陸路で巡るトルコとレヴァント周遊旅　⑨　シリア編　（世界最古の街ダマスカス）

2010/03/29 - 2010/04/27

2か月かけて中東とバルカン半島南部を周遊した時の備忘録です。
前半１か月は、トルコとレヴァント（東部地中海沿岸の国々）のシリア・レバノン・ヨルダンを陸路で周ってきました。
黒海から紅海まで南下し、再び北上し、ギリシャへと抜けます。

レバノンのバールベックから、再びシリアへと戻ってきました。
シリアの首都、古都ダマスカスを散策します

シリアを訪れたこの１年後、内戦状態に入ってしまい、今もたいへんな状況が続いています。
１日も早く、また平和で訪れることができるように、またシリアの人々が無事で再び元の生活に戻れるように願っております。

エリア ダマスカス(シリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

レバノンからの乗用車セルビスの運転手は陽気な兄ちゃんでしたが、車はボロボロ。スピードメーターが動いていません。
そんな状態で高原地帯からダマスカスへの長い下り坂をすごいスピードで下っていきます。
けれど、国境越えではちゃんと手続きを手伝ってくれるいい兄ちゃんでした。

ほどなくダマスカス市内へ入ります。
さすが首都。人も多く、車もたくさん走っています。
この時は本当に平和でした

シリア中央銀行
中心部に入ると混むのがいやなのか、このあたりで降ろされました。
ここから路線バスに乗り、ヒジャース駅の方へ向かいます。

ヒジャース駅と旧市街の間にあるマルジェ広場
近くには広場があり、建設途中で廃墟のようなビルがあったり、モスクなどもある賑わった場所もありました。
ここら辺は人が多かったので、中心部になるのでしょうか？

宿はマルジェ広場と旧市街の間にある安宿街で探します。
周りはレストランや家電屋さんがたくさんあるエリアで、裁判所近くの路地裏にある宿に飛び込みで入りました。
見せてもらったらきれいで安かったのでそこに決定。

夜になり、旧市街（オールド・ダマスカス）へと行ってみました。
ダマスカスは世界遺産に登録されています。

周りの城壁が立派です。

歴史あるスーク
「スーク・ハミディーエ」
アーケードが高く、一直線に約６００ｍ続いています。
とてもレトロな雰囲気で、中世にタイムスリップした気分になります。
夜遅くまで、地元の人たちで賑わっていました。

ライトアップされた「ウマイヤド・モスク」

ダマスカス旧市街はとても広いので、この日はモスクまで行って引き返します。
夕食は、宿近くのレストラン街で、チキンケバブを注文し、宿に戻ります。

翌日、この日は１日、旧市街を散策です。
少し路地裏を歩いてみます

ランチは地元の人で混んでいる店で、シュワルマを注文

この日も暑かったので、夕方には、地元の人がおいしそうに食べていたレモンシャーベットを食べてみました。
しかし、これが後日、思わぬ悲惨な結果を招くことに・・・
予想はつくと思いますが、それはだいぶ後のヨルダンに入ってからの話

昨日に続き、ウマイヤド・モスクに
現存する世界最古のモスクです。

スーク以外の場所は路地がたくさんあり、民家になっている場所もあります。
ここも中世の雰囲気が漂っていました。

入り組んでいる場所も多いので、迷子になりそうです。

路地では、子供たちが遊んでいます

所々、雑貨店や食料品店が並びます

旧市街は城壁に囲まれていて、とても広くて大きいです。
バスやセルビスは旧市街内には入らないので、全部を見て周るにはかなり歩かないといけません。

聖パウロ教会
使徒パウロが改宗し、命を狙われた際に脱出したとされる城壁です。

旧市街を東西に突き抜けている、通称「真っ直ぐな道」
聖書にも登場している有名な道です。

途中、スパイス街があったり、アーケードがある、「スーク・ミドハド・パジャ」に続きます。

カシオン山　標高１１５１ｍ
こちらも聖書に出てくる、カインがアベルを殺した、人類最初の殺人が起きた場所と言われています。

日付が少し変わり、ヨルダン周遊後に再びダマスカスへ戻ってきました。
マルジェ広場
このエリアは、セルビスが頻繁に通ります。
バスの番号もアラビア語数字なので、数字を覚えて判別するのに最初は苦労しました。

前に泊まった同じ宿に宿泊することにしました。
また行ったら、ちゃんと覚えててくれました。
奥まった路地にあってわかりずらい所でしたが、立地は良く、安いのが利点。
ツインの部屋をシングル料金で泊まらせてくれました。
シンプルな部屋ですが、寝るだけなら問題ありません。

この日もスークを散策したり、ネットカフェでメールチェックなどをして過ごします

最初、ダマスカスを訪れた際に、声を掛けられたスーク内のお土産屋さん。
客引きで声を掛けられたのですが、しゃべっていると気に入られ、事務所に上がりお茶を出して、もてなしてくれるようになりました。
再び戻った際も、顔を出すと迎え入れてくれ、またお茶を飲みながら、シリアや日本のことをおしゃべりしました。
お互い片言の英語なので、どこまで通じているかわかりませんが・・
でも、気さくな人で楽しい時間を過ごすことができました。
記念に小さいタオルをお土産に購入。
内戦で被害にあわず、無事でいてくれることを願います。

その後も、旧市街をうろうろ。

現存する最古のものが多い歴史ある街で、歩いているだけで中世の雰囲気をとても感じられる街でした。
観光客向けに造られたものではないので、リアルな地元の人の生活も伺えました。

シリアの内戦はまだ終わっていませんが、ダマスカスの郊外は被害にあっているものの、旧市街はどうやら被害は少ない様子。
情報が少ないので正確にはわかりませんが、ぜひとも無事であってほしいです。