2011/11/19 - 2011/11/20
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yakkunnさん
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どのような宿か、あまり情報も持たず泊まってきました。
正確に言うと同じ尾道市内にある竹村家別館は温泉ですが、こちら本館は温泉では有りません。
尾道大橋のたもとで、尾道水道に面した、登録有形文化財となっている古い旅館です。
広島県尾道市は昔は林芙美子、千光寺公園の文学の小径が観光の目玉となっていましたが、今は尾道ラーメン、テッパンお好み焼きで盛り上がっています。
尾道は昔からよく映画のロケ地となっています。
昔なつかしい情緒を残してる街だからです。
竹村家本館も映画のロケで良く使われています。
1953年の「東京物語」、2008年の「石内尋常小学校花は散れども」で出てきます。
竹村家本館は1日1組の宿泊しか取ってないそうです。
私達がこの日泊まったのは「東京物語」出演の原節子が泊まった部屋だそうです。
新鮮な瀬戸の料理を頂きながら、若女将から色んな話を聞き、最後には古い旅館を維持するご苦労まで聞かせていただきました。
私にとって、宿泊した宿の評価は部屋からの景色が最も大きなウェイトを占めます。
その点、この部屋は、尾道水道に面し、海に浮いてる水上バンガローではないかと錯覚するようなすばらしいロケーションの部屋でした。
翌日は渡船で向島に渡り、国重要文化財吉原家住宅を見学して帰ってきました。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
土曜の午後岡山方面から山陽自動車道、国道2号線を経由して尾道に来ました。
登録文化財となっている古い旅館、竹村屋本館に泊まりに来ました。
尾道大橋のたもとで尾道水道に面し、尾道の中心街まで歩いても5〜10分ですからロケーションは抜群によろしい。
しかしクチコミや旅行記では全く情報がなく、未知の旅館宿泊です。
地図とナビで間違わずに到着しました。 -
とりあえず車を泊め、荷物を持って入ります。
この正面は宿のホームページで見覚えがあります。
こういう雰囲気だったのですね。 -
玄関までのアプローチは昔の庭師のすばらしい感性が伝わってきます。
-
玄関を上がると欄間には鯉の絵がお出迎えです。
福山藩お抱え絵師藤井松林ですね。 -
部屋へと案内されますが、廊下には一目で分かる尾道の小林和作の立派な油彩が有りました。
-
部屋までの廊下です。
とにかく床がピッカピッカに磨かれていていながら滑ないように工夫してあります。
各部屋の戸はすべて古いガラスで懐かしい。
戸のデザインも大正ロマンです。
天井は家のひさしをイメージして有ります。
照明もできるだけ建築を痛めないようにしてあります。 -
本日宿泊の部屋は千鳥と言う名の部屋でした。
一度小庭に出るような造りとなっていて、離れの雰囲気です。
宴席客と接しないような構造になっています。 -
2間続きの部屋に上がると、窓の外の海が目に飛び込んできます。
-
窓の外が見えますでしょうか?
-
窓際に座ると満潮の海が足下まで来ています
-
窓を開け、顔をのぞけてみると幅300メートルの尾道水道が有り
-
向島の造船所も手が届くかのようです。
部屋からの景色はすばらしいです。 -
宿泊した部屋の欄間額は頼山陽です。
頼山陽も尾道辺りを行き来していたに違い有りません。
文人墨客の出入りがあったと容易に推測できます。 -
部屋の天井も網代天井となっています
-
部屋の玄関の戸もこのような粋な戸ですね。
和風建築に興味の有る方に取っては大変楽しい宿です。 -
それでは夕食を6時にお願いして尾道の港当たりを散策してきましょう。
竹村屋の外壁も京都みたいですね。 -
竹村屋西面ですが、海に突き出ている様子が分かります。
何処の宿も長年経営してると台風等の災害復旧の苦労は大変な物です。
女将も台風が一番怖いと話していました。 -
日も暮れてきました。
竹村屋から西に海岸沿いに歩くとすぐ尾道市役所も有ります。 -
このあたりは尾道ラーメンのお店がたくさん有ります
-
どのラーメン屋も昼は行列だそうです
-
尾道映画資料館も近くに有りました。
尾道は昔から映画のロケ地としてよく使われています。 -
明日、向島へ渡る予定の渡船場まで来ました。
ここもNHKの連続ドラマで登場した場所だそうです。 -
頻繁に渡船が向島へ行き来しています。
片道5分です。
