岳人28号さんのクチコミ(37ページ)全934件

ＪＲ伯備線の井倉駅から方谷駅にかけて、高梁川沿いに石灰岩の断崖絶壁が断続的に連なっています。駅から歩いていけるのは、観光地として整備されている井倉洞周辺くらいですが、目の前にそびえ立つ岩壁は迫力がありますし、井倉洞の入口近くには滝もあってなかなか絶景。11月初旬には紅葉もだいぶ進んでいてきれいでした。マイカー利用なら、国道180号線が高梁川に沿って通っているので、井倉峡全体を見ることができるでしょう。

得ランチは税込500円。うどん（かけorざるorぶっかけ）、おにぎり1個、串カツ2本、サラダがセットになっています。選べる3種のうどんのうち、わたしはかけうどんを選びました。ふた付の鉢に入った天かすがテーブルに備え付けてあり、自由に入れることができます。サクサクではなく、かなりコシのある固い天かすで、しばらく放置してふやかさないとおいしく食べられません。おにぎりには具が入っておらず、ソースをつけた串カツといっしょに食べるとちょうど良い感じです。串カツ2本のうち1本は四角い餅、もう1本はエビ。炭水化物の比率が非常に高いメニューでした。

営業施設としては観光リフトがあるだけで、レストラン・売店等はありません。リフトのりば手前にある建物は無人の休憩所で、トイレ、自販機、テーブル、イスがあります。ただ、食堂として営業可能な設備はあるようなので、スキー客が来る冬季などには、もしかしたら営業しているのかもしれません。東の原には石見交通バスの停留所がありますが、1日3往復しかありません。

東の原の観光リフトを使って手軽に登れるほか、四方八方にいくつも登山口があり、最高峰の男三瓶山をはじめ、女三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山などいくつもの峰が円を描くように連なっていて、ルートの選択肢が非常に豊富。時間、体力、目的にあわせていろいろ選べます。膝痛もちのわたしは、リフト→大平山→奥ノ湯峠→室の内池→女三瓶山→リフトというコースで歩きました。人が少なく静かな山中で、栗を拾ったり、シコクフウロなどの花をめでたりしながら、ゆったりのんびり歩いて、とても癒されました。

ＪＲ大田市駅前から三瓶山方面の石見交通バスに乗り東の原で下車、坂を少し上がったところにリフトのりばがあります。坂を上がっていくと目の前にリフトのりば関連の施設に見える建物がありますが、ここにはトイレや休憩所（自販機あり）があるだけなので、用がなければ立ち寄る必要はありません。建物の裏に券売機とリフトのりばがあります。利用客が少ないため、リフトは乗客が来たときだけ稼動しているようでした。利用者が少ない中でも営業を続けている貴重なリフトです。

部屋の備品のポットは１Ｌの大容量で水は最初から入っており、カップ麺を2食分つくっても余るくらいで、水を入れなおす必要がありませんでした。水を入れるには大浴場までポットを持っていかなければなりませんから、大容量なのは助かります。フロントの近くに共用の電子レンジもあります。狭い部屋とはいえ、カプセルホテルよりはゆったりくつろげますから、税込2700円という料金以上の価値はあると思います。アメニティのタオルは1枚しかありませんから、入浴するなら自前のタオルが1枚は必要です。浴室に共用のナイロンタオルが数枚ありますが、毛が付着している他人が使ったナイロンタオルを使う気にはなれませんでした。歯ブラシなどもありませんから、自分で用意する必要があります。

鳥取駅の北口を出て左（西）へ少し歩いたところにあります。意外と離れたところにあるなという印象でした。バスターミナルのビル内の窓口で、ループ麒麟獅子バスの1日乗車券（600円）や高速バスのチケットを販売しています。待合所に自販機はありますが、コンビニは南口にあって、北口にはないので、やや不便です。

岡山方面からの始発の伯備線普通列車は、伯耆大山駅で鳥取行きの快速とっとりライナーに接続しており、朝10時25分に鳥取駅に着きます。特急スーパーいなばの始発にはおよびませんが、それに次ぐ早さで鳥取に行ける手段であり、しかも青春18きっぷや鉄道の日記念の乗り放題きっぷが使えるので、とても重宝します。伯耆大山駅での接続時間が非常に短く、到着してすぐ発車するため、ふつうに乗り換え検索サイトで検索しても出てきませんが、同じホームの向かい側なので乗り換え可能ですし、伯備線が多少遅れても、とっとりライナーは接続のため待っていてくれますから安心です。

