秋の山形、福島、宮城　秘湯と絶景ラインを巡る旅　１．秘湯中の秘湯　姥湯温泉

2020/10/25 - 2020/10/25

　新型コロナ禍で長らく旅行を自粛していたが、周囲のGOTOトラベルブームに煽られ、山形、福島、宮城の秘湯と紅葉の絶景ラインを巡る４泊５日旅に出た。万歩計にとって秘湯、湯治場巡りは、ヨーロッパと並んで旅の２本柱です。

２０２０年１０月２５日（日）曇り
・関空から仙台まではＬＣＣのピーチ航空を利用。セール特価とはいえ往復コミコミで、何と１万円でお釣りが出た。
・姥湯温泉への道はとても狭く、途中に車を置いて４ｋｍ、標高差４００ｍを歩いた。素晴らしい紅葉、黄葉の森の道を深呼吸しながら歩く、この選択は大正解。
・姥湯温泉は吾妻連峰の奥深い谷間の最奥にあった。温泉通が絶賛する通り、源泉かけ流しの白濁の硫黄泉は周囲のワイルドな風景とともに秘湯ムード満点！人がいない合間を狙って写真を撮った。

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【旅程】
★　１．秘湯中の秘湯　姥湯温泉
　　　https://4travel.jp/travelogue/11658789
　　２．滑川温泉で一晩のプチ湯治（泊）
　　　https://4travel.jp/travelogue/11659070
　　３．奥羽本線峠駅と城下町米沢
　　　https://4travel.jp/travelogue/11659435
　　４．茅葺屋根の宿が残る　白布温泉（泊）
　　　https://4travel.jp/travelogue/11659919
　　５．日中線記念館（旧国鉄熱塩駅）
　　　https://4travel.jp/travelogue/11660777
　　６．蔵とラーメンの町　喜多方小田付
　　　https://4travel.jp/travelogue/11661257
　　７．五色沼探勝と磐梯吾妻レイクライン
　　　https://4travel.jp/travelogue/11661737
　　８．野趣満点の風呂　新野地温泉相模屋旅館（泊）
　　　https://4travel.jp/travelogue/11661896
　　９．森のセラピーウォークと土湯峠温泉郷の湯巡り
　　　https://4travel.jp/travelogue/11662120
　１０．磐梯吾妻スカイラインと温湯温泉旅館二階堂
　　　https://4travel.jp/travelogue/11662408
　１１．こけしの里にひっそり　鎌先温泉（泊）
　　　https://4travel.jp/travelogue/11662967
　１２．蔵王エコーラインと青根温泉
　　　https://4travel.jp/travelogue/11663937
　１３．紅花商いで栄えた蔵の町　村田①
　　　https://4travel.jp/travelogue/11664306
　１４．紅花商いで栄えた蔵の町　村田②
https://4travel.jp/travelogue/11664737

エリア 米沢(山形)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: レンタカー 徒歩 Peach
• 旅行の手配内容: 個別手配

６：５０　関西空港へ向かう南海ラピート号車内。３号車の乗客はたった４人。

　関西空港駅。海外旅行の時は鉄道駅に直結した第１ターミナルですが、今日はＬＣＣ専用の第２ターミナルへ。

関西空港駅 駅

　エアロプラザと第２ターミナル間は、無料のシャトルバスが頻発。

　今回利用するのはＬＣＣのピーチ航空。関空と仙台の往復料金は、コミコミで何と９，３１０円！　セール特価とはいえ１万円でお釣りが来ました。

セブンイレブン (関西空港第2ターミナル店) スーパー・コンビニ・量販店

　チェックインを済ませて待合室に行くと多くの人が。話に聞いていた通り、GOTOトラベル効果で多くの人が旅行しています。

　８：４０発の飛行機に乗車。機材はエアバスA３２０の２×２シート×３０列。通常の飛行機に比べ窮屈ですがこの価格、有難く乗せていただきます。

　離陸して直ぐに大阪湾臨海地区の上空を通過。

　約２０分で日本アルプス近く。見えるのは木曽の御嶽山、反対側の座席からは富士山が綺麗に見えたそうです。

　７０分で仙台空港上空。速いです。

仙台空港 空港

　１０：００　仙台空港に到着。レンタカー窓口へ。利用するのはオリックスレンタカー。航空券とセットで購入したため４泊５日にフルプロテクションを付けて、これまた驚異の２３，８７８円。

