秋のカナディアンロッキーで過ごす１５日間【１４】知られざる東の湖、アブラハム湖（2011/9/30）

2011/09/17 - 2011/10/03

２００６年の秋にカナディアンロッキーを初めて訪れてすっかり魅せられてしまい、これが４度目のカナディアンロッキー訪問。会社から勤続２０周年の１０連休をもらい迷わずカナディアンロッキー訪問を決めました。
滞在日数は１５日間。これをきっかけに運命が変わったりして？

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【６】知られざる東の湖、アブラハム湖（2011/9/30）
今日までに過去３回の訪問で行ったことのない南のカナナスキス、西のコロンビア川を訪れましたが、今日は東のアブラハム湖を訪れます。バンフとジャスパーのちょうど中間辺りから東に流れる北サスカチュワン川の途中にある大きな湖です。観光スポットとしては無名ですが、カナディアン・ロッキーに数え切れないほどある氷河湖とはまるで違う姿で、広々した谷に広がるターコイズ・ブルーの湖面、そして周囲の黄葉が見事です。

※2020/8/28公開
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　【１】カナダへ（2011/9/17）
　【２】温泉でゆっくり～ミエッテ温泉（2011/9/18）
　【３】アイスフィールド・パークウェイ（2011/9/19）
　【４】マッカーサー湖はやっぱり青かった（2011/9/20）
　【５】レイク・ルイーズ・スキー場（2011/9/21）
　【６】ちょこっとクートニーへ（2011/9/22）
　【７】レイクルイーズは本当はこんな形（2011/9/23）
　【８】黄葉まっさかりの街道を再訪（2011/9/24）
　【９】ヤムナスカとカナナスキス（2011/9/25）
　【１０】ボウ・リバー・パークウェイ（2011/9/26）
　【１１】雨のバンフ（2011/9/27）
　【１２】カナディアンロッキーの西の麓を周遊ドライブ（2011/9/28）
　【１３】バンフ散歩（2011/9/29）
>【１４】知られざる東の湖、アブラハム湖（2011/9/30）
　【１５】バンフで過ごす最後の一日（2011/10/1）
　【１６】長い旅の終わり（2011/10/2）

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※カナダ旅行記
・黄葉のカナディアンロッキー　ドライブ旅行記（2006年9月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11418
・春のカナディアン・ロッキー再訪（2007年6月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/34132
・白いカナダ ～カナディアン・ロッキーとナイアガラ～（2010年3月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/11423
・秋のカナディアンロッキーで過ごす１５日間（2011年9～10月）
　https://4travel.jp/travelogue_group/25186

エリア カナディアンロッキー(カナダ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0

• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: エアカナダ JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝８時の気温は５℃。関東では真冬の気温です。
今日はカナディアン・ロッキーの東に行ってみます。

天気は晴れ。面白い形の飛行機雲が朝日に照らされています。
８：１５、周りを高い山並みに囲まれていてまだ日が射してこないバンフを出発します。

トランスカナダ・ハイウェイ１号線を北に向かいます。
ボウ川の流れる深いＵ字谷の底なのでここにもまだ日の光は射していません。
この先レイク・ルイーズからアイスフィールド・パークウェイを北上し、バンフとジャスパーの真ん中辺りにあるサスカチュワン・クロッシングで東に分岐するハイウェイ１１号線を行く予定です。

２５分くらい走ると右手にキャッスル・マウンテンが見えてきます。
朝日を浴びて神々しい姿です。

キャッスル・ジャンクション付近から西に見えるのはクートニー方面の山並みです。

谷底に日が射して来ました。
よく見かける銀色のブリュースターの観光バスを追い抜きます。ブリュースターはパンフを拠点とするカナディアン・ロッキーのツアー会社です。

レイク・ルイーズを過ぎたところでアイスフィールド・パークウェイに入り、そのままボウ川が流れるＵ字谷を北上します。
分岐すると上り坂でまもなく左が開けます。手前の山と向こうの岩がちの山の間をこれまで走ってきたトランスカナダ・ハイウェイ１号線が走っていて、西のヨーホー国立公園方面に向かって離れていきます。

９：２５、アイスフィールド・パークウェイに入って３４ｋｍ地点にあるハーバード湖に寄っていきます。道路からも左にちらっと見える湖なのですが、いつもこの先にいくつかある観光スポットの有名な湖に気を取られて通過していたので、湖畔に立つのは初めてです。
こんな美しい湖だったとは。

ハーバート湖 滝・河川・湖

今日は風がなく湖面が鏡のように山並みを映しています。
カナディアン・ロッキーにはまだまだ知らない風景がたくさんありそうです。

ハーバート湖 滝・河川・湖

再びアイスフィールド・パークウェイを北上します。
今日はもっと先に目的地があるので、ボウ湖や、ペイトー湖の見えるボウ峠は通過。

１０：３０、大好きな水鳥湖（ウォーターファウル・レイク）で休憩していきます。

ウォーターフォールレイクス 滝・河川・湖

水鳥湖の南端にキャンプ場があります。
ここで朝食を食べようと思っていたのですが、もうシーズンオフで入口が閉鎖されています。

仕方がないのでキャンプ場入口前に車を停めて車中で朝食にします。
スーパー、セーフウェイで買った毎度おなじみの日替りスープです。

奥に見えるのはこのときは湖畔から見えているチェフレン山だと思っていたのですが、考えてみると方角が合いません。改めて地図を見たらハウス・ピークという山のようです。
こんな形の山が数え切れないほどあるのです。

更に北上。
ノース・サスカチュワン川に向かって下っていきます。

ノース・サスカチュワン川を渡って坂を登ったところにあるハウズ・パス・ビューポイント。今回３回目の訪問です。
この壮大な眺めは時間によって印象がかなり違います。午前中である今は荒々しい印象があります。

