2017/07/13 - 2017/07/18
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binchanさん
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7月14日金曜日、7:52。
雲林の水を巡る旅、本日一つ目の水スポットは「北水南引工程浚通紀念碑」です。
嘉南平原(雲林から台南にかけての平野)が現在のような大農業地帯になるには、あの八田技師の烏山頭ダムと、そこから広域に灌漑用水をいきわたらせる嘉南大圳(用水路)の完成が不可欠でした。後に、さらに貯水量の多い曾文水庫(ダム)も建設され中南部の水源は万端であると思われました。
ところが1990、91年と、降雨量が極めて少ない天候が続き、ダムが渇水するという事態に陥ってしまいました。大干ばつです。
嘉南大圳というのは、実は濁水溪からも取水できるようになっていました。烏山頭ダムから南へ向かう水路を「南幹線」、北へ向かう水路を「北幹線」と呼びますが、北幹線の終着地点は嘉義と雲林の県境にある北港溪南岸なのです。それより北は濁水溪から取水し嘉南大圳濁幹線と呼ばれる水路を通って北港溪北岸まで運ばれるのます。そして逆サイフォンを利用して北港溪の下を通り、二つの水系は接続していたのです。しかし長い間、北幹線と濁幹線は通水することなく過ぎていたそうです。
大干ばつの後、その対策としてこの逆サイフォンの通水が計画されました。時の総統李登輝氏の指示のもと、「北水南引」計画が始動しました。1994年には通水(浚通)工事が完了し、その後の干ばつを防ぐことができたのだそうです。
長い説明になりました。
早朝から電車とバスを乗り継ぎ、その浚通工事の紀念碑があるところを目指してきました。2時間ほどかかってようやく到着です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
7:52、嘉義縣公車7307バスにて崙子到着。
斗六→民雄(鉄道)、民雄→新港(バス)、新港→崙子(バス)と乗り継いでやってきました。こうしないと到着できないんです。
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バス停は嘉義縣新港郷南崙村にあるのですが、紀念碑があるのは北港溪を渡った先、雲林縣元長郷崙仔村です。(紀念碑の場所は雲林縣ですが、旅行記のエリアは新港にしてあります。その方が自然かな~と思って…)
南崙村はお隣の北崙村と一緒に壁に絵を描く活動(彩繪)をしています。 -
バス停の絵はなかなかのクオリティ。
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村の散策はあとにして、紀念碑へ向かいます。
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家の塀もカラフルで素敵。
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家の人が塗ったのかな?
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このお宅、なんだかすごい盆栽がたくさんある。
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畑にも若干育ちすぎた感のある盆栽が。
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崙子橋で北港溪を渡ります。
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橋の上からも民家の彩繪が見えます。
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古い家並み。彩繪は、こういった街並みを維持に役立っているのでしょうか。最近多いですよね、彩繪してる村。
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それぞれの住民が好きな絵を描けるのかな。
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堤防にも名画。
実はこの後ゆっくり村を見ることはなかったので、ほかの絵をしっかり見られなかった。残念。 -
橋からの眺め。天気よくてよかった。
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流れの外側はテトラポッドで護岸されています。雨が降ると激流なんだろうな~。
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橋に沿って台湾自來水公司(台湾水道会社)のパイプ。
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向こう岸に来ました。堤防沿いの道路です。道路に書かれた「汛」の字を辞書で調べたら、季節ごとの増水とのこと。
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ここから雲林縣。県境越えです。
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裏側は「嘉義縣」。
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先ほどの堤防沿いの道路に下ります。
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あの道路で北港溪を渡ってきました。
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手書きの案内看板。虎尾と書いてある方へ行きます。
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雑草の中にあるこれは何?
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お墓の一部でした。
きれいに手入れされているお墓もあれば、雑草に埋もれてしまっているものも。 -
ずいぶん放っておかれてるなあと思いましたが、台湾の気候なら1か月もすれば背の高さにまで草が伸びそう。
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道と田んぼのあいだに水路が。
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家庭排水も流れ込んで汚いなあ。まさかこれが農業用水?
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よかった、どうやら排水路だったようです。
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濁幹線の南端が見えてきましたよ。
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豊かな水量で水門へと流れ込んできます。
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これが濁水溪につながっているんですね。
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水門のところに紀念碑がありました。
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柵があって門が閉まっています。鍵はかけられていないのですが中に入るのはやめておきます。
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外からでも碑文が見えます。
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最後の名前のところが欠けているのは誰かの仕業なのかな?
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水門のところで向きを変えて、
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こっちに吸い込まれていきます。
ここから北港溪の下をくぐって嘉義側に向かっているに違いない。人が吸い込まれたら絶対助からないだろうな。 -
柵はこの低さ。恐いなあ。
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用水路と平行に別の水路。用水路より低いところにあるので、こっちが排水路かな?
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さっきの生活排水が流れ込んでいた排水路の上流。農業用水の水路は?
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なるほど、農業用水はこういうパイプで供給されているのね。これなら汚染されることがないですね。
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堤防の階段に座ってちょっと休憩。ちょうどいい木陰があったんですよ。
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堤防の上を歩いて橋まで戻ります。
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堤防の上から見た紀念碑、水路、水門。
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堤防の内側。排水路の水を川に流しているのだと思います。
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河川敷にはがれきが溜まっているところも。一か月くらい前に大雨があったしね。
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広がる耕作地。これもみんなあの用水路のおかげかな~。
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こちらは河川敷側。水田として利用されている部分もあるんですね。
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堤防の道は草だらけ。蛇とかいたら嫌だな。
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と言いつつ歩いています。
日本の農家とも通じる造りの家。 -
上流側に目を凝らしたら、変わった形の構造物が。
セメント工場? -
拡大してみました。どう見ても何かの像ですよね。
調べてみたら開元殿という鄭成功を祀った廟でした。直線距離で1.7キロ離れたところにある像があんなに大きく見える。機会があったら行ってみたいものです。
http://w1689.myweb.hinet.net/
この後は嘉義側に戻って嘉南大圳「北幹線」を観察し、水路のつながりを体感する予定だったのですが…。
つづく
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