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初めての立山・黒部アルペンルートの旅、Ver.3は室堂から扇沢の後半です。<br /><br />室堂で素晴らしい景色に癒され、小腹も満ちて後半戦に臨みます。<br /><br />ここからは今年(2024年)がラストランとなる、立山直下を走るトロリーバスで大観峰に出て、立山ロープウェイで黒部平へ移動し、黒部ケーブルカーで黒部湖、黒部ダムの堰堤を歩き、最後は赤沢岳を貫く、関電トンネル内を電気バスで扇沢に向かいます。<br /><br />ここまでを含めて各乗り物は、全て何某かの特徴があり、黒部ダムや各ターミナルでは絶景にも出会え、凄く充実した2日目となりました。<br /><br />今回は、全5部作となっています。<br />・Ver.1 富山・高岡市内観光 編↓<br />https://4travel.jp/travelogue/11942974<br />・Ver.2 立山 ~ 室堂 編↓<br />https://4travel.jp/travelogue/11965282<br />・Ver.4 白馬アルプスホテル ~ 岩岳ノア ~ 宇奈月温泉 編↓<br />https://4travel.jp/travelogue/11965320<br />・Ver.5 黒部峡谷トロッコ列車 編↓<br />https://4travel.jp/travelogue/11965328

初めての立山・黒部アルペンルート Ver.3(室堂 ~ 黒部ダム ~ 扇沢 編)

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2024/10/10 - 2024/10/12

167位(同エリア1813件中)

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まつじゅん

まつじゅんさん

この旅行記スケジュールを元に

初めての立山・黒部アルペンルートの旅、Ver.3は室堂から扇沢の後半です。

室堂で素晴らしい景色に癒され、小腹も満ちて後半戦に臨みます。

ここからは今年(2024年)がラストランとなる、立山直下を走るトロリーバスで大観峰に出て、立山ロープウェイで黒部平へ移動し、黒部ケーブルカーで黒部湖、黒部ダムの堰堤を歩き、最後は赤沢岳を貫く、関電トンネル内を電気バスで扇沢に向かいます。

ここまでを含めて各乗り物は、全て何某かの特徴があり、黒部ダムや各ターミナルでは絶景にも出会え、凄く充実した2日目となりました。

今回は、全5部作となっています。
・Ver.1 富山・高岡市内観光 編↓
https://4travel.jp/travelogue/11942974
・Ver.2 立山 ~ 室堂 編↓
https://4travel.jp/travelogue/11965282
・Ver.4 白馬アルプスホテル ~ 岩岳ノア ~ 宇奈月温泉 編↓
https://4travel.jp/travelogue/11965320
・Ver.5 黒部峡谷トロッコ列車 編↓
https://4travel.jp/travelogue/11965328

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
3.5
グルメ
4.0
交通
4.5
同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
観光バス 新幹線 JR特急 私鉄 徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
阪急交通社
  • 室堂駅は、トロリーバスの始発駅となっていて、標高2,450mは(ロープウェイを除く)鉄道では、日本で最も標高の高い駅です。<br /><br />ケーブルカー・トロリーバス・モノレール・リフト等を特殊鉄道と呼ぶらしいですが、線路上で動力を用いて車両が運転される駅としては、日本最高所でしたが、2024年12月1日のトロリーバスの廃止により、大観峰駅と共に鉄道駅としては廃止となるため、日本最高所の鉄道駅は、現在3位の黒部平駅(標高1,828m)となります。<br />いずれにしても、立山・黒部アルペンルートの乗り物ですが・・・・。<br /><br />因みに、日本一高所の普通鉄道の駅は、JR東日本小海線の野辺山駅で、標高は1,345.67mだそうです。

    室堂駅は、トロリーバスの始発駅となっていて、標高2,450mは(ロープウェイを除く)鉄道では、日本で最も標高の高い駅です。

    ケーブルカー・トロリーバス・モノレール・リフト等を特殊鉄道と呼ぶらしいですが、線路上で動力を用いて車両が運転される駅としては、日本最高所でしたが、2024年12月1日のトロリーバスの廃止により、大観峰駅と共に鉄道駅としては廃止となるため、日本最高所の鉄道駅は、現在3位の黒部平駅(標高1,828m)となります。
    いずれにしても、立山・黒部アルペンルートの乗り物ですが・・・・。

