2015/09/08 - 2015/09/08
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Yoheiさん
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北海道旧212市町村を自転車で走破することを目標に、未走破の町を少しずつつないでいく旅。今回は十勝帯広空港をスタートし、狩勝峠を越えて富良野へ。その後、美瑛、旭川を経由し、石狩川沿いに空知地方を南下して美唄を目指す。十勝の広大な畑、富良野の花畑、狩勝峠の山越え、神居古潭の秘境、深川の黄金色の稲作地帯、日本一の直線道路など、海沿いとは違う北海道内陸の風景を楽しみながら走破自治体を増やしていく4日間の自転車旅。
- 旅行の満足度
- 5.0
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午前8時、ホテルを後にした。自転車の荷台に荷物を固定していると、隣に停めてあった大きなスクーターの老夫婦が、ああでもない、こうでもないと言いながらナビに目的地の住所を入力している。二人で地図を覗き込みながら旅の準備をしている姿を見て、年を重ねても外へ出ること、新しい場所へ行くこと、新しい体験をすることには貪欲でいたいと思った。
ニュー富良野ホテル 宿・ホテル
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朝の外気温は15℃。9月上旬とはいえ北海道の朝はかなり肌寒い。昨日は狩勝峠を汗だくになって登ったというのに、一晩明ければこの気温である。
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ホテルのある小高い丘からは富良野盆地を見渡すことができ、その向こうには富良野岳や十勝岳の山並み。山の裾野には低い雲がかかり、頂上付近だけがぼんやりと空に浮かんで見える。
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空知川にかかる新空知橋を渡る。今回は朝食なしの宿泊プランだったので、まずは腹ごしらえ。向かったのは、昨日の夜に夕食を食べようとして立ち寄ったものの、営業時間外で断念した「市場食堂」。ぐるなびでもかなり評価が高く、うまいものが食べられると評判の店らしい。
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メニューはいろいろあったが、600円の朝定食を注文した。朝早い時間にもかかわらず店内はなかなかの混雑で、周囲を見ると同じ朝定食を食べている人が多い。注文すると、お盆の上に味噌汁だけを置かれた。
「あれ?」と思ったが、それ以外のおかずやご飯は自分で取る方式だった。しかも取り放題、食べ放題。昨日は新得で補給を怠り、狩勝峠で腹を空かせるという失敗をしたばかりである。今日は食べられるときにしっかり食べておこうと、朝からご飯を3杯食べた。市場食堂 グルメ・レストラン
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大満足で店を出て、自転車へ戻る。富良野駅に寄り道。
今日の目的地は旭川。富良野から国道237号を北上すれば、距離は約57kmしかない。昨日の128kmに比べれば半分以下で、普通に走れば昼過ぎどころか、かなり早い時間に着いてしまう。今日は距離を稼ぐ日ではなく、気になる場所へ寄り道しながら、富良野・美瑛の景色を楽しんで走ることにした。
富良野市街を出て国道237号を北へ。左手には芦別岳や富良野西岳の山々が見える。昨日は狩勝峠を越え、南側から富良野へ入ってきたが、今日は富良野盆地を北へ縦断していく。富良野駅 駅
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午前9時ちょうど、中富良野町へ入った。中富良野町のカントリーサインに描かれているのは、ラベンダー畑と虹。ラベンダーは中富良野町の町花で、7月には町内各地が一面の紫色に染まる。虹には、花と花を架け橋で結ぶという意味が込められているらしい。9月に入ってラベンダーの最盛期は過ぎているが、いかにも中富良野らしいカントリーサインだった。
南富良野町、富良野市、中富良野町、そしてこの先には上富良野町。富良野は埼玉県の浦和並みに「○○富良野」という自治体が多い。4つも連続して富良野シリーズが続くので、カントリーサインを越えるたびに少し面白くなってくる。 -
