2017/08/14 - 2017/08/15
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RAINDANCEさん
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北海道北西部、日本海に面する町、増毛を訪れました。江戸時代中期に漁場が開かれて以来、道北で一番古い町として栄え、現在もそのレトロな街並みと山海の恵みが魅力の町です。
★稚内から天塩に入り「日本海オロロンライン」を南下、サロベツ原野を抜け留萌に寄ったのちに増毛へ。
★雄冬海岸に近い岩尾温泉の宿に泊まり、地元の新鮮な海鮮を炭火焼でいただく。
★明治~昭和の建築が残るレトロな増毛の街並みを散策。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- バイク
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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道北~道央を巡るバイクツーリングの旅。
曇り空の中、稚内から「日本海オロロンライン」(国道106号)を南下します。 -
恒例の、行き交うホッカイダー(北海道をツーリングする旅ライダー)たちとの挨拶。地元ライダーとの識別は、やはり荷物の量でしょうか。
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オロロンラインはサロベツ原野をつらぬく直線的な道路で、(南下の場合は)右手に日本海を見ながらの爽快なツーリングが楽しめます。あー気持ちいい~。
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原野の中には牧畜エリアもあり、これも北海道の風物詩のロールベール。
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待避所にバイクを停めてちょっと休憩。日本海側をバックに。
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ツーリング続行。物流のトラック、観光の車&バイクがたまに通るだけで、大地と海の自然の中を気持ちよく流せます。これで天気が良ければ最高なんだが…
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天塩町に近づいてきました…
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左手に現れたのが「オトンネイ風力発電所」の風車群。
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その脇に「サロベツ原野 駐車公園」という、あまりネーミングが良くない公園がありましたのでトイレ休憩もかねて。
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風車群をバックに。
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サロベツ原野と日本海。
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さらに南下し、遠別町の「道の駅 富士見」で小休止。
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さらにさらに南下し、留萌郡小平町の「道の駅 おびら鰊番屋(にしんばんや)」でも休憩。
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ここには、日本最北端の国指定重要文化財である「旧花田家番屋」があります。明治38年(1905年)頃に建築され、道内で現存する番屋では最大規模のニシンの漁家なのだとか。
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道を挟んで海側にある「三船遭難慰霊の碑」。終戦直後、戦乱の樺太から5082人の民間人(老人や女性や子供)を乗せ稚内へ向かう3船の引揚船(日泰東丸・第二新興丸・小笠原丸)が、旧ソ連軍の潜水艦により攻撃され1708人が亡くなった悲惨な事件の慰霊碑。
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さらに南下して、少しだけ留萌市に立ち寄り。
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留萌市の黄金岬海浜公園の近くに建つ「海のふるさと館」。
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留萌にちなんだ博物館です。利尻でも似たようなジオラマ見ました。
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ニシン漁で栄えた留萌の歴史などを紹介。
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同じ地方の博物館・資料館の類は、似たり寄ったりになってしまうので難しいですね。
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館の目の前から見る黄金岬の海岸。
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柱状節理の小島。
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さて、この旅行記のタイトルである増毛町の中心は一旦通り過ぎて、南西部の岩尾地区へ。
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海を見下ろす高台にあるのが、この日の宿「岩尾温泉宿 夕陽(せきよう)荘」です。(翌朝撮影)
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増毛で唯一の源泉温泉宿です。
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日帰り入浴もあり。
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客室はいたって簡素。
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キッチンがありますが、現在は自炊のプランは無い様です。後述しますが、たとえ自炊が可能でもここでは食事付きプランを選ぶべきです。
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バスルーム。全般として設備は必要充分。
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客室からの眺望。宿の名の通り、夕陽が美しい。
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チェックイン後、温泉へ。
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日本海が一望できる、展望大浴場。
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3部屋しかない宿ですので、風呂も混雑することはありません。
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風呂からも夕陽が美しい。泉質もなかなかです。
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沈みゆく夕陽を眺めなら、ゆっくりと旅の疲れを癒します。
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温泉の後は夕食。これがまたスゴかった。
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まずは、キンキンに冷えたビール。
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炭火焼です。
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ドドンと、地元で獲れた海の幸の炭火焼です。
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新鮮な刺身も。予想以上の豪華さにビックリ。
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焼きます。
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プリプリの牡蠣。
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帆立貝。
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増毛に来たからには、やはり国稀酒造の日本酒で。
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ハタハタ。
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イカのワタ焼き。
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雲丹の寄せ鍋。
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それらをアレンジして、締めのごはんセット。
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デザートのフルーツ盛り。
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食事処からも望める日本海と夕陽(沈む前)。
ああ、もう何も言うことはありません…ただただ至福。いくら物価が高くない地域とはいえ、この宿代でこれだけのパフォーマンスを持つ宿は、私の知る限りはありません。 -
もう一風呂浴び、幸せに満ち満ちて眠りにつきます。
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翌朝…
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朝食も、質/量ともにしっかり。
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食後のカフェまで付いて…
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これを展望テラスでいただく…もう、パーフェクトです。
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そして…この日は、北海道上陸5日目にして初めて晴れました!
