2019/07/12 - 2019/07/19
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ミズ旅撮る人さん
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「通常のドイツツアーでは訪れることの少ない街へご案内」
この一言で、北ドイツのツアーに参加しました。
13回目は、エアフルトの後編です。
チューリンゲン州の州都で大きな都市ですが、1,200年の歴史を持つ古都です。
前編では、大聖堂とセヴェリ教会を見学しました。
後編では、ドーム広場からフィッシュマルクト広場に移動して、
市庁舎の中を見学します。たくさんの絵画に囲まれた階段を上がって行くと、
若き日のマルティン・ルターの描かれた絵があります。
「祝祭の間」は、豪華な壁画や天井画が見事です。
その後、クレーマー橋に向かいます。
石橋の上にずらっと建物が並んでいる橋としては、ヨーロッパ最古のものです。
橋の上を歩いている時は、普通の通りを歩いているのと変わらず、
橋を渡って、外側から見てみると、そのおもしろい構造が楽しめます。
昼食に時間を取られたので、思いの外見て回れませんでした。
小麦畑を見ながら今夜の宿フランクフルトに向かいます。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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-
大聖堂とセヴェリ教会の見学を終え、ドーム広場に降りて来ました。
広場には露店があって、野菜などを売っています。ドーム広場 広場・公園
-
マルクト通りにトラムが入って行きます。
-
教会の所で道が二股に分かれますが、市庁舎に向かうマルクト通りは
右側です。この通りには、ドイツ特有の木組みの家が見られます。
木組みの家は、2階、3階と上がる毎に、少しずつ前にせりだして来る
ものが多いです。
また、木材の間を覆う漆喰を何度も上塗りして補修するので、
漆喰が木材より、こんもりしていることもあります。 -
広大なドーム広場を後にして、フィッシュマルクトに向かって
歩いて行きます。 -
教会を通り過ぎると右手の奥に、特徴的な屋根と壁模様の建物が
見えます。元は学校だったようで、その1階にNerly という
カフェ・レストランがあります。 -
この辺りは、繁華街の中心です。建物は古いながらも華やかです。
-
フィッシュマルクトに着きました。カラフルなトラムがお出迎えです。
ドイツのトラムはラッピングが綺麗ですね。 -
世界遺産ではないのですが、エアフルト旧市街の模型がありました。
名所はみんなが触るので金色になっていて、わかりやすいです。
手前が大聖堂とセヴェリ教会で、真っ直ぐ奥に伸びているのが
マルクト通りです。途中に、教会が見えます。
その先にフィッシュマルクトがあり、市庁舎があります。
市庁舎の左側を進むとすぐにクレーマー橋があります。
こうして見ると、ドーム広場の大きさがよくわかります。
クレーマー橋の下を流れるゲラ川は、旧市街を回り込んで、
大聖堂の右側にやって来ます。
川のない左側にはペータースベルク要塞が造られています。 -
中央の黄色い建物は、近年修復されてとても綺麗です。
クンストハレ(Kunsthalle)アートギャラリーになっていて、
この時はバウハウス展でした。 -
右の建物にギルドハウスと書かれているように、
商人たちの組合(ギルド)の建物が集まっています。 -
壁面を拡大してみました。色彩が華やかで美しく見えるのですが、
窓と窓の間にある人形はあまり麗しくありません。
これはここだけに決まったことではなく、リューベックでもそうでした。 -
隣の壁面は色は質素ですが、彫刻は華麗です。
このようなギルドハウスの集まる広場で、
