秋のカナディアンロッキーで過ごす１５日間【３】アイスフィールド・パークウェイ（2011/9/19）

2011/09/17 - 2011/10/01

２００６年の秋にカナディアンロッキーを初めて訪れてすっかり魅せられてしまい、これが４度目のカナディアンロッキー訪問。会社から勤続２０周年の１０連休をもらい迷わずカナディアンロッキー訪問を決めました。
滞在日数は１５日間。これをきっかけに運命が変わったりして？

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【３】ジャスパー（2011/9/19）
３度目のアイスフィールド・パークウェイ南下。
いつも途中で暗くなってしまうので今日は飛ばして行こうと思っていたのですが、取り巻く全てが美しすぎてつい見入ってしまいます。

※2020/3/1公開
※2006年訪問時の旅行記
　https://4travel.jp/travelogue/10267077
※2007年訪問時の旅行記
　https://4travel.jp/travelogue/11648752
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　【１】カナダへ（2011/9/17）
　【２】温泉でゆっくり～ミエッテ温泉（2011/9/18）
>【３】アイスフィールド・パークウェイ（2011/9/19）
　【４】マッカーサー湖はやっぱり青かった（2011/9/20）
　【５】レイク・ルイーズ・スキー場（2011/9/21）
　【６】ちょこっとクートニーへ（2011/9/22）
　【７】レイクルイーズは本当はこんな形（2011/9/23）
　【８】黄葉まっさかりの街道を再訪（2011/9/24）
　【９】ヤムナスカとカナナスキス（2011/9/25）
　【１０】ボウ・リバー・パークウェイ（2011/9/26）
　【１１】雨のバンフ（2011/9/27）
　【１２】カナディアンロッキーの西の麓を周遊ドライブ（2011/9/28）
　【１３】バンフ散歩（2011/9/29）
　【１４】知られざる東の湖、アブラハム湖（2011/9/30）
　【１５】バンフで過ごす最後の一日（2011/10/1）
　【１６】長い旅の終わり（2011/10/2）

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※カナダ旅行記
・黄葉のカナディアンロッキー　ドライブ旅行記（2006年9月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11418
・春のカナディアン・ロッキー再訪（2007年6月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/34132
・白いカナダ ～カナディアン・ロッキーとナイアガラ～（2010年3月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11423
・秋のカナディアンロッキーで過ごす１５日間（2011年9～10月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/25186

エリア カナディアンロッキー(カナダ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0

• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: エアカナダ JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

カナディアンロッキー で迎える２回目の朝。
今日はいい天気です。

Tonquin Inn ホテル

２泊した２３４号室。
今回の観光のメインはレイクルイーズ周辺なので、名残惜しいのですがジャスパーをもう離れます。

Tonquin Inn ホテル

入り口です。
右に窓口があり、奥が昨日夕食を食べたトンキン・プライム・ビレッジです。泊まったのはトンキン・プライム・ビレッジのある建物の２階でした。

Tonquin Inn ホテル

トンキン・インは駅前に通じるジャスパーのメインストリート沿いにあり、通り沿いには大きな角のビッグホーンシープの石像があります。日本語ではオオツノヒツジ。
ビッグホーンシープは２００６年秋、２００７年春に何度か見ましたが、こんな立派な角を持ったのには出会ったことがありません。

Tonquin Inn ホテル

この辺りは街外れなので静かです。
北にはのびのびとした山並みが横たわっています。
道路の向こう側は線路で、長い貨物列車が通るときはガタガタと音が続きます。この線路は大陸横断ルートの一つで、バンクーバーとトロントを結ぶ大陸横断列車カナディアン号も通ります。

南側には雪を被ったウィスラー山が雲を纏っています。
頂上までロープウェイがあって、最初の訪問時に登りました。頂上からはジャスパーのＪ字型の街がよく見えます。

９：４０頃フロントで鍵を返却してロッジを後にし、朝ごはんを仕入れに街の中心に向かいます。
街の中を通る道の周囲には民家が並んでいます。
こんなところで暮らしてみたい。

昨日おいしかったので再び Cafe Mondo に来ました。（現在は閉店）

持ち帰りで何か買っていくことにします。

パン的なものはいらないなぁ、と思って眺めていたらスープメニューを発見。
クラムチャウダーを頼みます。でも「トマトベース」って？

コーヒーはセルフサービスでカップに注ぎ、レジに持っていきます。

確かにトマトベースです。
これをクラムチャウダーっていうのかどうかはさておき、おいしいスープではあります。

今日は長距離を走るので給油しておきます。
ジャスパーを出たらクロッシングまで１５０ｋｍ給油できませんから。

１０：４５、本日の宿泊地レイクルイーズに向けて出発。
ジャスパーからレイク・ルイーズに行くのは３回目です。これまでの２回はレイク・ルイーズ到着が夜になってしまいましたが、今日はなるべく早めに着けるよう先を急ぐつもりです。
ジャスパーの街を出たら道端でエルクが草を食べていました。