　１０：２５　レンタカーで出発。東北自動車道の蔵王ＰＡで休憩。今回のお供はホンダのFITです。

蔵王パーキングエリア 道の駅

　我が家で１１年乗ってるプレミオに比べて、何かと先進的。出発時のタコメーターの値は１８，７２６ｋｍでした。

　東北道を福島飯坂ＩＣで下り、国道１３号線を１８ｋｍ走った先で、姥湯温泉方面に向かう細い道に入りました。

　国道から分岐した先は姥湯温泉までの１４ｋｍは、離合の難しい場所や崖にガードレールがない場所があると聞いていました。最初はＪＲ峠駅に車を置いて宿の送迎車の利用も考えましたが、滑川温泉までは頑張って車で行くことにしました。

　写真なんか撮っていますが、内心対向車が来ないかと心配しながら運転してます。

　それでも１０台程度の対向車に出会いました。この場合４０ｍ間隔くらいで離合できる場所があるので、そこで待機するかそこまでバックするか。譲り合いの気持ちが大事です。

　１３：０５　ほぼ予定通りに滑川温泉手前の駐車場に到着。ここから先の道路はさらに厳しいらしいので、車を置いて姥湯温泉まで歩くことにしました。

　姥湯温泉と滑川温泉の分岐点。目的の姥湯温泉はここから４ｋｍ、標高差４００ｍです。滑川温泉によると１時間半の道のりとのこと。

　素晴らしい紅葉、黄葉の道を歩きます。歩くことが好きな万歩計にとって、この選択は大正解でした。

　木々の間に滑川温泉の建物が見えます。

　随所にこのような離合スペースが作ってあります。

　素晴らしい黄葉でマイナスイオンに満ちています。気温は多分１０℃以下ですが、上りの連続なので汗が出ます。

　やっと１／４。このペースで行っても１時間は風呂に入れるぞ。

　渓流に沿った狭い道。車を置いてきてよかったー。

　ここのＳ字カーブは自動車学校のコースのよう。

　カーブミラーに対向車が見えたら、手前の少し広い場所に待機するのが賢明。

　結構車が行き来します。歩いているからこそ、素晴らしい風景をゆっくり写真にとれます。

　ここが中間点。歩き始めてまだ３５分、予定より速いペースです。

　そしてここが最大の難所。軽でも切り返しをしないと曲がれない場所。

　しかもかなりの坂。こんなところで対向車が来たら泣きたくなります。

　坂を上り切って平らな道になりました。

　針葉樹の間に黄葉した山肌が美しいコントラストを見せています。

　そして行く手に荒々しい山肌が。あの麓が姥湯温泉です。

　木々の間からかすかに湯気が。

　１４：００　姥湯温泉の駐車場に到着。滑川温泉からちょうど１時間でした。

　秘湯ファンに人気の温泉で、多くの人が来ているようです。こんな大きな車で、あんな道をよう来るゎ。

　車はここまで、この先は歩いていきます。

　前川にかかる吊橋。

　荷物を運ぶための吊り篭。

　橋から見た姥湯温泉。

　下を見ると深い谷。そして錦の紅葉。

　姥湯温泉は吾妻連峰の北側、標高１３００ｍの奥深い谷間の最奥にあります。

　奇岩怪岩の絶壁が三方を囲み木々が紅葉した風景は、まさに絵画を見るようです。

　姥湯温泉桝形屋は「日本秘湯を守る会」の一軒宿。今月末で年内の営業は終了で冬季は閉鎖。最後の日曜日で、２か月前には既に満室でした。今回は６００円で立ち寄り湯。

姥湯温泉 桝形屋 宿・ホテル

　赤茶けた山肌。近くで見るとなかなかの迫力です。

　山姥の湯、薬師の湯という２つの混浴露天風呂が並んでいます。立ち寄り湯で利用できるのはこの２つ。

　急いで歩いてきたので気付かなかったが、風が強く気温も低い。早く湯に入ろう。先ずは山姥の湯へ。

　脱衣場。４人ほどの先客がいましたが、１０分ほどで誰もいなくなりました。今がチャンス！カメラを取りに戻り激写しました。

　岩の間から注がれるお湯は源泉かけ流し。

　白濁の硫黄泉は万歩計の好み。お湯はやや温め。

　この風景を見ながらの入浴は、秘湯ファンならずとも感激するはず。

姥湯温泉 桝形屋 宿・ホテル

　仕切りの向こうは薬師の湯。

　客が入ってきたので、急ぎカメラを袋に仕舞います。

　人がいなくなったのを見計らって薬師の湯へ移動。ここでも短時間で激写しました。

