2019/07/13 - 2019/07/13
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しにあの旅人さん
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出雲を内陸部に向かいます。那賣佐(なめさ)神社、須佐神社、須我神社、深出雲、ディープ出雲という感じでした。
最初から車載ナビはお手上げ、頼りのグーグルマップの航空写真も森の中に屋根がわずかに見えるだけ。駐車場らしきものはなし。
稲佐の浜から、出雲ロマン街道というメルヘンぽい道路を走ります。正式には藪原広域農道という無骨な名前。30分ほどで、人家が1軒もない山の中に入りました。
この旅行記で参照、引用した資料は、
「諸国神社参り山陰山陽1ー長門国」に列挙してあります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ありました。道路に直接鳥居です。
-
路肩がちょっと広いだけですが、駐車場がありました。縦に5,6台はとめられそうです。
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那賣佐(なめさ)神社
島根県出雲市東神西町字牛谷720 -
鳥居をくぐると御神灯のむこうに階段があります。
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二の鳥居を過ぎます。
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苔むした滑りやすい階段でした。なかなか手強い。
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わくわくするような神社のイントロです。美しく、清らかな神社がこの先にあるに違いない。でも息が切れます。
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230段だそうです。それを知ってものぼる役には立ちませんが、教えてくれてありがとう。
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拝殿が見えました。
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拝殿
主祭神は、
葦原醜男命(あしはら・しこおの・みこと、大国主命と同じ)
須勢理姫命(すせり・ひめの・みこと、大国主命の奥さん) -
古い神社の創建年代は、信頼できる歴史文献に名前が載った時が確実です。歴史文献初出ですね。その文献の成立年代以前に創建されていることが分かります。
多くの神社はそれが延喜式神名帳(927年成立)です。神名帳に記載があれば10世紀初め以前の創建です。ところが出雲には733年成立の出雲国風土記があるのです。399カ所の神社が記載されております。
この那賣佐神社も、神門郡(かむどの・こほり)に記載されている37社の1つです。在所は滑狭郷(なめさのさと)。
733年以前の創建は間違いありません。 -
本殿
私は、出雲国風土記というのはファンタジーな神話集だと思っていました。でも現物を読んでみると、市役所の行政レポートのようなものでした。
神門郡(かむどの・こほり)ですと、郡にある神社リスト、構成する8つの郷(さと)名、その地名の由来、9座の山と山にある草木、棲息する鳥獣、2つの川と流域、5つの池と大きさ、湖が1つ、海岸線の風景、淡水海水で獲れる水産物が列挙してあります。
できるだけ客観的に事実だけを叙述しようという方針がはっきり見て取れます。 -
1300年前の行政レポートが残っているなんて素晴らしいことです。
風土記はほぼ完全な形で残っているのがこの出雲国風土記、一応まとまっているのが他に4カ国、のこりは逸文といわれる断片です。散逸してしまったものもあります。きわめて残念です。 -
滑狭郷(なめさのさと)の地名伝承がかわいい。
「天の下をお造りになった大神の命(大国主命)が、(須勢理姫命と)結婚して妻問いに行かれた時に、その社の前に岩があった。その表面はつるつるして滑らかだった。そこで、『滑らかな岩だなあ』とおっしゃった。だから南佐といった。神亀3年字を滑狭と改めた」
「ナメサ」という地名があって、後付けのあて字「南佐」をあてはめ、それを「滑狭」に改めたということです。 -
今はなにもない山の中ですが、神社すぐ近くの丘の頂には「神西城」という城がありました。神西氏355年の居城だそうです。尼子氏の重臣で、尼子氏とともに滅んだらしい。尼子氏滅亡は1578年ですから、その355年前、1223年ごろには、ここに城を構えたことになります。そのころは栄えた町だった。
それからさらに500年前、那賣佐神社ができたころはどんなだったでしょう。 -
本殿左奥の階段が神西城への登り口です。
-
おしりを持ち上げている狛犬さんです
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出雲にきて初めて見たスタイルです。
☆☆☆ -
県道39号線を南下します。
「味処すさのお」というレストランの隣に大きな駐車場がありました。ここからは徒歩で、須佐川を渡ります。ディープ出雲の神社 by しにあの旅人さん須佐神社 寺・神社・教会
-
出雲国風土記にある須佐川です。
-
須佐神社
島根県出雲市佐田町須佐730 -