国道237号沿いには、黄金色に色づいた水田が一面に広がっていた。さらに奥には富良野盆地を囲む低い山並み。真夏の花畑とはまた違う、収穫期を迎えつつある9月の富良野らしい景色だ。
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中富良野へ入ると、道路の周囲には畑が広がり、丘の斜面には大きく「なかふらの」と描かれた花文字も見えた。富良野といえばラベンダー畑だが、9月ともなれば最盛期はすでに終わっている。もう少し早い季節に来れば、一面紫色に染まった景色を見ることができたのだろう。それでも、富良野盆地の広い農地と、その向こうに続く山々だけでも十分きれいだ。
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富良野川。
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30分ほど走ると、富良野シリーズ最後の町、上富良野町へ入った。カントリーサインに描かれているのは、ラベンダー畑と十勝岳連峰、それに町の木であるアカエゾマツ。富良野らしい景色をそのまま一枚に凝縮したようなデザインである。
国道237号には「花人街道」という愛称が付いている。旭川から美瑛、上富良野、中富良野を経て富良野までを結ぶ、北海道を代表する観光ルートの一つだ。昨日まで走っていた国道38号とは明らかに雰囲気が違い、道路沿いにも観光施設や花畑の案内が増えてくる。 -
走っていると、左側の丘にまだ鮮やかな色の花が咲き誇っているのが見えた。「かみふらのフラワーパーク」と看板に書かれている。
今日は時間がたっぷりある。こういうものを見つけたら寄らない理由はない。国道を外れ、丘へ続く脇道へ入っていく。 -
かなり大規模な観光施設だった。入口は無料。9月だから無料なのか、それとももともと入場料がないのかは分からないが、メロンやラベンダーグッズを売る土産物店、食事のできる施設、そして丘の斜面には花畑が何段にも広がっている。
手前には濃い紫、その向こうには鮮やかな赤や白の花が帯状に並び、その先に富良野盆地の農地が広がっている。さらに遠くには山並み。ラベンダーの最盛期ではなくても、十分に見応えがある。 -
丘の上から眺める富良野盆地は、雄大でありながらどこか穏やかだった。昨日は狩勝峠の急坂と空腹に苦しんでいたのに、一日違うだけでこんなにのんびり景色を眺めている。
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ラベンダー空は晴れ、気温もちょうどよく、風も穏やか。色鮮やかな花畑と富良野盆地、その向こうの山並みを眺めていると、まるで天国にいるような気分になる景色だったも咲いていた。天国かと思うような風景だった。
売店では冷え冷えのメロンを購入。これがうまい。朝からご飯を3杯食べているが、メロンは別腹である。北海道らしい景色と北海道らしい食べ物で、目も腹もリフレッシュできた。 -
再び国道237号へ戻る。道路標識には旭川まで35km、美瑛まで11km。今日の目的地はもうかなり近い。
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美瑛方面へ進むにつれて、道路は少しずつ上り勾配になってきた。見た目にはほとんど平坦な直線道路なので最初は気づかなかったが、妙に速度が伸びない。どうやら深山峠へ向かって登っているらしい。
昨日の狩勝峠のような「いかにも峠」という急坂ではない。しかし、自転車ではこういう「登っているのかどうか分からない程度の坂」が精神的につらい。目の前の道は真っすぐなのに、ペダルを回しても思ったように速度が出ない。はっきりした坂なら「登っているから仕方がない」と納得できるのだが、この程度の傾斜だと何となく自分の脚が重いだけのように感じてしまう。それでも少しずつ高度を上げ、深山峠の頂上へ。深山峠 自然・景勝地
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深山峠の頂上で美瑛町に入った。カントリーサインに描かれているのは、美瑛らしい丘陵地帯と、そこを伸びる一本の道と木。
美瑛は「丘のまち」として全国的にも有名な観光地。畑が緩やかな丘陵地に広がる独特の景観で、北海道を代表する観光エリアの一つである。そして峠を登った分、ここからはご褒美の下り。深山峠 自然・景勝地
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舗装状態もよく、快適にスピードが乗る。昨日の狩勝峠ほど大規模なダウンヒルではないものの、丘の景色を眺めながら気持ちよく美瑛市街へ下っていく。
