関東三十六不動霊場巡礼・第六回【後編】第10番田無不動尊、田無神社、石神井道場寺、第11番石神井不動尊、石神井氷川神社例大祭

2018/10/21 - 2018/10/21

関東三十六不動尊巡礼、第六回目の午後です。
札所を順に廻っているわけではないのですが、今回は奇しくも順打ちとなりました。
高幡不動から田無の總持寺へ。

これが京王線から西武新宿線、西武池袋線と乗り換えていくわけですが、首都圏は南北に走る電車が少なく苦労します。

田無からは気合がなくタクシー利用で池袋線のひばりが丘駅へそこから石神井公園駅に移動して、バスで三宝寺に向かいます。

石神井公園駅は練馬在住時にもなじみがなく、下車したのは2度目です。

エリア 練馬(東京)

高幡不動から多摩モノレールで玉川上水駅へそこから西武線を乗り継いて、田無駅到着。
12：40　駅ビルで美味しそうなイタリアンの店に入ることに。
キャンティーナ

キャンティーナ エミオ田無店 グルメ・レストラン

日替わりパスタのワタリガニのトマトクリーム　￥７５０
期待通りの美味しさです。

それぞれバリューランチを頼んで、めちゃくちゃお腹が減っていたので、マルゲリータピッツァを４人でシェア　どれもはずれなしの美味しさでした。

ローストビーフプレート　お肉柔らか！　￥950
ランチのドリンクセットはプラス150円

ハンバーグドリア　￥850　ガッツリボリューミー

おしゃべりに花を咲かせて、でも、いい加減出発しないと時間切れになるよと、重い腰を上げる。

13：51　總持寺　田無山　總持寺
田無駅から徒歩5分

創建年は不明ですが、1620年頃、現在地の北にある谷戸に法界山大乗院西光寺として創建されて、1650年頃この地に移転しました。

御本尊は大日如来

中世まで谷戸の集落は田無の中心地でした。
江戸時代に青梅街道が通って、街道に近い所に人たちが移動して、お寺も移転しました。

門の両側には　広目天と多聞天

移転前の西光寺の御本尊は不動明王でした。
また、江戸時代まで尉殿大権現社（現・田無神社）の別当寺でした。
神社の御神体は倶利伽羅不動明王像（龍神）で、明治の神仏分離で不動明王像は西光寺に安置されました。

本堂　現在の本尊は大日如来です。
1875年に密蔵院と観音寺と合併して總持寺と改称しました。

本堂は大ケヤキの日陰に入ってます。

かりんの実が置いてありました。かりんはそのまま食べられず、香りを楽しむ果物です。花梨酒にしたり、はちみつ漬けにしてシロップにしたり、煮出し汁をジャムにしたり、昔から喉にいいと言われてます。

護摩木を納めました。

神仏分離で尉殿大権現社はお寺と離れて田無神社になりました。
その際、尉殿大権現社の扁額は「権現」を名乗るためにお寺に引き取られ、現在で指定文化財となっています。

妙見堂
妙見菩薩をまつります。お寺には素敵な妙見曼荼羅があり、星まつりと、お正月に公開されるそうです。

幹が写っているのは總持寺のケヤキという田無地域最大の木。
帰って来てから、撮影忘れたことに気が付いた。

御朱印を頂きました。
関東三十六不動尊霊場　第10番
田無山　大乗院　けやき寺　總持寺　田無不動尊
不動尊
大乗院は西光寺の院号を踏襲しているようです。

14：06　田無神社
参道入り口が小さくて、探しちゃいました。
七五三のお参り日和、参拝客もたくさんいます。

創建当初は北谷戸に鎮座しており、16世紀初めに谷戸の宮山（田無二中のあたり）に尉殿大権現が移されます。
1670年、田無に遍座しました。

田無神社 寺・神社・教会

参道入り口は狭いですが、奥は広く立派な社務所もある。
それに、とても賑やかです。

明治に神仏分離で西光寺と離れ、尉殿大権現社、熊野神社、八幡神社を合祀して、田無神社と社名を改めました。

祭神　大国主命　尉殿大権現　須佐之男命　猿田彦命　八街比古命　八街比売命　日本武尊命　大鳥大神　八幡神

尉殿大権現は金龍神とし、五行思想も取り入れ、五龍神として境内の端を囲むように祀られています。

切麻がたくさん落ちてます。
七五三のお参りに使ったのかな。それとも、神前の結婚式があったのでしょうか。

戦隊モノの絵馬です。
う～ん、この手のTVから離れて20年、全く分からない。

拝殿の彫刻。
本殿、拝殿とも、1858年に造られたもので、都の指定有形文化財です。

2011年の東日本大震災では鳥居が倒れたり本殿。拝殿、覆殿の屋根の損壊等の被害を受けました。
遷座祭は大雨と雷が鳴り響く中で行われたそうです。やっぱり龍神様だからかな。

