
2024/06/02 - 2024/06/02
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kirinbxxさん
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6月2日、ブルゴスの次の宿泊地はレオン(Leon)です。
レオンの歴史は古く、紀元前29年頃、古代ローマの「勝利の第六軍団(Legio VI Victrix)」のイベリア征服のための駐屯地として建設されました。この軍団の創設者は後の初代皇帝アウグストゥス(当時はオクタヴィアヌス将軍)で、ポンペイウスやマルクス・アントニウスと戦った軍団です。
その後、レオン王国の首都となりレコンキスタに積極的に参加、中世スペインの主要王国の一つとして栄えました。
現在は都市圏人口20万程度の小都市(松江市や佐賀市と同程度の人口)ですが、ローマ時代の遺構、中世から近世にかけて建設された宗教建築、ガウディが設計した建物、そして名物料理などが多くの観光客を引き寄せています。
朝から二つの大聖堂に、王立修道院、この日の歩数は2万5819歩でした。さすがに少し歩きすぎです。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
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ブルゴスからほぼ西へ180Km弱、最速ルートを通れば2時間足らずでレオンに到着します。
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このあたりの眺めは、私たちの地元サウスオーストラリアの郊外とよく似ています。
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レンタカーのスコダは絶好調、普段乗っているトヨタ・ヤリスとはパワーの違いは歴然です。
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面白い標識を発見。「地方高速道路計画」として、カリオン川とピスエルガ川の橋の修復と塗装に、1,616,208.65ユーロの投資を行った、とあります。約2億6千万円となかなかの規模、なのに小数点以下2桁まで書いてある・・・
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次の標識。A-231 Autovia Camino de Santiago、とあります。スペインの高速道路はautoviaとautopistaの2種類があるそうで、「一般的には」autoviaは既存の道路を活用し、出口間の距離が短めとのこと。そしてこのA-231は例外で、全く新しく作られ、出口間の距離が非常に長い、つまりautopistaの特徴を持っているそうです。
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さて、これがさっき見た宣伝標識にあった大枚かけて修復・塗装した橋の一つ目、ピスエルガ川にかかる橋です。この川はドゥエロ川の長い支流の一つ、総延長が283kmもあります。
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パレンシアを通過。ここも古代ローマ時代から続く古い歴史のある町ですが、今回はパス。カスティーリャ運河に架かる高架橋が黄色でとても目立ちます。
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次で高速を出るとフロミスタ(Fromista)という、サンティアゴ巡礼路を行く巡礼者にとっては主要な宿泊地に行けます。私たちはそのまま通過です。
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いよいよレオンに到着です。
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町の入り口、N-601沿いにカルフールショッピングセンターがあります。1990年代に、ここにLa Fuente de Santa Ana という名の噴水が作られました。徒歩などでレオンに到着した巡礼者の多くがここで写真を撮影しています。
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時刻はすでに3時半、市内中心部に入ってしまう前に、車の駐めやすいところで昼食をとっておきましょう。(もうすっかりスペイン的時間で動いています)ということで、噴水のすぐ近く、大通りに面したこの中国料理店へ。東方酒楼、Restaurante Chino Orientarl です。
明るく広い店内、メニューは豊富、Menu del Diaは、春巻きかスープ、飯物か焼きそば、メインの3つに飲み物(ビールやワインも可)に食後のコーヒーなどがついて11.5ユーロから。アラカルトメニューも充実しています。地元の人も多そうですが、ちゃんと英語表記もあって観光客にも判りやすい。 -
「当店のスープ」3.75ユーロ、「野菜の盛り合わせ(実際は野菜炒め)」4.55ユーロ、「牛肉の焼きそば」5.95ユーロ、ビールも飲んで19.45ユーロの遅い昼食でした。
スープ以外はごくごく普通の、格別美味しいわけでもない中華料理でしたが、まぁ西洋の中華料理ってこういうものです。20ユーロは34豪ドルですから、アデレードよりはちょっと安めなのがえらい! -
こちらは、カサ・ボティネス。1891年、レオンの織物商人二人が、カルロス・グエルの勧めでアントニオ・ガウディに倉庫付き住宅の建築を依頼しました。ガウディは古都レオンへの敬意を、この建物に中世の雰囲気と数多くのネオゴシック様式の特徴を持たせることで示したそうです。現在はこの地方の貯蓄銀行の本店として使用されているのだとか。
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ここは、Plaza de Regla、レオン歴史地区の中心です。中世に作られた小さな広場は1447年、市場や闘牛にも使える広いスペースに拡張され、それがほぼそのまま現代まで残っています。「LEON」の碑の前で記念写真を撮りたかったのですが、こういう人達が居座っていて動く気配がなかったので断念。
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左は聖公会宮殿(PALACIO EPISCOPAL)、現在はレオン司教区の本部が置かれています。14世紀、大聖堂の後陣が完成したときに余剰の石切石で作られました。
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正面は、20世紀初頭にマヌエル・デ・カルデナスによって設計された旧郵便局です。この人は1900年にレオン市公認建築家に任命され、レオンの拡張工事と建築の殆どに関係しました。レオンのスペイン銀行本店の新築、二つの大聖堂と参事会教会の修復工事に関わっています。現在は市役所の一部が入っているようです。