ベルギーのブリュッセルを超える所は無いでしょう。 -
ブリュッセルのグランプラスです。
2015年12月の写真です。クリスマスマーケットの時期だったので、
空がどんよりと暗く、美しさも陰っていますが、この広場で日没後に
行われる「音と光のショー」は必見です。 -
ギルドハウスの正面には市庁舎があり、
広場の真ん中にローラント像があります。
ブレーメンにもありました。ローラント像は、市場や司法の独立性を
表したもので、自由都市の象徴でもありました。
ハンザ同盟のあった北ドイツに多く見られます。 -
ここでツアーは解散。昼食込みの自由時間です。
あまり食事に時間を取りたくないので、簡単なパスタを選んだのですが、
日本のようには行かないのが海外旅行の醍醐味と思うしかないです。 -
フィッシュマルクト(魚市場)では、大道芸人もいました。
水を入れたコップの縁をなぞって、音を出すのです。
水の量で音の高低が付いて、音楽になります。
この場所でその音階の調整をするのは難しいでしょうね。 -
「1250年からある最古の魚市場」と書かれているようです。
名前だけが残ったのですね。 -
静かにトラムが行き交うフィッシュマルクトを横切って、
市庁舎に向かいます。 -
市庁舎の前におもしろいものがありました。
東西南北の方向にある都市の名前が刻まれています。
ドイツ語表記なので、わかりにくいのですが、
北北東にリトアニアの首都ヴィリニュス、
東北東にポーランドのカリシュ、
東南東に中国の徐州、ハンガリーのジェール(オーストリアに近い街)、
南南東にイスラエルのハイファ、ブルガリアのロヴェチ、
南南西にマリのカティ、西南西にドイツのマインツと
アルゼンチンのサン・ミゲル・デ・トックマン、
西北西にフランスのリール、アメリカのショーニー(SHAWNEE)って
どこ?これらは姉妹都市を表しています。 -
ラートハウスと呼ばれる市庁舎に入ってみます。
市庁舎の建物はネオゴシック様式です。市庁舎 (エアフルト) 建造物
-
博物館とは違い、入り口はただあるだけで、看板などはありません。
-
市庁舎の中は、絵画でいっぱいです。
-
チェコの首都プラハにある市民会館が
同じように絵画で埋め尽くされています。
中でも「市長のホール」は、スラブ人であるアルフォンス・ムハ
(ミュシャ)が装飾全般を手掛けた華麗な部屋として知られています。
日本で知られているミュシャは、パリでもてはやされた時代の絵で、
故郷に戻ってからの絵とはかなり違うので、
ムハ美術館に行くと驚くかもしれません。 -
階段の壁も絵が飾られています。
-
これらの絵は、チューリンゲン地方の歴史や伝説を表しています。
エアフルトはチューリンゲン州の州都です。 -
タンホイザーやファウストを題材にした絵もあるそうです。
-
「祝祭の間」への案内などは全くないので、恐る恐る階段を上ります。
エアフルトの有名観光地だと思うのですが、殆ど人がいません。 -
途中階の廊下にも絵がいっぱい。これは歴史を表しているようです。
エアフルトはドイツの中心部にあり、13世紀から交通の要衝でした。
インディゴ(青色)染料の原料となる細葉大青の産地であり、
青色染料は古くは金と同等の価値があると見なされて、
たいへん珍重されました。
この富の集積がクレーマー橋やギルドハウスに表れています。 -
まだ階段を上ります。
-
階段ホールに着きました。この左奥に有名な絵があります。
-
宗教改革で有名なマルティン・ルターです。
1501~1505年までエアフルト大学に在籍し、哲学を学びました。
ところが、突如修道士としてアウグスティノ会修道院に
入ってしまいます。
この絵は、その出発の際に、父親に取りすがって引き留められるのを
振り切る場面です。 -
「祝祭の間」です。天井が高く、大広間にびっしり壁画があります。
-
絵画と天井の間には、執政者の肖像画が描かれて、