　こちらは簡単な脱衣場のみ。混浴ですが女性専用タイムがあります。

　温泉成分表

　なになに、湧出量３００リットル／分、源泉温度５１℃、ＰＨ２．５の単純酸性硫黄温泉、加水・加温なしの源泉かけ流し

　満点だぁ！！
　

　硫黄の軽い臭気が鼻につきます。

　お肌すべすべ美人の湯

　注ぎ口に固まった硫黄の結晶。写真を撮り終えて、後は２つの湯を行ったり来たり１時間近く入っていました。

　風呂から上がって、最後に露天風呂の上にある源泉を見に行きました。

以下、桝形屋のＨＰからの抜粋です。

　後奈良天皇時代天文２年（１５３３年）大字大沢の遠藤大内蔵が発見して開湯、のちに桝形屋を開業し、現在の当主は１７代目になります。

　鉱山師だった初代が鉱脈を求めて山々を渡り歩いていると、たまたまこの地へやって来た。すると露天風呂に髪の長い女性が湯浴みしているではないか。
　こんな山奥で女が湯浴みとはと驚き、おそるおそる近づけば、なんと、赤ん坊を抱いた恐ろしい形相の山姥であった。

　思わず逃げ腰になると、山姥はそんな因果な山師などやめて、この湯の湯守にならんかいと云い残し、赤ん坊もろとも山姥の姿はどこかえ消えてしまったという。
　それ以来、この湯を姥湯と名づけ、現在に至ると言い伝えられているそうです。

　源泉から見下ろす山姥の湯

　その向こうに旅館の建物。大自然の中に溶け込んでいます。

　１５：２０　姥湯温泉を後にします。

　宿泊客が到着したのか、吊り篭が動いていました。

　帰りは風景を楽しみながら山道を下ります。

　このカーブで車の離合に苦労してたなぁ。

　この時刻には車は殆ど通っていません。

　路肩注意

　下手に路肩に幅寄せしたら崩れそう。

　車の場所まで戻ってきました。滑川温泉はこの奥２００ｍです。

　１６：３０　滑川温泉福島屋に到着。周囲４ｋｍには人家がない一軒家です。今夜１泊だけですが、本格湯治を体験します。

滑川温泉 福島屋 宿・ホテル

この旅行記へのコメント （3）

• j-ryuさん 2021/01/23 05:31:13

  秘湯中の秘湯

  おはようございます。
  
  昨夜は当方へのご来訪＆コメント＆いいね、ありがとうございました。
  
  姥湯温泉はだいぶ昔に日帰りですが友達と行ったことがあります。
  まさに秘湯中の秘湯ですよね。
  福島県にも秘湯はたくさんありますが
  姥湯ほどの秘湯は思いつきません。
  ただ今は宿こそありませんが安達太良山の西側にあり
  沼尻温泉や中ノ沢温泉の源泉(沼尻元湯)は
  姥湯に勝るとも劣らない野趣あふれる野天湯です。(湯舟がありません)
  
  姥湯も沼尻元湯源泉もそうですが
  今でこそ途中まで車で行けますが昔は麓から徒歩で何時間も歩いて
  湯治に行ったのだから凄いですよね。
  医療も発達していない時代、湯治湯は癒しである共に
  まさに医者替わりだったのでしょう。
  
  こんな車時代に滑川温泉分岐から徒歩で姥湯に行ったなんて
  素晴らしいと思います。
  私のようなせっかちで軟弱者にはあり得ない選択ですが
  これこそ真の秘湯の楽しみ方だと思います。
  きっと温泉のありがたみが倍増したのではにでしょうか。
  
  もし機会があればぜひ沼尻元湯源泉にも行ってみて下さい。
  ただし命がけかも(^^;)。
  
  
  j-ryu
  
  
  

  万歩計さん からの返信 2021/01/23 10:04:47

  RE: 秘湯中の秘湯

  　j-ryuさん、おはようございます。
  　コメントをありがとうございました。
  
  
  > 姥湯温泉はだいぶ昔に日帰りですが友達と行ったことがあります。
  > まさに秘湯中の秘湯ですよね。
  > 福島県にも秘湯はたくさんありますが
  > 姥湯ほどの秘湯は思いつきません。
  
  
  　日本秘湯を守る会の宿に泊まることをきっかけに始めた秘湯、湯治場巡りでしたが、他にも無名ながら野趣、情緒豊かな温泉がいくつもあることを知りました。東北でも福島県は秘湯の宝庫、これから何回かに分けて巡りたいと思います。
  
