2023年4月9日(日)朝の10時前、吉野ヶ里公園駅から西に10分程歩いて吉野ヶ里歴史公園の正門に到着。吉野ヶ里歴史公園は、弥生時代の環壕集落跡の吉野ヶ里遺跡の保存と活用を図るために整備された都市公園。吉野ヶ里町と西隣りの神埼市に跨っている。<br /><br />都市公園法に基づく国営公園部分と県営公園部分があり、管理運営は国及び県からの共同での代行(指定管理者)という形で一般財団法人公園財団が受託している。入園料は中学生以下は無料で、1日券は460円だが、65歳以上はシルバー割引で200円だった。<br /><br />2001年開園。吉野ヶ里遺跡とその周辺部の117haが公園として整備されることが決定されているが、発掘調査を経て、遺跡の状態を損なわないように盛土によって保存し、その上に復元や植樹を行っているので、2024年7月時点で約9割の106.9haが開園している。<br /><br />吉野ヶ里遺跡は吉野ヶ里町と神埼市に跨る吉野ヶ里丘陵にある弥生時代の遺跡で、国の特別史跡に指定されている。1980年代に。吉野ヶ里丘陵南部に企業誘致の為に工場団地の開発が計画され、文化財発掘のための事前調査が1983年に開始された。<br /><br />1986年の本格調査で約59haもの広範囲に遺跡が広がっていることが判明、工場団地計画は縮小され、さらに1989年に遺跡と重複する地域の開発は中止された。その後1990年に史跡、1991年に特別史跡に指定され、1992年に国営歴史公園の整備が決定した。<br /><br />主に紀元前5世紀から3世紀まで続いた弥生時代の遺構・遺物が発見されているが、それ以前の旧石器時代や縄文時代の遺物や、後の古墳、奈良、平安時代の土器や鉄器、石製品、土製品、木製品等や、奈良時代の駅路跡や道路跡、多数の掘立柱建物群、中世の土壙墓群、道路状遺構、空堀、溝跡、輸入陶磁器、銅銭などが見つかっている。<br /><br />弥生遺跡としてはこの約1年前に静岡の登呂遺跡に行ったが、この吉野ヶ里遺跡は日本最大級の環濠集落。スケールが違う。登呂遺跡に付いては下記参照。<br />https://4travel.jp/travelogue/11841579<br /><br />正門を抜けて大型車が80台、小型車が540台、二輪車が30台停められる東口駐車場の北側の道を200m余り進むと歴史公園センターに到着。センターの右手にはガイダンスルームとミニシアターがある。<br /><br />ガイダンスルームには遺跡の説明パネルや発掘された甕の復元物や建物の模型が展示されており、遺跡が何なのかが分かり易く理解できるようになっている。また、ミニシアターでは遺跡について約12分の説明が分かり易く上映されており、私も直前学習。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.32787900124186598&type=1&l=223fe1adec<br /><br />歴史公園センターの奥の入園口を抜けて田手川に架かる天の浮橋を渡る。左手奥に熱気球が見える。ひみか号と云う熱気球で、上空10mの係留飛行で遺跡を上空から楽しめる。9時から先着200名だったようで、この後係留地点を通った時にはもう畳まれていた。田手川は背振山地に源を発し筑後川に注ぐ、本流13kmの河川。吉野ヶ里丘陵の東側を流れる。<br /><br />橋を渡ると環壕入口広場。奥には柵が連なり、木の鳥形が見える。そこへ続く道の入口近くの小屋の前に銅鐸。鳴らさなかったが、かなり大きな音がするそうだ。鳥形は環壕入口の門に復元して設置したもので、当時の習俗的シンボルとして多く出土している。<br /><br />柵の内側は外壕。遺跡は外壕で囲まれている。囲まれた範囲は南北1km以上、東西は最大で0.5km以上、面積は約40haと考えられている。外壕の内側には逆茂木(さかもぎ)や乱杭が植えられ、敵の侵入を防ぐバリケードの役割を果たしていたと考えられている。<br /><br />逆茂木は切り倒した木を、葉や枝を付けたまま、尖った先端を敵方向に向けて並べたバリケードで、敵の視界を遮り、小枝で敵の体を刺し、進撃を妨害するもの。乱杭は木や竹を尖らせた杭を、あえて規則性なく、バラバラに打ち込んだ防御施設で、敵兵や馬が足を取られて転んだり、深く刺さって負傷させたりするもの。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.32788044284172182&type=1&l=223fe1adec<br /><br /><br />無料の園内バスで古代の森ゾーンへ向かうが、続く