渡船はフェリーですから車も乗れます。
尾道大橋ができる前からこれらの渡船は市民の足となって活躍していましたが、現在でも利用者は多いようです。
明日この渡船に乗る予定です。
今日は下見です。 -
1時間程散歩して竹村屋へ帰ってきました。
お風呂に入って夕食を頂きます。 -
竹村屋別館は温泉ですが、こちら本館は温泉では有りません。
でも、桧の大風呂で気持ちいいです♪
宿泊客は1日に一組しか取らないそうです。
ですからお風呂はいつも貸し切りです。
部屋にもお風呂は有りますが、部屋のお風呂は全く使われていない様子でした。 -
さて、夕食です。
関西の有名料亭で修行された先代の教えが引き継がれているようです。 -
竹村屋は何度か、映画のロケにも使われています。
最近では2008年の「石内尋常高等小学校 花は散れども」で主な舞台となっていてあちこちに竹村屋本館が出てきます。
この事は宿に着いて女将さんから聞いて知ったのです。
それでは、食事しながらこのDVDを見せてくださいとお願いしたところすぐに部屋のテレビにDVDを繋いで準備してくださいました。 -
我々は二人DVDの方に並んで食事しながらこの映画を見る事にしました。
大竹しのぶがこの旅館の若女将役です。
竹村屋の正面でロケしたシーンです。 -
DVDを見ていると次々と料理が来ます。
郷土の季節の食材がメインです。
いつものごとく焼酎がすすみます♪ -
宿の隣が尾道漁業組合だけあって、仕入れが新鮮のようです
-
DVDの映画の方も話が進んできました。
このシーンもこの部屋です -
また料理の方です。
ハモですが、お味の方も大変上品な味だと、うちのカミさんのコメント。 -
天ぷらもおいしいですが、
一組だけの泊まり客のために申し訳ないような・・・ -
瀬戸の地ダコは歯ごたえが有ります
-
料理も映画もドンドン進んできます。
そして注目のこのシーンです。
この部屋の窓際で尾道水道をバックにしたシーンです。 -
私達もこの部屋の窓際で同じポーズをとってみました。(笑)
仲居さんが、写真を撮るからポーズを取れって言われてその気になりました。(笑) -
途中の料理は写真を撮るのをうっかりしてました。
栗ご飯が出てきました。 -
デザートの時はもうおなかがいっぱいです!
ちょうど映画「石内尋常高等小学校 花は散れども」も終わりとなりました。 -
夕食を頂きながら映画のDVDを見ていたら2時間程が過ぎました。
それではそろそろお休みなさい。 -
お早うございます。
部屋から見る瀬戸の夜明けです。 -
尾道水道は夜10時位から朝まで船の通る音もせず、静かでした。
たまに波の音が聞こえる程度でした。
よく眠れました。 -
朝食前に宿の近所を散歩です。
宿のすぐ裏手に漁業組合が有り、早朝から魚釣りの船が出て行っていました。
ちょうど尾道大橋の上に朝日が昇ってきました。 -
そして散歩の後に8時から朝食です。
もちろん和食です。
誠に上品なお味の朝食でした。 -
この頃には尾道水道も大きな船が行き来しています。
-
朝食を済ませ、コーヒーも頂き、そのあと、若女将に竹村屋本館館内を案内してもらうことにしました。
なんせ泊まり客は私達一組だけですから遠慮はいりません。
私達が泊まった部屋に出入りするためにはこの小庭を通ります。 -
その小庭に有る灯籠が由緒有る灯籠だそうです。
豊臣秀吉遺愛の灯籠と伝えられているそうです。 -
私達が泊まった部屋は「東京物語」ロケのとき原節子が泊まった部屋だそうですが、隣の部屋は小津安二郎監督が泊まった部屋だそうです。
見せていただきました。 -
小津監督の泊まったこちらの部屋はすごく大きくて見晴らしも良いです。
でも二人で泊まるにはすこし大きすぎるかな・・・。 -
次に2階へ案内してもらいました。
-
2階の部屋を見てビックリしました。
100人近く入る事ができる大部屋です。
ちょうど明日の宴会の準備ができていました。 -
2階のこの部屋からも尾道水道と向島が良く見えます。
-
2階のこの部屋からは尾道大橋もよく見えます。
尾道大橋は本州の尾道から四国の今治へ通じる最初の橋です。 -
女将さん、館内の案内と説明を有り難うございました。
それではそろそろ出発します。
竹村屋玄関ですが何とも感じの良い玄関でした。
これから車で尾道渡船に乗り、向島へ行きます。 -
向島へ行くには尾道大橋を渡れば良いのですが、昔の雰囲気を味わうため尾道渡船にのり向島へ渡ります。
15分間隔位でいくらでも来ます。
300メートル先の港までですから片道5分です。
車と大人二人で240円ぐらいだったかな?