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スペインの古い都市ではこういう広場に面した「歴史的に重要ではない」建物は、下に飲食店や土産物屋、上はアパートになっていることが多いですね。
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プチトランもありました。
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大聖堂を見学してからホテルへ。ここがレオンでの宿、Hotel NERU con Encanoです。ホテルのWebサイトにもあるとおり、「レオンの歴史的中心部内の恵まれた場所」にあります。あるのは確かですが、このエリアは交通規制があって初めての客が車で辿り着くのは極めて大変です。大聖堂からホテルまでは、徒歩でも数分、なのに一方通行や通行止めだらけの細い道をグルグルぐるぐる。
何度も周囲をうろうろしたあと、お巡りさんを発見。彼の助けでようやく辿り着くことができました。なんと一方通行を少し逆走させてくれました。ホテルの宿泊客だけが、「決められた道順に従って」ホテルの前まで車を乗り付けることができるようになっています。 -
当然、駐車場は少し離れたところにあります。
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古い城壁の中に作られた、おしゃれな駐車場の入り口。
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このあたりは昔の城壁跡、ホテルの地下にはまだ遺跡があり、ガラス張りになっていて見る事ができました。小さなベッドのツインルーム、冷蔵庫はこれまで泊まったどのホテルの物よりも小さいものでした。2リットルの水は入らないかな。
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華やかな観光都市の裏側が垣間見えます。ちょうどホテルの隣が、古い建物は取り壊した物の、建設が進んでおらず雑草が蔓延り、出たゴミもそのまま、という状態でした。
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さて、今度はホテルから徒歩2分のマヨール広場へ。ほんの130m歩くと左手に見えてきたのがこの壮麗な建物。Antigua Casa Consistorial de León、一般にはミラドールビルと呼ばれるものです。日本語では旧市庁舎と訳されることもありますが、そうではありません。1677年に完成した、バロック様式の建物で、両側に二つの小塔を持つのは当時の宮殿建築の典型でした。
マヨール広場で開かれた公式行事、祝賀会、闘牛などでバルコニーが利用されたり革命時に演説場所として使われたり、公立学校や救護所になったこともあります。 -
すでに午後8時半ですが、この明るさとこの人出。
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お昼を食べたのが3時半でしたが、大聖堂見学で結構歩いたので、少しお腹も減ってきました。しかし、8時半でもこの国の人にはまだ早いのでしょうかね。バリオ・ウメドという地域に行ってみました。
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私たちのお目当ては勿論タパス。まずはこのお店に入ってみます。Tabierna LOS CAZURROSです。
Tabiernaというところがミソ。Tabernaではありません。何十年も続くこの店はあえてレオン語で店名を表記していました。 -
まずは赤ワインを注文しました。
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早速店員さんが作業開始。
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レオンのバルの多くでは、飲み物を頼むと無料のタパスがついてくるそうです。二人だったので、生ハムとパパタス(ポテト)を盛り合わせがやってきました。
ううむ、またイモか。
ポテトにチーズソースがかかっていてなかなかのボリューム。
あとで調べたら、ここのイモは有名らしいです。 -
この日はバルホッピングと決めていたので次へ。EL ALTARというバーレストランです。
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ここでもグラスの赤ワインを。
やや、無料タパスはまたまたイモか。
予算少なめの若者にはいいシステムです。本来、我が家は二人ともイモは大好きです。大好きではありますが、イベリア半島に上陸して以来、イモイモイモでちょっと辟易。 -
CALLOS A LA LEONESAがあったので注文しました。レオン風の牛の胃袋煮込み。イタリアでいうところのトリッパです。
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お腹もふくれたきたことだし、ここらで食後酒=蒸留酒を。左はAfilado Tradicional、ワインを作ったあとの絞りかすで作った蒸留酒、フランスのマールと同種のものです。この会社が最初に瓶詰めをしてガリシア地方以外で発売したのだとか。またこのメーカーは保存料や添加物を一切使わないそうです。右はCrema De Licor El Afilador。これは見るからに・・・でも怖い物見たさ(飲みたさ)で注文。
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注文するとデカンタに入れてもってきてくれました。トラディショナルは予想通り。クリームの方はちょっと予想外。これもオルホなんですね。
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夜10時、早寝早起きの我が家にとってはもう寝る時間。蒸留酒も飲んでほろ酔い加減になったのでお店を出てぶらぶらと散歩しながらホテルへ。6月2日、夏至にはまだまだ、それでこれが夜10時。
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要所要所がライトアップされていて美しい。
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このバルコニーから、感動的な演説をぶたれたらそりゃぁ市民は興奮しますわ。
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今はまだ6月、きっとバカンスシーズンになるとこの時間でも、マヨール広場のテラス席は一杯になっているのでしょう。
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