ＩＮＡＸライブミュージアム・美しすぎる世界のタイル博物館☆浜省ライブにて知多半島と名古屋ひとり旅④２日目午前

2023/12/10 - 2023/12/10

2024の元日の能登の地震被害を知るにつれ、平凡な日常がどれだけ貴重なものなのか、思い知る日々です。被害者の方々の平穏が一時でも早く訪れますように願うばかりです。

前年の旅記録の続きです。
浜省ライブ第二段、日本ガイシホールに参戦
あわよくば、当日券もゲット出来たら、連日参戦できるかも・・と画策するも・・撃沈・・
それなら・・と・・知多半島と名古屋方面を巡ってみました。

知多半島は気候の良い土地柄で驚きます。
私の住んでる場所も、温暖ですが・・知多半島はお日様の色が一段と明るいような・・散策してみました。
名古屋駅のナナちゃんもすっかりクリスマスバージョン
ピヨリンに並ぶもゲットできず・・残念・・
・・・でしたが・・変わらず、どころかパワーアップした浜省に元気貰って・・帰りました・・

名古屋は違いますね～独特の文化・・熱田神宮での結婚式も垣間見ると素敵すぎ・・名古屋グルメにも行ってみました。

１日目・・セントレア経由　
　　　　・半田・・新見南吉記念館
　　　　・熱田神宮・ひつまぶし発祥の蓬莱屋本店　　名古屋笠寺ホテル泊

２日目・・常滑散策
　　　　・ＩＮＡＸ
　　　　・矢場とん本店　ピヨリンに並んでみる
　　　　・日本ガイシホール
３日目・・セントレア

エリア 常滑・セントレア（中部国際空港）(愛知)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄

常滑の街を散策後、陶の森からバスに乗り移動して
INAXライブミュージアムへ
ここには、世界中のタイルを集めた　世界のタイル博物館　だけでなく、常滑焼の素晴らしさを知る施設が集まっています。

入り口入って、まずは　総合受付と資料館
100年前の帝国ホテル煉瓦製作所が再現されていました。
フランク・ロイド・ライトデザインの帝国ホテル旧本館は、大谷石と常滑焼の煉瓦で覆われている・・全く無知でしたが・・

INAXライブミュージアム 美術館・博物館

1923年に落成した帝国ホテル建設に使われた焼き物は４００万個。フランク・ロイドの求める色を忠実に造るためにだけに建設された製作所です。
ライトが望む焼き上がりは赤でなく黄色の土、それが産出されていた常滑で、職人たちの試行錯誤により理想の煉瓦が製作されました。

ライトのデザインに挑んだ常滑の職人の技、見たことのないものを作り上げるのですから、想像以上の大変さだった事でしょう。2023年は竣工から100年にあたります。

煉瓦だけでなく、高い技術のテラコッタ、ライトの理想を常滑の職人が具現化して、帝国ホテルの美しさができていたとは・・
今も残る明治の建築物のデザインの優雅さの裏側を知ることができました。

ミュージアムの敷地は広く、数棟あり、次に訪れたのは、企画展示室。

2024年、生誕100年となる建築家の多田美波さんの展示

1960年頃から彫刻家として頭角を表した多田氏、彫刻だけでなく500もの様々な作品を作り出しました。

反射や透過など、光の性質を取り入れた独自の表現を空間に取り入れています。

素材も、アルミニウム、ステンレス、アクリル、ガラスなど、当時の新素材を取り入れ唯一無二の世界を作り上げています。

帝国ホテルのシャンデリア　ゴールデンローズ
無数のガラスを使った作品・・と知ると・・あの有名な・・と・・ここで多田氏をもっと知りたくなってきました・・

多田氏の作品の根底には光があり、光で形を表現し、かつそれが第二の自然光のように空間の中に溶け込むことを目指したのだそう。

ミラーも巧みに使われています。

異なる色彩の複雑なグラディエーション
光の屈折具合で印象が変わったり・・緻密な計算に驚きます。

広い面積の壁に施した作品も、近づくと、一つずつはかなりの存在感。

距離を置き見ると一つの大きな作品に見える。

細部にこだわり抜いた作品を間近に観ることができました。

体験教室の棟も楽しそうでした。
INAXと言えば、この形・・ペイントしたりの体験ができます。

カラフルで、あまりに可愛いので、入ってみました。

クリスマスシーズンのタイル作品もあったり

リースやタイルのおうち

子供たちが楽し気に作っていました。

お正月バージョンも

持ち帰って家で作るのも楽しそう。

ひとつ欲しくなりましたが・・

旅に出るたびに物を増やしがちなので、この頃は見るだけにして・・

ここに来たかったのです~~世界のタイル博物館
世界中のタイルに出合える、他にはない博物館~~

世界のタイル博物館 美術館・博物館

入り口入って・・素敵な・・桜でしょうか・・
ここから、素晴らしい世界が始まります。
紀元前から近代まで、7000点を超える装飾タイルが収集され、各時代の代表的なタイル空間も再現されていて、美しすぎる博物館でした。

