ドカ雪と温泉を求めて山形へ　３．雪の山寺

2022/02/07 - 2022/02/07

２０２２年２月７日　曇り、時々雪
　肘折温泉から蔵王温泉に向かう途中で山寺に立ち寄った。ここには学生時代に一度来ているが、４トラベルでアップされた水墨画のような冬の風景を見たくて再訪した。
　この時期は観光客も少なく雪が舞う山内は静寂そのもの。五大堂から見た山寺と周囲の風景は雪と氷の白、木々や岩の黒だけの水墨画。苦労して登ってきた甲斐があった。ただ途中の階段や坂は圧雪されてアイスバーン状態。冬に来るならアイゼンは不可欠である

【旅程】
　２/５　関西空港→仙台空港→仙台駅→新庄駅→肘折幻想雪回廊→肘折温泉・三春屋旅館（泊）
　２/６　雪の肘折温泉散策→共同浴場「上の湯」（立寄り湯）→肘折希望大橋→肘折いで湯館（立寄り湯）→肘折温泉・三浦屋旅館（泊）
★２/７　肘折温泉→新庄駅→山寺駅→山寺見物→山形市内散策→山形駅→蔵王温泉・伊藤屋旅館（泊）
　２/８　蔵王ロープウェイ→雪の蔵王かんじきハイキング→蔵王温泉共同浴場の湯巡り→蔵王温泉・伊藤屋旅館（泊）
　２/９　蔵王温泉→山形駅→仙台駅→仙台空港→関西空港

エリア 山形市(山形)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　８：３５　村営バスで肘折温泉を出発。

大蔵村営バス 乗り物

　除雪中の大型ショベルカー、ご苦労様です。

　９：３０　新庄駅に到着

新庄駅 駅

　新庄駅構内に飾られた豪華な山車。毎年８月末に行われる「新庄まつり」では、町内単位で山車を作るそうです。

新庄駅 駅

　ホームに置かれた最上川の「芭蕉ライン舟下り」。

　新庄駅は山形新幹線の終点で、在来線が交差する山形県北部の交通の要衝。この列車は陸羽東線で鳴子温泉から小牛田駅方面に向かいます。

　雪をかぶった陸羽西線のワンマンカー。もう１日余裕があればこの列車に乗って、最上川下りをして酒田で１泊したかった。

　１０：０９　奥羽本線山形行きの電車で新庄駅を出発。

　山形までの車窓風景。

　仙山線との乗換駅北山形で下車。

北山形駅 駅

　乗り換え時間でお昼のラーメン。ビーフ風味のラーメンは初めて。

栄屋分店 グルメ・レストラン

　１２：０３発の仙山線の快速に乗車して、

　山寺駅まで僅か１３分。

山寺駅 駅

　山寺案内図。
　山寺の正式名称は「宝珠山立石寺」。天台宗の寺で山全体が修行と信仰の場になっています。

　駅でアイゼンを付けてこれで安心。

　１２：２０　山寺駅を出発します。

山寺駅 駅

　駅の通りを真っすぐ行くと正面に重厚な木造建築。

やまがたレトロ館 (旧山寺ホテル) 名所・史跡

　山寺ホテルとして１００年前に開業しましたが、現在は廃業して「やまがたレトロ館」として無料開放されています。内部には地元画家の作品が展示されているようです。時間がなくて外観の写真だけ。

