2006/06/14 - 2006/07/02
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kojikojiさん
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マルタ島2日目はヴァレッタのバスターミナルから郊外へ出かけました。一番近いイムディーナとラバトまでのショートトリップです。昨晩の日曜日の夜には教会がライトアップして花火が上がっていたのが見えましたが、ラバトの聖パウロ教会周辺でもお祭りがあったようです。祭りの名残の飾りが残っていました。この旅は2006年でしたが、訪れたイムディーナやラバトの町は今でもほとんど変らないと思います。唯一変わってしまったのは2011年の6月にマルタ島を走り回っていた個人経営のマルタバスが廃止になってしまったことでしょう。もうこの美しいボンネットバスやクラシックなバスに乗ることは出来なくなりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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イムディーナ行きのバスば古いベッドフォードです。2度目のマルタ共和国もこのバスを乗りに来たようなものです。何度乗ってもマルタのバスは魅力あります。
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この当時は皆さん個人経営で、バスを磨き上げていましたが、2011年の6月に廃止になり、エアコンの効いた新しいバスに変わってしまっています。
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マルタ島のバスは地元の人の生活路線でもあります。残念なのはこの時でも昔のチケットの束からもぎるタイプから何処にでもある切符になってしまった事です。
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丘の上のイムディーナに着きました。今日も強烈に暑いです。ヴァレッタが築かれる前のマルタの首都だった町で、貴族はじめ多くの人々がこの町に住んでいました。その後首都の移動に伴い人が少なくなったことから、「静寂の町」と呼ばれるようになります。イムディーナに通じるゲートは3つあり、ひときわ目立つ門がメインゲートで、1724年に当時の騎士団長マノエル・ド・ヴィレーナによって建設されたものです。それ以前はイムディーナに入るには跳ね橋が使われていましたが、その跳ね橋は門の右側の壁に埋め込まれています。門にはヴェレーナ家の紋章であるライオンの像が1対置かれています。
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ただでさえ少ない住んでいる人はこの時間に出歩くことは無いようです。日陰も出来ないような時間に歩いているのは観光客と観光馬車の馬くらいです。
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聖パウロ大聖堂(The Cathedral)の広場も閑散としています。ちょうど日本人の団体さんがいました。聖堂の中を一緒に付いていって案内を聞いちゃいました。
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ここの大聖堂も素晴らしい装飾で覆われています。中世のヨーロッパの人にとってマルタを死守すると言うのは大変なことだったのでしょう。十字軍で遠征させられた次男三男も本国と同じような生活が出来なければやってられなかったでしょう。
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伝説によると4世紀に聖パウロの祈りにより、病の床に伏した父を救われたことからキリスト教に改宗して、マルタ最初の司祭となった聖パブリウスの家の跡地に聖母にささげるため建築されたマルタで最初の聖堂であるとされます。
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聖堂は9世紀にイスラム教支配下の時代に破壊されますが、13世紀のノルマン人支配下の時代に聖パウロに捧げる大聖堂として再建されます。その後何度も修復と拡張が繰り返さますが、1693年にマルタを襲った大地震で聖具室と内陣席を除きほぼ全壊してしまいます。現在の大聖堂は1702年にマルタの建築家ロレンツォ・ガファによって再建されたものです。
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ヴァレッタの大聖堂の床の墓碑も美しいですが、イムディーナの大聖堂の床も同じくらい美しかったです。司祭の被る帽子の房飾りが多いほど埋葬された人の位が高いそうです。
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マルタストーンと呼ばれるライムストーン(堆積岩)の美しく冷たい石肌を感じます。中世の城塞都市にありがちな迷路のような通りをさまよい歩きます。
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観光用の馬車の石畳をカツカツ叩く蹄の音が壁に反射して、時間が動いているのだと感じる事が出来ます。
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一般の住宅は鎧戸まで閉めてしまい、表からの太陽光線までも遮っています。
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石の壁に這うブーゲンビリアの赤い花がきれいです。
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マルタ島のすべてが海の底の堆積岩で出来ているので、建材に困ることはありません。少しづつ雨に浸食されていくので、何十年に1度は修復が必要なのでしょう。
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通りの辻に埋められたマリア様はここでどれくらいの年月人々を見守っているのでしょう。
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少し早いけどお昼にしましょう。Trattoria 1530というバロックスタイルの市役所の前にある店にしました。店内もいいけれど、風通しの良いパラソルの下の席にしました。
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巨大なソーセージのピザはちょっと塩味が強いですが、汗をかいたのでかえって美味しかったです。
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妻はサッパリ系の前菜盛り合わせにしました。マルタはどこで何を食べても凄いボリュームです。
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ピザのお供はやっぱり生ビールですね。シェアしながら美味しく全部いただきました。
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地元の人以外は車の乗り入れが出来ない街は観光馬車が王様です。
