奥の細道を訪ねて第10回藤原栄華の平泉より出羽路の旅　（目次）

2012/07/03 - 2012/07/05

我々は道草をして登米の散策を楽しんだが、芭蕉達は脇目も振らず朝から平泉を目指す。

北上川に沿って北上するが、梅雨の雨に祟られ、止むを得ず湧津辺りから金沢迄、苦手な馬を借りている。

金沢から再び徒歩で一関に向かうが、梅雨の雨が合羽を染み通すほどの中を、坂を上り下りし、日の暮れにやっと一関にたどり着く。

一関では村外れの金森家で二泊したと伝えられている。

我々の奥の細道を訪ねて第10回の旅は、東北新幹線で一挙に一関に向かい、
一関から芭蕉達の足跡を追う。

まず向かったのは、芭蕉達が合羽も通す雨に苦しんだ坂道、通称”カッパ崖”。

次いで磐井川に掛かる”いわいはし”の袂の一関の宿地跡”二夜庵”を確認し、一関の古い町並みを残す通りにある、造り酒屋の蔵元”世嬉の一”で昼食。

平泉に到着した芭蕉が何をさて置いて最初に訪れたのは義経最期の地”高館義経堂”。

その後芭蕉達は中尊寺本堂、金色堂を訪れ、帰路、当時は田圃が無情に広がっているだけの”無量光院跡”や”柳之御所跡”に佇み、我々も良く知る名句を詠む。

金色堂の手前の”伝大池跡”の蓮池に一輪だけ美しいピンクの花が開いていた。

”中尊寺ハス”と名付けられたこの蓮の花は、藤原４代泰衡の首桶に有った種から、800年の眠りを経て蘇った花と聞かせれ、なんとも知れない感動が心を襲った。

平泉を発った芭蕉達は”陸奥上街道”辿り、険しい”山刀切峠”を越え、尾花沢の紅花の買い付け問屋を営む俳人・鈴木清風宅に向かう。

たまたま紅花の収穫期で、清風が芭蕉達を歓待する余裕が無かったことが幸いし、芭蕉達に訪れるのを勧めたのが、当初の予定に無かった”立石寺（山寺）”であった。

名句を生んだ”立石寺（山寺）”を芭蕉は”「・・景観寂寞として、こころすみ行くのみお覚ゆ”」と奥の細道に記す。

朝ホテルを出る際は土砂降りの雨で、またも雨の立石寺かと諦め気分になっていたのが、立石寺参道の石段の途中でいつの間にか雨が上がり、奥の院を参拝し、五大堂に向かった頃には夏の太陽が顔を出した。


奥の細道を訪ねて第10回藤原栄華の平泉より出羽路の旅　目次

01一関散策、”カッパ崖”・”二夜庵”・”一関藩家老宅跡”等
02一関の昼食会場・造り酒屋の蔵元”世嬉の一”
03平泉の玄関”柳之御所資料館”
04中尊寺①義経が自害し最期を遂げた”高館義経堂”
05中尊寺②芭蕉達も喉を潤したであろう”卯の花清水”
06中尊寺③線香の香りが絶えない”本堂”
07中尊寺④”伝大池跡”に咲いたいた800年の眠りから覚めた”中尊寺ハス”
08中尊寺⑤思わぬ静かな”金色堂”
09中尊寺⑥芭蕉像と句碑と”経堂”、芭蕉が目にしたであろう”旧覆堂”
10中尊寺⑦杉並木の”月見坂”の景観
11中尊寺⑧藤原秀衡が宇治平等院をモデルにした”無量光院跡”
12藤原基衡が再建した毛越寺周遊①”芭蕉句碑”とその周辺（南東側）in 平泉
13藤原基衡が再建した毛越寺周遊②”開山堂”と”菖蒲園”（西側）in 平泉
14藤原基衡が再建した毛越寺周遊③”常行堂”と”遣水（やりみず”）（北側）in 平泉
15藤原基衡が再建した毛越寺周遊④”州浜”と”池中立石”（東側）in 平泉
16藤原基衡が再建した毛越寺周遊⑤”大泉が池”風景 in 平泉
17毛越寺に隣接する藤原基衡夫人が建立した”観自在王院跡” in 平泉
19陸奥上街道沿線の景観①”芭蕉衣掛けの松”
20陸奥上街道沿線の景観②旧上街道風景
21陸奥上街道沿線の景観③芭蕉一宿の地・”岩出山”と”有美館庭園”
22出羽街道中山峠越え沿線の景観①歌枕の地・”小黒崎”と”美豆の小島”
23出羽街道中山峠越え沿線の景観②芭蕉達が通過するのに難儀した関所・”尿前の関跡”と2日目の宿・鳴子温泉
24出羽街道中山峠越え沿線の景観③芭蕉が逗留した宿で唯一当時の原形が遺る”封人の家”
25出羽街道中山峠越え沿線の景観④珍しい平坦地にある”酒田の分水嶺”
26太平洋側から日本海側へ超える最大の難所・”山刀切峠”
27芭蕉達が10日も滞在した、紅花の産地・尾花沢
28立石寺（山寺）の景観①麓から見上げる宝珠山と立石寺
29立石寺（山寺）の景観②800段の登山回廊からの景観
30立石寺（山寺）の景観③奥の院の景観と五大堂からのパノラマ
31芭蕉直筆の書を鑑賞できる”山寺芭蕉記念館”

