ブエノスアイレス、レコレータ墓地、墓地の観光って・・？

2011/12/27 - 2011/12/27

エビータ、エバ・ペロンの墓廟があるレコレータ墓地。墓地を観光？と思ったがメキシコにも良くある装飾された建物の墓廟（納骨堂）それも特に手を掛けたものが多く、アルゼンチンで最も古く権威のある高級墓地なのだそうだ。
表紙はエビータの墓廟。

エリア ブエノスアイレス(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

レコレータ墓地、聖母ピラール教会の建物です。
元々はこの教会の内部に埋葬を許可されなかった人が隣接した牧用地に埋葬したのが、この墓地の始まりだそうだ。

教会内部の様子。

レコレータ墓地入り口。昔は羊を飼っていた牧場だって。

このような墓廟、或いは納骨堂はメキシコ市内でも旧フランス街でよく見られるが、此処まで金を掛けて装飾を施したものは初めて見た。

暫く説明無しでいくつかの墓廟建築物を掲載しますが、建築や彫刻の勉強をしている人にとっては、一度にありとあらゆる建築様式、彫刻様式を見ることが出来る貴重な場所なのだそうです。なので美大生が勉強の為によく訪問するとの事。

これなどは補修中ですが、歴史的な建築物や美術品のの補修士でなければ難しいのだそうで、言わば個人の墓所の補修を日本の美術院国宝修理所に委託している様なものだそうです。

建物の様式や彫刻が凄いです。
又、隣同士で主張が強くて収拾がつきません（笑）

まるで宮殿ですね・・・これお墓ですよ？

死んだ家族の為に此処まで手を掛けるとは！
意外と日本人の方が死者に薄情なのかも・・

有名なエビータ、エバ・ペロンの墓所です。
彼女のご主人のペロン元大統領は最初の奥さんをガンで亡くし、２番目の奥さんだったこのエバもガンで亡くしましたが、何とその後再婚した３番目の奥さん（後に世界最初の女性大統領になりました）もガンで亡くなったそうです。懲りない人ですね。
この墓所はペロン家ではなくエバの実家の墓所だそうですが、彼女やご主人の元大統領は一部の裕福な層からは疎まれ嫌われていましたので、彼女がこの墓地に入る事になった事が公になった際には、それを嫌って此処から墓所を移したファミリーも幾つか在ったそうです。
でも大統領夫人が強力な左翼女性闘士って、凄いですよね?
でもこのペロン大統領以降のペロニストと云われる左翼ポピュリズムがかつては先進国だったこの国を衰退させた原因です。
WW2後にドイツの旧ナチス党員を沢山迎え入れたのもペロンでした。実はナチスは「国民社会主義ドイツ労働者党」が正式名称で、左翼ポピュリストなんですね。
現代の左翼はナチスとは対極みたいなフリをしていますが、実態は同根。こいつらが政権を取ると何が起こるかは日本のお隣の国々を見れば明らかです。

まるで彫刻博物館です。

このタイプの祭壇がある墓所は多くの場合、娘に先立たれたケースで、母親が時々此処に来ては話しかける為にこのようなデザインになっているそうです。
何だか悲しい話ですね。

余りに広いので全体の１／４程度しか見て回れませんでした。
建築や彫刻に興味がある方には１日かけて見て回っても良いぐらいの価値があるということです。

墓地の前にはお洒落なカフェやレストランが並びます。
青山霊園や多摩霊園の前にこんな風景が有るでしょうか？不思議な景色でした。

この墓地前の角から向こう側がブエノスアイレスでも最も高級な住宅地です。
各国の大使館などもあり日本でいえば青山から芝公園に至る辺りに相当するでしょうか？