この地球の果てカラファテまで1万年以上前に歩いて到達した人達の遺跡：プンタ・ワリチュ

2011/12/24 - 2011/12/24

ブエノスアイレスに戻る日、飛行機便は夜で時間に余裕があったので、前日に地元のツアーエージェントにプンタ・ワリチュ遺跡への短時間ツアーを申し込んで出かけて見た。
この文野トラベルから依頼した現地インバウンド・エージェントTIEMPO LIBRE S.A.は非常に良く出来た会社で、空港到着時に全ての予定の再確認と出発便や乗り継ぎ便の確認とチェックイン、ボーディングパスの発行までシッカリやって、仮に向こう側の情報に間違いがあっても速い段階で修正が出来ている。ここの様に寒い所に住んでいる人は同じラテンでも少々違うらしい。此れだけ気が利くスタッフならうちの会社に欲しいくらいだ（笑）

遺跡は空港へ行く途中のアルヘンティーノ湖の湖畔の洞窟にあるが漠々としたパタゴニアの風吹きすさぶ原野の中にひっそりと佇んでいた。

エリア カラファテ(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 観光バス タクシー
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

カラファテの町と空港の間はこの様な原野だが、その途中にプンタ・ワリチュ遺跡への入り口がある。

ここまでは車のツアーを頼むか、乗馬ツアーを申し込むか、歩くしかない。
自転車と言う手も無いではないが、町からの長い登り坂とこの強い風の中を自転車で走る元気は無い。もちろん乗馬ツアーでも、この強風下では快適ではないと思う。
写真では判らない強風（烈風）が背景の雲からご想像頂けるだろうか？

寒々とした風景の中の未舗装路を遺跡に近付きます。
この遺跡に来る観光客はそれ程多くは無いだろうと思う。

湖面の色が美しいだけに尚更、殺伐感が強まります。

天気は良いのですが、湖からの風がとても冷たいです。

復元された当時のシェルターの骨組み。
よくこんな処で生活したものだと思う。

これは墓の跡との事。この気候では腐らずにミイラ化したのでは無いでしょうか。

この岩壁の向こう側に壁画のある洞窟がある。

ここから先が考古学エリアです。

これは壁画の彩色に使われた植物の１つです。

ここが洞窟。
天井の煤は狩猟したグアナコを炙って食べた際に付着したものらしい。グワナコの脂肪成分が検出されたそうです。

赤いのが手形。手を壁に押し付けて口に含んだグアナコの血を吹き付けて描いたらしい。

これは馬蹄形の形

これも不鮮明だが手形

これは何だか不明

これも手形。カラファテの北350kmの所には「手の洞窟」と言われるこのような手形が無数に描かれた洞窟があるそうだ。

それにしてもこんな寒い所で暮らしていた先住民の生活は大変だったろうと思う。
ベーリング海を渡って来たアジア系人の一部で「ロンゲスト・ジャーニー」で此処に辿り着いたのは1万年以上前とのこと。

これも手形

これは考古学的に最も重要と言われるクエバ・グランデなのだが・・・

重要遺跡として指定保護される以前に、この様に落書きをされて破損している。
イタリア、ロシアの記述が見られるのでそれらの国の不届き者達の仕業に違いない。

右のほうに人の形が描かれていて、輪になって踊っているように見える。

ここから先は壁画を復元したレプリカの壁画のあるエリアです。

小さな一筋一筋が日数を意味しているのではないかと言われるカレンダーと呼ばれる壁画のレプリカ。

手形のレプリカ

目玉の様な壁画のレプリカ

此れも手形

人型の手の位置が年齢を意味するらしい。上に上げているのが若者、横が中年、下に手が下がっているのは老人を意味するらしい。

人型の群集

沢山の手形のレプリカ

ジャガーの壁画のレプリカ

ここからはミイラ化した遺体が発見された。

これ等の写真はヨーロッパ人が当地、探検に来た時に撮影された原住民の様子。
壁画を描いた人達の末裔でしょう。
氷河期にアジアからアメリカ大陸に渡り南下してその後メキシコのマヤ、アステカ文明、アンデスのインカ文明、ブラジルのインディオ等の先祖になったグループの中で一番世界最南端まで歩いて来たグループの子孫ですね。
一番冒険心に富んだグループなのか？それとも弱くて排除されて仕方なく流れて来たグループなのか？

管理事務所内の土産店

発掘された物。

湖面が強風で波立っています。
ホテルピックアップの２時間のツアーで1人１００ペソでした。