    因みに、日本一高所の普通鉄道の駅は、JR東日本小海線の野辺山駅で、標高は1,345.67mだそうです。

    室堂駅

  • 室堂駅はアルペンルート最大のターミナルらしく、施設は充実しています。<br />郵便局では、こちらの消印を押した郵便物を出すことが出来て人気のようです。<br /><br />黒部ダムに向かう立山トンネルトロリーバスは、室堂駅から大観峰駅まで3.7kmを10分で結ぶ、正式名称を「立山黒部貫光無軌条電車線」というバス路線で、全区間を立山連峰直下の立山トンネル内を通っています。<br /><br />黒四ダムの難工事は、「黒部の太陽」等の映画でも紹介されていて有名ですが、富山県側の立山を貫いた「立山トンネル」でも多くの苦難があったようで、トロリーバスの廃止という今年、様々な工事やバスについて展示が行われていました。

    室堂駅はアルペンルート最大のターミナルらしく、施設は充実しています。
    郵便局では、こちらの消印を押した郵便物を出すことが出来て人気のようです。

    黒部ダムに向かう立山トンネルトロリーバスは、室堂駅から大観峰駅まで3.7kmを10分で結ぶ、正式名称を「立山黒部貫光無軌条電車線」というバス路線で、全区間を立山連峰直下の立山トンネル内を通っています。

    黒四ダムの難工事は、「黒部の太陽」等の映画でも紹介されていて有名ですが、富山県側の立山を貫いた「立山トンネル」でも多くの苦難があったようで、トロリーバスの廃止という今年、様々な工事やバスについて展示が行われていました。

    室堂ターミナル 自然・景勝地

  • 2024年が最後となる、日本唯一のトロリーバスですが、1996年の立山トンネルバスのトロリーバス転換までは、鉄道駅では無かったそうです。<br /><br />立山黒部貫光会社が5年の歳月をかけ、1971年6月1日の、立山黒部アルペンルート全線開通のに合わせて貫通しましたが、山岳観光ルートの中でも、困難を極めた工事が、立山の主峰 雄山の直下を貫く「立山トンネル」だったそうです。<br /><br />最大の難所が立山断層破砕帯で、設計上の大きなカーブの他、緩く迂回しているところが3カ所あるそうです。<br />幾度も現れた、破砕帯を避けながら工事を進めた証で、結果45m進むのに13カ月を要した難工事でした。<br /><br />2025年3月25追記:<br />1996年4月23日の運行開始から29年間無事故で、日本最後のトロリーバスとして、2024年11月30日の最終運行まで1,992万4千人を運んだそうです。

    2024年が最後となる、日本唯一のトロリーバスですが、1996年の立山トンネルバスのトロリーバス転換までは、鉄道駅では無かったそうです。

    立山黒部貫光会社が5年の歳月をかけ、1971年6月1日の、立山黒部アルペンルート全線開通のに合わせて貫通しましたが、山岳観光ルートの中でも、困難を極めた工事が、立山の主峰 雄山の直下を貫く「立山トンネル」だったそうです。

    最大の難所が立山断層破砕帯で、設計上の大きなカーブの他、緩く迂回しているところが3カ所あるそうです。
    幾度も現れた、破砕帯を避けながら工事を進めた証で、結果45m進むのに13カ月を要した難工事でした。

    2025年3月25追記:
    1996年4月23日の運行開始から29年間無事故で、日本最後のトロリーバスとして、2024年11月30日の最終運行まで1,992万4千人を運んだそうです。

  • 2025年春から、電気バスになります。<br /><br />立山トンネルトロリーバス諸元:<br />駅数2駅(起、終点駅)<br />中間点に信号場、全線単線<br />直流600V、最高速度は40km/h<br />到着台数をチェックして、区間開通を確認する自動信号式(出発時に、一定時間進行信号を現示し、その間に出発させて台数をカウントする。)