主祭神、
須佐之男命(すさのをの・みこと)
稲田比売命(いなたひめの・みこと) -
拝殿
出雲国風土記によれば、飯石郡(いひしのこほり)にある21社の1つ。在所は須佐郷(すさのさと)。東南にある宮尾山の山麓に元宮があり、淳和天皇の天長年間(824年―833年)に現地に遷座と、神社由緒にあります。8世紀前半以前に創建が確実な神社です。 -
拝殿
須佐郷(すさのさと)の地名伝承。
「須佐之男命が『この国は小さいとはいえ、国として手頃ないいところである。だから私の御名は、木や石などにはつけまい』とおっしゃって、すぐにご自分の御魂をここに鎮め置かれた。(中略)だから、須佐といった」
スサノオの命の終焉の地です。稲田比売命(いなたひめの・みこと)
とご夫婦で祀られています。 -
須佐之男命の御本営だそうです。
日御碕神社も、神社由緒書によれば、素盞鳴尊(すさのおの・みこと)を祀る神社の総本営です。素盞鳴尊、須佐之男命(すさのおの・みこと)、綴りが違います。綴りが違えば、本当は違う神様かもしれません。古代出雲に後世「すさのおの・みこと」とよばれる英雄が何人もいたと考えて、何の不思議もありません。
出雲大社は大国主命が死を迎えたにふさわしい堂々たる、豪華な、厳粛なお社。
それに対して大国主よりさらに偉大なはずのスサノオの、この世の最期の地としては、小さく質素なように思えます。
天照大神の伊勢神社を考えても、その弟神なのだから、もっと大きくて豪華であってもいいように思えますけどね。
出雲大社は本当はスサノオを祀っていたという説も読みました。それでも今現在はこういうことになっているわけで、どこのどなたがこのようにお決めになったのかは存じませんが、母を恋うて泣き叫んだ神、美しい女性の為には命をかけた英雄神には、こんなさわやかな風の吹き抜ける気分のよい所がふさわしいと思ったのでしょうか。
私も大賛成です。
By妻 -
私たちには、この古びた白木の本殿が、
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スサノオノミコトの終焉の地に、
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ふさわしいように思えるのです。
-
巨木に囲まれた、美しい神社でありました。
-
社務所を訪れた老婦人が、出雲弁と思われる言葉で、宮司さんと話しておられました。聞き取れたのは、商品券、お盆、だけ。
妻の解釈によると、お盆のお祀りに宮司さんに来てもらいたいが、お礼は商品券でよいか、ではないかと。
須佐の村の生活にわずかながら触れた感じがしました。
神社でもお盆の祭はするのですかね。
盗み聞きする気はなかったのですが、たまたま耳に入った言葉がまったく分からず、心ならずも耳をそばだててしまいました。
が、商品券とかお盆とかの単語が理解できるだけで、外国語のようでした。
By妻 -
須佐神社の神主さんは、代々須佐氏です。須佐之男命の子孫とされます。全国で2000人くらいしかない比較的珍しい姓です。私たちは、遙か昔、東京で、「須佐」という姓の臈長けたお嬢さんを知っていました。この神社のお姫様ではないかと、今でも思っています。
私は「ハァークショーオン!」とくしゃみをしますが、彼女は「クチュン」と小さく。その上品さに打ち震えた妻でございました。
By妻 -
この神社にも、おしりをあげた狛犬さんがいました。
-
出雲の狛犬さんはどうしておしりをあげているのでしょうか。
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御朱印をいただきました。
☆☆☆ -
須我神社
島根県雲南市大東町須賀260出雲でも相当な田舎にあります by しにあの旅人さん須我神社 寺・神社・教会
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随神門
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拝殿
主祭神は、
須佐之男命(すさのおのみこと)
奇稲田比売命(くしいなたひめ、くしいなだひめ、須佐之男命の妻)
出雲国風土記には大原の郡(おほはらのこほり)の28社の1つ、須我の社(すがのやしろ)として記載されています。ただし式内社ではありません。在所は海潮の郷(うしおのさと) -
日本書紀神代上では、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した素戔嗚尊(すさのおの・みこと)は、「(妻奇稲田比売命との)結婚によい場所を探された。ついに出雲の須賀に着かれた。そこでいわれるのに、「ああ、私の心はすがすがしい」と。-それで此の地を今スガという-そこに宮を建てた」その宮で2人の子供(神様)をもうけた後、「そして自分は根の国にいかれた」ここが終焉の地だとしています。
同様の話が古事記にもあります。宮の名は、同じ須賀宮。
古事記では須佐之男命ですが、宮を造ったときに詠んだ歌が、
「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」
これが日本最古の和歌で、この神社が和歌発祥の地ということになっています。
この歌って、いつも最古の和歌とかえらぶったことを説明されますけれど、結婚して、その新妻の為に「もくもく雲立つ出雲に、君のためにおうち作ちゃったもんねー」っていう意味じゃないの? ね? スサノオ君、かっわいい!
