2019/07/16 - 2019/07/16
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しにあの旅人さん
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中国地方西部をぐるっとまわって、周防国(現山口県の一部)までやって来ました。一宮は玉祖(たまおや)神社(防府市)、二宮・出雲神社(山口市徳地)、三宮・任壁(にかべ)神社(山口市三の宮)
この旅行記で参照、引用した資料は、
「諸国神社参り山陰山陽1ー長門国」に列挙してあります。
https://4travel.jp/travelogue/11567638
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
広島からまわってきましたので、まず出雲神社にお参りしました。
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佐波川の近くにあります。のどかな田園風景でした。
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周防国二宮・出雲神社
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山口県山口市徳地堀3572
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主祭神、
大己貴命(おおむなちの・みこと、大国主命と同じ)
事代主命(ことしろぬしの・みこと) -
神社説明板です。
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創建は神社説明によれば霊亀元年(715年)、周防国二宮勅許が天平9年(737年)となっています。
「奈良時代の周防国正税帳にもその神戸・神田の奉納の記述が見受けられます」と神社説明にあります。「奈良時代の周防国正税帳」とは正倉院文書中の730年-739年の正税帳と思われます(ウイキペディア)このころの創建は間違いないようです。延喜式神名帳(927年)に記載されております。 -
出雲神社という名が示すように、「太古出雲種族の佐波川流域への膨張発展にともない、その祖神を鎮祭した」と神社説明にあります。
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お参りをしていたら、宮司さんとお話しすることができました。
この神社は、元来は東を流れる佐波川の上流、堀部落にありました。創建は1300年ほど前。700年前、洪水により元宮は崩壊し、現在地に再建されました。そのとき堀部落より「おつれびと」として現神社に送られたのが、宮司さんの先祖だそうです。そのため、現在でも堀部落ではほとんどの家が金子姓だが、この部落では宮司さん1家だけ。 -
元宮が流されたとき、元宮の一部が流れ着いたのが、現在の出雲神社の鳥居の西、県道376号線から見える岩です。
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以降、田んぼの中の岩で、稲作の邪魔でしかないのに、取り除かれることなく現在にいたっている。
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そういえば、岩の上に建物の残骸らしき物が残っています。小さな祠でもあったのでしょうか。
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本殿は出雲系神明流作り、江戸時代の物建物だが、茅葺き屋根の維持がむずかしく、30年前に鉄板で覆ったそうです。
宮司さんのお話は貴重で、お別れした後すぐ車にもどり、聞き取った話を、妻と照合しながらメモにまとめました。旅の醍醐味です。 -
拝殿
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拝殿前の唐獅子です。出雲と違い、オーソドックスにお座りしています。
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ご神木は大杉。
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樹勢旺盛とありますが、たしかに元気です。
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神社を覆っております。
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清々しいお社です。
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県道に多少痛んではいますが案内板がでています。
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県道に面する鳥居を車でくぐると、
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長い参道があります。
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二の鳥居奥、拝殿前に駐車場がありました。
☆☆☆
実は母が山口県瀬戸内海側の出身です。ですから、この宮司さんの言葉のイントネーションは、懐かしかったです。
祖母が家付き娘で婿取りしたせいか、生まれた子供が娘ばっかりだったせいか、はたまた土地柄なのか、女が強い家系でした。祖父はそうとうがんばったみたいですけれど、女軍に多勢に無勢って感じでした。跡を継いだ叔母のつれ合いは親類の集まりで話したりしていると「あんたは黙っちょき!」とか叔母に言われる人でした。社会的には責任ある立場の人だったんですけれどねー。
何代も続いて婿取りの家の女と結婚すると、とんでもないことになります。後で義叔父に声をかけると「なあに、人前でいばっちょるだけだから」と言っていました。普通世間一般の男は人前が大事なんじゃないの? と思った私は九州生まれ東京育ち。
母は時々自分の祖父母のことなどを語るともなく語ってくれていました。
曾祖父が新聞を読んでいて、「小説家という者は、えげつないものじゃ」と言ったのは、島崎藤村が姪との関係を告白したときのようです。小説「新生」のことですね。そういう話の中の一つです。
「お祖父さんが昔うちのあたりの山の方から毎日徳山に通う人がおったけど、その人は外国語が3カ国語できちょったって」
小説「新生」が朝日新聞に連載されていた時代のことでしょう。その時代に、この徳地ほどは奥ではないにしろ、田舎の村に住む若者が3カ国語を習得するには、どれほどの高い志と努力と忍耐が必要だったことでしょう。
母が感嘆と驚きを込めて語ったこの話の結果はあっけなく、悲しいものです。その若者は「結核で亡くなったそう」
見えるものは山また山。そして無人のたんぼと川のここ徳地の出雲神社に立っていると、この青年の息づかいが聞こえてくるようです。 -
この静かな神社は、こういった志半ばで無念の思いを抱いて死んでいった若者たちの、魂の休らぐ所だったのでしょうか。
By妻
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