境内には5本の御神木があり、この銀杏の木は金龍にあたる御神木。
1850年に植樹されたと伝わります。

室町時代から祀られていたという野分初稲荷大社

神社の境内は広く、社務所にも人がたくさんいて、摂社末社も手入れが行き届いていました。
地元の大きな神社ってところかな。

御朱印を頂きました。
田無神社
五龍神方位除　とある。

田無駅まで戻って、バスで西武池袋線のひばりヶ丘駅に向かう予定でしたが、時間も押してるし、4人なのでタクシー利用。

西武池袋線で石神井駅に移動、駅からは西武バス。
15：12　「JA東京あおば」バス停で下車し、三宝寺に向かう手前に道場寺があります。

いずれ巡礼しようと思っていた武蔵野三十三観音霊場の札所のお寺。
せっかくだから、お参りして御朱印を頂くことにしました。

道場寺 寺・神社・教会

めっちゃ立派な門
豊島山　無料院　道場寺

1372年に石神井城主の豊島景村の養子輝時（北条高時の孫と言われていますが、異説あり）が大覚禅師を招いて建てたもので、豊島氏代々の菩提寺です。

昭和48年（1973年）建立の三重塔　人間国宝の香取正彦作の薬師如来像が安置され、台座にはスリランカから拝受した仏舎利が奉安されています。

都内にこんなに立派な塔があるなんて。
四半世紀ほど練馬区民でしたが、全然知りませんでした。

梵鐘も香取正彦作のもの。

本堂は唐招提寺の金堂を模して、1937年に改築しました。

頂いた御朱印は　武蔵野三十三観音霊場第二番の御朱印
聖観音

武州石神井城主　豊嶋氏菩提所とあります。

15：28　三宝寺　さんぽうじ
亀頂山　密乗院　三寶寺
関東三十六不動尊霊場　11番

奥にある三宝寺池の方が知名度は高い。区民でも、へ～、寺がちゃんとあるんだね~ってな感覚。

三宝寺 寺・神社・教会

1394年　鎌倉大楽寺の大徳権大僧都幸尊法印によって創建
1477年　太田道灌により現在地に移転しました。

御成門　徳川家光が鷹狩りの際にくぐったので御成門と呼ばれます。
1827年江戸後期に再建されたもので、練馬区の登録文化財。

門の右側にある鐘楼は1973年建立
梵鐘は1675年の銘があり、増上寺の鐘を作ったときにその余りで造られたそうです。練馬区の指定文化財。

創建当時は豊島氏から帰依をうけ、江戸時代は徳川家光の鷹狩りの休憩所として使われました。

本堂に向かう参道の左側に　大黒堂
開運出世の御利益があるそうです。

八角形の手水舎

本堂　1953年再建
本尊は　不動明王　紅頗梨色阿弥陀仏

本堂の彫刻はお寺の見どころの一つで、吉祥天でしょうか、宙を舞う姿が美しい。

大師堂
創建当時は経堂があったあった場所です。
千体地蔵と弘法大師像を安置した朱塗りのお堂を大師堂と呼んでいて、それを昭和に入って改築し、平成になって多宝塔建設のために現在地に移設したそうです。

大師堂の前は四国八十八カ所のお砂踏みがありました。

観音堂
武蔵野三十三間観音霊場　第三番　如意輪観音
聖徳太子作と伝わる如意輪観音像です。

９ｍの十一面観音菩薩像。

根本大塔　多宝塔で1996年建立
観音様の影がかかってますね。

都内とは思えない静けさです。

寺務所で御朱印を頂きました。
お寺では阿字観・写経道場があり、月に一同写経会があります。誰でも参加できるようです。
週に一度は寺ヨガも開催されています。　近所なら参加したいところです。

関東三十六不動霊場　第11番
亀頂山　密乗院　石神井大黒天　三寶寺
石神井不動尊
本尊　不動明王

16：05　三宝寺の北西に接する氷川神社　今日は年に一度の例大祭の日でした。
参道は屋台が並び、子供たちが目を輝かせながらお店を見て回っていました。

石神井氷川神社 寺・神社・教会

氷川神社　（石神井）石神井総鎮守

1400年頃、石神井城の中に鎮守神として祀ったのが始まりとされます。
主祭神　須佐之男命

神楽殿
里神楽　石山隅社中　無形民俗文化財だそうです。

拝殿　明治に再建されました。
さすがに例大祭当日、参拝は行列。

御神輿も飾られていました。

お忙しい中、いただいた御朱印
例祭と記されています。

16：30　バスに乗って石神井駅まで戻り、星乃珈琲でスイーツを食べて休憩し帰路につきました。
今回は都下を北上する巡礼、京王線～西武新宿線～西武池袋線　南北方向の交通の便の悪さを実感しました。