長安之旅(9)一見すると博物館ですが、実はお土産物の玉器の売り場だった「陝西省美術博物館」の見学。現代美術の良いものを見ることは出来ます。

2010/03/19 - 2010/03/23

「陜西美術博物館」の見学です。ここは日本のツアーには観光地として組み込まれていますがガイドブックなどには紹介されていません。西安市の立派な図書館の隣にある円形の素晴らしい建物で、入場料も10元になっていますが地元の人の姿はほとんどありません。入館すると博物館の係員の人が日本語で案内してくれ、館内には素晴らしい作品もありますがほとんど通過して玉の販売スペースに案内されます。だいたいここで20分くらいのお買い物時間です。係員の方はとても親切で今まで詳しく聞けなかった玉について質問が出来たのでとても有意義でした。でも興味の無い方には苦痛のようでした。買い物しなくても最後まで親切に見送りまでしてくれるのでプラス思考で見学してみてください。

エリア 西安(中国)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 3.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: 中国国際航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

開館前の博物館の前は朝の太極拳の練習場所になっていました。予定表ではここは美術館の見学では無くて、買い物のカテゴリーに入っていました。

みなさん本格的な衣装を身に付けて真剣でした。

入場料を取って見せる美術館ではあるようですが、中にある玉などを扱うお店での買い物がメインのようです。美術館の偉い人かその家族が利権で経営しているような雰囲気が感じられます。

展示室には素晴らしい現代水墨画が幾つも展示してありました。特に100元札の毛沢東主席の肖像画を描かれた中国黄土画派の代表人物である劉文西さんの作品は数千万円するそうです。

その他にも現代中国の作家さんの絵がたくさんありましたが、展示室はほとんど素通りだったのが残念です。

円形の吹き抜けに面して展示してあった作品は少数民族の生活を良く捉えていて素晴らしい物でした。これは貴州省南西部の長角苗族（ミャオズー）の女性が芦笙を吹いている場面です。

貴州省のたびを懐かしく思い出しました。妻にとっては頭に4キロ以上ある長角をつけたこともあるので感慨深いものがあったようです。面白い写真があるので興味のある方は貴州省の旅行記もご覧ください。

これは貴州省の南東部の苗族の流れを汲む従江の巴沙族の男衆です。日本の丁髷のルーツといわれる髪型が現在に残っています。鎌で頭髪を剃るワイルドな人たちで、中国に住む人達の中で唯一ライフルを持つことを許された民族です。衣服は藍染めの生地に卵白を塗りこんで叩きあげて光沢を持った独特の物を着ています。

村の歓迎式に参加させてもらいましたがそのカッコよさは独特です。この村の５０人の男性が四川省に呼ばれて旅立って、ライフルを持っていったものだから四川省で大騒ぎになったという逸話を持った人たちです。

30分くらい買い物時間がありましたが、この当時はツアーに参加し始めたばかりで、その時間がもったいなく感じました。