    2025年春から、電気バスになります。

    立山トンネルトロリーバス諸元:
    駅数2駅(起、終点駅)
    中間点に信号場、全線単線
    直流600V、最高速度は40km/h
    到着台数をチェックして、区間開通を確認する自動信号式(出発時に、一定時間進行信号を現示し、その間に出発させて台数をカウントする。)

    立山トンネルトロリーバス 乗り物

  • 座席が一番前だったので、記念に走行動画を撮ってみました。↓<br />https://youtu.be/bxRwXOoRrQg<br /><br />途中、破砕帯の表示も確認できました。

    座席が一番前だったので、記念に走行動画を撮ってみました。↓
    https://youtu.be/bxRwXOoRrQg

    途中、破砕帯の表示も確認できました。

  • 大観峰に到着、次のロープウェイ出発まで、展望台から黒部ダムを眺めてきました。<br />断崖にそびえ立つような大観峰は、標高2,316mにあり、黒部湖や後立山連峰の絶景を見下ろすことができます。

    大観峰に到着、次のロープウェイ出発まで、展望台から黒部ダムを眺めてきました。
    断崖にそびえ立つような大観峰は、標高2,316mにあり、黒部湖や後立山連峰の絶景を見下ろすことができます。

    大観峰 (大観峰展望台) 名所・史跡

  • 眼下に黒部ダム、北陸地方屈指の人造湖である黒部湖を見ていると、こんな場所によく造ったな、と実感します。<br /><br />黒部ダムは、ダム湖百選に選定されているようです。<br />(財)ダム水源池環境整備センターが選定したもので、2005年に全国の65ダム湖を選定されています。(100と違うんかい!)

    眼下に黒部ダム、北陸地方屈指の人造湖である黒部湖を見ていると、こんな場所によく造ったな、と実感します。

    黒部ダムは、ダム湖百選に選定されているようです。
    (財)ダム水源池環境整備センターが選定したもので、2005年に全国の65ダム湖を選定されています。(100と違うんかい!)

  • 春のアルペンルートで有名な「雪の大谷」をバックに、臨場感あふれる写真を撮影できるパネルがありました。<br /><br />ただ、直ぐ偽物とわかりますね。<br />・大観峰←室堂じゃない<br />・10月11日←雪が無い<br />

    春のアルペンルートで有名な「雪の大谷」をバックに、臨場感あふれる写真を撮影できるパネルがありました。

    ただ、直ぐ偽物とわかりますね。
    ・大観峰←室堂じゃない
    ・10月11日←雪が無い

  • ここから、立山ロープウェイで黒部平に向かいます。<br /><br />本当に、アルペンルートは、様々な特色ある乗り物を乗り継いで進みます。<br />このロープウェイも、景観と環境保全の観点から、大観峰と黒部平の間には支柱が1本も無く、360度のパノラマが展望できる「動く展望台」と呼ばれているそうです。<br /><br />大きな窓からは、大斜面の大観峰、後立山連峰の絶景が広がります。

    ここから、立山ロープウェイで黒部平に向かいます。

    本当に、アルペンルートは、様々な特色ある乗り物を乗り継いで進みます。
    このロープウェイも、景観と環境保全の観点から、大観峰と黒部平の間には支柱が1本も無く、360度のパノラマが展望できる「動く展望台」と呼ばれているそうです。

    大きな窓からは、大斜面の大観峰、後立山連峰の絶景が広がります。

    立山ロープウェイ 乗り物

  • 立山ロープウェイ諸元表:<br />大観峰(2,316m)~黒部平(1,828m)、駅間標高差 488m<br />移動距離 1.7Kmの日本最大ワンスパンロープウェイ<br />定員 80名。

    立山ロープウェイ諸元表:
    大観峰(2,316m)~黒部平(1,828m)、駅間標高差 488m
    移動距離 1.7Kmの日本最大ワンスパンロープウェイ
    定員 80名。

