2003/10/07 - 2003/10/28
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kojikojiさん
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フィレンツェ滞在中の朝に妻から「今日で旅行も半分ですから、午前中は半休させていただきます。」と言われました。この当時1週間の旅で半休1回、2週間の旅では半休2回か代休が1日取れることにしていました。旅行中に休みを取るというのも変な話なのですが、私の立てるスケジュールに着いていけないということのようです。まあこの日は渡りに船で、一緒に行くか迷っていたラ・スペーコラ博物館に一人で行ける事になりました。大学の付属博物館でありながら休館日が非常に多く、今まで3回来ていたフィレンツェでも開いていたためしが無いのが心配でしたが4度目にして見学することができました。ここは非常にマニアックな所ですが、数冊の本も出版されているほど好きな人には聖地みたいな所です。かなりグロテスクな蝋人形の写真が多いのでご注意ください。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ホテルを出てアルノ川沿いにピッティ宮殿に向かって歩きます。途中アンティークショップに立ち寄りながらラ・スペーコラ美術館に向かいます。この美術館は1790年にトスカーナ大公ペーター・レオポルト・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲンによって、自身の所有する美術館に所蔵される学術的資料を管理する博物館として設立されます。
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大学の建物の小さい門をくぐり、中庭の左側の暗い階段を上がると博物館の入口があります。最初は小さい昆虫などから始まりコレクションはどんどん大きくなっていきます。
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ついにはイルカやクジラまで飾られています。よくこんな海の生物まで剥製にしたなと驚かされます。
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鳥類も小型の小鳥からダチョウまでが網羅されています。見学者も係員も誰もいない空間を歩いているとホラー映画の中に入り込んだ気分になります。「ザ・セル」という映画を思い出します。馬の輪切りが出てくる映画です。
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日本のオオサンショウウオまでいました。
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日本語のキャプションまであります。
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続いて魚類の標本です。巨大なエイやチョウザメの姿もあります。
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そしてシーラやリュウグウノツカイのような深海魚まで美しいまま剥製にされています。
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ここから人体の蝋人形です。本物ではありませんが完璧なまでにリアルです。ここから先はお好きな方以外はご覧にならないでください。
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この美術館は現在ではフィレンツェ大学の自然史博物館の動物学別館 (Museo di storia naturale sezione di zoologia La Specola) の位置づけになっています。 スペーコラの意味は「天文台」で、屋根の上にトスカーナ大公のレオポルトが造らせた観測所があることに由来します。
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人体解剖蝋人形は当時の解剖学の先進性を示す貴重な資料ですが、専門の職人によって精密に作りこまれた人形たちそのものの美術的価値が見直されています。
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展示室には600体もの蝋の模型たちが待ち受けています。腹部や胸部を開かれ、腸を露出させた少女が、バロック彫刻さながらに身をよじらせて小さく微笑んでいます。
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三編みもすべて本物の死体から取られたものだそうです。それだけにリアルさは半端ないです。
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クレメンテ・スシーニ(1754~1814年)という職人は美しい遺体への拘りから16歳の少女の遺体を選んだと言われます。
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この旅の頃はタッシェン社から「バロック・アナトミア」という本が出版されている程度でしたが、後に「解剖百科」という本も出ています。「アナトミカル・ヴィーナス 解剖学の美しき人体模型」や「バロック・アナトミア (パン・エキゾチカ)」なども興味深い本です。
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まるで寝ているような表情の赤ん坊を見ていると複雑な気持ちになってきます。この人形が造られたのは、前野良沢(翻訳係)と杉田玄白(清書係)が「ターヘル・アナトミア」を翻訳して「解体新書」を表したころです。
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ベルニーニの「聖テレジアの法悦」を思わせるような表情です。
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人間だけではなく動物の模型もありました。
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最後の展示室の辺りは写真撮影が禁止になっていましたが、ここまでで充分満足できる展示内容でした。
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