祝 世界遺産登録　百舌鳥・古市古墳群「河泉王陵４９箇所巡り」スタンプ帳も登場か

2019/05/15 - 2019/05/15

　ユネスコの諮問機関イコモスは、堺市、藤井寺市及び羽曳野市が目差していた、古墳４９基の「世界文化遺産」への登録をするべきとの勧告しました。今年６月の「ユネスコ世界遺産委員会」で正式な登録が決まるとのことです。まずは、目出度いことです。吉報を聞き先ずは二日間で早足で古墳群を巡ってきました。
　写真は古市エリアの津堂城山古墳。
　
　後記：この旅（企画）を切っ掛けに登録予定の全ての古墳を巡ることにします。写真を追加して行きたいと思います。

エリア 八尾・藤井寺・柏原(大阪)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

　そこで、王陵等の一端をご紹介して、世界遺産登録への前祝いとしたいと思います。写真資料等は、発表当日藤井寺市と松原市の古墳を輪行散歩。その二日後にも堺市を早足で輪行したものを纏めてご紹介するため、多少時間軸がズレる写真もあることはご承知おきください。併わせて「河泉王陵４９箇所」巡りの端緒といたします。
　仁徳天皇陵古墳（堺市）

　いわゆる中百舌鳥地区（２３基）と古市地区（２６基）の古墳群で、現存する８９基のうち形状などが良く残されているもの４９基を構成遺産とするもので、宮内庁が陵墓として管理する２９基が含まれています。
　百舌鳥エリア内の履中天皇陵古墳（堺市）

　と、言うところまではほぼ新聞記事等でのお復習いです。
　これらの古墳の中でも「応神陵」はガキの頃から良く付き合いがあり、蕨や風呂の焚き付けを求めて「ごりょうへ（行って）採ってこい」と言われて一応障壁として張ってある、八番線という鉄線を潜って家の裏の「山」へ入ったものでした。子供心には山としか見えませんが、何故か定時に怖いお巡りさんが来て見つかると叱られることになっていました。
　応神天皇陵と誉田八幡宮を結ぶ石橋。（羽曳野市）

　これは、母方の実家での話ですが、その後も随分と付き合いがありMTB行の目標にしたり「歴男」になった時には偐歴史学者風に蘊蓄を述べたり。中でも一番の思い出は２５年以上前に、国政選挙の公約作りを依頼された時に「世界遺産」登録を一項に挙げたことです。しかし、この時は神聖な御陵を…政治団体が…等との意見が大勢で外されてしまいました。
　世界遺産指定に向けての展示会。（柏原市内サンヒル柏原にて2014年）

　時の流れは歴史に関する意識も随分変えたものですね。前記のような論議があったとは聞き及んでいません。逆にめざとい輩が表題のように「河泉王陵４９箇所巡り」ご朱印帳でも売り出すかも知れませんな。先に商標登録でもしますかな。
　古市エリア内の津堂城山古墳（藤井寺市）

　でも、決めたのは良いが観光資本に食いあらされないような施策と、保存とが問われるものと思います。これからが本当の智恵が試されるのでないでしょうか。では、続けて何カ所かをご紹介いたしましょう。
　津堂城山古墳出土品展示。

　同出土埴輪展示。

　同古墳墳丘上からのパノラマ写真。これからは、この様な写真は撮れなくなるのでしょうか。

　津堂城山古墳内の、宮内庁管理区域とのなんだか頼りない境界です。

　古市エリア内の古室山古墳（藤井寺市）

　同仲姫命陵古墳。応神天皇のお后さんです。（藤井寺市）

　百舌鳥エリア内一番大きい（日本一大きい）、仁徳天皇陵古墳の鳥居改修中（平成１９年頃）の珍しい写真です。
　仁徳天皇の后は磐之媛ですが、大変なヤキモチ焼きで夫の浮気に愛想を尽かして山城の筒城宮へ隠られました。そこで亡くなられたのか平城京の北、奈良市佐紀にお御陵が在ります。

　仁徳天皇陵古墳堀。

　今回の推薦候補には入らなかったものの、是非入れて欲しいのが雄略天皇陵とされているもので宮内庁公認が羽曳野市島泉の丹比高鷲原陵。
　同拝礼所。

　後円部と堀。

　その非公認参考陵が松原市西大塚の大塚陵墓参考地の碑です。規模から見たら非公認の方が大きい。何が障壁だったのか分かりませんが、これを含めると飛鳥時代からの「長尾道」沿いに堺、松原、藤井寺そして羽曳野市と王陵が並ぶことになったのですが。
　大塚山古墳（大塚陵参考地）。（松原市）

　これだけの古墳ですから、理屈は後付けで良いから何とかならないものでしょうか。古市でも、百舌鳥エリアでないなら＋ワンとでもして。
　同標柱。

　百舌鳥エリアの旗塚古墳。（堺市）

　同説明板。

　同いたすけ古墳。（堺市）

　一時は宅地開発されそうになったこともあるいたすけ古墳です。分譲地へ向けて橋が架けられた残骸です。古墳という文化財への我々の負の遺産として残すべきでしょうね。

　同御廟山古墳ののパノラマ写真です。（堺市）

　世界遺産など関係無いという白鳥は御廟山古墳の主ですが、生き物は登録されません。

　仁徳天皇陵古墳と中央環状線を挟んで北に接する、永山古墳です。国道、電車に挟まれた窮屈な場所になってしまいましたが、蓮などが綺麗です。

　永山古墳説明板。世界一騒々しい場所にある古墳でしょうか。

　仁徳天皇陵の西に見過ごしてしまいそうな丸保山古墳です。沢山あったホテルは一軒のみになっています。世界遺産が窓から見下ろせるホテルです。

　古墳ではありませんが、洒落ていましたので。百舌鳥エリア仁徳天皇陵古墳北東。世界遺産には登録されない予定です。

　銅亀山古墳は仁徳天皇陵の西、大阪女子大跡地近く民家の庭のようにも見えます。

　銅亀山古墳説明板。

　百舌鳥エリア内の七観音古墳、これも見過ごしそうですね。

　介護施設の中庭にある、百舌鳥エリア内の善右ヱ門山古墳。リハビリにお散歩も良いでしょう。

　善右ヱ門山古墳説明板。

　古市エリア図です。
　時間をかけて順に巡る予定ですので、写真は追加して行きます。乞うご期待を。

　百舌鳥エリア図です。