普通のバスより窓が大きく景色はよく見えますが、窓にカーテンなどの日除けが一切ないので、晴れた日はかなり暑いです。また、バス後部に立ち乗りスペースを設けている分、座席数が少なく、乗客の多いときは座れない場合があります。また、立ち乗りが前提だからなのか、運転手は乗客の着席を確認せず発車しますし、「発車します」の車内アナウンスもないので、注意していないと転倒しそうになります。

ループ麒麟獅子バスの湖山池ナチュラルガーデンというバス停で下車しました。ネットの事前情報では、地元鳥取に自生する山野草を中心にした自然な雰囲気の庭園という触れ込みだったのですが、むしろ人工的な雰囲気が強く感じられて、正直、がっかりです。ススキやオミナエシ、ツワブキなどの野草をあちこちに植えてはいるものの、その植え方があまりに整然として取ってつけたようですし、日本原産とは思えない園芸種の派手な植物が、ススキなどの間に不自然に入り混じっています。ポール・スミザーというイギリス人のガーデン・デザイナーが、庭園を監修しているようなのですが、自然と人工、日本と西洋が、中途半端にミックスされたちぐはぐな感じの庭園を、「自然な雰囲気」と称する感性は、いかにも外国人らしいなと思いました。

本格的な博物館のようなのを想像していたのですが、実際は中学・高校の文化祭を思い起こさせるような、なんとも手作り感に満ちた展示で、いささか拍子抜けしました。ただ、テーブル・イスがあって、無料の休憩所（飲食は外で）としても利用できますし、砂丘散策用のサンダルを無料で貸し出しているほか、足洗い場もあります。施設内に入る人より、外の足洗い場を利用している人のほうが多いようでした。

なだらかな丘を想像していましたが、実際はかなりの急傾斜でそびえ立っており、とくに海側は絶壁に近い印象です。ところによって傾斜のゆるいところもあるらしく、海岸に下りている人たちも見かけましたが、自分のいたところからだと、下りたら上がって来れそうもなかったので、下りる気は起きませんでした。日曜で観光客が大勢来ており、人の多いところだと踏み荒らされていまいちきれいに見えませんが、砂丘はとても広いので、人の足跡のついてないところは、いくらでもあります。

高層湿原特有の植物であるワタスゲが群生しています。天気が良ければ、湿原の向こうに穂高連峰が眺められるはずですが、あいにく雲がかかっていてよく見えませんでした。ベンチがあるので、休憩場所としても良さそうです。

道端の自然の岩に肖像レリーフと碑文が埋め込まれています。さほど大きいものではありませんし、岩肌は苔むし、木や草が繁茂して、自然の景観に半ば溶け込んでいるので、もし傍らの大きな案内板がなかったら、見逃してしまいそうです。とはいえ、景観をぶちこわすような巨大な銅像などをつくらなかったのは、むしろ評価すべきでしょう。

森林の中なので花はあまり期待していませんでしたが、思ったよりいろいろ見つけることができました。キツリフネ、タマガワホトトギス、マルバダケブキ、ホタルブクロ、キバナノヤマオダマキ、トモエソウ、ウツボグサ、ヨツバヒヨドリなどありました。

田代湿原のところにある分岐の標識にしたがって少し歩いたらあります。池というより小川が部分的に広く浅くなっているところという感じでした。飲めそうなくらい水は透明でした。田代池に分岐する遊歩道は池のところで行き止まりなので、来た道を戻ります。

都会はもちろん、山奥の田舎でも、最近はコンクリート護岸の川ばかりですから、河童橋周辺などの一部を除きほとんど護岸のない自然状態の梓川の風景は、とても新鮮に映ります。ただし、自然状態のため、堤防のある川と違って、河原に出られるところは少ないです。大正池から河童橋へ向かう途中、分岐の標識で行き止まりと表示されているほうに進むと、河原に出られるところがありました。

護岸や堤防などはなく、池の中には立ち枯れた木がいくつもあって、人工のため池とは違う自然な感じがして良かったです。遊歩道で池の畔を歩くと、池と陸の境界があいまいで、自然に水がたまってできているのだということがよくわかります。

大正池から河童橋まで歩いている間は、さほど人が多いとは感じませんでしたが、河童橋とその周辺には、実におおぜいの観光客がたむろしていました。河童橋だけを目的地にして来て、ハイキングなどはしない人が多いのかもしれません。名作文学ゆかりの地で、奥穂高岳を望む絶景スポットというだけでなく、レストランや売店もたくさんありますから。

ずっと平坦で道幅も広く、車いすやベビーカーでも問題なく行けそうです。ハイキングとしては難易度が低すぎて物足りなさを感じるかもしれませんが、護岸整備されていない自然状態の川や池、湿地、聳え立つ山々などの景観は、なかなか感動的です。カラマツやシラカバの森もすばらしく、次は紅葉の時期に来たいと思いました。