弘法大師ゆかりの満濃池と75番善通寺☆四国お遍路ドライブ第2弾2023年秋⑪-3

2023/11/01 - 2023/11/01

四国お遍路ドライブ第2弾の11日目は、『こんぴらさん参り』をしてから、71番弥谷寺から75番善通寺の札所を参拝しました。こんぴらさんなどの観光地や宿や札所を結ぶのに移動距離が一番短くなるように「逆打ち」しました。
その途中、満濃池や2軒の手打ちうどん店にも寄って、丸亀プラザホテルに宿泊しました。
この日は、お遍路ドライブ第2弾の中で1番多い歩数で、21,245歩でした。

【11日目その1】湯元八千代→金丸座→金刀比羅宮
　⇒ https://4travel.jp/travelogue/11900405

【11日目その2】こんぴらさん門前町散策
　⇒ https://4travel.jp/travelogue/11902703

本編は【11日目その3】満濃池→75番善通寺
【表紙写真】75番札所 善通寺「御影堂奥殿再現御開帳」

【11日目その4】宮川製麺所→74番甲山寺→73番出釈迦寺→72番曼荼羅寺→71番弥谷寺→丸亀プラザホテル（泊）
　⇒ https://4travel.jp/travelogue/11903243

　～～～～～～～～～～～～～～～～～～
四国八十八か所お遍路をいつかしたいと思っていました。
退職後で時間的に自由なので、気ままに自分のペースで、マイカーでドライブしながら回りました。
第1弾は1番札所から43番札所まで、2023年3月26日（日）～4月12日（水）の17泊18日で回りました。
第2弾の今回は44番札所から88番札所まで、観光を織り交ぜながら、2023年10月22日（日）～11月7日（火）の16泊17日で回りました。

【参考資料】
　『まっぷる 四国八十八か所 お遍路の旅』2021年 昭文社
　『四国八十八ヶ所霊場会HP』⇒ https://88shikokuhenro.jp/
【参考】Google画像検索（Googleレンズ）、Wikipedia

エリア 香川

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

【11日目】11月1日（水）その3　快晴
琴平町の鞘橋(さやばし)から15分で到着しました。

12:22　国営讃岐まんのう公園（仲多度郡まんのう町）
一面真っ赤に広がるコキアを見たくてやってきました。
入口で聞くと、「もう終わって、昨日全て抜いてしまいました」　残念!

国営讃岐まんのう公園 公園・植物園

満濃池（仲多度郡まんのう町）
灌漑用の溜池として大宝年間（701-704年）に造られた満濃池は日本最大。
讃岐・香川県は瀬戸内海に面して雨が少なく、川も短いので、農業用水はため池に頼っていて、その数も日本トップの約1万4,600個。