  • 少し色付き始めた紅葉を眺めながら、7分間の空中散歩。<br /><br />真下に広がる黒部湖に向かって進んでいきます。

    少し色付き始めた紅葉を眺めながら、7分間の空中散歩。

    真下に広がる黒部湖に向かって進んでいきます。

  • 標高1,828mにある白い建物が黒部平駅です。<br />次の黒部ケーブルカー乗車まで、20分程の時間があったので、周辺を散策。<br /><br />圧倒的な自然に、圧倒されました。

    標高1,828mにある白い建物が黒部平駅です。
    次の黒部ケーブルカー乗車まで、20分程の時間があったので、周辺を散策。

    圧倒的な自然に、圧倒されました。

    黒部平 自然・景勝地

  • 駅の屋上にはパノラマテラスがあり、山と湖、黒部ダムの景観を楽しめます。<br /><br />こんな山の中に、よくダムを造ろうと考えたな、と改めて思いました。

    駅の屋上にはパノラマテラスがあり、山と湖、黒部ダムの景観を楽しめます。

    こんな山の中に、よくダムを造ろうと考えたな、と改めて思いました。

  • 時間が来たので、黒部ケーブルカーに向かいます。<br /><br />黒部ダムまでの標高差約400m、最大勾配31度の急斜面を走るケーブルカーです。<br />自然保護と雪害防止から、日本で唯一の全線地下トンネル式となっています。<br /><br />立山ケーブルカーと同じ「つるべ式」で、トンネルの中間地点で2台のケーブルカーがすれ違うようになっています。

    時間が来たので、黒部ケーブルカーに向かいます。

    黒部ダムまでの標高差約400m、最大勾配31度の急斜面を走るケーブルカーです。
    自然保護と雪害防止から、日本で唯一の全線地下トンネル式となっています。

    立山ケーブルカーと同じ「つるべ式」で、トンネルの中間地点で2台のケーブルカーがすれ違うようになっています。

    黒部ケーブルカー 乗り物

  • 1969年開業時から、一度も車輌は更新されておらず、開業当初の客車が現在でも使用されているようです。<br /><br />諸元表:<br />黒部平(1,828m)~ 黒部湖(1,455m)、駅間標高差 373m<br />移動距離 0.8Km、所要時間	5分<br />定員は130名です。

    1969年開業時から、一度も車輌は更新されておらず、開業当初の客車が現在でも使用されているようです。

    諸元表:
    黒部平(1,828m)~ 黒部湖(1,455m)、駅間標高差 373m
    移動距離 0.8Km、所要時間 5分
    定員は130名です。

  • 黒部ケーブルカーの黒部湖駅に到着。<br />ここから地中トンネルを歩き、黒部ダムの堰堤に向かいます。<br /><br />このトンネルも、こんな場所に良く造ったなぁ、と思いますね。

    黒部ケーブルカーの黒部湖駅に到着。
    ここから地中トンネルを歩き、黒部ダムの堰堤に向かいます。

    このトンネルも、こんな場所に良く造ったなぁ、と思いますね。

  • トンネル内を歩く事10分弱、目の前がパッと開けると、そこは黒部ダムの堰堤です。<br /><br />黒部ダムは、北アルプス3,000m級の山々が連なる、立山連峰と後立山連峰に挟まれた黒部峡谷にあって、黒部市からは南東約40km、長野県大町市から西約20kmの県境付近にあり、県境から約3km西側、標高1,454mの富山県中新川郡立山町芦峅寺にあります。

    トンネル内を歩く事10分弱、目の前がパッと開けると、そこは黒部ダムの堰堤です。

    黒部ダムは、北アルプス3,000m級の山々が連なる、立山連峰と後立山連峰に挟まれた黒部峡谷にあって、黒部市からは南東約40km、長野県大町市から西約20kmの県境付近にあり、県境から約3km西側、標高1,454mの富山県中新川郡立山町芦峅寺にあります。

