離職記念☆37泊38日貧乏旅行28：オーストリアの巻⑤ ハルシュタットとバート・イシュルでお祭り三昧

2011/08/15 - 2011/08/15

　この日はバート・イシュルからの小旅行、世界遺産のハルシュタットへと向かいます。湖畔に佇む静かな町で、思いがけずお祭りに遭遇しました。

　小旅行から戻るとバート・イシュルでもお祭りに遭遇。

　なんだかとっても得した気分の一日となりました。


【ここまでの旅の行程】

□7月21日　成田空港→【飛行機】→モスクワ（ロシア）
□7月22日　モスクワ（ロシア）→【飛行機】→チューリッヒ（スイス）→ルツェルン（スイス）
□7月23日　ルツェルン（スイス）
　　　　　＊リギ（スイス）へ日帰り
□7月24日　ルツェルン（スイス）→【氷河急行】→シュクオール（スイス）
□7月25日　シュクオール（スイス）→サン･モリッツ（スイス）
□7月26日　サン･モリッツ（スイス）→【ベルニナ線】→ミラノ（イタリア）
□7月27日　ミラノ（イタリア）→ジェノバ（イタリア）
□7月28日　ジェノバ（イタリア）
　　　　　＊チンクエテッレへ日帰り
□7月29日　ジェノバ（イタリア）→トリノ（イタリア）
□7月30日　トリノ（イタリア）→ミラノ（イタリア）
□7月31日　ミラノ（イタリア）→ベリンツォーナ（スイス）
□8月1日　ベリンツォーナ（スイス）→ツェルマット（スイス）
□8月2日　ツェルマット（スイス）
□8月3日　ツェルマット（スイス）→モントルー（スイス）
□8月4日　モントルー（スイス）
　　　　　＊エヴィアン（フランス）へ日帰り
□8月5日　モントルー（スイス）→グリンデルヴァルト（スイス）
□8月6日　グリンデルヴァルト（スイス）
□8月7日　グリンデルヴァルト（スイス）→ダッハゼン（スイス）
□8月8日　ダッハゼン（スイス）→クロイツリンゲン（スイス）
□8月9日　クロイツリンゲン（スイス）
　　　　　＊コンスタンツ（ドイツ）へ日帰り
□8月10日　クロイツリンゲン（スイス）→リヒタースヴィル（スイス）
□8月11日　リヒタースヴィル（スイス）→インスブルック（オーストリア）
□8月12日　インスブルック（オーストリア）→ザルツブルク（オーストリア）
□8月13日　ザルツブルク（オーストリア）
　　　　　＊ハライン（オーストリア）、ヴェルフェン（オーストリア）へ日帰り
□8月14日　ザルツブルク（オーストリア）→バート・イシュル（オーストリア）
■8月15日　バート・イシュル（オーストリア）
　　　　　＊ハルシュタット（オーストリア）へ日帰り

エリア ハルシュタット(オーストリア)

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 船
• 旅行の手配内容: 個別手配

　オーストリアのユースホステルの朝ごはんです。スイスとそんなに変わりません。クロワッサンなど油分の強いパンが苦手な私も一安心。

　今日は世界遺産ハルシュタットへと向かいます。

　バート・イシュルからハルシュタットまでは25分程度。こじんまりとした駅は無人駅です。

　駅から船着場まではこんな小道を下っていきます。

　正面に見えるのが船着場。その向こうに湖とハルシュタットの町が見えます。

　ハルシュタットまでの切符（2.2ユーロ）は船員のお兄さんから直接購入します。おっ、イケメンのお兄ちゃんだ。半ズボンだけど（笑）

　雲がかるハルシュタットの町が前方に見えてきました。

　水際にへばりつくように町があるところはイタリアのチンクエテッレと同じですが、趣は随分と違います。チンクエテッレが「陽」なら、ハルシュタットは「陰」、水墨画のような景色です。でもなんだか雨にけぶる姿が様になっています。

　10分程度の船旅を終えハルシュタットに上陸しました。すぐ目の前に見えるのがプロテスタントの教会。

　通りにはテントが張られ、大きな鍋がいくつも用意されていました。今日はなにかあるのかしらん？

　ゼー通りを南へ歩いてみます。ここが目抜き通りなんでしょうか。お土産物屋さんやカフェなどが並んでいます。本当に湖にへばりつくように家々があるんですね。

　前方に家の壁をまじまじと見ているおじさんが。いったい何を見ているのかと言えば…

　過去の大雨で、どこまでハルシュタット湖の水位が上がったかを記録している壁だったんです。
　一番上にあるプレートは1920年のもの。2メートル近い高さまで水位が上がったようです。何度も何度も浸水しているんですね。

　ここハルシュタットも岩塩坑で有名なところ。近郊では現在も塩の採掘がされているそうです。
　先日私たちが訪れたハラインの岩塩坑ザルツヴェルテンと同じ系列（？）で、同じような岩塩坑ツアーがあり、同じようにすべり台もあります（笑）

