陸路で巡るトルコとレヴァント周遊旅　⑦　シリア前編　（水車が回る美しい街ハマ）

2010/03/29 - 2010/04/27

2か月かけて中東とバルカン半島南部を周遊した時の備忘録です。
前半１か月は、トルコとレヴァント（東部地中海沿岸の国々）のシリア・レバノン・ヨルダンを陸路で周ってきました。
黒海から紅海まで南下し、再び北上し、ギリシャへと抜けます。

シリアに入り、アレッポから中部の美しい街ハマへとやってきました。
水車で有名な街で散策し、ここで１泊します。

＊シリアを訪れたこの１年後、内戦状態に入ってしまい、今もたいへんな状況が続いています。
１日も早く、また平和で訪れることができるように、またシリアの人々が無事で再び元の生活に戻れるように願っております。

エリア ハマ(シリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

アレッポからバスに乗り、約2時間。
ダマスカスとの中間地点にある、中部の街「ハマ」に到着しました。

いくつかの大きな水車があることで有名な街です。

シリア第５の都市ですが、こじんまりとした、のどかで、のんびりした街でした。
木造水車の模型が飾られていました。

「ハマ」は川の水を利用した農業が盛んな地域で、用水路に水を送る現役の水車として使われていました。
全部で１７基ありましたが、観光用として維持されているのもあります。
水車は最大のもので直径２０ｍのものがあったそうです。

水車や川沿いには庭園があり、きれいな花が咲いていたり、地元の人たちの憩いの場となっていました。

アン・ノウリ・モスク
１１７２年に建てられたモスクで、横には３つの水車が回っています。

街中をオロンテス川が流れていて、川沿いに水車が点在しています。

国内観光客もほとんどおらず、本当にのんびりした雰囲気

城塞跡まで歩いてきました。

城塞は小高い丘の上にあるので、街を遠くまで見渡せます。
城塞跡は、石を持ち去られてしまったため、ほとんど何もなく公園のようになっており、何人か地元の人たちが散歩していました。

城塞の裏側
ここにも川の両岸に水車があり、回っています。

ここも公園になっており、緑が多い街。
個人的には、砂漠のシリアのイメージと違い、川沿いはきれいに整備されていて公園も多いので、「ハマ」は水と緑の街という印象でした。

暑い中、地元の人たちも散歩？

住宅地も景観が統一されています

旧市街にやってきました。
きれいな石造りの家や壁が続いています。

変わった造りのバルコニー？
向こうから、地元女性が歩いてきました。

旧市街の路地裏を歩くと、中東アラブの雰囲気がより一層と増します。
ゴミも落ちていなくて、きれいな旧市街でした。

ヨーロッパ広場の時計塔
ここが「ハマ」の中心だそうです。
左にはアサド大統領の肖像画が・・

ホテル近くの噴水広場
夜になると噴水が出ていました。

スーク（市場）の方へも足を延ばしてみました

ローカルなスークで、声も掛けられず・・

夜、水車がライトアップされるので、散策してみました

水車と庭園もきれいにライトアップされています。
夜でも歩いている人がいて、当時は治安の心配はありませんでした。

広場の噴水と塔もライトアップ
この噴水、けっこうな高さまで上がっていました。
それだけシリアの中では、水が豊かな街なのでしょう。

ここ「ハマ」も相当な被害にあっているようです。
水車が無事だと良いのですが、おそらく期待はできないことでしょう。
美しい街だったのに、残念でなりません。
せめて、「ハマ」の街の人々が無事であることを切に願います。


翌日は、バスでホムスの街を経由してレバノンへ入国し、バールベックの遺跡へと向かいます。