  • 黒部ダムの名物である観光放水は、黒部峡谷の景観維持を目的に、毎年決まった時期に放水が行なわれています。<br />今年は6月26日~10月15日という事で、残り4日でギリギリで間に合いました。<br /><br />毎秒10t以上の水を、霧状にして放水しています。<br />これは放水の勢いで、川底が削れてしまうのを防ぐためとの事ですが、圧巻の景色でした。<br /><br />写真では良く解らない(技術力の問題?)ですが、虹が架かっていました。

    黒部ダムの名物である観光放水は、黒部峡谷の景観維持を目的に、毎年決まった時期に放水が行なわれています。
    今年は6月26日~10月15日という事で、残り4日でギリギリで間に合いました。

    毎秒10t以上の水を、霧状にして放水しています。
    これは放水の勢いで、川底が削れてしまうのを防ぐためとの事ですが、圧巻の景色でした。

    写真では良く解らない(技術力の問題?)ですが、虹が架かっていました。

    黒部ダム 名所・史跡

  • 堰堤の中央部から、下を覗き込むオッサンを、高所恐怖症の奥様が写しています。<br /><br />私も実は高所は好きでは無いのですが、職業柄か、ある程度の高さ(&安全設備)までは、耐性が出来た気がしています。<br /><br />ダム湖の水の水温は、平均4℃との事ですので、冷たいですね。

    堰堤の中央部から、下を覗き込むオッサンを、高所恐怖症の奥様が写しています。

    私も実は高所は好きでは無いのですが、職業柄か、ある程度の高さ(&安全設備)までは、耐性が出来た気がしています。

    ダム湖の水の水温は、平均4℃との事ですので、冷たいですね。

  • 放水された水は、下部の取水口から山中の専用導水トンネルを通って、約10km下流の地下に建設された、黒部川第四発電所(略称:黒四)に送られ、ダムとの高低差545.5mを利用して発電されています。<br /><br />発電所の名前から、黒四ダムとも呼ばれていますが、あくまでダムは黒部ダムです。<br /><br />黒部ダムは、水力発電の専用ダムで、東京ドーム160個分の約2億m3を貯水しています。<br /><br />また、堰堤の高さ186m、堤頂長492mの、日本で最も堤高の高いダムであり、富山県で最も高い構築物のようです。

    放水された水は、下部の取水口から山中の専用導水トンネルを通って、約10km下流の地下に建設された、黒部川第四発電所(略称:黒四)に送られ、ダムとの高低差545.5mを利用して発電されています。

    発電所の名前から、黒四ダムとも呼ばれていますが、あくまでダムは黒部ダムです。

    黒部ダムは、水力発電の専用ダムで、東京ドーム160個分の約2億m3を貯水しています。

    また、堰堤の高さ186m、堤頂長492mの、日本で最も堤高の高いダムであり、富山県で最も高い構築物のようです。

    黒部ダム観光放水~ダイナミックな放水と大自然のパノラマ~ 祭り・イベント

  • 富山県は北陸電力のエリアですが、黒部ダムは関西電力の建設で、電気も関西電力エリアに送電されています。<br /><br />黒部ダム建設の動きは、第二次世界大戦後の復興期における、関西地方での深刻な電力不足が要因のようです。<br /><br />この地は、大正時代から黒部川の水量も多く、水力発電所設置に適している事は知られていましたが、国立公園内である事、過酷な自然に阻まれ、何度も失敗を繰り返してきました。<br />1956年当時、日本の電力需要の殆どは、水力発電所により賄われており、渇水になると各地で停電が相次いでいました。<br />関西地方でも、復興の遅れや慢性的な計画停電が続いていて、停電による死亡事故等も発生する程、深刻な社会問題となっていました。<br /><br />そのような中、黒部峡谷での水力発電以外の選択肢を見出せず、関西の消費電力を一気に賄えるダムを、人が足を踏み入れること自体が困難で、命がけのこの地に建設する決断をしたようです。<br /><br />そこには、「工期は7年、それが遅れれば、関西の電力は破綻する」という、強い思いがあり、資本金の5倍となる、総工費 513億円を掛けて挑んだ、世紀の大事業でした。