１１：２３、そのビューポイントのすぐ先のサスカチュワン・クロッシングを右折して、初めてハイウェイ１１号線に入ります。
レイク・ルイーズのアイスフィールド・パークウェイ起点から７６ｋｍです。

ハイウェイ１１号線はノース・サスカチュワン川に沿ってカナディアン・ロッキーの東に下る道です。

右手にノース・サスカチュワン川が見え隠れしながら下っていきます。

そして見えてきたのはアブラハム湖。
青い。

広々した谷の中、黄葉に囲まれて佇むアブラハム湖。

ニュージーランドのテカポ湖を思い出します。
コロンビア大氷原から流れ下るサスカチュワン氷河を源流とするノース・サスカチュワン川の水なので、氷河湖特有の色です。

巨大な湖です。
カナディアン・ロッキーにたくさんある氷河湖とは全く違う姿です。

それもそのはずで、アブラハム湖はダム湖、つまり堰き止められて谷に水が貯まったものです。差し渡し２６ｋｍくらいある巨大な人造湖です。
最近この湖は冬に湖面を覆う氷の中に地下から湧いているメタンガスの泡が閉じ込められている姿が有名になり、絶景ポイントに加わりました。

１２：４０、ダムまで来ました。サスカチュワン・クロッシングから６５ｋｍです。
この先は特に見たいポイントもないのでここで引き返します。

キラキラと太陽光が反射してまぶしい。

湖沿いの道を戻ります。

高さや方向、太陽との位置関係で湖の色が違って見えます。水に色が着いているのではなく、氷河が削った鉱物の微粒子が太陽光を屈折して色が見えているためです。

ヘリコプター・ツアーの基地がありました。
ヘリコプターでなければ行けないところでスキーをするヘリ・スキーが有名ですが、夏はヘリ・ヨガなんていうのをやっているようです。なんとも謎なアトラクションですが。

アブラハム湖を後にしてカナディアン・ロッキー中央部の険しい山並みの中に戻ります。

ハイウェイ９３号線、アイスフィールド・パークウェイが近づいて来ました。

クロッシングの手前に国立公園の東からの入り口ゲートがあります。いつものように年間パスを持っているのでそれを確認してもらうだけで通過。

サスカチュワン・クロッシングに戻ってきました。
アイスフィールド・パークウェイに突き当たってハイウェイ１１号線は終了。

１３：５８、右折してすぐザ・クロッシングというガソリンスタンドやレストラン、宿泊施設を備えた施設があります。

The Crossing ホテル

右に見えるスタンドで給油していきます。

The Crossing ホテル

店員が入れてくれ、給油量をメモした紙を渡されます。車のまま前にある料金所に行ってメモを見せて支払うシステムです。

The Crossing ホテル

ついでにリゾート内のセルフサービスのレストランで昼食をとります。

クロッシング カフェ カフェ

鹿肉バーガーを頼んでみました。コーヒーは自分で注いでレジに持っていきまとめて支払います。

クロッシング カフェ カフェ

鹿肉バーガーが出来あがりました。
ちょっと硬めでパサパサした肉ですが癖はありません。可もなく不可もなくという感じ。

クロッシング カフェ カフェ

６日前の９／２４、北上して圧巻の黄葉を見ました。今どうなっているのか気になったので行ってみることにします。
１４：４５、クロッシングを出発。

だいぶ葉っぱが落ちてスカスカになっています。

ウィルソン山の麓もだいぶ葉が落ちています。
やはり６日前に来た時がピークだったようです。

同じ場所をピーク前、まっさかり、ピーク後と時間の経過を追って眺めるなんてこれまでの旅行ではなかったこと。長期間滞在ならではです。

１５：１０、ウィーピング・ウォール、すすり泣く壁に到着。
この川原の黄葉も６日前と比べるとだいぶ葉がスカスカになっています。もうすぐ葉がすっかり落ちて冬支度です。

全てを目に焼き付けて引き返します。

クロッシングを過ぎノース・サスカチュワン川に架かる橋に下っていくところに鹿の群れがいました。
滞在期間の終わりが近づいてきて当たり前の光景も愛おしく思えてしまいます。

水鳥湖（ウォーターファウル・レイク）、ボウ峠、ボウ湖を通り過ぎ、レイク・ルイーズ近くまで戻ってきました。
天気がいいので夕方のレイク・ルイーズを見ていくことにします。

１６：３０、レイク・ルイーズに到着。

ルイーズ湖 滝・河川・湖

なぜか落ち着きます。
今回の訪問ではこの湖を見るのも最後でしょう。

ルイーズ湖 滝・河川・湖

右上に見えるのは７日前に登ったビッグ・ビーハイブ。
ここも黄色い葉がかなり落ちたようです。

ルイーズ湖 滝・河川・湖

レイク・ルイーズからボウ川まで下りトランスカナダ・ハイウェイ１号線に入る手前に、英語とフランス語の「ありがとう」が書かれた看板があります。英語とフランス語はどちらもカナダの公用語です。

バンフに戻ってきました。
バンフ駅前を通りかかったときちょうど貨物列車が通過していきました。

１８：５０、ドリフトウッド・インに帰着。
本日の走行距離は４５４ｋｍでした。

外で食べるのが面倒なのでスーパーで食ったもので済ますことにします。

買ってきたのは韓国製カップラーメンとバナナ、紅茶。

カップラーメンは日本製もありますが珍しいもの好きで韓国製にしました。キムチラーメンは唐辛子のペーストで辛味を出しています。ピリ辛でまあまあおいしい。
滞在が長いと日常生活っぽい感覚が増してきます。でもいよいよ明後日は帰国の日です。
カナダに移住したくなってきた。