現在は行くなんてとんでもない状況なのでしょうが、アレッポはいろいろあった記憶に残る街でした。
当時書いていた旅行...
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日本人旅行者と一緒に夕食をとった後、雨のぱらつく街を歩いていると、親子が甘酒みたいな感じの温かい白い飲み物を売っていました。「いくら?」と聞くと親父が「10」横の子供が「5じゃないの?父ちゃん」「いや10だ」アラビア語わからなくても雰囲気で話の内容はわかりました。ボリやがって!でもねー。ここのが一番美味かった。あとで他の店で買うと、やっぱり一杯5リラ!でもあのボラれた屋台ほど美味くない...アレッポは外人観光客が多いのでボラれることもあります。でも、一方「ウェルカム」と言われた回数も一番多かったように思います。開けっぴろげな子供たちから、通りすがりに囁くように「ウェルカム...」と言って通りすぎるシャイな大人までいろいろでした。
さて、アレッポと言えばスークなんですが、やたら狭くて長くて雰囲気はいいのですけど、売ってるものにさほど目新しいものはなかったです。日本語で声を掛けてくる輩も多数。「ナムアミダブツ」なんていう奴もいました。(さすがにウケました。お前ムスリムじゃないのか?)また、道に迷うと聞いていましたが、ロンプラの地図は非常に正確で、これを片手に歩くと迷う心配はありませんでした。スークを東に抜けるとアレッポ城が見えてきます。
アレッポ城は思ってたより日本の城に石組みとか、堀があるとことか近い感じ。沢山の小部屋があって、通路の上から石とかいろいろ頭上に落せるようになっていたり、処刑&拷問部屋(地元の子が教えてくれた)とかあったり、なかなか怖い仕掛けがいろいろある立体迷路でした。地球の歩き方に書いてある「城内博物館」というのはわからなかったです。本当にあるのかな?
中で若い女性の二人連れが話しかけてきました。さっき、一番上でラクダに乗って写真を撮っていた元気の良い女の子です。旅行者と思ったら地元の子だそうで、アバヤを被った方の子が英語が達者です。「Are you student?」と聞くと「teacher!」なんだ、私と同業ではありませんか。家庭科の先生だそうです。もう一方の子は髪を隠さず、現代的ですが英語はだめなようです。アバヤの方の子が縫製の仕事をしていると言ってました。最後に「Welcome to Syria!」と言って立ち去っていきました。
アレッポ城を出て、グランドモスクへ行くつもりが、小さなモスクに迷い込んでしまいました。入ってみると周囲の冷たい視線...失礼しましたぁ。スークに戻ると、英語を話せる客引きが「It is closed!」けっ!嘘つきめ...と思ったら工事中で、中には入れるものの、祭壇みたいになった一角以外は見るべきものはなかったのでした。客引きは嘘つきではありませんでした。さすがシリア。
考古学博物館は、大晦日だからか16時で閉館で、残り45分で見るように言われました。1階をざっと見て、3階に上がると、掃除していた館員が丁寧に説明してくれました。手元にはなぜか手書きで日本語の解説を書いたカードも。さて、ちょうどいい時間に説明を終え、すご~くチップを欲しそうにしています。でも、くれとはいいませんでした。悩みましたが、結局あげないことにしました。エジプトみたいに(行ったことはないけど)なったら困るし、大体あの日本語解説カードは展示物に付けるべきものじゃないのか?
さて、大晦日の晩はホテルのレストランとかはバンドが入って大騒ぎですが、周囲でも爆竹(どうもカンシャク玉らしい)の音が響いていました。家内は花火と思っていたようですが、どうやら音だけのようでした。しかし、花火を求めてうろつくうちに、大通りに車が異常に多いことに気がつきました。警官も出ていますし、みんなモスクにでもいくのか、山に夜景でも見に行くのかと思ったら、なんだかあまり一方向に向かっているようではありません。どうやら深夜の年越しドライブのようです。それにしてもえらい車の洪水です。浮かれていて、ハコ乗りしている若者も見かけました。襟元に階級章の付いた偉そうな警官に握手を求められ、お菓子をいただいてしまいました。もう何が何だかよくわかりませんが、とにかくお祭り気分で盛り上がってることだけは確かなようでした。
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投稿日:2018/03/05