古道「道根往還」をゆく…いにしえを偲ぶ歴史探訪ウォーキング

2022/04/23 - 2022/04/23

道根往還とは、現在の東公園入口付近にあった「欠の三本木」から、鍛埜町にあった「鍛冶屋の五本松・馬頭観音」に至るまでの古道です。全長は約10km。
高所・尾根（ドウネ）を通る道であったため、このような名前で呼ばれました。
その歴史は古く、鎌倉時代や戦国時代にも重要な役割を果たしたとのこと。
明治時代までは人馬の道として盛んに利用されていましたが、周辺の県道が整備されると時代とともに衰退していったようです。
今回はその当時の面影を探しつつ、周辺を寄り道しながら全道歩いてみました。
最後に東公園でランチです。

エリア 岡崎(愛知)

道根往還は片道約10km。行ったら帰ってこなくちゃならない。同じ道を往復20km歩くのはちと辛い…。なので片道はバスを使うことに…。バスは本数が少なく、帰りの時間を気にするのが嫌だったので行きにバスを利用しました。東公園口バス停からバスに乗ります。

道根往還東の起点の最寄りバス停「上鍛埜(かみかじや)」へは65番の「桜形行き」が8:04、11:24、15:29、18:24の1日4本(平日ダイヤは微妙に時間が変わります)。
8:04発に乗ります。

空いてる～。たぶん赤字路線です。

「上鍛埜」で下車。所要35分、運賃620円です。

結構な山ん中です。
ちょっと脇道を降りて下を流れる乙川を見てみます。なんか気になるんです。

いいですね～。

さらにその先にはこんな光景が。ほんとのどかだなぁ。

バス停の上には「旧岡崎城四脚門」なるものが…。
しかしなぜこんなところに…？

なるほどね。

民家の一部になっちゃってる～。
う～ん、ビミョーなシロモノです。

バス停から300mほど戻ると道根往還の東の起点があります。

ちゃんと案内看板があります。

道根往還 名所・史跡

左奥に進めば道根往還です。
歩き始める前にちょっと正立寺を参拝。

道中の安全を祈願。

せっかくなのでさらにその奥にある八幡社にも行ってみます。
かなりのパワースポット感を感じます。

半端ねぇ。

趣きたっぷりです。

さぁ、歩き始めます。

森の中は空気がひんやりしています。

新緑が美しい。

やはり山歩きは楽しいです。

30分ほど歩いたら舗装路に出ます。右方向へ。

300mほど進むと案内板があります。

わかりやすい。

入口にあるしぶい廃屋。

神秘の森。

湿地帯なんかもあります。

道中の数少ない“イベントスポット”「岩戸三弘法」。

弘法大師の足跡は全国にあるようですが、この三弘法の由来はよくわかっていないようです。

迷いそうな箇所には案内板。ありがとうございます。

見事な杉林だったので、カシャリ。

舗装路が現れました。「やすらぎ公園」が近いのかな。

「やすらぎ公園」に出ました。「やすらぎ公園」とは岡崎市営の墓園のことです。ちらりと見えているのは斎場。反対側から来る際は斎場裏手を目指して下さい。

振り返るとしっかり案内板あり。

園内の藤棚。きれいです。早くも満開近し。

公園内には道根往還の案内板はないのでとりあえずは、管理事務所を目指せばいいかなと思います。

管理事務所の裏手東側にある「道根往還之図」石碑。
歩き始めの「正立寺」からここまでは所要1時間20分ほど。「やすらぎ公園」が道根往還のほぼ中間地点となります。

その傍らにある「傘松の碑」。
かつてこの場所には幹の直径が1mの傘を広げたような姿の松の大木があったとのこと。道根往還のシンボルだったようです。

2つの碑の位置関係。四角い茶色の建物が納骨堂、その奥に見えるのが管理事務所です。

管理事務所から西にのびる道路(メインの入口)には道根往還の案内板。

一旦市道に出て岡崎市街方面(南方向)へ。

300mほど下ったところに右側に入る小道があります。

ここにもちゃんと案内板があります。

立派な道根往還の石柱。

東公園～やすらぎ公園の区間は手軽な散歩コースとして利用する方が多いようです。

道中、唯一残る石畳。わずか10mほど。振り返ってカシャリ。
正確な場所は後述の地図を参照して下さい。

馬の背道。

静寂。
聞こえるのは鳥のさえずりと枯れ葉を踏む音だけです。

「南無阿弥陀仏の碑」。

道中の安全を祈願し、明治初期に建てられたもののようです。

ちょっと寄り道して行きましょう。右方向の分かれ道を下って行くと…

小呂湿地に出ます。
※かつては上記分かれ道に小呂湿地への案内板がありましたが、現在はありません。

ちゃんと岡崎市の管理する保全区域となっています。

とっても気持ちいいところです。

夏になればアザミやサギソウの群生などが見られるようです。

道根往還に戻り、再び歩き始めます。
振り返ってカシャリ。

高隆寺への分かれ道。また次回行くことに…

切り通し。

すんごい木の根。

古い案内板が落ちてた。

そして舗装路に出ます。山道はここまで。この先は“終点”までずっと舗装路となります。

ちなみにですが「道根往還之図」に書かれている「茶店跡」はここにあります。現在はその痕跡は何もありませんが…。この付近にも「南無阿弥陀仏の碑」があるようですが発見できず。

小呂池にも寄って行きます。
個人的には道根往還の道中、沿線の中ではこの池が一番の見所かなと思います。

小呂池 名所・史跡

まさに岡崎の“大正池”。素晴らしい美しさです。

ここは私有地内ですので、くれぐれもマナーにはご注意を。
この日は所有者の関係者の方がおられました。

池沿いの道路からも美しい景色が眺められます。

立ち枯れの木が、“岡崎の大正池”と言われる所以でしょうか。

さて、“ゴール”まではあとわずか。

「道根往還橋」。振り返ってカシャリ。

橋といっても道路にかかる橋です。景色がいい。

岡崎東公園の東端にある入口。

東名高速道路を越えます。

東公園のひょうたん池南側にも「道根往還之図」の石碑があります。

そして東公園の南西角にあたる“ゴール”の交差点。
交差点を渡った先には…

これが「欠の三本木」。道根往還の西の起点です。

お地蔵様が三体並んでいます。

一角にはひときわ大きな切株が…
名前の由来ともなった“三本木”の1本でしょうか？
やすらぎ公園からは所要1時間50分でした。

歩いたルート(前半)。

歩いたルート(後半)。
総歩行距離…約12km
総所要時間…約3時間30分
今回はいっぱい寄り道したので純粋に道根往還を歩くだけなら3時間ほどかなと思います。多少のアップダウンはありますが、急な登り、下りはないので歩きやすいと思います。ただ、前述の通り、行ったら戻って来なければならないので、岡崎東公園からやすらぎ公園手前の市道に出るまでの往復が手頃な散歩コースかなと思います。

時刻は12:30。腹減ったー。
東公園内にある売店へ。

岡崎東公園 公園・植物園

「ぞうめし屋」でお弁当を調達。

ぞうめし屋 グルメ・レストラン

で、こうなりました。
「みそ屋のキーマカレー」(税込650円)と「ぞーナッツ」(150円)。
さらに…

こうなった。
実は自宅から持って来てました。保冷バッグに入れてあったのでキンキンに冷えてます。
ぷはーッ。汗かいたあとのビールはうまいなぁ。

こんなところで飲むビールは格別です。

そして、最後にふ～じ子ちゃんに挨拶してから帰りました。
(終)

岡崎市東公園小動物園 動物園・水族館