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ボビンレースはマルタ島の名産品で素朴な味わいです。前に来た時は幾つか買い、古くなって使えなくなったボビンをおまけに貰いました。
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この家の扉はとても有名です。イムディーナで一番美しいと思います。
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このドアノッカーは絵ハガキにもなっているので見た方も多いと思います。
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城塞都市の中はほとんど緑がありません。城壁を出て公園で一休みします。緑がこんなに愛おしいなんて。砂漠でオアシスを見つけた気分です。
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城壁沿いにローマ時代の邸宅の遺跡があります。モザイク好きにはたまりません。
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ギリシア語では仮面を「ペルソナ (persona)」と呼び、アテナイでのディオニューソスの礼拝の重要な要素であり、儀礼や祝典で使われていたと思われます。
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演劇用の仮面が描かれたフレスコ画やモザイクを見ると、顔面全体と頭を覆うヘルメット状の形であり、かつらと一体化していて目と口の部分に穴が開いています。興味深いことに演劇の最中に役者が仮面を着けた状態を描いた絵はありません。
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ギリシャやローマのモザイクを訪ねて東はトルコのアンタクヤ(ハタイ)まで行き、キプロス島やロードス島も訪ね、マルタ島にも来ました。イベリア半島のモザイクも有名どころは見学したので、残るはチュニジアなど北アフリカの古代ローマ世界です。
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見事なラビリンスです。迷路の場合は中央にクノッソスの牛の怪物が描かれることが多いのですがここは鳩が水を飲んでいます。
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ギリシャの島に残ることの多い、波の模様の中に水盤にとまった鳩の姿がリアルです。
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ラバトの街へ移動していると何やら装飾物が点在しています。
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小教区の守護聖人を称えるそれぞれの村祭りの多いマルタ島なので、その飾りつけなのかもしれません。
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昼間でも結構派手ではありますが、夜は電球が灯って奇麗であろう事が分かります。
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聖パウロ教会はラバトで一番の聖堂で、ここにも装飾が施されています。
聖堂に入ると他にも参拝者がいたので、係りの方が内部を案内してくれました。外の装飾について尋ねると昨晩お祭りがあったそうです。ヴァレッタのグランドハーバー越しに見た花火や教会のライトアップと同じようなものだったのでしょう。 -
パウロは政治的反逆者として審理されるためローマへ連れて行かれる途中でしたが、彼と他に274人を運んでいた船が出発して2週間後に、マルタの海岸で嵐にあって難破しました。乗員のすべては泳いで無事に島に上陸しました。
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この大聖堂の地下には聖パウロが隠れていたと言われる洞窟があります。写真を撮っていいか尋ねると「1枚だけどうぞ。」との事でした。
漂着した島もあるマルタですが、地中海沿岸にはそういうキリスト教の布教にまつわる場所が沢山あります。信者ではありませんが、そういった場所を尋ねるとキリスト教が身近には感じられます。 -
大聖堂の少し先にはカタコンベがありました。私は骸骨やミイラ好きなのですが、妻と甥は2人共ダメでした。
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これ以降妻は1週間咳喘息がひどかったのですが、ここが原因だったかもしれません。
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夜までここに残ってみたい気もしましたが、日が暮れるまで時間があるのでヴァレッタに戻ることにしました。
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帰りのバスは違うタイプのベッドフォードです。教会の姿はこの当時と変わりませんが、このタイプのバスはもう走っていません。
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妻はマルタについて2日目ですが、すでにヘロヘロです。
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手慣れた街をかなりのスピードで走り抜けます。乗降口の扉は窓は全開なので気持ち良いです。
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ヴァレッタのバスターミナルに戻ってきました。レイランドもカッコイイです。
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しかしこのタイプのボンネットバスには敵いません。ここにいればマルタ島を走るほぼすべてのバスを見る事が出来ます。
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1950年代のフォードソン・テムズET7バスです。記念写真を撮っておいてよかったです。
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マルタではずっとこんな格好で過ごしていました。
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ホテルに戻りました。帆船が地中海へ船出する所でした。このタイプの船にはいろいろな所で出会います。いつか乗ってみたいと思いますが、見るからに高そうな気がします。
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波一つないヴァレッタの湾内をすべるように出港していきます。
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今回はこの港を4回利用することになります。チュニジア経由で入稿して、シチリアのポッツアーロの往復と最後にサレルノへ向かうフェリーで出港します。
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