　お土産物屋さんには塩が多く売られています。日本語表記があるということは、多くの日本人が訪れているということですね。お店で日本語が通じるかはわかりませんが。

　ハルシュタット・ラーン（Hallstatt-Lahn）という船着場からの景色。ベンチに座ってぼんやりと湖と町の佇まいを堪能します。

　そうこうしているうちに雨が降り出しました。どこかで雨宿りをしなくては。

　雨宿りのため、町の中心部に戻るとお祭りが始まっていました。明らかに手書きの垂れ幕がなんとも微笑ましい。

　『ハルシュタット　ネポム祭り』とあるので、多分、ボヘミアの守護聖人である聖ヤン・ネポムツキーのお祭りなのでしょう……といっても、この辺りのことは今回旅行記を書くに当たって調べました（笑）

　お祭りに遭遇すると、なんだか得をした気分になりますね。

　大雨の中テントには民族衣装を着た人が溢れ、お酒を酌み交わし、楽団が雨の中（テントの中で）曲を奏でています。
　聖人像の前に置かれたビールの樽を開けているのですが、上手くいかず、樽上部の栓は飛ぶ、下の栓からビールは溢れる、慌てて注いだビールは泡だらけ、雨は強くなる・・・と、もうてんやわんやです。

　雨足が強くなってきたので、マルクト広場前にあるカフェに避難。雨で体が冷えたというのに、ハルシュタットビールがあったので早速注文！
　ビールを飲みながら絵葉書や日記を書いて、いい気分です。

　なかなか雨も上がらないし、お腹もすいてきたので、ついでに昼食を摂ることにしました。

　再三、魚料理を注文しては撃沈している私ですが、またまた魚料理です。
　すると今回は大当たり！なーんてことのないムニエルですが、とても美味しかったです♪外しても外しても魚を食べる私に、ハルシュタットの神様が微笑んでくれたのかもしれませんね。

　雨も小降りになってきたので、町歩き再開です。今度は湖に沿って北のほうへやってきました。ここから見た景色はガイドブックやツアーパンフレットでよく見かけますね。

　マルクト広場から高台へと上がったところに、有名な納骨堂バインハウスがあります。
　ハルシュタットは土地が狭いため、墓地が充分になく、埋葬後10〜20年で遺骨を取り出し、バインハウスに納めたのだそう。内部の見学もできるのですが、ヘタレな私はご遠慮いたしました。

　高台から見た景色。ここは本当に雨が似合う。

　さて、船の時間が近づいてきました。船着場へ戻りましょう。

　同じ船に乗り、ハルシュタットの駅へ戻ってきました。これは駅のホームから対岸のハルシュタットの町を見たところです。

　ハルシュタットは世界遺産でもあるし、前評判がすごく良かったので、私の中で知らず知らずのうちに期待値が上がっていたようです。なので、雰囲気がある町だとは思うものの、正直「感激！」とまではなりませんでした。勝手にハードル上げてりゃ世話ないんですが…

　でもお祭りを見られて良かったです（＾＾）

　バート・イシュルに戻ってきました。

　すると雨にもかかわらず、おめかしした町の人が。快く写真に納まってくださいました。ここもお祭りかしらん？

　町の中心部までやってきてお祭りの内容が判明しました。「カイザーフェスト」とありますので、皇帝フランツ・ヨーゼフのお祭りのようです。
　そもそも8月15日はマリア被昇天祭でオーストリアは祝日なんですね。全然把握していませんでした（笑）

　このようなわけで、雨にもかかわらず町中がお祭りムードです。金ぴかの皇帝列車が、地元の人や観光客で溢れる通りを掻き分けるようにトロトロ走っていきます。

　カイザーフェストの（多分）メイン会場であるトリンクハレ前。
　男性も女性も民族衣装に身を包み談笑しています。皆さん素敵です。気軽に記念撮影に応じてくださいました。

　トリンクハレに入るには「お気持ち」で入場料を払います。するとこのシールをぺたりと貼ってくれます。これでもう出入り自由です。

　トリンクハレの内部はこんな感じです。前方で音楽が奏でられ、町の人たちはビール片手に、思い思いにお喋りに興じています。
　後方のスペースではくじ引きをやっていました。景品におっきな脚立があり、おめかししたご婦人が当てた日にはどうすんだろう？などといらぬ心配をしてしまいました。

　演奏する人たちも民族衣装。この会場は時間によってすごく混んでいたり、演奏する人に申し訳ないくらい人がいなかったり。

　とある店のディスプレイ。
　ザルツブルクにはモーツアルトあひるちゃんがいましたが、ここバート・イシュルはやはり皇帝フランツ・ヨーゼフのお膝元、ということで皇帝あひるちゃんが鎮座していました。とはいえ奥方のシシィ（皇妃エリザベート）あひるちゃんのほうが数が多いですが…。

　また別の、とある店のディスプレイ。
　この地方の民族衣装屋さんのようです。素敵ですが、これを私が着ても似合わないんですよね〜

　この日の夕食は前日きっちりと予約を入れておいたので、ユースホステルで摂りました。6ユーロ（約720円）ですが、まずまずの内容と言えましょう。前日はパスタだったらしいですから…（ユースのパスタはハズレが多い！）
　しかしデザートのアイスが料理と一緒に出てくると、溶けるんじゃないかとひやひやです（笑）