地球の果て・パタゴニア、ロス・グラシアレス国立公園ペリト・モレノ氷河　：　氷河焼けにご注意！

2011/12/23 - 2011/12/23

いよいよ今回のアルゼンチン旅行のハイライト、ペリト・モレノ氷河ツアーに行って来ました！
永年、家内が「パタゴニアの氷河！」と騒いできた処に漸く行く事が出来ました。
ガイドブック等に「夏でも寒さ対策」「以外と寒い氷河上を下降してくる冷気」などと再三強調される事から、防風、防寒対策は怠り無く準備して来ましたが、氷河から反射してくる強い紫外線対策について注意を喚起したガイドブック、記事は殆ど見たことがありませんでした。
ほぼ唯一露出した顔は常に「何時起こるか判らない氷河の崩落」にジッと向けられている訳ですし・・氷河からの紫外線の反射について一般的な注意喚起をする程には各ガイドブックもしっかりとした取材をしていないのかも知れません。（時間的制約で駈足取材でしょうし・・）
美しい氷河や風景の写真をゲップが出るほど掲載しますが、氷河焼けでスキー場の雪焼けよりも酷いSun Burnになった私の顔をお見せできないのが残念です。まるでヒマラヤに登山した様な顔になりました。
イグアスの滝観光やブエノスアイレス観光時の日焼け対策として用意したSPF80の日焼け止めクリームはブエノスアイレスのホテルに預けたスーツケースの中に入れたまま・・・家内と2人大変な日焼けで真っ赤な顔になってしまいました。（家内はそれでも多少の日焼け止めを使っていた様でかなりましですが・・）
当然2日後にしっかりと一皮剥けて、ブエノスアイレスの街を情けない剥げちょびの顔で出歩く羽目に・・。
美しいもの（氷河）にはしっかりトゲがあると思い知らされました。

エリア ロス・グラシアレス国立公園周辺(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

ペリト・モレノ氷河に向けてカラファテの町を出発します。
行く手には白い雪山が見えています。
氷河はあの麓でしょうか？

アルヘンティーノ湖畔にたたずむ馬。

バスが進むに連れ雪山が段々大きくなってきます。

荒涼とした手前の風景と青いアルヘンティーノ湖、その又遥か向うに連なる真っ白な雪山。

羊を飼う牧場が見えてきました。
氷河や山に近づき、湿度や降水量が増え牧草が育つようになって来た所為です。

氷河が近づくと気候が徐々に変わってきます。
この辺りはパタゴニアの冷涼乾燥した気候と氷河のある山岳の湿潤な気候との中間的気候でちらほらと樹木が見られます。

バスがカーブを回ると突然氷河が目に飛び込んできました。
小休止を兼ねて氷河の遠景の撮影ポイントで写真を撮りました。

今日のツアーには沢山の日本人が参加していました。
この写真は偶然同じホテルに宿泊し、ブラジルでJICAの海外青年協力隊に参加している女性4人組の一人が撮影してくれました。

クルーズ船に乗って氷河の直ぐ傍まで近寄ります。

船は氷河から崩れ落ちた小さな氷山？を慎重に避けながら進みます。

天気が非常に良く太陽ギラギラ、紫外線も強く、この時点で紫外線対策に気づくべきでした。
太陽から直接＋水面からの反射＋氷河からの反射で紫外線量は最大値に達していたようです。帽子を持っていかなかったのも敗因です。

ペリト・モレノ氷河の左端。

小さな氷山が漂っています。

このような崩落した後の破砕面を見ると、今にも次の崩落が起こりそうに見えますが、なかなか起きません。

これは展望台のある半島に乗り上げている部分の拡大写真。
氷河が流れてくる過程で２つの氷河が合流した際に、夫々が山の壁面に触れていた部分の土がこうやって見えるようになります。
現在は未だ初夏なので氷河は展望台の半島に接触していますが、これから段々暖かくなって、2月頃にはこの接合部が崩落してトンネルが出来るそうです。
現在はこのリコ水道側の方がこの氷河の接合部の向こう側（展望台側）のロステンパノス水道側よりも水位が３ｍほど高くなっているそうです。この2つの水道が貫通する際に見られる大崩落は見ものだそうですが、1年に1回それも偶然にめぐりあわない限り見るのは無理だそうです。写真撮影の為に毎日狙っていても簡単ではないと言う話でした。

未だ船はかなり離れていますが、氷河は見上げるくらいの高さがあります。
氷河の奥の山から吹き降ろしてくる風は強く冷たく、顔が冷たいので多少日焼けして顔が熱くなっていても感じません。

青氷の氷山です。これくらいの氷山が出来る崩落が見られればラッキーなのですが、今日は小さい崩落ばかりで残念！

氷河の上面まで高さ６０ｍ以上あるそうですが、上面はギザギザのクレバスだらけで、時折内部でひびが入ったり、内部崩落した際に発生する「ドーン！」「グォキッ！」と言う音が聞こえます。