  
  > ただ今は宿こそありませんが安達太良山の西側にあり
  > 沼尻温泉や中ノ沢温泉の源泉(沼尻元湯)は
  > 姥湯に勝るとも劣らない野趣あふれる野天湯です。(湯舟がありません)
  
  　沼尻源泉、早速ネットで調べました。
  　曰く、
  　・1997年には付近で4名の方が死亡しています。天候や場所により現在でも大変危険なので、風の弱い日に訪問せず、風の強い日でもガスのたまりやすい低地に近寄らないようにしてください。
  　・温泉街への給湯管のメンテナンスに使用する道のようで、状態が悪く崩壊箇所から谷底に転落しかねないので、細心の注意が必要です。
  　・立入禁止の表示あり。乳白色の川となって流出しているのです。源泉の温度は70℃近い高温です。安易に触れて火傷しないように注意してください。
  　等々。
  
  
  > もし機会があればぜひ沼尻元湯源泉にも行ってみて下さい。
  > ただし命がけかも(^^;)。
  
  　「命がけ」の意味がよくわかりました。でも一度行ってみたいなぁ。もちろん歩いて。
  
  
  > こんな車時代に滑川温泉分岐から徒歩で姥湯に行ったなんて
  > 素晴らしいと思います。
  > 私のようなせっかちで軟弱者にはあり得ない選択ですが
  > これこそ真の秘湯の楽しみ方だと思います。
  > きっと温泉のありがたみが倍増したのではにでしょうか。
  
  
  　万歩計の場合は只々運転に自信がなかったからです。特に狭い道は苦手です。何せ家の車庫入れでも車に傷をつける程ですので(^_-)-☆
  　ただ歩くことは苦にならないので、気持ちのよさそうな場所があれば車を置いてよく歩いていきます。
  
  　　万歩計
  

  万歩計さん からの返信 2021/01/23 10:06:12

  Re: 秘湯中の秘湯

  j-ryuさん、おはようございます。
  　コメントをありがとうございました。
  
  
  > 姥湯温泉はだいぶ昔に日帰りですが友達と行ったことがあります。
  > まさに秘湯中の秘湯ですよね。
  > 福島県にも秘湯はたくさんありますが
  > 姥湯ほどの秘湯は思いつきません。
  
  
  　日本秘湯を守る会の宿に泊まることをきっかけに始めた秘湯、湯治場巡りでしたが、他にも無名ながら野趣、情緒豊かな温泉がいくつもあることを知りました。東北でも福島県は秘湯の宝庫、これから何回かに分けて巡りたいと思います。
  
  
  > ただ今は宿こそありませんが安達太良山の西側にあり
  > 沼尻温泉や中ノ沢温泉の源泉(沼尻元湯)は
  > 姥湯に勝るとも劣らない野趣あふれる野天湯です。(湯舟がありません)
  
  　沼尻源泉、早速ネットで調べました。
  　曰く、
  　・1997年には付近で4名の方が死亡しています。天候や場所により現在でも大変危険なので、風の弱い日に訪問せず、風の強い日でもガスのたまりやすい低地に近寄らないようにしてください。
  　・温泉街への給湯管のメンテナンスに使用する道のようで、状態が悪く崩壊箇所から谷底に転落しかねないので、細心の注意が必要です。
  　・立入禁止の表示あり。乳白色の川となって流出しているのです。源泉の温度は70℃近い高温です。安易に触れて火傷しないように注意してください。
  　等々。
  
  
  > もし機会があればぜひ沼尻元湯源泉にも行ってみて下さい。
  > ただし命がけかも(^^;)。
  
  　「命がけ」の意味がよくわかりました。でも一度行ってみたいなぁ。もちろん歩いて。
  
  
  > こんな車時代に滑川温泉分岐から徒歩で姥湯に行ったなんて
  > 素晴らしいと思います。
  > 私のようなせっかちで軟弱者にはあり得ない選択ですが
  > これこそ真の秘湯の楽しみ方だと思います。
  > きっと温泉のありがたみが倍増したのではにでしょうか。
  
  
  　万歩計の場合は只々運転に自信がなかったからです。特に狭い道は苦手です。何せ家の車庫入れでも車に傷をつける程ですので(^_-)-☆
  　ただ歩くことは苦にならないので、気持ちのよさそうな場所があれば車を置いてよく歩いていきます。
  
  　　万歩計