2022/09/16 - 2022/09/16
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西福寺の第23代住職・蟠谷大龍和尚の熱き仏道心と石川雲蝶の類い稀なる技術力によって開山堂は落成しました。
しかし、幕末の混乱期に、貧しい農村地域にあって、立派な開山堂が完成すると、地域の人々は喜びましたが、その一方で寺ばかりが贅沢をしているという心無い噂も広がりました。それを案じた大龍和尚は開山堂の落慶式を前に住職の座を退きました。
古今東西、真面目な人ほど誤解されてしまうという典型のお話です。
大龍和尚は同じ魚沼の正圓寺に移り住み、そこで生涯を過ごしました。
正圓寺にお参りし、まだ時間があったので1300年の歴史を有する「雲洞庵」を訪ねました。雲の字が使われていますが、雲蝶さんとの関わりはありません。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
PR
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曹洞宗 稲荷山 正圓寺(しょうえんじ)。
西福寺からわずか5kmほどの場所です。 -
正圓寺の入口右手には、大龍和尚之碑があります。
大龍和尚は正圓寺へと移りましたが、雲蝶との交流はその後も続き、ひとつの仕事を終えると雲蝶は大龍和尚と語り合ったそうことです。 -
大龍和尚之碑の謂れが記されています。
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正圓寺境内。
慶長五年(1600年)、本寺林泉庵九世が開山しました。
元治元年(1864年)11月から翌年2月まで、後に永平寺63世となる滝谷琢宗禅師が住職でした。 -
正圓寺本堂。文政12年(1829年)に焼失、天保年間(1830~43年)に再建されました。
御本尊は釈迦如来です。
内には雲蝶が大龍和尚のために製作した、数々の仏像が安置されているそうですが、扉は固く締まっており、中を伺うことはできませんでした。 -
境内に建つ聖徳太子像。
江戸時代の遊行僧・木喰(もくじき)の作となる53cmの御像が奉られているそうです。 -
たくさんの石碑がありました。
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境内に稲荷社がありました。
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末廣稲荷社。近隣より信心の参詣者が集うそうです。
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二十三夜塔。
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魚沼市のマンホール蓋。広神村、小出町、堀之内町、湯之谷村、守門村、入広瀬村との広域合併後のものです。
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合併前の小出町のマンホール蓋。町の木「コブシ」と、町の花「キキョウ」が描かれ、中央に「小出」の文字がデザインされています。
魚沼市のマンホール蓋のすぐ近くにありました。 -
正圓寺から移動してきました。
南魚沼市(旧上田村)のマップ。かなりザックリとしてます。 -
雲洞庵、北西の門。
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雲洞庵、北西の門。ここから入ると赤門があります。
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駐車場側にある雲洞庵の通用門。
通常はここが拝観受付になっているようです。 -
通用門から赤門へ行く途中の門。
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青木医王薬師如来像。
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赤門。永享年間に造られ、江戸時代に再建されました。
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赤門に掲げられた額。「金城禅林」とは違うような・・・
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赤門には大きな草鞋が奉納されていました。
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赤門には大きな草鞋が奉納されていました。
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「雲洞庵の土踏んだか」。
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赤門の仁王像(阿形)。
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赤門の仁王像(阿形)。金網越しですが、強烈です。
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赤門の仁王像(吽形)。
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赤門の仁王像(吽形)。凄まじい迫力です。
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「金城禅林」。
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参道の案内。
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赤門からの参道の下には法華経の一石一字が書かれた石が埋められており、古来より「雲洞庵の土踏んだか」と言われました。
参道を踏みしめて参詣することで御利益があるとされたのです。 -
参道の両側にはたくさんの石碑・石塔があります。
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参道の両側にはたくさんの石碑・石塔があります。
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参道の左側に鐘楼。
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苔むした石灯籠。
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鐘楼。元禄4年に建立され、雲洞庵で最も古いお堂です。
鐘は大東亜戦勝で供出してしまい、昭和33年に再造されました。 -
南魚沼郡上田庄にあり、寺の縁起によれば、藤原鎌足公の孫・藤原房前の母である藤原先妣尼が湧き出る霊泉で多くの人々を救い、ここに庵を結びました。
養老元年(701年)に藤原房前が母の菩提を弔うため、尼寺を創建しました。
室町時代、関東管領の上杉憲実が永享元年(1430年)、あるいは寺伝によれば応永27年(1420年)に、禅寺として再興しました。 -