満濃池 自然・景勝地

堤防が何度も決壊して、修築のために821年（弘仁12年）に派遣された弘法大師空海が､唐で学んだ土木学で、わずか3か月で大きな池を完成させたそうです。

朝廷からの報奨金二万銭で弘法大師は、池の畔に神野寺を創建。
　四国別格17番札所 五穀山 神野寺(かんのじ)
　真言宗 善通寺派
　ご本尊：薬師如来

神野寺 寺・神社・教会

神野(かんの)神社もあります。
もとは神野寺と一緒に満濃池を守っていたけれど、今は別々に守っているようです。

神野神社 寺・神社・教会

延喜式内 讃岐二十四社の一つということで、かなり歴史の古い神社らしい。

御祭神：天穂日命(あめのほひのみこと)・水波能売命(みずはのめのみこと)等四柱。稲と水の神様。
鳥居は1470年（文明2年）建立。

配水塔の向こうの森が満濃池森林公園。野鳥も来るらしい。

12:47　野鳥を見に行きたいけど、先を急ぎます。

満濃池森林公園 公園・植物園

13:12　善通寺の駐車場に着くと警察官がいて、何やら２台の車の運転手さんたちと話をしています。接触事故でもあったのかな？

駐車料金（普通車1回￥300）を納めて境内に入ります。

五岳山 自然・景勝地

75番札所 善通寺（善通寺市善通寺町）
真言宗 善通寺派、屏風浦五岳山(ごがくざん) 誕生院。

駐車場に隣接したこの空間は「交通安全祈祷殿『まおてらす』」。正面に交通安全地蔵尊があります。

総本山善通寺 寺・神社・教会

弘法大師が誕生した佐伯家邸宅の跡に建立されたお寺で、総本山善通寺と称しています。
境内は、東院「伽藍」と、西院「誕生院」に分かれています。
弘田川に架かる済世橋を渡ると、西院「誕生院」になります。

正覚門(しょうがくもん)から先が西院「誕生院」
佐伯家邸宅の跡に建てられた御影堂を中心に、聖霊殿、地蔵堂、護摩堂、宝物館などがあります。

パゴダ供養堂
太平洋戦争中のビルマ戦没者慰霊塔です。

聖天堂(しょうてんどう)
大聖歓喜自在天（歓喜天）はあらゆる罪障を取り除いて、富貴財福、縁結び・夫婦和合・子授けなど、功徳がたくさん。

十二支菩薩像

遍照閣(へんじょうかく)
研修道場として建てられて、展示や講演会等に利用されています。
入場無料。

釈迦如来坐像と十大弟子立像（中村晋也作）
この後方に四国八十八ヶ所お砂踏み道場があります。

2階では善通寺仏画教室作品展が開催されていました。

薬師曼荼羅

チベット密教砂マンダラ

仏画教室作品展

光明殿
宗旨・宗派は問わない納骨永代供養施設。

ほやけ地蔵堂(ほやけじぞうどう)（国登録文化財）と不二地蔵菩薩
子どもの頬やけ（あざ・火傷の痕）の治癒を3年間祈願したら、綺麗になったらしい。

護摩堂　国登録文化財
この建物は1940年（昭和15年）落慶。

親鸞堂
浄土真宗の開祖、見真大師親鸞（けんしんだいししんらん）が祀られています。

親鸞上人尊像
木造の親鸞像は珍しく、別名『鎌田の御影』。

親鸞聖人は、師の法然上人が参詣した善通寺に自らも訪れたいという願いが強かったようです。

スイレン（睡蓮）の花がまだ残っていました。スイレン科 スイレン属

御影堂(みえどう)　国登録文化財
奥殿は弘法大師の母上、玉寄御前のお部屋があった場所で、善通寺西院「誕生院」の中心になっています。
現在の建物は1831年（天保2年）建立。

ろうそくとお線香をそなえて、納札箱に納札を入れて、お賽銭をあげます。
『南無大師遍照金剛』を三唱します。

奥殿には、弘法大師座像を中心に四天王像などが安置されています。

運が良いことに「御影堂奥殿再現御開帳」が開催中でした。
拝観料：1,000円。PayPayが利用できて、ビックリ！

拝観料と引き換えにいただいたもの。
・お札「弘法大師守護」
・お札「瞬目大師守護」
・特製リストバンド
・リーフレット
・寺宝名品展（常設展）リスト
・御影堂奥殿再現図

御影堂の地下には約100mの「戒壇めぐり」があります。
真っ暗な中を進んで、自己を見つめなおす精神修養の道場らしい。

拝観料には、戒壇めぐりと宝物館も含まれています。
行ってみます！

真っ暗な中を進んで行くと、大日如来像が安置されていて、ここが弘法大師の母上、玉寄御前のお部屋があったとされる場所だそうです。

宝物館も拝観できます。

善通寺宝物館 美術館・博物館

梵鐘
鍾身高：145cm、口径：106cm。
1790年（寛政2年）に造られて、1958年（昭和33年）まで使用。

左：出土瓦、如来像頭部（写真）
右：薬師如来坐像（写真を基にした全体復元像）

（他は撮影禁止なので）寺宝名品展（常設展）リストから
国宝：金銅錫杖頭、一字一仏法華経序品など。
重要文化財：木造地蔵菩薩立像、木造吉祥天立像など。
経典や古文書を含めて約2万点収蔵。