出発したら、乗務員が一人一人集金に廻ります。
ですから乗船前に切符を買う必要はないのです。 -
あっという間に向島の兼吉地区に到着、下船です。
兼吉地区は向島でも昔の趣を残している地区です。 -
向島について向島からすぐに尾道を見てみました。
-
望遠にしてみました。
やっと海側から竹村屋を見る事が出来ました。
ベージュの3階建ての建物とブルーの2階建ての建物の間にある茶色っぽい建物が竹村屋です。
私達が泊まった部屋も右端に見えます。
こんなになっていたのですね。 -
渡船から降りたところにバス停が有ります。
向島も映画のロケで良く使われています。
このバス停も映画「あした」のロケセットを残した物だそうです。 -
このバス停のそばに向島ロケ地案内の看板が有りました
-
港の近くに住田製パン屋というパン屋さんが有ります。
向島ではちょっとばかり有名なパン屋さんです。
昔懐かしい揚げパンがいろいろ有りました。
買って昼食代わりにします。 -
住田製パン屋の近くにあるレトロな向島紡績所跡です。
捕虜収容所ともなっていたところです。 -
次に、車で10分程で次の目的地、国重要文化財吉原家住宅に到着です。
-
江戸時代初期の庄屋さんですが、農家の建物としては日本で一番古いそうです。
ボランティアのおじさんが1時間、たっぷりと説明してくださいました。
平成16年に20億余りの費用で大修理されました。
それだけの費用をつぎ込むだけの値打ちが有る建築物だそうです。
ちょうどお昼になりました。
そろそろ、尾道、向島を後にして帰ります。 -
帰りは渡船ではなく、有料尾道大橋を渡り、山陽自動車道へと乗り継ぎ、岡山方面へ帰ります。
1泊2日の尾道の旅でしたが、観光ガイドブックに載ってない、個性的な旅となりました。
お疲れさまでした。
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この旅行記へのコメント (3)
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- わんぱく大将さん 2011/12/03 23:20:04
- 歴史を肌で感じる
- yakkunnさん
お久しぶりでした。 また、いい旅をされてこられましたね。
旅館だけでも、和風建築ツア―になりますよ。先人達が残してきた物に触れのことができるのは、感謝ですね。
大将
- yakkunnさん からの返信 2011/12/04 08:29:49
- RE: 歴史を肌で感じる
- 大将さん、お久しぶりです。
盆と正月とゴールデンウイークの合間はどうしても近回りとなります。
今回泊まった尾道の「竹村屋本館」は頑張って古いままで維持しようとされていました。
大将さんだったら建築に詳しいのでもっとすばらしいコメントが書き加えられていた事でしょうに・・・。
9月に訪れた小豆島の「真里」は同じ登録有形文化財ですが、若い感性で若者向けに改造してあり、色んな点で非常に対象的だな〜て印象を持ちましたね。
ところでちょっとご無沙汰している間に大将さんの旅行記もずいぶん増えましたね。
遅ればせながらまた読ませていただきます。
- わんぱく大将さん からの返信 2011/12/04 23:57:53
- RE: RE: 歴史を肌で感じる
- > 大将さん、お久しぶりです。
>
> 盆と正月とゴールデンウイークの合間はどうしても近回りとなります。
> 今回泊まった尾道の「竹村屋本館」は頑張って古いままで維持しようとされていました。
> 大将さんだったら建築に詳しいのでもっとすばらしいコメントが書き加えられていた事でしょうに・・・。
> 9月に訪れた小豆島の「真里」は同じ登録有形文化財ですが、若い感性で若者向けに改造してあり、色んな点で非常に対象的だな〜て印象を持ちましたね。
>
> ところでちょっとご無沙汰している間に大将さんの旅行記もずいぶん増えましたね。
> 遅ればせながらまた読ませていただきます。
yakkunnさん
おっしゃる通り。 昔のものをそのまま残していくというのは並み大抵のことではないですからね。新しいのも加えるしかないという妥協策も。
モデルニスム店NO2,見ていただき有難うございました。 大将>
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