すでにライダーたちが活動を開始しています。 -
気持ち良さそうですねぇ!今日のツーリングは楽しくなりそうです。
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チェックアウト後、北上して増毛町へ向かいます。町の中心から西へ1kmほどの海岸にある「秋田藩元陣屋第二台場跡」。幕末に北方警備にあたった秋田藩による陣屋の台場跡。
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その傍らに立つ「にしん街道」の標柱。
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台場に選ばれただけあって、海上を見晴らすには良い場所です。
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増毛町の中心部にやってきました。最初に訪れたのは、日本最北端の酒造である「国稀酒造」です。
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いきなり酒造ですかぁ?という声が聞こえてきそうですが…行程上ここから町を巡るのが都合よかったからで、さ…酒好きとか、そ…そういうわけではないですよ(汗)。バイクだから試飲とかできませんし…
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明治15年(1882年)創業の老舗酒造です。
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酒蔵内に入ってみましょう。お座敷。
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京都・奈良の老舗から仕入れた和風小物や、猫柄の日本手拭い等を展示販売している和風小物売店。
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日本酒の売店。
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日本酒はまず水ですね。暑寒別山系の地下水をくみ上げる水場。
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酒造りの道具。
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奥には試飲コーナー。
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全16酒類のお酒を無料で試し飲みできます。 数量限定の地元限定酒や新酒を楽しめるのは酒蔵ならでは。
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そして奥の一番大きなスペースが貯蔵タンクのエリア。
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地元限定酒を含めて購入、自宅送付で。
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春から夏にかけて、米蔵が空いている期間を利用して、写真・絵画などの展示ギャラリーに使われる「米蔵ギャラリー」。
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その内部。
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国稀酒造を後にし、”ふるさと歴史通り”を増毛駅方面へ。バイクは酒造の駐輪場に置かせてもらって街歩きです。
通りを少し外れて海に向かう少し左手には「津軽藩増毛勤番越年陣屋跡」。北方警備を命じられた津軽藩が、冬季に厳寒の稚内からここに退避し越冬した陣屋の跡地だそうです。今は別の建物が建ってます。 -
その先には「千石蔵」。国稀酒造の所有で、ニシン船やニシン漁の資料の展示館になっています。
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”ふるさと歴史通り”に戻ると、「旧商家丸一本間家」に出会います。明治初期の豪商による商家で、国の重要文化財に指定されてます。
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通りでひときわ目立つ石造りの建物です。入ってみましょう。
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明治14年~35年にかけて、町屋造りを基本に建てられたものだそうです。
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通りに面する呉服店舗。
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この商品棚からも、相当な品揃えだったことが窺えます。
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奥の居室。
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囲炉裏の間。
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台所。
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仏間。天塩国随一の豪商だったとあって、大邸宅です。
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これは?
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電話室でした。
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2階に上がってみます。
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中庭を望む。
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便所。ここは使えません。使えるトイレは別にあります。
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町歩き続行。昭和7年築の老舗旅館を転用したレトロな民宿「ぼちぼちいこか 増毛館」。
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そして、「風待食堂」という名が付けられた観光案内所(旧多田商店)に来ました。1981年の高倉健主演の映画「駅 STATION」のロケ地。
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その前には旧増毛駅。
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2016年に、留萌本線の留萌-増毛間の廃線に伴い廃駅となりました。
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遺された線路。現在は観光施設となっています。やはりこの駅周辺がもっとも観光客でにぎわってました。
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「旅館 富田屋」(すでに廃業)、昭和8年(1933年)築の駅前旅館。こちらも同映画のロケ現場。
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そろそろ増毛を後にする時間です。250年以上前に漁場が開かれてニシンの街として栄えた古い歴史を持つ町だけに、レトロな建物が並ぶ情緒ある町並み。周囲を険しい海岸と山地に囲まれた陸の孤島ながらも、道北で最も古くから栄えた古都として古き良き佇まいを見せてくれた町でした。
オロロンラインをさらに南へ、次は小樽を目指します。
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