クリスマスシーズンとあって、ツリーも華やかでした。

タイルの歴史は5500年前にまで遡ります。
タイル装飾の始まりは、神と信仰の為に壮大な装飾の壁が生み出されました。

天井から床まで、壁の湾曲に沿って緻密にタイルが張られ、異空間に迷い込んでしまったような感じになります。
紀元前3500年頃　メソポタミア地域のクレイペグによる壁空間
当時の人達は建築の土壁をより美しく装飾しようと、クレイペグ　と呼ばれる円柱状の焼き物で壁にモザイク模様を施しました。
ここで使われているクレイペグは五万個。驚く数のペグです。

BC2650年頃のエジプト　
魂のための塀　ピラミッドの中にあり、ここを通って王の魂が現世に現われると考えられています。

装飾の宇宙
イスラームのタイル張りドーム天井

朝、昼、夕、夜と移り変わる日の光によって表情が変わります。

目を凝らしてみると、とても緻密にタイルが貼られています。

時を経て

タイルは人々の暮らしの中に取り入れられるようになっていきます。

徐々に大胆になっていき、暮らしにはなくてはならない装飾材となっていきました。

家じゅうを彩るタイル・・が無かったら、ただの土壁なんでしょうから、富と名声の証でもあったのでしょうか・・

ヴィクトリア・タイル　1830-1910年頃、産業革命により中産階級が富をもち、豊かにタイルを使うようになり、当時の美術の流れ、アールヌーボーを取り入れ室内を装飾するようになります。

日本のタイルのはじまり
イギリスのタイルを学び、独自のデザインや材質を開発しながら日本のタイルも発展していきました。

日本らしい・・より緻密なタイル使い

細かい

二階は、時空を超えるタイル
として、紀元前4000年頃から19世紀近代までの7000点を超えるタイルコレクションの中から地域別、オリエント、イスラム、オランダ、イギリス、中国、日本
と、膨大なタイルが展示されています。

オリエントのやきもの
紀元前数千年の時代、ピラミッドや神殿を装飾したやきもの

単調な土壁を装飾する為、試行錯誤が繰り返され、クレイペグも造られ、幾何学模様で壁を装飾する事もできるようになりました。

イスラム・タイル

7世紀のアラビア半島を中心に広がったイスラム文化

灼熱の地で生きるよりどころとして神を敬い

神への信仰の気持ちから装飾し、

幾何学模様を極めた装飾の宇宙をモスクなどに施しました。

スペインのタイル

8世紀、イベリア半島にイスラム教徒が上陸し、高度な芸術、文化を広げ、タイルもイスラムの幾何学模様が続きますが、イタリアの影響を受けた白地多彩の図柄が描かれたマジョリカタイルが生まれ、庶民の間でも使われるようになります。

アルハンブラ宮殿のタイル
13世紀に建設が始まった宮殿は21の王により増改築が続けられ、タイルも様々に使われています。

スパニッシュ・マヨリカ

ガウディのタイル

もはや、彫刻のような

オランダのタイル　17-18世紀に富を得た市民階級もタイルで装飾を施すようになりました。

コーナー・モチーフ

独立戦争がモチーフになっていたり

日本画のようなタイルがあったり

もはや、絵画のよう

18世紀から始まる産業革命により富を得た市民は、職住分離し、郊外空気の綺麗な場所に家を建て、タイルは装飾建材として欠かせないものとして普及していきます。

多彩レリーフ
プレス成形で凹凸をつけ、多彩な色釉をかけ、色釉が混ざり合わない工法

単彩レリーフ
プレスして凹凸を付けたところに、鉛を含む色釉をかける。焼成中に色釉が高いところから低いところに流れることにより陰影ができる

チューブライニング風レリーフ
金型を用いたプレス成形により凸の線で表現し、輪郭で囲まれたところに色釉を塗って焼成

タイル文化の交流

大英帝国の勢力拡大により、中国や日本の模様も取り入れられる。

暖炉用組絵タイル
19世紀のイギリスの住宅の暖炉の周りを装飾したタイル

産業革命を批判し、中世の手仕事、ものづくり　の精神を提唱した　ウィリアム・モリスのタイル

まだまだ続きます。諸国のタイル

日本のタイル
も明治時代以降発展していきます。

日本画がタイルになってるパターン

日本人趣向の色合いですね

もう、観きれないほど、宝石のようなタイルを見せていただき

古便器コーナーもありました

こうなると、芸術品ですね。

絵画のよう

こんなに

よく集めたものです・・が・・INAX
ですものね。

ブランド便器もあって、庶民には高根の花

セットものもあったんですね

厠下駄ってのもあったんですね

かなり長居して

バスで常滑駅へ向かいます。