2010年ドイツの秋：④ハールト丘陵にプファルツのブドウ畑の海・秋の波が打ち寄せている

2010/10/18 - 2010/11/01

秋の旅はドイツの南西部・ラインラント・プファルツ州　& ザールラント州を巡る旅である。
期間：2010年10月18日（月）～11月01日（月）15日間の旅

先に主にワイン街道と古城ホテル、古城群を抜粋して掲載し、
次は毎日の食事を朝昼晩と、前後編で掲載しました。

今回は訪れた町々の紹介です。

①この旅はAlzeyアルツァイから始まる。
②ドイツワイン街道を南に走り出す。
③プファルツのバルコニーと称される一帯は美しい秋だ。

・・・・・

写真は“ハールト丘陵にプファルツのブドウ畑の海・秋の波が打ち寄せている”

エリア ドイツ

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

10月21日（木）90km　、快晴、6℃

6時起床、朝食7：00～7：45。Hotel Tennerを8：20に出発。－＞L？　St.Martin 　15km（村内観光）8：50～10：00　・Schloss Kropsburgクロプスブルク城址への細道を通る。　1.5km 　10：10～10：35　－＞L？　Edenkoben　8km　（村内観光）11：00～11：30　－＞L？　Rhodt unter Rietburg　4km　（Rietburgリートブルク城址にSesselbahnリフトで登る・麓のリフト駅傍のカフェで昼食）11：40～13：10　－＞L？　Ilbesheim 　28km（市庁舎）　14：10～14：40　－＞L？　Edesheim 　33km 　
ホテル着16：00　（Hotel Schloss Edesheim；夕食・泊）。　

写真はHaardt：ハールトMap

写真はWappen・Haardtハールトの紋章

6時起床、Hotel Tenner朝食7：00～7：45。

普段の生活では8時、9時が起床時間だが、旅に出ると起床が6時と早い。
従って、朝食も7：00～7：45と早くなるし、規則正しい毎日になる。
しかも日中は良く歩くので、日頃の不健康な生活を払しょくする。
この日は朝から万万歳の快晴で、走り甲斐、歩き甲斐がありそうだ。

写真はいつもの朝食

旅は行程などを決めていく過程が一番楽しい。今日の古城ホテルの歴史などを訳してみると、歴史上の人物がでてきたりして、興味がわいてくる。
メルヘン街道沿いの名高いBurghotel Trendelburg古城ホテル・トレンデルブルク城と姉妹城になっているSchloss Edesheimエデスハイム城はドイツワイン街道沿いにあって、前々から宿泊を希望していた古城ホテルです。今夜から2泊を予定しているが、楽しみだ。

Hotel Tennerを8：20に出発。プファルツの森の麓をSt.Martin聖マルティンに向かった。

写真はSt.Maritnザンクト・マルティンの入り口

写真はドイツワイン街道とSt.Maritn町の看板

＜St.Martinザンクト・マルティン＞
ドイツで最も美しい村の一つとして、名高い。私共は初めての訪問だ。人口1,900人と小さな村だ。
Hotel Tennerから15kmの距離になる。村内の駐車場に車を停め、バス停で待っていた親切な女子中学生に小銭と交換してもらい、1時間の駐車券を買う。

写真はザンクト・マルティン：道を横切って伸びるブドウの木も残った葉が紅葉している。

まず、Alte Kellerei古い醸造所にある観光局からスタートである。村内は人影もまばら、少し時間も早い所為か？！。ワインの醸造所が自分たちのワインを店先で宣伝している。洒落た色合いの家が陽の光に輝いて見えた。道を横切って伸びるブドウの木も残った葉が紅葉している。木組み建築の家を美しく飾るゼラニウム、赤の色が良く似合っている。

写真はザンクト・マルティン：木組み建築の家を美しく飾るゼラニウム

写真はザンクト・マルティンのワインの醸造所

写真はザンクト・マルティン

旧村役場は、今はレストランになっていて、ワインを飲ませるようだ。
村の中心には15世紀から18世紀の小ぶりな、きれいな木組み建築の家が並び、それらは記念建造物保護の対象になっているそうだ。

写真はザンクト・マルティン：旧村役場

村内を小川Altbachアルトバッハが流れ、“美しいワイン村、絵のような景観をもった保養地”として人気が高いのも、尤もだと思われた。

写真はザンクト・マルティン：アルトバッハ

写真はザンクト・マルティンの教会前で

私自身はあまり好まないが、この町を称してよく使われる慣用語は“トスカーナ（伊）”のような景観・・・“プファルツのトスカーナ”だが、なんとなくわかる気がする。

観光局でもらったパンフレットにもこんな言葉があった。“ハールト丘陵にプファルツのブドウ畑の海・緑の波が打ち寄せている”と・・・。
　（8：50～10：00　）

写真はザンクト・マルティン

この村の丘の上にSchloss Kropsburgクロプスブルク城址（Dalbergダルベルク の騎士が13世紀の築城。1689年に罹災した。）があり、通りかかった散歩中のご夫婦に道を聞いて、丘への細道を登る。車とすれ違わないことを祈って一気に上がった。1.5kmで城址近くの駐車場に着いた。近くにレストランがあったがさすがに早く、昼食時でないとオープンしないようだ。

クロプスブルク城址まで近づくが私有地なので、見学は不可でした。

写真はSt.Maritnザンクト・マルティン：Schloss 　Kropsburgクロプスブルク城

また、人が登ってくるのはLourdesgrotteロールデスグロッテ洞窟があり、これを見ることや、先ほどのご夫婦のようにハイキングに来られた方のようだ。
（10：10～10：35）