エリア 平泉(岩手)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

01一関散策、”カッパ崖”・”二夜庵”・”一関藩家老宅跡”等

02”一関資料館”

一関・平泉〜立石寺旅行マップ

中尊寺旅行マップ

03昼食会場・造り酒屋の蔵元”世嬉の一”

04中尊寺①義経が自害し最期を遂げた”高館義経堂”

05中尊寺②芭蕉達も喉を潤したであろう”卯の花清水”

06中尊寺③線香の香りが絶えない”本堂”

07中尊寺④”伝大池跡”に咲いたいた800年の眠りから覚めた”中尊寺ハス”

08中尊寺⑤思わぬ静かな”金色堂”

09中尊寺⑥芭蕉像と句碑と”経堂”、芭蕉が目にしたであろう”旧覆堂”

10中尊寺⑦杉並木の”月見坂”の景観

11中尊寺⑧藤原秀衡が宇治平等院をモデルにした”無量光院跡”

12藤原基衡が再建した毛越寺周遊①”芭蕉句碑”とその周辺（南東側）

13藤原基衡が再建した毛越寺周遊②”本堂”と”菖蒲園”（西側）

14藤原基衡が再建した毛越寺周遊③”常行堂”と”遣水（やりみず”）（北側）

15藤原基衡が再建した毛越寺周遊④”州浜”と”池中立石”（東側）

16藤原基衡が再建した毛越寺周遊⑤”大泉が池”風景

17毛越寺に隣接する藤原基衡夫人が建立した”観自在王院跡”

19陸奥上街道沿線の景観①”芭蕉衣掛けの松”

20陸奥上街道沿線の景観②旧上街道風景

21陸奥上街道沿線の景観③芭蕉一宿の地・”岩出山”と”有美館庭園”

22出羽街道中山峠越え沿線の景観①歌枕の地・”小黒崎”と”美豆の小島”

23出羽街道中山峠越え沿線の景観②芭蕉達が通過するのに難儀した関所・”尿前の関跡”と2日目の宿・鳴子温泉

24出羽街道中山峠越え沿線の景観③芭蕉が逗留した宿で唯一当時の原形が遺る”封人の家”

25出羽街道中山峠越え沿線の景観④珍しい平坦地にある”酒田の分水嶺”

26太平洋側から日本海側へ超える最大の難所・”山刀切峠”

27芭蕉達が10日も滞在した、紅花の産地・尾花沢

28立石寺（山寺）の景観①麓から見上げる宝珠山と立石寺

29立石寺（山寺）の景観②800段の登山回廊からの景観

30立石寺（山寺）の景観③奥の院の景観と五大堂からのパノラマ

31芭蕉直筆の書を鑑賞できる”山寺芭蕉記念館”