上杉憲実は文安4年(1447年)に政治から退くと、雲洞庵に隠棲しました。
その後、直末27寺を有する越後有数の大寺院に発展し、耕雲寺(村上市)、種月寺(新潟市)、慈光寺(五泉市)と共に、越後四箇之道場と称されました。 -
「越後一の寺」の異名を誇る金城山雲洞庵(きんじょうさんうんとうあん)の本堂。
現在の本堂は、江戸時代の宝永4年に廿四世が、出雲崎の大工である小黒甚内を棟梁として再建しました。間口14間、奥行10間半。 -
苔むした仏様。
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本堂の右手に庫裏があります。
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庫裏。ここで拝観受付をしています。
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拝観受付。
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長生きの水場。
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弁道とは、修行の心得。
1に掃除、耕作、草取りなど、日常の労働を修行として行うこと
2に修行の継続。座禅、読経、礼拝儀式を行うこと
3に学問。仏道の実践を心から理解すること -
懸魚がありました。
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これは飾りかな。
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上杉景勝公、直江兼続公が学んだという雲洞庵十世北高全祝は、上杉謙信、武田信玄の禅の師としても知られています。
当時の武将たちが師の意見を求めその薫陶を仰ごうとしている書状の内容からも、いかに高い徳を持っていたのかが偲ばれます。 -
本堂へ続く廊下。
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虚空蔵菩薩像。
上杉景勝公、直江兼続公ともにこの像を拝み、学んだと伝わります。 -
どちらの襖絵も唐の時代の故事に因んでいます。
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本堂内陣。近世寺院建築の最も優れたものとされ、新潟県の文化財にも指定されております。御本尊は釈迦牟尼仏です。
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瑠璃燈。
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欄間の彫刻。
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祈禱の額。
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欄間の彫刻。
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賓頭盧尊者。十六羅漢の第一とされています。かつて仏の怒りをかい、後に深く反省して許されました。人々を悩みや病気から救うため、永遠に修行をしています。
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瑠璃殿、紫雲殿、開山堂へ続く廊下。
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瑠璃殿。
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紫雲殿(位牌堂)。
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開山堂。初代開山 顕窓慶字大和尚、挿草開山 傑堂能勝大和尚(楠正成公の孫正勝公)、二代目 雲窓祖慶大和尚の木像と位牌をお祀りしています。
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大池。
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本堂裏の道元禅師(左)と蛍山紹きん禅師。
「きん」は、僅の人偏に変えて王編。 -
達磨大師(左)と大権大師。
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雨降り地蔵。一向宗の守り本尊の一つであったが、上杉謙信公が能登攻めのときに持ち帰ったもので、日照りの時に大池の水をかけると、たちまち雨が降ると云う。
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座禅堂、客殿へ続く廊下。
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廊下から見た客殿。
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坐禅堂。
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坐禅堂内部と文殊菩薩像。
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知恵の象徴である文殊菩薩像が堂の中央に鎮座しています。
坐禅の「坐」の字は人が向き合うであり、己と向き合うことのようです。 -
大非閣(観音堂)。
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観音堂の千手千眼観音。
格子戸の中に鎮座しているため、全体のお姿は見えません。お酉の百体観音が千手千眼観音をお守りしています。 -
客殿(2階)。
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客殿(2階)から見た鐘楼。
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客殿(2階)から見た永代供養塔。
戦国時代、後ろの山の稜線を右へ上ったところ、頂上付近に坂戸城がありました。 -
客殿(1階)。
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客殿(1階)から見た雲洞庵の中庭。
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雲洞庵宝物殿。
越後最大の涅槃図や上杉景勝公遺墨、武田信玄公書状などが展示されているそうで、拝観したかったのですが、時間切れでした。 -
南魚沼市雲洞の田。明るいうちに帰路につきます。
お天気に恵まれて、1日5カ寺巡りができました。
運蝶の作品を堪能した一日になりました。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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