By妻
創建年代は、事務的な行政文書である出雲国風土記が一番信頼できるので8世紀初頭以前。日本書紀や古事記に創建説話が語られているので、8世紀をかなり遡る時代からこのお宮は知られていたのです。 -
これにより須我神社は、「日本初の宮」ということになっています。境内の石碑です。
-
本殿
日御碕神社、須佐神社も素戔嗚尊または須佐之男命の終焉の地だとしています。今日だけで3カ所です。出雲にはまだまだあるそうです。出雲ではスサノオは人気があります。
スサノオは「スサの男」という意味ですよね。ということはスサというのは何か特別な意味を持つ言葉だったのでしょうか? 例えば水銀をとる辰砂のことを朱砂といったのかも。とすると辰砂採掘のキャンプ地が今日の社となったのかもしれませんね。だから終焉の地がいっぱいあるのではないでしょうか。
By妻 -
このお社も、おしり上げ狛犬さんが守っています。出雲だけです。
-
御朱印をいただくときに、宮司さんにうかがいましたが、特に由来はないとのこと。そうかなあ。
向田邦子が、彼女が書いていると、飼い猫が遊べとうるさいので、書き損じの原稿用紙を丸めて投げてやると、猫はキャッチしようと身構えて、お尻をあげ、左右に振って「よーし、こい!」と喜ぶ光景を描写していました。
この出雲型狛犬を見ると毎回その文が心に浮かびます。このエッセーは、昔の巨人軍のスター、長嶋茂雄の守備の様子をこの猫のようだ、キャッチすることだけ、体を動かすことだけを楽しんでいると続きます。
出雲型狛犬は、大喜びでしっぽをふりふりし、飛びついてくるようで、可愛いくて、ついなでなでしちゃいます。
By妻 -
御朱印です。
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この旅行記へのコメント (2)
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- kummingさん 2020/01/06 20:03:25
- 初春のお慶び♪
- スタバはないけど砂場はある、の自虐キャッチコピーで一躍その名を全国区に轟かせた島根県…。
すさのおのみこと、大国主のみこと、天照大神、ヤマタノオロチ、名前聞いた事あるな~、程度の日本史に疎い私ですが、市役所の行政レポートの様な客観的事実の羅列、からファンタジー的な神話を紡ぎだすシニアの旅人さんご夫婦に、今年も幸多かれ♪
やっと聞き取れた方言の一言二言から想像力溢れる意訳をされるとは、紛れもなくロマン派でいらっしゃるかと^ ^
お尻を持ち上げた狛犬さん、なんだかロマネスクの柱頭や持ち送りの異形の生き物たちに通じるご愛嬌♪
あれっ、出雲って島根県?でしたっけ(-。-;
毎度、的外れなコメントですが、新年のご挨拶に代えさせて頂く、という事でm(._.)m
本年もシニアの旅人さんご夫婦のますますのご活躍を期待しております♪
P.S. コメントが1度消えたT_Tので、2度目のちょ~せん、です。
- しにあの旅人さん からの返信 2020/01/08 13:26:51
- Re: 初春のお慶び♪
- 新年おめでとうございます。
2020年最初のコメント有り難うございます。
「スタバはないけど砂場はある」なるほど、それに近い。八岐のおろちなど、いまでも出てきそうな田舎でした。
お尻上げ狛犬の謎はその後解けました。でもまだ言わない。これをネタに1本ブログを書きました。こうご期待。
今年も又、得意の資料つまみ食いを楽しみながら、あーでもない、こーでもないと、夫婦で理屈をこねる予定です。
kummingさんは数少ない読者、ご愛読いただけると幸いです。
kummingのイタリアものブログで未読を見つけました。なんでいままで気がつかなかったのだろう。机の引き出しからしまい忘れの一万円札がごそっと出てきた気分です。楽しんで読みます。
今年も又たのしいブログを期待しています。
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