    富山県は北陸電力のエリアですが、黒部ダムは関西電力の建設で、電気も関西電力エリアに送電されています。

    黒部ダム建設の動きは、第二次世界大戦後の復興期における、関西地方での深刻な電力不足が要因のようです。

    この地は、大正時代から黒部川の水量も多く、水力発電所設置に適している事は知られていましたが、国立公園内である事、過酷な自然に阻まれ、何度も失敗を繰り返してきました。
    1956年当時、日本の電力需要の殆どは、水力発電所により賄われており、渇水になると各地で停電が相次いでいました。
    関西地方でも、復興の遅れや慢性的な計画停電が続いていて、停電による死亡事故等も発生する程、深刻な社会問題となっていました。

    そのような中、黒部峡谷での水力発電以外の選択肢を見出せず、関西の消費電力を一気に賄えるダムを、人が足を踏み入れること自体が困難で、命がけのこの地に建設する決断をしたようです。

    そこには、「工期は7年、それが遅れれば、関西の電力は破綻する」という、強い思いがあり、資本金の5倍となる、総工費 513億円を掛けて挑んだ、世紀の大事業でした。

    黒部ダム展望台 名所・史跡

  • 建設云々より、現地に到達する事自体が、命がけだった黒部峡谷でのダム建設。<br />その困難さは凄まじく、1956年当時は「電力開発は1万kW生むごとに死者が1人出る」と言われていた時代だったようです。<br /><br />完成直後の1963年に、NHKがヘコプターによる空中撮影も交え、生中継を行った事で、黒部ダムのスケールの大きさと、技術者の偉業を伝え、1968年の三船プロ、石原プロ製作の映画「黒部の太陽」の大ヒットや、数度のTVドラマ化等で、難事業の様子が日本中に知れ渡る事となりました。<br /><br />新展望広場に、難事業に挑んだ記録を、展示した特設コーナーがあり、トンネル工事の現場を再現し、パネルや映像等で湯治の状況等、難工事に挑んだ技術者達の姿を伝えていました。<br />ここには、石原裕次郎記念館から移設された映画「黒部の太陽」のトンネルセットのレプリカを展示しており、ダム建設に関する映像やパネルを見ることができます。<br />石原裕次郎が、独立してどうしても作りたかったという黒部の太陽、3時間16分もの大作で、人間と自然との凄まじい戦いに圧倒されました。<br />1968年公開、動員数733万人という、大ヒット映画となりました。

    建設云々より、現地に到達する事自体が、命がけだった黒部峡谷でのダム建設。
    その困難さは凄まじく、1956年当時は「電力開発は1万kW生むごとに死者が1人出る」と言われていた時代だったようです。

    完成直後の1963年に、NHKがヘコプターによる空中撮影も交え、生中継を行った事で、黒部ダムのスケールの大きさと、技術者の偉業を伝え、1968年の三船プロ、石原プロ製作の映画「黒部の太陽」の大ヒットや、数度のTVドラマ化等で、難事業の様子が日本中に知れ渡る事となりました。

    新展望広場に、難事業に挑んだ記録を、展示した特設コーナーがあり、トンネル工事の現場を再現し、パネルや映像等で湯治の状況等、難工事に挑んだ技術者達の姿を伝えていました。
    ここには、石原裕次郎記念館から移設された映画「黒部の太陽」のトンネルセットのレプリカを展示しており、ダム建設に関する映像やパネルを見ることができます。
    石原裕次郎が、独立してどうしても作りたかったという黒部の太陽、3時間16分もの大作で、人間と自然との凄まじい戦いに圧倒されました。
    1968年公開、動員数733万人という、大ヒット映画となりました。

  • 完成当時は、京都府の80%と大阪府の電力需要20%を賄える、25万kWの発電量で、重工業産業への転換期の力となりました。<br /><br />25万kWの発電量は、現在は電力会社にとって、経営収支への貢献度はそれほど高くないようですが、黒部ダムは日本を代表するダムであり、周辺の中部山岳国立公園を貫通する、立山・黒部アルペンルートのハイライトの一つで、観光地としての魅力が大きいようです。