みんな車を停めて見ています。
もうエルクはずいぶん見たので驚きませんがつい見てしまいます。早くも先を急ぐというのが破綻する予感。

ジャスパーからアイスフィールド・パークウェイを走るのは３回目。
いい天気で心が浮き立ちます。

すぐに国立公園のゲートがあります。
おとといジャスパーの入り口で買ったパスをフロントガラスに貼り付けているので素通りです。

またこの景色の中に身を置けるとは。幸せです。

１１：０９，ジャスパーから６ｋｍ程のところでアサバスカ川を東岸に渡ります。
この橋の上からの景色がまた絶景。停まって見ずにはいられません。

東側はターコイズブルーの川面が朝日に輝いています。
先を急ぐはずがついつい見とれてしまいます。

１１：２０，再びアイスフィールド・パークウェイを南へ。

１１：３５，ジャスパーから２５ｋｍのアサバスカ・パス・ルックアウト（Athabasca Pass Lookout）。
右側の雲がかかったのがマウント・エディス・キャベルで、左側に見える山との間の鞍部がアサバスカ・パスです。マウント・エディス・キャベルの麓にはエンジェル氷河があり、ここは２００８年春に訪れました。

２ｋｍほどで青いインクのような濃いブルーのホースシュー・レイクがあります。先を急ぐと言いつつまた見たくて湖畔に来てしまいました。
この湖は道路からもチラッと見えますが、駐車場から歩いてすぐなので湖岸から見るのがおすすめです。本当に深い青です。

４ｋｍ弱でアサバスカの滝への分岐がありますが、滝は２００８年春に見たので省略。
分岐を過ぎると道路は川の近くに沿い、ダイナミックな眺めが開けます。

アイスフィールド・パークウェイは川に沿うので平坦かと思いきや、意外とアップダウンがあります。坂を登った右側に駐車スペースがあり、崖の下にアサバスカ川の大展望が拓けます。ジャスパーから３５ｋｍ、ミネラル・リック（Mineral Lick ）と名付けられた場所です。時刻は１１：２５です。
ここはマウンテンゴートがよく見られるポイントです。むき出しになった岩を舐めてミネラルを補給しているのです。２００７年の春に来た時は道路縁にたくさんのマウンテンゴートがいて、子供も混ざっていてとてもかわいらしかったのですが、今日はいませんでした。季節によるのでしょうか。

ミネラル・リックから下りになり再び川の近くに出ました。
河原に下りたら、腕を伸ばして深呼吸せずにはいられません。

川原の黄葉が鮮やか。

そして一面の綿毛。

１３：２５，ジャスパーから４５ｋｍ地点にアサバスカ側が大きく蛇行するMoberly Bendがあります。

アサバスカ川はこのMoberly Bendから上流側で、アイスフィールド・パークウェイから西の方に離れていきます。

アイスフィールド・パークウェイはここで小さな峠を越えます。

そして峠を下った先は今度はアサバスカ側の支流、サンワプタ川に沿います。
サンワプタ川はこの先にあるアサバスカ氷河を源流とする川です。

砂州の下草が黄色く色づいて雪に覆われたモノクロの山と面白い対比になっています。

このあたりは標高が１，４００ｍくらいあり、標高１，０５０ｍのジャスパー周辺とは違った荒涼とした風景です。

両側に山が迫ってきてサンワプタ川が深い渓谷を刻み、道は少し高いところを越えていきます。

標高が高くなり雪が深くなって行きます。
東に連なる山の向こうはコロンビア氷原が広がっています。

はるか下の方で、サンワプタ川に滝が落ちているのが見えます。
今ではこのあたりにグレイシャー スカイウォークというアトラクションがあります。

再びサンワプタ河畔に降りるとまもなくアサバスカ氷河です。

１５時、コロンビア・アイスフィールド・ディスカバリー・センターに着きました。ジャスパーから１００ｋｍです。
今日は早めにレイクルイーズに着こうと思ってましたが、途中からは目の前にある素晴らしいものを我慢して急いでもしょうがないと思えてきて、心の赴くままにいくことにしました。
というわけでセルフサービスのレストランを覗いてみたら、なんとご飯のメニューが有りました。食べないという選択肢はありません。
アジアっぽいメニューがいろいろあり、選んだのは焼肉のプレートとカレー。アサバスカ氷河を眺めながらの遅い昼食です。

Glacier View Lodge ホテル

むしろ日本では食べられなくなってしまった、懐かしいゴロゴロ野菜の家庭のカレーです。４年前（２００７年）に来たときにカレーが美味しそうだなあ、と思ったのを思い出しました。