立体的な枠が嵌め込まれています。
その枠の部分の装飾も、重厚で歴史を感じます。 -
ナポレオンと書いた幕を破り、火を点けています。
足元にはフランス兵と思しき兵士が倒れています。
1806年プロイセンはフランス・ナポレオン軍に宣戦を布告します。
しかし、首都ベルリンを占領されてしまい、
エルベ川東岸とポーランドを失いました。
ベルリンのブランデンブルク門の勝利の女神ビクトリア像が
持ち去られたのは、この時です。
1808年、ゲーテがナポレオンとエアフルトで会っているそうです。
1813年にナポレオンは、プロイセン、オーストリア、ロシア、
スウェーデンの連合軍にライプツィヒの戦いで破れ、
翌年、連合軍はパリを陥落させました。 -
「祝祭の間」とは、何を指すのでしょうか。
きっとここで行われた記念すべき祝祭があった筈ですが。
ヨハン・パッヘルベル( Johann Pachelbel1653~1706年)は、
バロック期の作曲家であり、南ドイツ・オルガン楽派の最盛期を支えた
オルガン奏者です。
日本では何故か1曲しか作っていないカノンが有名です。
1678年6月、パッヘルベルはエアフルトのプレディガー教会(伝道者教会)のオルガン奏者として雇われ、12年間におよび住んでいました。 -
厚い壁の窓枠部分にも、重厚な装飾が施されています。
これもネオゴシック様式なのでしょうか。 -
壁際にベンチがあり、それぞれに名前と紋章が刻まれています。
背板にも模様が刻まれていて、さすがはラートハウス(市庁舎)。 -
この部屋ではコンサートが催されます。椅子がいっぱい置かれています。
「祝祭の間」の見学は無料で、平日は8~18時
(水曜~16時、金曜~14時)、土日は10~17時です。
行事で使用される時は閉館されます。 -
どんな音楽が演奏されるのでしょうか。ピアノが1台ありました。
-
天井は、日本の格(ごう)天井に似て細かく仕切られていて、
それぞれにびっしり装飾が施されています。
中心の絵に描かれている車輪のような物は、
エアフルト市の市章に似ています。原型でしょうか。 -
窓には上部にだけステンドグラスが嵌められていて、
下のガラスも古いのでひずんでいます。
日本の明治・大正・昭和初期のガラスも再現不可能な貴重品なので、
これらも新しく作り直すと、スッキリ外が見える
味わいのない風景になってしまうのでしょう。 -
この女性の衣装はとてもおもしろいですね。
右手には本を持ち、左手にはコインをつまんでいます。 -
向かって左の天使は、ラテン語で「闇の手紙」と書かれたリボンを持ち、
右の天使は「男性」を意味しています。真ん中の女性は裁きを司る
象徴のように見えますが、どういう場面なのでしょうか。 -
古い建物は、ドアの取っ手も凝っています。
「祝祭の間」を後にします。 -
階段の途中のステンドグラス。こちらの方がちょっと可愛い。
-
市庁舎の外に出て、マルクト通りを東に進みます。
市庁舎の横におかしな像が立っていました。 -
そのまま真っ直ぐ進むと右に観光案内所があり、
突き当りにクレーマー橋があります。
正面のクリーム色の建物の左側が橋への入口です。
右に行ってもラートハウス橋があって、ゲラ川を渡ることが出来ます。 -
クレーマー橋の入口です。ちょっと狭い普通の通りに見えます。
クレーマー橋 建造物
-
珍しく欧米人の団体さんが集まっています。
クレーマー橋は、エアフルトの観光の目玉ですからね。 -
クレーマー橋は、フィレンツェのヴェッキオ橋(Ponte Vecchio)の
ように、橋の上に建物が建っている珍しい橋です。
ヴェッキオ橋はイタリア語で「古い橋」という意味で、
何度も再建され、現在の橋は1345年に再建されたものです。
橋の上に宝飾店が建ち並んでいることで知られていますが、
クレーマー橋は、一般的な土産物店が殆どです。 -
子供用品を売っていたり
-
これは何屋さん?
