佐賀 吉野ヶ里歴史公園 古代の森ゾーン(Ancient Forest Zone,Yoshinogari Historical Park)

2023/04/09 - 2023/04/09

2023年4月9日(日)朝の10時半、環壕入口広場の南側のバス停(下の写真1)から無料の園内バス(下の写真2)に乗車して古代の森ゾーンへ移動する。

バスは公園の一番南側を回り込んで、西口前の池の手前(下の写真3)から北上する。池を過ぎて左手に芝生広場が広がる辺りで、神埼市に入る。前述したように公園がある吉野ケ里丘陵の西側は神埼市になっており、私もしばらく神埼市に滞在する。

神埼(かんざき)市は佐賀県の東部、佐賀市の東側の南北に細長い市。佐賀市の反対側が、北に吉野ケ里町で、南にみやき町。北は脊振山地の中で福岡市早良区と接し、南は筑後川を挟んで久留米市、大川市と接している。電車や車で通過したことしかない。

人口は約3万人で、佐賀県の20市町で、7番目に多い。この50年、多少減っているが、変動は少ない。面積は約125平方kmで、こちらは6番目。北部は脊振山地で、南部は筑後川北岸の佐賀平野で、東西の中央部を城原川が貫通して筑後川に注いでいる。

1889年(明治22年)の町村制施行により、現在の市域に相当する神埼村、西郷村、仁比山村、城田村、境野村、千歳村、蓮池村、脊振村が発足。1893年(明治26年)に神埼村が町制を施行し、1935年(昭和10年)に蓮池村が町制施行。

1955年に神埼町、西郷村、仁比山村が合併して神埼町になり、城田村、境野村、千歳村、蓮池町の一部(蓮池町の他の地域は佐賀市へ編入)が合併して千代田村が発足。1965年に千代田村が町制施行。2006年に 神埼町、千代田町、脊振村が合併・市制施行し、神埼市として発足。佐賀県で10番目の市で、同時に佐賀県から村が消滅した。

神埼の名の由来は、西暦100年頃に第12代景行天皇が九州を巡行した際、この辺りに乱暴な神様がいて、民が苦しめられていたので、櫛田大神を祀ったところ、災厄がなくなった事から、神の幸をうける平和の郷として「神幸(かむさち)の里」となり、転じて神埼となったと云う。

タレントの荒木由美子(60年早生れ)は神埼小学校・中学卒業後に上京。お笑いタレントの江頭2:50(65年生れ)は千代田東部小学校・千代田中学校から神崎高校を卒業し、福岡の九州産業大学に進学。

左手に広がる芝生広場は「弥生の大野」と名付けられた約6haの広い広場で、さまざまなレクリエーションが楽しめる(下の写真4)。公園南西部にある西口からこの弥生の大野、そしてさらに北側の市の広場、祭りの広場までは古代の原ゾーンと呼ばれるゾーンで、遊具で遊んだり、スポーツ、バーベキューのできるエリアとなっている。

8分ほどで、古代の森体験館に到着。ここから北側は古代の森ゾーンになる。公園北部に広がる脊振山系の在来植物を土壌も含め移植することで、弥生時代の森を再現したゾーン。長崎自動車道のICに一番近い北口から公園の一番北の部分で、これから行く古代の森体験館や甕棺墓列の他、古代植物の森や大芝生広場もある。

古代の森体験館では弥生時代の森と人々の関わりをテーマにした展示が行われており、植物資料の展示や、植物を使った体験プログラム(要予約)が行われている。この日は木工クラフトやにおい袋づくり、化石割りが受け付けられていた。また、三種の遺物トリックアートで、銅鏡、勾玉、剣とのトリック写真を撮ることも出来た。

古代の森体験館から森の休憩所を過ぎて、東側の甕棺墓列へ。一般の人々の集合墓地と考えられており、この丘陵で何ヶ所か見つかっている。おそらく1万5千基以上が埋められていると云う。その中でもこの場所には道の両側に2000基を超す甕棺が長さ600mに渡って整然と並んでいる。

甕棺(かめかん)とは北部九州に特有の棺のことで、大型の素焼きの土器に亡くなった人の手足を折り曲げて入れ、土の中に埋める埋葬方法。弥生時代中頃のおよそ200年の間、盛んに使われていた。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.32858193183823958&type=1&l=223fe1adec


甕棺墓列を南に進み、北内郭へ向かうが、続く

エリア 吉野ヶ里(佐賀)

写真1 環壕入口バス停

写真2 園内バス

写真3 西口方向

写真4 弥生の大野

写真5 古代の森体験館前の園内バス