2022/09/16 - 2022/09/16
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群馬県北部に出張したので、新潟県へ足を延ばして石川雲蝶の作品を見て回りました。
昨年(令和3年)の5月にも三条から魚沼まで走り、雲蝶の作品を見て回りましたが、まだまだ見たいところが残っていたのと、なんといっても西福寺開山堂の作品を「期間限定で撮影可能」という情報を得たので、このチャンスを活かすことにしました。
石川雲蝶は、幕末から明治の初めにかけて活躍した彫刻師です。文化11年(1814年)に江戸・雑司が谷に生まれ、江戸彫りの一流派・石川流の本流門人であり、20代ですでに彫物師として名を馳せていたと言われています。越後三条(新潟県三条市)の金物商・内山又蔵に招聘されて、36歳で越後三条に来ました。その時の条件は「良い酒とノミを終生与える」と伝わります。
酒好き、女好き、博打好きの雲蝶ですが、気が向けば寝食を忘れてノミを振るったそうです。三条の酒井家に婿入りし、明治16年(1883年)に70歳で没しています。明治の大火で、住居も菩提寺の本成寺も焼けてしまい、謎の多い彫刻師となってしまいましたが、現在では「日本のミケランジェロ」とも称されるほど高い評価を受けています。
群馬県から、長い長い関越トンネルを抜けると、そこは秋晴れの新潟県でした。まずは、湯沢町の瑞祥庵へ向かいます。
興味がありましたら前回の旅行記もご覧ください。
①石川雲蝶の菩提寺・本成寺、そして五十嵐神社へ
https://4travel.jp/travelogue/11692460
②石川雲蝶の作品を探して長岡市栃尾を行く
https://4travel.jp/travelogue/11688780
③石川雲蝶が13年の歳月をかけて作った仏の世界
https://4travel.jp/travelogue/11692462
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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水上ICから5分ほどで谷川岳PAに到着です。
群馬県北部は朝から濃い霧が立ち込めていました。 -
谷川岳PA。標高621m。平成27年にリニューアルされたきれいな建物です。
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谷川岳PAの内部。
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西福寺のポスターがありました。
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名物は、もつ煮定食。
ここに立ち寄る時は、いつも朝か夕方なので食べたことがありません。 -
「谷川の六年水」は24時間無料で飲める美味しい水です。ペットボトル3本を満たしました。車の中に置いていても、温まらず他の水よりも冷たく感じられます。
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晴れていれば、谷川岳が見えています。
PAを出ると、そこは関越トンネルの入り口です。 -
県境の長いトンネルを抜けると秋晴れでした。
谷川岳PAから約30分で湯沢町にある瑞祥庵に着きました。 -
緑と静けさに囲まれた曹洞宗瑞祥庵の仁王門。
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仁王門の門前。石仏や石塔。
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仁王門の門前。
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仁王門の門前。
かなり新しい六地蔵様。 -
仁王門に傍らに建つお堂。詳細は分かりませんでした。
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仁王門の門前。二十三夜塔。
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仁王門の門前。庚申塔。
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仁王門の門前。三界萬霊塔。
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北向きの仁王門。
北風を受けて風化が進んでいます。 -
仁王門には方丈山の扁額が掲げられています。
名前の由来は瑞祥庵の開祖・方丈様に因んでいます。
近くには方丈様が山頂で修業したと伝わる方丈山(標高848.2m)があります。 -
石川雲蝶作の仁王像(阿形)。像高173.5cm。
北風除けのアクリル板が張られているため、何枚も撮り直しました。
文久元年~2年(1861~62年)の製作です。 -
仁王尊の目にはギヤマン(ガラス玉)が用いられ、鋭い眼光を演出しています。
大きく開いた口からは邪な者への怒声が響いてきます。 -
阿形の足下は邪鬼です。何とも情けない表情が傑作です。
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石川雲蝶作の仁王像(吽形)。像高183.0cm。
ただし、左右の像の色彩は雲蝶オリジナルではありません。
昭和4年(1929年)に修理された際、小千谷の仏師によって彩色されました。
違和感がないので、元の色使いを参考にしているかもしれません。 -
真一文字に結んだ口と、左手の強い反りが目を引きます。
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吽形も邪鬼を踏みつけています。邪鬼の裏には「三條彫工・石川匠雲蝶」と刻まれています。
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仁王門を見学の後、本堂に参拝します。
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方丈山瑞祥庵の本堂です。
大永2年(1522年)の創建と伝わり、御本尊は釈迦如来です。 -
境内の池。
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池と本堂。
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湯沢町のマンホール蓋。ウインタースポーツの図です。
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続いて、南魚沼市にある龍谷寺(りゅうこくじ)に来ました。
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龍谷寺の山門。
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山門前の閻魔大王と奪衣婆。
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山門の扁額。
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山門から境内。
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参道と本堂。
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鐘楼。
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鐘楼。
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梵鐘。
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境内の蓮池と妙光堂(白い建物)。
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蓮の花。
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鐘楼。
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本堂。江戸時代中期の宝暦10年(1760年)に再建されました。
いただいた資料によると、永承5年(1050年)、陸奥国鎮守府将軍に任じられた源頼義公が前九年の役の際、当地の猛吹雪で千余名の将兵が亡くなり、その弔いのために寄進した阿弥陀如来像が御本尊であるとのことです。
初め天台宗「龍の口六萬寺」と称し、後に真言宗に改宗、大永3年(1523年)に上州より来越した天慶宗積禅師が「龍の口龍谷寺」と名を改め、曹洞宗の寺院となりました。 -
本堂の扁額。
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本堂。御本尊は阿弥陀如来。
石川雲蝶による透かし彫りの欄間があります。
写真撮影は禁止です。 -
石川雲蝶作の欄間(麒麟)。透かし彫りが素晴らしい。
パンフレットの写真を転写。 -
地蔵菩薩尊。
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本堂向かって右側に庫裏。
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さらに右側に慈雲閣観音堂。
本堂拝観の受付はこちらです。 -
慈雲閣観音堂。インド・グプタ王朝の様式を取り入れた白亜の建物。
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慈雲閣観音堂は大岡実博士の設計により、昭和40年に完成しました。
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慈雲閣観音堂。
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慈雲閣の内部です。
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手前に一対の仁王像が立っています。
向かって右側に吽形。 -
向かって左に阿形。
通常とは逆に鎮座しています。 -
堂内に安置されている十一面観世音菩薩は、ハワイの日系移民の浄財で建立されました。
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この十一面観世音菩薩は村上市出身の山脇敏男氏が4年間の心血を注いだ力作です。
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この廊下を進むと、慈雲閣から庫裏を通り、本堂、その先の妙光堂へと続いています。ここから先は有料、そして残念なことに撮影は禁止です。
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本堂、妙光堂の拝観を終えて境内に出てきました。
奥の白い建物、妙光堂には120体余の仏像が安置されています。 -
妙光堂。明治後期から大正時代に活躍した仏師・竹内勝山師の作品が安置されています。
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120体余の仏像。パンフレットの写真を転写。
とても厳かな空間でした。 -
南魚沼市のマンホール蓋。
合併前の旧大和町のものです。
次はいよいよ西福寺開山堂を訪れます。
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。
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