30分ほど走り、美瑛の中心部へ。観光道路沿いの建物は、景観に合わせているのか、色や意匠がある程度統一されていて整った印象を受ける。美瑛駅の前で自転車を止めて写真を撮った。
駅舎は、美瑛産の石材を使った重厚な外観で、一般的な地方駅とはかなり雰囲気が違う。観光地である美瑛の玄関口としてよく似合っている。美瑛駅 駅
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駅を撮影した後、道の駅へ。こちらも倉庫を思わせる石造り風のデザインで、美瑛の街並みに合わせている。
道の駅 びえい 丘のくら 道の駅
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昼飯には、美瑛のジャガイモを使ったカレーを注文した。昨日の夜も富良野でカレーだった気がする。しかし自転車で走っていると、カレーと米はいくらでも食べられる。
道の駅 びえい 丘のくら 道の駅
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美瑛市街を後にし、再び国道237号を北上する。するとそれほど走らないうちに、旭川市のカントリーサインが現れた。まだ正午を少し回ったところ。
もう今日の目的地である旭川市へ入ってしまった。カントリーサインに描かれているのは旭橋。石狩川に架かる旭川を代表する橋で、あとで時間があれば実物を見に行ってみよう。 -
その直後、上空を見るとJAL機が飛んでいた。かなり高度が低く、旭川空港へ向けて着陸態勢に入っているようだ。青空の下をゆっくり降下していく飛行機を眺める。優雅だなぁ。
しかし「旭川市に入った」というのと「旭川の中心部へ着いた」というのは、北海道ではまったく別の話だった。 -
市境を越えてからも国道237号は延々と続く。周囲には黄金色に色づき始めた水田が広がり、ところどころ住宅や店舗が現れるものの、市街地らしい景色にはなかなかならない。
ほぼ平坦な一本道なので身体的には楽なはずなのだが、変化の少ない道をひたすら走るのも意外と疲れる。 -
結局、旭川市へ入ってから中心部の道の駅あさひかわへ到着するまで20kmほど走った。時計は午後1時半過ぎ。北海道の市町村は広い。道の駅で一息つき、そのまま旭川の市街地へ。
道の駅 あさひかわ 道の駅
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北海道に住んでいた人間がこんなことを言うのも変だが、旭川は想像していた以上に都会だった。広い道路の両側にはビルやホテルが並び、旭川駅も大きい。帯広や富良野とは明らかに街の規模が違う。
旭川駅 駅
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今日は時間が余っているので、ホテルへ直行するには早過ぎる。特に目的も決めず、市内を自転車でぐるぐる散策することにした。
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旭川駅周辺を走った後、向かったのは石狩川。河川敷へ下り、川沿いをゆっくり自転車で走る。そして見えてきたのが旭橋だった。市境のカントリーサインに描かれていた橋そのものだ。
大きな緑色の鋼製アーチが石狩川を横切り、その向こうには旭川の市街地が広がっている。写真で見る以上に存在感がある。鉄骨が幾何学的に組み合わされた姿も美しく、橋そのものが一つの建築物のようだった。旭橋 名所・史跡
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自転車を河川敷に止め、しばらく旭橋を眺める。うっとり見惚れてしまうくらい、美しい橋だった。
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ベルクラシック旭川という立派な結婚式場。
今日は富良野の花畑に立ち寄り、美瑛の街を歩き、旭川の街を散策する、北海道らしい観光地を巡る一日になった。距離は短かったが、富良野盆地の田園から色鮮やかな花畑、美瑛の丘、そして旭川の都市景観まで、わずか70kmほどの間に景色が大きく変化した一日だった。
総走行距離 71.080km
最高時速 51.7km/h
平均時速 18.6km/h
走行時間 3時間48分06秒
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北海道旧212市町村自転車完全走破
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