　山寺ホテルの背後に屏風のように連なる立石寺の山。

宝珠山立石寺 寺・神社・教会

　これから登る五大堂や大仏殿。

　左は天華岩や香の岩等の行場。

　通りに沿ってしばらく歩くと、

　立石寺の登山口。

　石段を登ると根本中堂。

立石寺中堂(根本中堂) 寺・神社・教会

　半ば雪に埋もれた芭蕉像と句碑。

立石寺 芭蕉と曽良の像 名所・史跡

　松尾芭蕉
　「奥の細道」の旅で奥州から北陸まで、全行程６００里を１５０日で歩いています。

　曾良。
　蕉門十哲の一人で「奥の細道」に同行しました。旅の終盤で体を壊し一足先に旅を終えています。

　閑さや　岩にしみいる　蝉の声　

　日枝神社ご神木の大銀杏。

山寺日枝神社 寺・神社・教会

　山門。ここで入山料を払います。

　ここから本格的な登り。

　修行者の参道の石段。

　参道の一番狭いところは１４ｃｍの４寸道。

　山寺には学生時代の夏に一度来ています。参道で「玉こんにゃく」を食べた記憶があります。

　せみ塚

山寺 せみ塚 名所・史跡

　「閑かさや　岩にしみいる　蝉の声」の句をしたためた短冊が、ここに埋められています。

　ここからは難所。階段が一部埋もれ滑り台状態の場所があちこちに。

　途中で何人も滑っていました。

　何とか仁王門の下まで登ってきました。

仁王門 名所・史跡

　右に目を移せば見事な氷瀑

　伽藍の中の石段を登っていくと、五大堂と奥の院の分かれ道。

立石寺 寺・神社・教会

　先に五大堂に行きます。

　前を歩く同年代のシニア。２本のストックを使って滑らないように必死の様子。

　こちらはアイゼンのお陰で、周囲の景色を楽しむ余裕があります。

　小さな堂を押しつぶすような大岩。

　山門から２５分で五大堂に到着。ご同輩も無事上っています。

山寺 五大堂 名所・史跡

　ここからの眺めは絶景の一言。

　水墨画の世界を３６０度で展望。
動画もどうぞ。
https://youtu.be/viS9M4gSu5c

　五大堂直下が最大の難所。急な階段は踏み固められた雪でほぼ滑り台状態で、張られたロープを掴みながら下りました。アイゼンでも緊張しました。

山寺 五大堂 名所・史跡

　無事難所を越えてホッ。歩きやすい平らな道を奥の院へ。

　振り返ると開山堂。緊張で写真を撮っていないことに気付きました。

　奥の院の前の金灯籠。奥に見える屋根は大仏殿。

　奥の院に参拝して下山します。

奥之院 大仏殿 寺・神社・教会

　下りは滑りやすいので細心の注意。

　一歩一歩慎重に下りていきます。

　雪と氷と岩の芸術。

この長い下りは怖かった。滑り落ちたら一巻の終わり。

　「冬はアイゼンが不可欠」と書いてくれた４トラベラーさんに感謝。

　中には普通の靴で軽快に登る若い人も。

　山門前の鐘楼に下りてきました。往復で丁度１時間。

　日枝神社の参道を下り、

　山寺駅前に戻ってきたのは１３：４０

　これから山形駅に向かいます。

山寺駅 駅

この旅行記へのコメント （4）

• おくさん 2023/01/06 09:18:57

  寒そう

  アイゼン付けて観光って早々ないと思いますが、確かに必要でしたね。
  この雪の量を知らずに普通の靴で行ったら引き返すことになりそうです。

  万歩計さん からの返信 2023/01/06 18:26:25

  Re: 寒そう

  　おくさん、明けましておめでとうございます。
  
  　鈍臭い万歩計にとって雪道は大敵です。東京単身赴任の時、社宅のあった恵比寿駅前の雪の坂道で２～３回は滑りました。
  　雪のある場所に行くときには必ずアイゼンを持参します。鉄爪でなく鋲を打った簡易なアイゼンでも全然違います。後悔先に立たず。
  　今年もよろしくお願いします。
  　
  　　万歩計

• ポテのお散歩さん 2023/01/06 00:01:24

  雪の山寺

  万歩計さん　新年おめでとうございます。
  本年も宜しくお願い致します。
  
  雪道を歩くだけでも大変なのに、山寺！ですか！
  よほど足腰が強くないと登れないですね。
  ビデオを拝見すると、五大堂には女性の方もいらっしゃいますね。
  もう凄いとしか言葉が無いです(＠_＠;)
  新年早々に絶景を見せて頂きました。
  
  山も登るより下りの方が大変だと聞きますが、雪道ならなおの事
  危険が伴いますね。
  本当にご無事で良かったです。
  私も一度　夏に山寺へ行った事がありますが、冬はまさに水墨画の世界で
  美しいですね。
  
  　　ポテ

  万歩計さん からの返信 2023/01/06 09:31:33

  Re: 雪の山寺

  　ポテさん、明けましておめでとうございます。
  　新春早々のコメントを頂きありがとうございました。今年もよろしくお願いします。
  
  　五大堂から見た水墨画の世界には本当に感動しました。ただ圧雪された坂道は怖い。アイゼンを付けていても着雪（氷）角度が浅いとスケートのようにスリップします。一歩づつ垂直に爪を立てて歩きました。
  
  　冬に京都に行き「ほっこり、暖かい京都」を味わいたいです。節分四方参り、大原の大根焚き等、京都人に出て来た冬の行事をなるべく多く見れる日を調査中です。
  
  　　万歩計