せっかくのいい天気なので、アサバスカ氷河まで歩いてみることにします。
この上流に広大なコロンビア大氷原が広がっています。
コロンビア大氷原からは周囲にいくつもの氷河が流れ下っています。先程別れたアサバスカ川の源流は、氷原の向こう側に流れ下る氷河です。

２０分くらい歩いて氷河の一番近くまでやってきました。
ここは標高１９９０ｍです。

この氷河も後退しています。
かつての氷河末端の位置に年号が書かれたプレートが置かれています。２０００年にはここまでありました。１１年ですでにだいぶ後退してしまっています。

１９９２年にはここまで。

日が出て氷河が眩しく輝きます。

氷河が溶けた水が溜まって小さな湖になっています。これがサンワプタ川となって流れていきます。

１９０８年にはこんなところまで氷河があったのですね。道路の間近に迫っています。

１７：１１，南下を再開。
コロンビア・アイスフィールド・ディスカバリー・センターから５ｋｍほどでサンワプタ峠に差し掛かります。
ここは分水嶺で、これまで遡ってきた北海に流れるアサバスカ水系から、ハドソン湾に流れるサスカチュワン水系に移ります。ジャスパー国立公園とバンフ国立公園の境界でもあります
ここからは左側のナイジェル・パスから流れ落ちるナイジェル川 Nigel Creek が、右側から来る氷河の溶けた水を合わせながら道に沿って流れています。

サンワプタ峠 山・渓谷

１７：２５，サンワプタ峠から９ｋｍでビッグ・ベンドです。
ここから大きく右に曲がり、Ωを右に倒した形を描いて下に見える道まで大きく曲がりながら高低差１５０ｍを下っていきます。
ビッグベンドの下からはノースサスカチュワン川（North Saskatchewan River）が道に沿って流れます。この川は西にある、これもコロンビア氷原から流れ下るサスカチュワン氷河（Saskatchewan Glacier）が源流で、ナイジェル川はここに合流します。

アイスフィールド パークウェイ (ハイウェイ#93) 自然･景勝地

ビッグ・ベンドを下るとすぐにウィーピング・ウォールです。
「すすり泣く壁」の名の通り、垂直の崖を僅かな水が滴り落ちて濡らしています。

サスカチュワン・クロッシングまでの間は黄葉が美しい地帯です。

左側に迫る崖の斜面の下に帯のように木々が伸び、黄色く色付いています。
このときは緑がまだ残っていますが、５日後の９／２４に再度訪れたときはほとんど真っ黄色に染まっていました。

川の周囲の草も黄色く色付いています。ここはランパート・クリークという草地です。

日が傾いて谷間は日陰になってきました。

１８：３０，ジャスパーから１５０ｋｍのサスカチュワン・クロッシングまで走ってきました。
東に通じる１１号線を分けるサスカチュワン・クロッシングのすぐ先に、わかりにくいのですが右手に駐車場があり、大展望が開ける Howse Pass Viewpoint に出られます。
右手が北から流れてくる今まで道に沿っていたノース・サスカチュワン川で、そこに南から流れてくる幾筋もに分かれたアレクサンドラ川が西から合流します。

ノース・サスカチュワン川はここで東に向きを変えてアイスフィールド・パークウェイから離れ、先ほど分岐したハイウェイ１１号線に沿って行きます。
この川は直線距離で１，６００ｋｍ彼方のカナダ北東部にあるハドソン湾に流れて行きます。

道は一気に下りノース・サスカチュワン川の河床を橋で超えます。

そのあと道はノース・サスカチュワン川の支流ミスタヤ川を遡ります。ミスタヤ川の源流はペイトー湖です。

１９：１５，ジャスパーから１９０ｋｍのボウ峠、ペイトー湖を見下ろす展望台に来たときには日も暮れていました。

ボウ峠 山・渓谷

ボウ峠を下るとボウ・レイクが見えてきます。
ここから道は太平洋に流れるボウ川に沿います。バンフまで続くこのボウ川の源流は、ボウ・レイクの奥にあるボウ氷河です。ボウ氷河の水が溶けて滝になりボウ・レイクに流れ込んでいます。

ボウ湖 滝・河川・湖

暮れていきます。もうすぐレイク・ルイーズです。

１９：５０、２３０ｋｍ走ってレイクルイーズ・ビレッジに到着。サムソンモールの駐車場に車を停めました。
今日からボウ川沿いのレイクルイーズ・ヴィレッジにあるレイクルイーズ・インに宿泊します。ホテルに入る前に夕食を調達して行きます。
サムソンモールはこじんまりしたショッピングモールです。
軽食を色々売っている店があったので入ってみます。

レイクルイーズ サムソン モール スーパー・コンビニ

ラップがあったのでコヒーと一緒に買って夕食にすることにしました。なかなか良い味でした。

レイクルイーズ サムソン モール スーパー・コンビニ