぜ北港ではなく四湖が終点なんでしょう。田舎だから大きな操車場でもあるのかと思って地図で探してみましたがみつからず。逆に北港に広い駐車場があるのを発見しました。理由をご存じの方、コメントいただけるとうれしいです。 -
これといって見どころも見つからず、再び尖山大排(排水路)の橋。湿地より少し上流です。
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この水があふれたら怖いだろうなあ。
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あ~ちょっと涼しい。海まで行きたかったな。雲林の海岸、また今度ね。
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ようやく何か発見。
順天宮。 -
だからといってお参りするわけでもなく、写真だけ撮ってます。すみません。
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市場の中を通って。
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この家の人は水利事業に功績があったようです。1986年に贈られた額。この一帯が湿地帯になるきっかけとなった台風が襲った年ですね。
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水曜日には女の子の衣類、土曜日には鴨肉炒めの店が出る場所。
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道端に牡蠣殻の籠。
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隣では牡蠣剥きの真っ最中。
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古い家などを見ながら歩いているうちに、そろそろ時間になりました。
15:14、嘉義客運7223バス、宜梧から乗車。北港へ戻ります。
つづく
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この旅行記へのコメント (4)
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- 壯圍さん 2017/08/20 23:26:39
- 口湖郷!
- 夜分失礼いたします。
binchanさま、はじめまして!
なお、僕のページはまっさらな状態なので、「不審者!?」と思われても仕方がないですね…(^_^;)
binchanさまの当該旅行記を拝見させていただきました。
実は僕も来月にこの口湖郷へ行こうと考えているのです。
今までに日本人誰もが口湖郷を取り上げていなかっただけに、偶然お目にかかることができて大変嬉しいです!
僕はあれこれ調べてみて不安を抱いていたのですが、なるほど、地方の交通手段は著しく不便なのですね…。
台湾人友だち誰もが「雲林縣を旅するなんて物好きだなあ」って異口同音でした(T_T)
でも、やはり成龍濕地まで行って、沈みゆく夕陽をこの眼で確実に眺めたいのです。
僕としては日中に斗六市、虎尾鎮、北港鎮といった大きな街を訪れて、夕方に口湖郷へ向かおうかなと考えています。
台湾のバス会社サイトもあちこち回ってみて、つくづく日本の交通機関サイトは至れり尽くせりだなあ、と痛感させられました。
なんせ、途中停留所の通過予定時間が全く記載されていませんから…。
初っ端からだらだら書くと、初対面のbinchanさまに迷惑をかけますので、取り急ぎ嬉しい気持&ご挨拶までに。
追伸。僕は台湾へ14回行きました。また、耳が聞こえませんので、不便に感じたことも結構あったのですが、台湾人の皆さまに遠慮せずどんどん話しかける(指差し本、筆談、声を出す)と、本当に皆さま親切で、嬉し泣きばかりでした。
昨夏は人生初の台南へ行ってみて、友だちはできたし、宿泊先のフロントスタッフ、いろんなところで、数時間お喋りできて楽しかったものです!
あ、長々失礼いたしました!
旅行記には書かれなかったお話も聞かせていただけたら幸いです。
- binchanさん からの返信 2017/08/21 07:31:25
- RE: 口湖郷!
- 壯圍さん、おはようございます。
口湖郷の旅行記にコメントいただけるなんてうれしいです。
壯圍さんの大好きな場所、行ってみたい場所が自治体単位になっているのがいいですね。
台湾を究める意気込みが伝わってきます。
耳が聞こえないというのは、なかなか大変そうですね。
私なんかは駅とかでぼけ〜っとしてて、アナウンスの音ではっと気づくこと多いですから。
でもきっと定番の対策方法なんかがあって、私が思いつくようなことではあまり困らないのかもしれませんね。
かえって意外なところで不便に感じていらっしゃるのかも。
成龍濕地に行かれる予定なんですね。
湖口よりもバス停から近いですから、9月なら暮光終を見届けても最終バスに間に合いますね。
でも終バス逃すと辛そう。
暗い道は気をつけて歩いてくださいね。
台東、花蓮、宜蘭と東部三県にお好きな場所が多い壯圍さん、どんな風景を見てこられたんでしょう。
私の方こそお話を伺いたいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
binchan
-
- natchanpapaさん 2017/08/08 01:12:05
- 旅行先が、ピンポイント杉。
- Binchanさん晩安。雲林の旅、時間が無く途中から見てしまいました。
しかし、この暑いさなか、訪問先がすごすぎです。さすが。駐在でも、台湾人でもほぼ、無理、な行程かと。おつかれさまです。情熱が違いますw
とはいえ、電柱が水につかっているのは面白いですね。まったく知りませんでした。ぜひチャレンジしたいと思います。
北港には、台中から引っ越していったスペイン料理のお店があるはずなのですが、ご存知でしょうか?natchanpapaそこのパエリア大好きでした。
- binchanさん からの返信 2017/08/08 11:34:35
- RE: 旅行先が、ピンポイント杉。
- natchanpapaさん、こんにちは。
今回の旅行はこだわりすぎて変なことになっているパターンです。
数年前朴子に行った時が同じパターンだったんですけど、最近朴子の古い街並みが人気らしいです。
もしかしたら「私の変なパターン」はトレンドの先取りなのかもしれませんよ!(笑
北港のスペイン料理屋は知りませんでした。
知っていたら探して晩ごはん食べて帰ったのに〜。
旅行記読んでいただいてありがとうございます。
また長編ですからとばしとばし読んでいただければ十分ですよ。
なにせこだわりすぎて変なことになってますから。
binchan
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