「御影堂奥殿再現御開帳」を拝観しに聖霊殿(しょうりょうでん)に移動します。

御影堂の奥殿はあくまでも非公開なので、その内部を聖霊殿で再現しますよ、ということですね。

御影堂奥殿の入り口はこうなっているようです。写真なので撮影可です。

御影堂奥殿の厨子内には秘仏の瞬目大師（めひきだいし）像がまつられていて、その厨子前の様子がここに再現され、僧侶が解説してくれました。撮影禁止です。
正面中心に木造の弘法大師像、その周りに四天王像が安置されていました。

さらに、愛染明王坐像、降三世明王像、両界曼荼羅図、弘法大師十二大弟子像が配置されていました。
木造の像は黒ずんでいますが、数体には玉眼がはめられていて、まるで生きているような気がしました。

『納経印』300円
右：奉拝
中央：（梵字）（御本尊名）薬師如来
左：（寺号）善通寺

え!?　弘法大師の幼名は「真魚(まお)」だったの？
名字が佐伯(さえき)だから、「佐伯真魚」。
なんか意外に現代風で、身近に感じる名前だったんですね、1200年以上前なのに！

仁王門の近くに宿坊 いろは会館があります。
大浴場は「大師の里湯温泉」で、1泊2食付8,000円。

仁王門を出て、東院「伽藍」へ向かいます。

宿坊 いろは会館 宿・ホテル

五岳山善通寺 観智院(かんちいん)（子安観音）
総本山善通寺の別格本山で、讃岐三十三観音霊場25番札所。

開基：弘法大師
ご本尊：十一面観世音菩薩・子安観世音菩薩

修行大師像

五岳山 自然・景勝地

中門の先が東院「伽藍」になります。
唐から帰った弘法大師が佐伯家菩提のために、807年から6年かけて真言密教最初に建立した根本道場。

五百羅漢

五百羅漢

佐伯祖廟
弘法大師の父、佐伯善通卿「佐伯明神」と母、玉寄御前「玉寄明神」が祀られている。
もとは「佐伯八幡宮」として、香色山の麓にあった。

弘法大師は、774年（宝亀5年）6月15日、讃岐国多度郡屏風浦（善通寺）にて、
豪族、佐伯直田公(あたいたぎみ)・善通卿と、玉依御前(たまよりごぜん)の三男として誕生。

大楠(おおくす)
樹齢千数百年で、香川県天然記念物。

五社明神
二つの社殿に、五柱の神が鎮座。
（右）北側社殿：大麻明神、大歳明神、蕪津明神
（左）南側社殿：雲気明神、広浜明神
弘法大師は、寺院を建立される際、こうした周辺の鎮守神を大切にしたそうです。

鐘楼

五重塔　国の重要文化財。
高さ43m。国内の木造塔で3番目。
中に、密教思想の中心的な五智如来（五仏）が安置。
現在の塔は1902年（明治35年）完成。

金堂（本堂）は伽藍の中央にあります。
創建：807年（大同2年）
開基：弘法大師
ご本尊：薬師如来（坐像は、像高3mの巨像）

ここでもろうそくとお線香、納札とお賽銭。そして『南無大師遍照金剛』を三唱します。

1558年（永禄元年）創建。現在の建物は1699年（元禄12年）再建。国の重要文化財。

「大宝楼閣陀羅尼」の額は、有栖川宮幟仁親王の筆によるもの。

釈迦堂(しゃかどう)　国登録文化財
もとは西院「誕生院」の御影堂で、江戸時代、延宝年間（1673-1680年）の建立。1831年（天保2年）に移築。

14:35　弘法大師のことがいろいろわかりました。
次の札所へ行く前に、今日2回目の讃岐うどんランチをしに、宮川製麺所に向かいます。
　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
この続きは【11日目】11月1日（水）その4「宮川製麺所と71番弥谷寺～74番甲山寺を逆打ち」
　⇒ https://4travel.jp/travelogue/11903243