-
レース編みを始めとした手芸品のお土産とテキスタイルの店。
-
なかなか人気のこの店、ちょっと見ただけではわかりませんが、
-
なんとジェラートの店なんです。
エアフルトにはイタリアン・ジェラートの店が多いそうですよ。 -
あそこをくぐれば、橋は終わりです。
-
頭の上が重そうなトンネルを抜けると
-
教会のどてっ腹を突き抜けて来たことがわかります。
1110年に創設されたエギーディエン教会 (Agidienkirche)です。
教会の塔には上れます。
橋の西側には19世紀までベネディクト教会があったそうです。 -
教会のトンネルの出口にある「Nusslein」というレストランを
左に曲がって、隣にある別の建物のトンネルを抜けて、
左に曲がると、橋を川の傍から見ることが出来ます。 -
ゲラ川のほとりに出ました。
ゲラ川は川幅は広いものの、真ん中に中洲があり、
それを跨いでクレーマー橋が架かっています。 -
川のほとりは人々の憩いの場です。
-
クレーマー橋は「商人の橋」という意味です。
全長120mの橋は、11世紀に初めて架けられました。
1156年には、初めて2件の雑貨屋が橋の上に建てられました。
以後、木造だった橋は何度も火災で焼失し、
ようやく1325年に石橋となりました。 -
1472~1486年にかけて、62軒の家屋が建設されました。
18世紀にまたもや火災で焼失、再建された住居は32軒に減ったため、広くなりました。 -
現在の建物は4軒だけが個人所有で、それ以外は市が管理しています。
橋の上の31番地の建物は、クレーマー橋資料館になっています。 -
観光地の喧騒から抜け出して、静かな川岸でほっとします。
観光客は、橋の外観をちょっと見て、
すぐに建物に戻って行ってしまうので、この一帯は意外に静かです。 -
中洲を挟んで向こう側に行ってみました。
-
橋の下は、仲良しの語らいの場です。
-
この緑色の家は、橋の上の住居が広くなった時に、
出遅れたのでしょうか。いえ、奥の家の出窓的存在の
部屋のようです。上手くやったというべきでしょう。 -
中洲のこちら側は、意外なほど現代的な空間です。
だから、観光客は向こう側に行くのですね。 -
エアフルトは緑の多い街としても知られています。
-
さて、マルクト通りを市庁舎方面に戻って行きます。
-
やあ、歩き疲れたのかい?
-
マルクト通りの頭上には、イルミネーションが繋がっています。
夜には点灯するのかな? -
ドーム広場の緑が見えて来ました。
-
大聖堂とセヴェリ教会です。他の都市の旧市街なら、
ここで集合して旧市街の外まで歩いて行くのですが、
エアフルトは旧市街が今見て来た部分だけなので、
観光バスが入って来られます。
14:15に集合してフランクフルトに向けて出発です。 -
エアフルトからフランクフルトまでは256kmあります。
長距離ドライブです。 -
ドイツでのドライブの楽しみは、
時折姿を現す教会や古城を見つけることです。 -
Wachsenburg 城です。現在は古城ホテルとレストランになっています。
-
ドライヒェン城跡(Burg Gleichen)です。
-
すぐ反対側にあるミュールブルク(Muhlburg)城址です。
-
メヒターシュテット(Mechterstadt )の町が、
小麦畑の向こうに見えます。 -
フランクフルト中央駅のすぐそばにあるメッセタワーです。
ここに日本の総領事館が入っています。
大使館はベルリンですが、総領事館はデュッセルドルフ・ハンブルク・ミュンヘンにもあります。 -
メッセタワーの隣にあるフェストハレ(Festhalle Messe)、
コンサートホールです。この周辺はメッセ会場になっていて、
大きなホールが5つ点在しています。 -
そのお向かいに今夜の宿、マリティム(Maritim) ホテルがあります。
フェストハレの向こう側に巨大なショッピングモール「Skyline Plaza」があるので便利です。
中には大きなスーパー「REWE」も入っています。
そろそろ旅も終わりなので、ここで最後の買い物をしました。 -
マリティム ホテルは高層ビルではありませんが、
広い緑地帯が目の前にあるので展望がいいです。 -
車のライトの軌跡を捉えてみました。
-
このハンブルク通り(Hamburger Allee)には、トラムも走っている
ので、それも流して撮ってみました。
ちょうど両方向が行き交っています。
たまには都会のホテルもいいものです。 -
夜が明けました。
今日はツアー最終日、フロイデンベルクを散策し、
ケルンに寄ってから空港に向かいます。
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