2024/10/13 - 2024/10/13
56位(同エリア1813件中)
琉球熱さん
この旅行記スケジュールを元に
圧倒的な山岳風景に惚れちゃった「立山」
何度か訪問するうちに、山の成り立ちや特徴的な地形、それらと切っても切れない立山信仰
一体どんなものだったのか、無性に知りたくなった
これは行くしかないよね、ってわけで、山は抜きで立山を目指す
まずは地形・地勢をお勉強、というわけで立山カルデラ砂防博物館に行ってみよう
※表紙は2023年に撮影した五色ヶ原
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
あさイチの新幹線で富山
到着したら即富山地鉄に乗り換えるが、その前に・・・
今回は地鉄やバスに何度か乗る予定なので、コレ!
富山地方鉄道のICカード『ECOまいか』
電車・路面電車・バスがキャッシュレスで乗車できる
発売額は2000円
そのうちデポジットが500円
なので購入時に追加1000円分のチャージもお願いした立山駅 駅
-
ちょうど紅葉シーズンとあって、地鉄富山駅は電車待ちの行列
ギリで着席、立山駅到着後、室堂に向かう人たちを尻目に称名滝行きのバスに乗る
こちらは乗客数名
称名滝に向かう途中に見える立山有料道路の桂台料金所
この有料道路、マイカー禁止、美女平まで36,960円という日本一高い有料道路なんだとか
美女平までの区間を「美女平天空ロード」と言うらしいけど、そんなこと言ってる人、見たことない -
このバスからの楽しみな眺望 「悪城の壁」
高さ約500m、幅約2kmにも及ぶ壮大な岩壁
一枚岩盤としては日本一の規模
これも立山ならではの景観悪城の壁 自然・景勝地
-
称名滝の観光客はぱらぱら
拍子抜けするほど紅葉が「ない!」 -
なので、きのこ(笑)
マッシュルームみたいだ -
辛うじて花も
-
称名滝に到着
やっぱり迫力あるね -
ダイモンジソウも終盤
-
展望台(観爆台)より
まばらな観光客、みんな寒そう称名滝 自然・景勝地
-
相変わらず硬質な印象の水
真夏だと涼しげでいいんだが・・・ -
紅葉の当てが外れて閑散
自然ガイドのおとうさんに聞いたら、室堂平はとんでもない人出だと
でも、紅葉は例年より遅れてるとか -
ドライフラワー間近のヤマハハコ
-
称名滝の上部、突然雲が切れる
この峡谷はやっぱり迫力 -
というわけで再びバスに乗り立山駅へ戻る
その道中の車窓、主役はやっぱり「悪城の壁」
もともとは称名川に削られたものだとか
つまり、この渓谷自体が川の浸食によってできたと言うこと
およそ10万年の歳月をかけて削られ続けた結果がこの地形で、かつ称名滝はもっと手前にあった・・・
あまりにスケールが大きすぎてイメージが湧かない(笑)
そしてこの大きなスリット
明らかに雪崩地形だ
水と雪に浸食されながら出来上がった景観なのだね
こんな所にも立山のスケールの大きさを感じる -
さて立山駅前の「立山カルデラ砂防博物館」
迂闊にも建物の全景を撮り忘れた
このプレートは立山カルデラの中に実際にある碑文のレプリカ
護天涯(ごてんがい:天涯を護る)
元となった碑は、富山平野の土砂災害を防ぐために立山カルデラの中に構築された砂防ダムのそばに建てられた
立山カルデラを守ることは、あたかも地の果て天涯を守ることに通じる、という意味で使われており、大正4年、当時の浜口恒之助知事により刻まれたのだという
この時点ではピンとこなかったんだが・・・ -
入場券がこちら
明日の予定である立山博物館とのセット券で購入
90円ほど安くなる(笑)
改めて立山カルデラとは、火山活動と浸食作用で形成された大規模崩壊地のこと
そのカルデラ内に膨大な量の崩壊土砂が堆積しており、常願寺川流域に甚大な土砂災害を起こしてきた
そこで富山平野を守るための砂防を構築することになり、ここ立山の砂防施設は100余年にわたる日本屈指のものである・・・ -
それでは早速入館
先に結論を行っちゃうと、立山の地形に感じるところがないと、あまり面白くない施設だ(笑)
なんといってもテーマは「砂防」だし、パネル展示が多いので、立山の圧倒的な景観を知らなかったり感動しなかったりだと「だから、なに?」的な内容ばっかり(笑)立山カルデラ砂防博物館 美術館・博物館
