雁戸山の紅葉

2020/10/18 - 2020/10/18

雁戸山（がんとさん）は，蔵王の北側にある峰で，蔵王連峰の一部になっています．主な登山道は蔵王熊野岳から北上するルートと，山形市と宮城県川崎町の境にある笹谷峠から南下して登るルートです．距離から言えば笹谷峠からの方が近いので，殆どの登山客は笹谷峠から登っているようです．全国的には余り有名な山ではありませんが，標高（1480m）の割には起伏が激しく，それなりにスリルがあること，面白山，宮城神室岳，雁戸山，熊野岳・・・と，奥羽山脈を縦走するルートの途中で，頂上からは蔵王連峰を始め，ほぼ360度のパノラマが開けていること，紅葉の名所で，特に紅葉の時期に登山客で賑わうことなど，結構沢山の登山客で賑わう山です．また，登山口である笹谷峠は，今でこそ通る車は限られていますが，高速道路が出来る前はエイド時代から続く山形と宮城を結ぶ主要道路で，かつては峠に関所や寺院が設けられていました．交通の難所であったため，歴史的に見るととても重要な場所でした．山形も１０月中旬以降になると山の紅葉もどんどん下界に下りてきます．この日は天候に恵まれたため，久し振りの雁戸山登山で，令和２年秋の紅葉の終盤を楽しみました．

エリア 蔵王温泉(山形)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 徒歩

朝の笹谷峠．峠に駐車場があります．

まだ駐車場には十分な余裕がありました．

笹谷峠は山形県と宮城県の県境です．笹谷峠を散策することも可能ですが，今はこの峠だけを目当てに訪れる観光客はほぼいないので，結構荒れた状態になっています．

斎藤茂吉の歌碑

ここが県境．

県境の脇から雁戸山に向かいます．170分と書いてあります．

暫く歩くと，有耶無耶の関跡に出ます．

江戸時代には難所で有名であったことが分かります．

有耶無耶の関跡の近くには鶏亀地蔵尊がありました．

ここからいよいよ登山道へ入ります．

最初は広葉樹の中を歩くので，見晴しは殆どありませんが，途中のカケスガ峰まで来ると，一気に展望が開けます．

この先に見えるのが目指す雁戸山です．

お天気も紅葉もちょうど良い季節．

頂上に近付くにつれ，痩せ尾根になり，勾配も急激に増してきます．

鎖場や

ロープもあります．

頂上に到着．笹谷峠から，だいたい2時間半くらいでした．

頂上からの景色は素晴らしいの一言．

本当はここは北雁戸山で，雁戸山はこの先に見える頂ですが，下って登らなければいけないので，今日はここで終り．ずっと先に見えるのが蔵王の熊野岳です．

頂上からは山形の街並が見えました．

上ってきた登山道．紅葉が見事です．

私たちは比較的早く出発したので，登頂したときには他に数名しか登山客がいませんでしたが，休んでいるうちに，次々に新たな登山客が登ってきました．

皆さんかなりバテバテのようでした．

頂上で暫く休んだ跡，笹谷峠に戻ってきました．峠には八丁平の六地蔵というお地蔵さんがあります．

こちらがお地蔵様

笹谷峠に戻ってきたときには，駐車場は満車状態で，道路脇まで沢山の車が駐車していました．やっぱりこの時期は登山客が多いです．

帰りに，ぼけなし観音に立ち寄ってみましたが，もう営業はしていませんでした（いつ廃業したんだろう？）．

最後に山形市内の青田健康ランドに立ち寄りました．健康ランドと言っても単なる銭湯ですが，れっきとした温泉で源泉掛け流しです．アルカリ性でヌルヌルします．山形市内にはこうした天然温泉が沢山あり，料金も350円と格安です．温泉で登山の疲れを癒やし，帰宅しました．