    完成当時は、京都府の80%と大阪府の電力需要20%を賄える、25万kWの発電量で、重工業産業への転換期の力となりました。

    25万kWの発電量は、現在は電力会社にとって、経営収支への貢献度はそれほど高くないようですが、黒部ダムは日本を代表するダムであり、周辺の中部山岳国立公園を貫通する、立山・黒部アルペンルートのハイライトの一つで、観光地としての魅力が大きいようです。

  • 黒部ダムの当初計画では、単純な円弧状のアーチダムでしたが、1959年のマルパッセダム決壊事故を受けて、両岸の基礎となる岩盤を調査したところ亀裂が見つかり、予想以上に脆いことが判明した為、設計変更により、両側がウイング状に変更されていて、ウイング部はアーチダムではなく重力式ダムに分類されるようです。<br /><br />黒部ダム諸元<br />ダム型式:コンバインダム ( アーチ式コンクリートダム + 重力式コンクリートダム )<br />堤高:186.0 m<br />堤頂長:492.0 m<br />堤体積:1,582,000 m3<br />流域面積:188.5 km2<br />湛水面積:349.0 ha<br />総貯水容量:199,285,000 m3<br />有効貯水容量:148,843,000 m3<br />発電所:黒部川第四発電所(337,000kW)<br />施工業者:間組・鹿島建設・熊谷組・大成建設・佐藤工業<br />日本の全ダム中1位となるもの:堤高、堤頂長・堤体積(アーチ式ダム中)

    黒部ダムの当初計画では、単純な円弧状のアーチダムでしたが、1959年のマルパッセダム決壊事故を受けて、両岸の基礎となる岩盤を調査したところ亀裂が見つかり、予想以上に脆いことが判明した為、設計変更により、両側がウイング状に変更されていて、ウイング部はアーチダムではなく重力式ダムに分類されるようです。

    黒部ダム諸元
    ダム型式:コンバインダム ( アーチ式コンクリートダム + 重力式コンクリートダム )
    堤高:186.0 m
    堤頂長:492.0 m
    堤体積:1,582,000 m3
    流域面積:188.5 km2
    湛水面積:349.0 ha
    総貯水容量:199,285,000 m3
    有効貯水容量:148,843,000 m3
    発電所:黒部川第四発電所(337,000kW)
    施工業者:間組・鹿島建設・熊谷組・大成建設・佐藤工業
    日本の全ダム中1位となるもの:堤高、堤頂長・堤体積(アーチ式ダム中)

  • 特に、資材を長野県大町市から建設現場に運ぶ5.4kmの大町トンネル(関電トンネル)建設は、毎秒660?もの湧水が工事現場を襲う、大破砕帯に翻弄された最大の難工事で、日本建設史に残るトンネル建設は、1年9ヵ月を掛けて、熊谷組の施工により完成しました。<br />この工事が、黒部の太陽のモデルとなっています。<br /><br />この事業は1956年に着工、1963年6月5日に完成しましたが、その間に171人(墜落事故60名、落盤事故48名)の殉職者が出ています。<br />こちらが、殉職者慰霊碑、彫刻家 松田尚之氏による「六体の人物像」で、犠牲になられた方々の名前を刻んだプレートと、レリーフが掲げられています。

    特に、資材を長野県大町市から建設現場に運ぶ5.4kmの大町トンネル(関電トンネル)建設は、毎秒660?もの湧水が工事現場を襲う、大破砕帯に翻弄された最大の難工事で、日本建設史に残るトンネル建設は、1年9ヵ月を掛けて、熊谷組の施工により完成しました。
    この工事が、黒部の太陽のモデルとなっています。

    この事業は1956年に着工、1963年6月5日に完成しましたが、その間に171人(墜落事故60名、落盤事故48名)の殉職者が出ています。
    こちらが、殉職者慰霊碑、彫刻家 松田尚之氏による「六体の人物像」で、犠牲になられた方々の名前を刻んだプレートと、レリーフが掲げられています。