-
ほらね
これ、カルデラ内のどの辺にどんな岩石があるかを展示したもの
地味だよな~ -
立山カルデラを谷側から見た模型
立山(雄山)は見えない
五色ヶ原は右上部
なので、かつて歩いた龍王岳・鬼岳・獅子岳の稜線だ
上から見た時も圧倒されたが、見上げる眺めも凄味がある -
立山カルデラ全景
この谷あいに「新湯」という火口湖があったり、「立山温泉」という温泉街があった
立山信仰が流行した江戸時代から明治時代は大層な繁盛ぶりだったそうだ
右端のピーク(赤い三角)は鳶山という
安政の大地震(飛越地震)で大崩落を起こし、その土砂は麓の大地を形成したり、後年発生した洪水では土石流となったり、良くも悪くも人々の暮らしに大きな影響をもたらしたという
この地震で立山温泉は土砂に埋まり、30余名の死者を出した
さらに富山平野の多くの村が壊滅したという
スケールでかすぎ・・・ -
その洪水でカルデラから押し出された巨石(の模型)
直径6.5m
こんなモノをゴロゴロ転がしてしまう水勢って・・・
江戸時代の集落なんて簡単に吹っ飛ぶよ -
その大洪水を解説した動く紙芝居(的なもの)
安政の大災害の様子がとても分かりやすく解説されている
見る人いなかったけど、「鳶山」「常願寺川」は、立山カルデラを知る上で必須のキーワードだよ
大災害を起こしかねない立山カルデラから人々の生活を守るために始まったのが砂防工事なわけだ
ここに来てようやく入口の「護天涯」の碑文に合点がいく -
話はがらりと変わって、氷河の氷(実物)
「氷河」も立山を知る上で外せない要素
日本には存在しないとされてきた氷河
ところが日本でも発見され、その数7
そのうち5つが立山連峰にあるのだ
室堂平から見えるのが山崎カールで、れっきとした氷河地形なのだ
そもそも室堂平にゴロゴロ転がってる岩も氷河ならでは
そしてその氷河の研究調査の先頭を走っているのが、ここ立山カルデラ砂防博物館の研究チームというわけ
そんな情報を仕入れておくと、ただの氷の塊も「へぇ~~」となるでしょ? ならないか(笑) -
さらに「360°VRシアター」なるものがあって、流行りのVRで空からの立山を拝めるという仕組み
こりゃなかなか面白い
どでかい水中メガネのようなゴーグルをつけて鑑賞するんだが、普通じゃ絶対見ることができない視点からの風景は迫力満点
ところで、ゴーグルを外してふと周囲を見ると、同じように鑑賞している人たち・・・
その姿を観察するのもまた楽しい -
砂防ダム工事に使われたトロッコ用機関車も展示
これで資器材を運ぶとともに工事現場に向かう -
そのジオラマもあるよ
動かないけど、てっぱくのジオラマよりよっぽど面白い -
ジオラマを見ると、こういう写真を撮りたくなる(笑)
-
そして博物館の裏手はトロッコステーション
博物館であるとともに、砂防事業の基地にもなっているわけね -
年に数回、カルデラ内を見学するツアーも開催されている
トロッコに乗って行くらしいんだが、これ参加したい!
ただ現在休止中、残念!早く再開してほしい
(バスツアーは催行)
さすがに新湯までは行けないらしいが、現地事務所がある終点水谷には見学会参加者のために足湯があるのだそうだ -
屋外にも機関車が展示されていた
終点の水谷まで総距離18km
高低差640m
あ~行ってみたい -
お勉強をいっぱいして、さて街に帰ろう
じっくり見学しておよそ2時間
かつて雄山から真砂岳への稜線から見下ろした室堂平の壮大な山崎カールや内蔵助カール、五色ヶ原へ続く稜線から眺めた立山カルデラの凄味に満ちた景観・・・
それらの成り立ちや歴史、人間との関わりがざっくり理解・再認識できて、山に登らなくても妙な充足感立山駅 駅
-
富山駅に着いたら外は真っ暗
富山駅 駅
-
富山に来たらブラックラーメンってことで、駅近くのラーメン店で晩メシ
さて、明日はいよいよ本番、立山博物館だ
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この旅行記へのコメント (6)
-
- へびおさん 2025/03/08 07:38:42
- おなじ時期に同じ場所へ!
- 琉球熱さん
おはようございます。
立山旅行、同じ時に行ってらっしゃったんですね!
