国道238号オホーツクライン 自転車旅 [2/4]

2014/04/27 - 2014/04/27

北海道旧212市町村を自転車で巡る旅。2014年のゴールデンウィークは稚内空港をスタートし、国道238号をオホーツク海沿いに女満別空港までの13市町村を走破しました。

エリア 紋別(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 旅行の手配内容: 個別手配

□２日目は浜頓別町のクッチャロ湖観光から！
　布団でゆっくり眠り、7時に目覚め朝食を食べに行った。全力で運動し、眠い時に眠り、食べたい時に食べる。目覚まし時計を設定せずに本能のままに生活するのは楽だ。

民宿 雄飛 宿・ホテル

　おいしい朝食を食べ終えチェックアウトした。昨日の到着時は暗くてよく町内の様子が分からなかったが、浜頓別市街は整然と碁盤の目上に区画が整備され、中心部の目抜き通りには個人商店などが並んでいる。風は朝からやや強く、南から北へ吹いていた。

　せっかくなので浜頓別町の一番の観光スポットである、クッチャロ湖を見に行ってみた。日本で二番目に北にある湖として知られるクッチャロ湖は、北オホーツク道立自然公園に含まれる。日本で3番目にラムサール条約に登録された湖であり、これは同じラムサール条約登録地として有名な苫小牧のウトナイ湖よりも登録が早い。また、日本最大のコハクチョウの中継地として有名である。

クッチャロ湖 自然・景勝地

　この日も湖には大量のコハクチョウが湖面を埋め尽くして羽を休めていた。湖の周りには、はまとんべつ温泉ウイングという宿泊施設があり、湖を見下ろすレストランで優雅に朝食を摂る宿泊者の様子が見えた。

クッチャロ湖 自然・景勝地

□いざ130km先のオホーツク紋別へ
　白鳥見学を終え、海沿いの国道238号オホーツクラインへ。相変わらず強い南風が吹き、ハンドルをしっかり握っていないと風で流されそうになる。今日はこのまま130km先の紋別市を目指す。大きな頓別川を渡ると風車が強風を受けてグワングワン回っているのが見えた。

　国道238号はオホーツク海沿いにぴったり沿う様に続く。暫く走ると国道沿いに「ウソタンナイ砂金採掘公園」と言う看板と、砂金採掘道具を持っているユニークな人形が見えた。浜頓別町では砂金採掘が伝統的に行われており、浜頓別町のカントリーサインにも描かれている。

ウソタンナイ砂金採掘公園 公園・植物園

　それにしても強い風が真横から吹き付ける。国道沿いには所々に防風柵が備え付けられ、それに隠れる様に走ると強風が気にならないのだが、防風柵と防風柵の切れ目に差し掛かると、ハンドルを取られるような突風が体に吹き付ける。

　フキノトウ。

□毛ガニ水揚げ日本一の町、枝幸町
　北オホーツクトンネルの手前で枝幸町に入った。トンネルの中は急にヒンヤリしており、1.2kmのトンネル内の走行で急速に体が冷やされた。枝幸町は日本一の毛ガニの「かにカゴ漁」の漁獲量を誇る町だ。

　神威岬公園で自転車を止め休憩する。

北見神威岬 自然・景勝地

　枝幸町は北緯45度線の通過する町としても有名で、それを示すモニュメントには、ここが北半球の真ん中であるという旨が記述されていたが、厳密には地球は楕円形であるため、実際の北半球の真ん中はもう少し北にあるはずである。枝幸町は平成の大合併で内陸の歌登町と合併した。

　出発から3時間が経過し、時計は11時になった。ついに紋別まで残り100kmを切った。今日も風の影響で思うようなスピードが出ない上に、あまり代わり映えのしない風景が続く。

　枝幸町の道の駅、マリーンアイランド岡島に到着した。今まで「おかじま」と呼んでいたが、正確には「おかしま」と濁らないらしい。船の形が特徴的な建物の外壁には、「えさっしー」という枝幸町のゆるキャラが描かれていた。船橋市のふなっしーと親戚関係の設定になれば、一気に知名度アップ間違い無しだろう。

道の駅 マリーンアイランド岡島 道の駅

　正午になり、紋別市まで75kmの青看板が見えた。強風時は無理せずに休憩、風が止んだら再びペダルをこぐ。風と上手く付き合う事こそ最善策であり、着実に紋別市を目指す。

□ブルームボールの町、雄武町入り
　13時30分に雄武町に入った。幼少の頃はオウム真理教のニュースがよく取りざたされていた影響か、「オウム町」と言う名前に対して何だか不気味な印象を抱いていたが、もちろん雄武町と真理教には何の関係性も無い。オウムの由来はアイヌ語の「オムイ」（河口が塞がる）からきている。毛ガニの美味しい町として全国的にも有名である。さぞかし風評被害を被っただろう。

　雄武町の中心部は想像以上に市街化されており、国道沿いにはコンビニも3軒、道の駅おうむの隣には生協もあった。国道238号オホーツクラインの沿道には、適度に自動販売機やコンビニが現れるので、補給に困ることは無い印象だ。

道の駅 おうむ 道の駅

　午後15時30分、今日もだいぶ走ってきた。ここまで100km近くを走破し、残りは33kmである。100kmを越えるとさすがに太股に疲れが溜まってきて、筋肉が悲鳴をあげ始めている。

　本日の100km地点！

□おこっぺ牛乳の町、興部町
　16時になり興部町に入った。興部町の町木はハマナス、オホーツク国道は一時的に「はまなす街道」へ名前が変わった。

　興部町はカントリーサインにも描かれている通り酪農の町として有名だ。おこっぺ牛乳というブランドで展開しており、沿道には酪農の風景が続いた。堆肥の匂いが鼻に入ってきて、懐かしい気持ちになった。

□サハリンからの活カニ輸入は、紋別市が日本一！
　17時30分、ついに今日の目的地である紋別市に入った。

　国道238号と並行して廃線になった旧国鉄名寄本線の線路や橋梁が残されており、その遺産は夕日を浴びて綺麗に見えた。

　一級河川の渚滑川を渡る。一級河川としての知名度が低い渚滑川は、滝上町から紋別市にかけて流れ、総延長は84kmになる。渓流釣りの場としても有名である。

渚滑川 自然・景勝地

　18時になり、紋別市の中心部に入った。GEOやTSUTAYA、ホーマックやすき家などが立ち並んでいる。本州で生活していると、この手の店はあって当たり前、全くありがたみを感じないが、久々にこういう都会的な景色を見ると砂漠のオアシス？に出会った様に心に活気が戻る。

□133㎞を走破し、本日の宿に到着！
　本日の宿である「旅の宿からまつ」に到着した。しかし、宿の中は真っ暗闇で人影がない。「せっかく予約したのに、まさか定休日なのか？」と恐る恐る玄関のドアを開けてみると、「家におります。ご用の方はインターホンを押してください」との張り紙を発見した。インターホンを押してみると、「今行きまーす！」と声がして、暫くすると宿の電気がついた。よかった～。

　今夜の宿泊者は自分一人だけらしく、女将さんに連れられて部屋に通される。普段は企業研修や大学のサークル合宿などに使われる宿の様で、学校っぽい雰囲気の漂う宿だった。部屋は畳敷きで落ち着ける感じで、大きなお風呂も貸し切り状態、コインランドリーで洗濯もできた。ご飯もおいしく極楽極楽。

本日の走行距離　133.46ｋｍ (Ave. Speed16.5km/h)