これは展望台から見た接岸部に見られる2つの氷河が接合した痕跡。

第1展望台から見おろす氷河全景。幅は3kmぐらいあります。
山の奥の方からずーっと流れてきているのが良くわかります。
後年、チリのパイネからサンチアゴへの空路、この氷河を上空から眺める事が出来ました。

これは第2展望台辺りから撮影したと思う氷河の北側（ロステンパノス水道側）。
こちらのほうが幅が広いです。

氷河のずーっと向こう側のこちらから見えない辺りからは盛んに崩落する大きな音が聞こえますが、展望台からは見えない位置でばかり発生しているようで残念です。

これが半島への接合部。
ポスターなどでこの部分に大きなトンネルが出来ている写真を良く見かけますが、あれは大崩落が起こった直後の写真です。
大崩落前の今は向う側とこっち側で水面の高さが２，３ｍ程違うそうです。

氷河の崩落壁がずーっと向うまで続いています。

何故か次女の日焼けはそれ程でも無かったようです。この小さなひさしでも日焼け防止に役に立ったのでしょうか？

動画で見ても崩落でもない限り変化は無いのですが、唯マイクを通して聞こえるパタゴニアの強い風の音だけは、此処に掲載する写真からでは伝わらないと思います。

山の景色も美しいのですが、氷河ばかりに目を奪われているので気づきませんでした。

ほぼ半日以上この氷河の周りで氷河を見続けた事になります。
サングラスを掛けているので、お互いの顔の悲惨な状況に気づくのはこの後ホテルに戻ってバスルームの鏡を見てから・・・。

ペリト・モレノ氷河からの帰り道。カラファテが近づくとまたこの通りパタゴニアの荒涼とした原野に景色が戻ります。

この旅行記へのコメント （4）

• ぽちこさん 2012/02/14 12:02:40

  すごいとしか言いようが無いですぅ♪

  こんにちは、polodaddyさん(^<^)
  
  すごいですねぇ、氷河！
  圧巻てやつですね〜
  
  奥様の騒ぐ気持ち、分かります、うんうん。
  私だってこんなん見れるならがんばります←何を頑張る？(笑)
  
  すべて頑張ります。
  朝早く起きて家事をこなし
  帰宅しただんなをいたわり…なんて、は？、やってないのがばれた〜（汗）
  
  スイマセン、嘘をついてしまいました、うちは基本相方ガリガリ君ががんばってる家庭でした。
  
  なんて言ってる場合じゃなかった…
  すばらしい氷河！
  スケールが違いますね…地球の息づかいが聞こえてくる？
  動画と言うより、実際に見たいものですね〜
  心臓まひ起こして倒れるかも(笑)
  
  日焼け、気をつけねば。
  私達、もうお肌のまがりかどはとっくに過ぎてますわよ〜(笑)
  
  　ぽちこ

  polodaddyさん からの返信 2012/02/14 13:34:42

  RE: すごいとしか言いようが無いですぅ♪

  ぽちこさんへ
  
  投票と書き込みありがとうございました。
  そーなんです！写真では多分、イグアスの滝同様、実際の氷河の雄大さの1/10も伝わらないと思います。
  漠々と広がるパタゴニア平原の殺伐とした風景と雪を抱いた山々の遠景を従える氷河の景色は、写真では高さが30階建て高層ビルが幅3km以上に渡ってこちらに向かって押し出してくるイメージが伝わらないと思います。
  西武新宿駅から高田馬場まで30階建てビルの高さの白い壁があって、こちらに向かってズイズイと押し出してくると想像して見てください！
  それが山の奥からずーっと繋がっているのです。
  強い日差しと冷たく強い風がビュービューと氷河を下り吹きすさぶ中で、時々その壁がドドーンと崩落して来るのを想像出来るでしょうか？
  私としてはペルーのマチュピチュの遺跡に行くぐらいならこちらを選ぶべきと思います。（すいません！当方メキシコの石の遺跡には飽きているものですから・・笑）

• エムさん 2012/01/16 16:08:23

  グレイシャーブルー

  polodaddyさん、初めまして！
  足跡からお邪魔しました。
  
  アラスカで見た神秘的なグレイシャーブルーの氷河に惹かれ、いつかペリト・モレノ氷河を見たいと思い続けています。
  
  海面に浮かぶ氷河が何とも美しいですね。
  
  寒さ対策以外にも氷河焼け対策が必要だったとは発見でした。
  日焼けに弱いので、貴重な情報をありがとうございました。
  
  でも、憧れの氷河に行く予定は当分ありませんが・・・
  
  では一票投じて失礼します。
  
  エム
  
  

  polodaddyさん からの返信 2012/01/17 09:59:06

  RE: グレイシャーブルー

  訪問と投票ありがとうございました。
  写真で見るよりも肉眼で見た方が、より氷河の氷が青く見えましたが氷河焼けには参りました。2日後には顔の皮が一皮むけてしまいボロボロでした。
  今でもかなり日焼け顔なので日本人に見られません。
  上からの太陽、氷河湖の水面からの反射、それに氷河の氷からの反射と３重の紫外線に当ってしまったようです。
  手首から先と顔だけなので完全に土方焼けですわ。
  又時々覗きに来てくださいね！
  Polodaddy