2024/06/02 - 2024/06/02
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kirinbxxさん
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レオン第一の見所と言えば勿論、レオン大聖堂。正式名称はCatedral de Santa María de Reglaです。
19世紀の大規模修復中に地下から古代ローマ時代の浴場の遺跡が発見されましたが、これは驚くべきことではありません。レオンの語源はローマの軍団「レギオン」であると言われ、第六、第七という由緒ある軍団が駐屯したことも判っています。その大規模な浴場は後に王宮に改築され、916年、レオン王国第二代国王オルドーニョ2世によって大聖堂に変更されました。当然、この時代の大聖堂はロマネスク様式で建てられたと考えられています。この古い大聖堂は、現在の大聖堂を建設するときに当時の慣例どおり、その周辺の住宅地ともども取り壊されました。
現在私たちが見る事のできるレオン大聖堂は、1205年頃にレオン王国最後の王であるアルフォンソ9世の支援で始まりましたが、技術的問題で50年ほど中断したあと、おそらくはブルゴス大聖堂も手がけた「エンリケ」という名の建築家とその仕事を引き継いだ「シモン」によって完成しました。
その後完成まで50年近くを要しましたが、中央集権国家でもなく、ましてや「帝国」でもない、外敵の脅威にさらされ続けたイベリア半島の一地方の王国がこれだけのものをそれだけの期間で完成させたのはやはり大した物です。決して文明が低いなどとは言えません。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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レオン大聖堂は建築専門家によれば「その平面図からわかるように、ランス大聖堂から明らかにインスピレーションを得ている」そうです。まぁ、ゴシック様式の発祥地はフランスですし。
レオン大聖堂 (カテドラル) 寺院・教会
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入場可能な時間がわかりやすく表示されていました。この日は6月2日、日曜日なので午後は3時~8時まで入場することができます。ちょうどよい時間に来ました。当然そのまま見学です。
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料金は個人は7ユーロ、学生、65歳以上の退職者、団体が6ユーロ、12歳未満や身体障害者は無料で、それ以外の子どもと教師同伴の学生は2ユーロです。一般的にスペインはポルトガルと比べてシニア割引きがちょっと渋め。
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タンパヌム(tympanum)と呼ばれる、見事な彫刻で飾られた小壁も、フランスの大聖堂ととてもよく似ています。題材が「最後の審判」です。
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そのため「最後の審判の扉」と呼ばれている下にある木製扉の前、多くの人が撮影していたこの像は、1954年、アンドレス・セオアネによって制作されたレプリカです。オリジナルは、レオネゴシック様式の最も古典的な彫刻の一つだと考えられています。
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この大聖堂はステンドグラスで有名です。なんと130枚ものステンドグラスがあり、その総面積は1765平米。これはどうやら世界最大面積のようです。
この大聖堂のお手本となったフランス各地の大聖堂は戦争で多くの被害を受けてしまいましたが、この大聖堂には創建当時のままのステンドグラスも多数残されています。
さすがに人が多いですね。バカンスシーズンでなくて良かった。 -
西正面のバラ窓。この日はこんな角度でしか撮影できず。中央に聖母子、その回りが十二使徒です。直系が10mくらいありそうです。
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中央身廊にある見事なバラ窓です。
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こちらも見事です。バラ窓は全部で3枚。
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こちらが主祭壇です。上部壁面のほとんどがステンドグラス。これを可能にしているのが、天井中心部に向かって伸びているflying buttress、飛梁(とびばり)とも呼ばれる斜めの梁です。ゴシック建築の大きな特徴の一つです。
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色鮮やかなパネルは、私でも知っているようなキリストの生涯が描かれていました。タイやミャンマーの仏教寺院では、釈迦の生涯が極彩色で描かれていることが多いですが、欧州の古い教会にも大抵ありますね。
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ステンドグラスの絵柄も、聖書の一場面、というものがとても多いですね。
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上部にはスペイン各地の都市、貴族の紋章が描かれています。
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放射状に窓を配置し装飾する様式を特にレイヨナン式(Rayonnant)と呼ぶそうです。ひたすら建築の大きさを競った風潮から離れ、装飾の洗練を重視、窓を増やして光を取り込もうとしたことが特徴とか。
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こちらのステンドグラスは比較的古いものだとか。一つ一つのガラス片は小さく、濃い色が特徴のようです。
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ステンドグラスの中には、世俗的なテーマのものもあります。例えば騎士や音楽家、吟遊詩人などが描かれていたり。13世紀に作られた物だそうです。
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信者なら一枚一枚の絵柄が、何を表しているのか判るのかなぁ?
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まぁ判らなくても、美しさは感じられるのでいいのか。
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さて、大聖堂ですから多くの墓もあります。
こちらはレオン司教区の拡大に功績があったマルティン・エル・サモラノ司教の墓。254年から現在までレオンで司教を勤めた130人以上のうち、ここに埋葬されたのが確認されているのは、わずか12人です。レオン司教区は長きにわたって、「より高い地位に昇るためのステップ」だったので、ここで死亡した人は多くありません。 -
どうしてもステンドグラスに目を奪われますが、それ以外の部分も見るべきものが沢山あります。
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後列祭壇の彫刻。例によって非常に凝った物です。
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壮麗なゴシック様式の大聖堂、美しくてまずは感動しますが、長くいるとクラクラしてきます。そういうときは、回廊や中庭を見て回ります。もちろん、回廊にもこういう見事な装飾があるのですが。
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西柱廊へ。このあたりは、19世紀に建てられた部分です。
こちらは、Saint Juan Bautistaさん。誰?ああ、「洗礼者聖ヨハネ」さんのことですか、それならお名前くらいは知ってます。
キリスト教関係の名前って信者でない日本人には、とっても、とっても、ややこしい。ヨハネさんも「洗礼者ヨハネ」「使徒ヨハネ(十二使徒の一人)」がいますしね。おまけに言語が違うと呼び方も違ってしまいますから。 -
他にもずらりと「聖人」の像が並んでいます。
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こちらは度重なる修復事業のたびに発掘されてきたもの。以前ここにあったロマネスク様式の大聖堂のものが多かったです。
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回廊からバラ窓にむかって。左にあるのは、尖塔の先の部分です。回廊は、発掘品や、修理が必要な部分の倉庫の役割も果たしていました。
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尖塔が青空によく映えて(はえて)いました。
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そしてその回廊のところどころには、このように誰かの墓がありました。司教さんくらいになるとちゃんと内部に場所をとって石棺を置いて貰ったりしますが、レオン大聖堂には例えば建設に関わった大工や石工、教区のお金持ち、貴族や軍人などもこのように埋葬されています。
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2022年にこのプルクラ・レオニーナという愛称を持つ大聖堂の柱廊を保護するための「アイデア・コンテスト」が開かれました。この発掘された像の展示などはそのときのコンテストで優勝した人のプランです。優勝者だけではなく最終選考に残った人達のアイディア・プレゼンテーションもここで開いていたそうです。文化財をいかに保護するか、いかに外来者や市民にアピールするか、広くアイディアを募るのはいい考えですね。
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おや、壁の両側からなにか突き出ています。
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ああ、ガーゴイルでした。これもゴシック建築にはつきものの雨樋です。
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さて、これはなんでしょう?
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すっかり変色していて、文字も良く見ないと読めません。ここは、レオン大聖堂。そしてホタテが示すように、巡礼の道の途上です。いつごろ埋め込まれた物かはわかりませんが、多くの巡礼者がこれを見て、ここを通ってさらに西へと歩を進めたのでしょう。
私たちは巡礼ではない単なる観光客ですが、私たちも西へ向かうときです。
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