佐賀吉野ヶ里歴史公園入口ゾーン(Entrance Zone,Yoshinogari Historical Park,Saga,JP)

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2023/04/09 - 2023/04/09

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2023年4月9日(日)朝の10時前、吉野ヶ里公園駅から西に10分程歩いて吉野ヶ里歴史公園の正門に到着。吉野ヶ里歴史公園は、弥生時代の環壕集落跡の吉野ヶ里遺跡の保存と活用を図るために整備された都市公園。吉野ヶ里町と西隣りの神埼市に跨っている。

都市公園法に基づく国営公園部分と県営公園部分があり、管理運営は国及び県からの共同での代行(指定管理者)という形で一般財団法人公園財団が受託している。入園料は中学生以下は無料で、1日券は460円だが、65歳以上はシルバー割引で200円だった。

2001年開園。吉野ヶ里遺跡とその周辺部の117haが公園として整備されることが決定されているが、発掘調査を経て、遺跡の状態を損なわないように盛土によって保存し、その上に復元や植樹を行っているので、2024年7月時点で約9割の106.9haが開園している。

吉野ヶ里遺跡は吉野ヶ里町と神埼市に跨る吉野ヶ里丘陵にある弥生時代の遺跡で、国の特別史跡に指定されている。1980年代に。吉野ヶ里丘陵南部に企業誘致の為に工場団地の開発が計画され、文化財発掘のための事前調査が1983年に開始された。

1986年の本格調査で約59haもの広範囲に遺跡が広がっていることが判明、工場団地計画は縮小され、さらに1989年に遺跡と重複する地域の開発は中止された。その後1990年に史跡、1991年に特別史跡に指定され、1992年に国営歴史公園の整備が決定した。

主に紀元前5世紀から3世紀まで続いた弥生時代の遺構・遺物が発見されているが、それ以前の旧石器時代や縄文時代の遺物や、後の古墳、奈良、平安時代の土器や鉄器、石製品、土製品、木製品等や、奈良時代の駅路跡や道路跡、多数の掘立柱建物群、中世の土壙墓群、道路状遺構、空堀、溝跡、輸入陶磁器、銅銭などが見つかっている。

弥生遺跡としてはこの約1年前に静岡の登呂遺跡に行ったが、この吉野ヶ里遺跡は日本最大級の環濠集落。スケールが違う。登呂遺跡に付いては下記参照。
https://4travel.jp/travelogue/11841579

正門を抜けて大型車が80台、小型車が540台、二輪車が30台停められる東口駐車場の北側の道を200m余り進むと歴史公園センターに到着。センターの右手にはガイダンスルームとミニシアターがある。

ガイダンスルームには遺跡の説明パネルや発掘された甕の復元物や建物の模型が展示されており、遺跡が何なのかが分かり易く理解できるようになっている。また、ミニシアターでは遺跡について約12分の説明が分かり易く上映されており、私も直前学習。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.32787900124186598&type=1&l=223fe1adec

歴史公園センターの奥の入園口を抜けて田手川に架かる天の浮橋を渡る。左手奥に熱気球が見える。ひみか号と云う熱気球で、上空10mの係留飛行で遺跡を上空から楽しめる。9時から先着200名だったようで、この後係留地点を通った時にはもう畳まれていた。田手川は背振山地に源を発し筑後川に注ぐ、本流13kmの河川。吉野ヶ里丘陵の東側を流れる。

橋を渡ると環壕入口広場。奥には柵が連なり、木の鳥形が見える。そこへ続く道の入口近くの小屋の前に銅鐸。鳴らさなかったが、かなり大きな音がするそうだ。鳥形は環壕入口の門に復元して設置したもので、当時の習俗的シンボルとして多く出土している。

柵の内側は外壕。遺跡は外壕で囲まれている。囲まれた範囲は南北1km以上、東西は最大で0.5km以上、面積は約40haと考えられている。外壕の内側には逆茂木(さかもぎ)や乱杭が植えられ、敵の侵入を防ぐバリケードの役割を果たしていたと考えられている。

逆茂木は切り倒した木を、葉や枝を付けたまま、尖った先端を敵方向に向けて並べたバリケードで、敵の視界を遮り、小枝で敵の体を刺し、進撃を妨害するもの。乱杭は木や竹を尖らせた杭を、あえて規則性なく、バラバラに打ち込んだ防御施設で、敵兵や馬が足を取られて転んだり、深く刺さって負傷させたりするもの。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.32788044284172182&type=1&l=223fe1adec

無料の園内バスで古代の森ゾーンへ向かうが、続く