しかも称名滝にも行かれていたとは。
ほんと全然紅葉していなくて残念でした。
立山砂防博物館も行きましたが、琉球熱さんの旅行記を見て「こんな展示あったんだ」と思ったところもありました。
紙芝居とか巨石・氷河氷とか見てみたかったな。
どこで見逃したんだろ・・・
ところで5月の中旬に今度は1人で立山に行くこととにしました。
本当は真っ白な一面雪の風景を見たかったのですが繁忙シーズンは1人部屋の宿泊がとれなくてシーズンを過ぎた時期になります。
一人旅なので始発の新幹線に乗ってゆっくりお昼に室堂着にするか、深夜バスで富山早朝到着で立山に向かうか思案中です~
- 琉球熱さん からの返信 2025/03/08 23:01:42
- RE: おなじ時期に同じ場所へ!
- へびおさん、こんにちは
時機外れの旅行記にコメントありがとうございます。
そうそう、ほぼ同じ時期に立山でした。
それにしても紅葉シーズンの立山は人もすごかった
紅葉にはちょっと早かったようですが・・・
カルデラ博物館はちょっとマニアックでしたね(笑)
どれもかなりお金をかけるなという印象を受けました
映像作品もかなりの迫力でしたよ
> ところで5月の中旬に今度は1人で立山に行くこととにしました
なんとまぁ、それは羨ましい
夜行バスで富山と言うのは、私も一回やったことがありますが、富山に到着してから地鉄の始発まで時間があり過ぎて、かつ小腹を満たす店も開いておらず難儀した記憶があります(笑) 地理不案内のせいでもあるんでしょうけど・・・
夜行バスで行かれるなら、この点にご注意を
さてさて、本来の目的である「たてはく」の方は、内容が多過ぎて全くまとまらず、いつアップできるか未だ不明です(涙)
---------琉球熱--------
-
- くろねこだりゅんさん 2025/02/25 15:43:47
- 立山カルデラ
- 規模がとてつもなく大きい!
砂防ダムは日光あたりに多いので山歩きしながら見ておりますがこちらの砂防ダム自体はトロッコ電車に乗らないと見れない場所でしょうか?
黒部峡谷のトロッコも感動いたしましたけどこちらのトロッコも見ごたえありそうです。申し込み倍率高そう(+_+)
ジオラマ、写真を拝見してやはり立山って稜線が美しい
自然が作り出す物に人間は太刀打ちできないです
川氷河が作り出した景色いいな( *´艸`)
10月中旬、例年だと丁度紅葉時期に当たるかと思いますが今年は秋が遅くそして早く過ぎ去っちゃったので残念
称名滝の周り 悪城の壁あたりも迫力ある紅葉黄葉でしょうね
- 琉球熱さん からの返信 2025/02/26 00:15:32
- RE: 立山カルデラ
- くろねこさん、まいど~
そうなのよ、規模がケタ違いで・・・
砂防ダム自体は珍しくもなんともないんで、砂防博物館ってナニ?とこれまでは冷ややかに見てたんだけど、ここまで巨大のわけを知ると俄然興味が湧いてきちゃって(笑)
立山カルデラの中にあるので、一般人は入れないと思います
見学ツアーはバスとトロッコがあるってことくらいしかわかりません(笑)
でもというか、だからというか、見てみたいっすね~
誰でも行ける場所じゃないから余計に
紅葉も遅かったけど、春の花も遅れてますね~
---------琉球熱--------
-
- batfishさん 2025/02/19 22:49:28
- トロッコツアー、行きたいです。
- 琉球熱さん こんばんは!
立山カルデラのトロッコツアー、毎年ホームページチェックしています。
(確か4travelのIslanderさんの旅行記で存在を知ったような)
日程が合わないので申し込みに至っていませんが・・・
ツアー注意事項で蜂に刺される恐れがありますとあり、当選前
(実際には申し込み前ですが)からビビっています(^^;
今年は催行されるとよいですね~♪
batfish
- 琉球熱さん からの返信 2025/02/21 22:10:32
- RE: トロッコツアー、行きたいです。
- batfishさん、こんにちは
いつもどーもです
ここのトロッコツアー、ご存知でしたか!
いやしかし、何でも知ってますね
サイトによれば、トロッコツアーは当面休止
軌道が土砂崩れで埋まってしまったらしいです
バスでのツアーは開催している(今はオフシーズンですが)ようですが、立山カルデラを見学するなら断然トロッコですよね
再開されたら是非体験してみたいです
実地での解説も楽しみですしね
しかし再開されるのか、自分が行けるのか
ハードルは低くありません、悩ましい~~
---------琉球熱--------
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