  • 黒部ダムと黒部ダム駅を結ぶ、連絡通路です。<br /><br />ここから、最後の電気バスで扇沢に向かいます。<br />黒部ダム建設時に、資材搬送用に掘削された関電トンネルを走るバスで、2018年11月30日までは、トロリーバスが運行していました。<br /><br />電気バスは、往復毎に約10分間の超急速充電で運行していいう、電池性能の向上、充電器の高速化等、近年の技術進歩によって生まれた車両です。<br /><br />破砕帯が青い看板、照明で表示されていました。<br />黒部の太陽のモデルとなった、苦闘の末に突破した現在も、まだ流れ続けている、破砕帯の水の状態も良く解ります。

    黒部ダムと黒部ダム駅を結ぶ、連絡通路です。

    ここから、最後の電気バスで扇沢に向かいます。
    黒部ダム建設時に、資材搬送用に掘削された関電トンネルを走るバスで、2018年11月30日までは、トロリーバスが運行していました。

    電気バスは、往復毎に約10分間の超急速充電で運行していいう、電池性能の向上、充電器の高速化等、近年の技術進歩によって生まれた車両です。

    破砕帯が青い看板、照明で表示されていました。
    黒部の太陽のモデルとなった、苦闘の末に突破した現在も、まだ流れ続けている、破砕帯の水の状態も良く解ります。

  • 扇沢駅と黒部ダム駅を結ぶ関電トンネル、平均斜度10度、最大13度の急勾配のトンネルは、夏でも気温は10℃前後で、黒部ダム(標高1,470m)~扇沢(標高1,433m)の、駅間標高差37m、6.1kmを16分で走行します。<br />距離わずか80mの破砕帯を、突破するのにかかった7ヶ月があるからこそ、今があるんですね。<br /><br />

    扇沢駅と黒部ダム駅を結ぶ関電トンネル、平均斜度10度、最大13度の急勾配のトンネルは、夏でも気温は10℃前後で、黒部ダム(標高1,470m)~扇沢(標高1,433m)の、駅間標高差37m、6.1kmを16分で走行します。
    距離わずか80mの破砕帯を、突破するのにかかった7ヶ月があるからこそ、今があるんですね。

    関電トンネル電気バス 乗り物

  • 無事、扇沢ターミナルに到着。<br /><br />立山駅から回送されていた観光バスに乗り換え、本日のホテルがある白馬村に向かって出発です。

    無事、扇沢ターミナルに到着。

    立山駅から回送されていた観光バスに乗り換え、本日のホテルがある白馬村に向かって出発です。

  • 陽も落ちて、夕闇が迫ってきています。<br />6つの乗り物を乗り継いできた、今日の旅も無事終了です。<br /><br />立山~扇沢のアルペンルートに、黒部峡谷鉄道 欅平駅出発で、黒部ダムに到着する新しいルートが出来るようです。<br />黒部宇奈月キャニオンルートと名付けられた、このルートは2024年からの予定でしたが、令和6年 能登半島地震の影響で、黒部峡谷鉄道が被害を受け、開始は2026年以降になるようです。<br /><br />その時は、新しいルートを通ってみたいと思います。<br /><br />Ver.3、立山・黒部アルペンルート完走です。

    陽も落ちて、夕闇が迫ってきています。
    6つの乗り物を乗り継いできた、今日の旅も無事終了です。

    立山~扇沢のアルペンルートに、黒部峡谷鉄道 欅平駅出発で、黒部ダムに到着する新しいルートが出来るようです。
    黒部宇奈月キャニオンルートと名付けられた、このルートは2024年からの予定でしたが、令和6年 能登半島地震の影響で、黒部峡谷鉄道が被害を受け、開始は2026年以降になるようです。

    その時は、新しいルートを通ってみたいと思います。

    Ver.3、立山・黒部アルペンルート完走です。

    扇沢 自然・景勝地

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