写真はSt.Maritnザンクト・マルティン：Schloss 　Kropsburgクロプスブルク城の テラスからの眺望はこんな感じだと云う。

レストランに荷物を運んできたトラックの運転手に聞くと、山中を迂回していく道はずっと広いようだ。アドバイスに従って、Edenkobenエーデンコーベンへの道を走った。

山中から迂回し、降りて行った先に急に視界が開けた。素晴しい景観である。
そこにはブドウ畑が見事な美しさを見せていた。

ハイキングに来ていたドイツ人達もそれを見ながら休憩している。私共も“ドイツの秋、見ーつけた！”と思った。

写真はドイツの秋：ブドウ畑

なだらかな斜面を、ブドウ畑を両側に見ながらEdenkobenエーデンコーベンに向かって下りていく。

写真はドイツの秋：ブドウ畑

Edenkobenエーデンコーベンは8km先。古いワイン農家の多い村内だが、先ほどの景観でもう十分な気がした。

写真はエーデンコーベンの市街地

唯、教会前の広場にバイエルン王ルートヴィッヒ1世の像が立っていた。
像には次の言葉が書かれていた。

“私の青年時代に過ごしたプファルツ・・・私が愛したプファルツの土地、プファルツの民もこの土地を愛し、私も愛してくれた。この土地は私の家、いつの日か、私の愛する妃と共に訪ねてみたいプファルツである”と・・・。　
（11：00～11：30）

写真はEdenkobenエーデンコーベン：バイエルン王ルートヴィッヒ1世の像

写真はRietburgリートブルク：ブドウ畑

＜Rhodt unter Rietburgロト・ウンター・リートブルク＞
ブドウ畑の中を走って行くと、前方の山をSesselbahnゼッセルバーン（リフト）が二分しているように見えた。Rietburgリートブルク城址は海抜550mの山の上にある。
麓の駐車場まで4km。
ロト・ウンター・リートブルクは人口1,140人の小さなワイン村だ。

写真はRietburgリートブルク城址は海抜550mの山の上にある。

写真はRietburgリートブルクの葡萄畑

Rietburgリートブルク城址に二人乗りの腰掛リフトで登る。外気は5℃と寒い。森の中を高々としたリフトで上がって行くと、高所恐怖症の私には怖い。

歩いて登る人の姿を下に見て、220mの高低差を上がって行く。
プファルツ最初のリフトは560mの長さを凡そ10分で上の駅に着く。
往復二人でEuro12、帰りもこれで帰ることになる・・・。

写真はSesselbahnゼッセルバーン（リフト）

リートブルク城はRietリートのKonradコンラートという騎士が13世紀に築城したものだが、17世紀の30年戦争で罹災し、その後再び、再建されなかった。

写真はRietburgリートブルク城址からの眺望

登った城址からは素晴らしいライン平野の眺望を目の当たりにした。
これをバックにした写真を親切なドイツ人が撮ってくれた。
気分は実に爽快である。

写真はRietburgリートブルク城址からの眺望

＜昼食；麓のリフト駅傍のNobbis Waldcafeノッビス・バルトカフェで＞
Rietburg-Sesselbahnの駅傍　　12：25～13：00　　Euro 8（1,022円）
看板に出ていた、名物Federweisserフェーダーヴァイサー（発酵を始めたばかりのブドウ果汁）とこれもこれに合うZwiebelkuchenツヴィーベルクーヘン（タマネギケーキ）を注文した。

久しぶりの味でしたが、さてこんなものだったか！
Gulaschsuppeグーラッシュズッペ（カレー風味！の肉入りシチュー）を追加し、暖かいストーブの傍で食べた。

写真は名物Federweisserフェーダーヴァイサー（発酵を始めたばかりのブドウ果汁）とこれもこれに合うZwiebelkuchenツヴィーベルクーヘン（タマネギケーキ）

写真は麓のリフト駅傍にあったNobbis Waldcafeノッビス・バルトカフェ

＜Schloss Villa Ludwigshoeheシュロス　ヴィラ　ルートヴィッヒスへーエ＞
リフト駅の傍に宮殿がある。
1846～1852年にバイエルン王ルートヴィッヒ1世の夏の宮殿として建設される。ブドウ畑や栗林のあるイタリア的風景を王が思い出されて、古典主義（ポンペイ様式）のヴィラとしたそうである。

そういえば近くに栗の木がたくさんあり、ドイツ人達が盛んにイガをつぶして小さな中身をひろっていた。

今はラインラント・プファルツ州政府のものなっている。ドイツ印象派の画家Max Slevogtのギャラリーが常設された美術館やコンサートに使用されている。
館内を見なかったが、ちょうどゴヤ展が行われていた。　　　　　　　
　　（11：40～13：10）

写真は右下に見えるシュロス　ヴィラ　ルートヴィッヒスへーエ

＜Ilbesheimイルベスハイム＞
28kmと比較的距離もあったが、美しいRathausラートハウスがあると聞いて、訪ねた。

写真はイルベスハイム周辺の葡萄畑

写真は美しいRathausラートハウス

木組み建築のイルベスハイム村役場は確かに美しかったが、他に何もない。

周辺はブドウ畑で、ゆったりした光景がみえる。
人口510人の小さなワインの村でした。　　
（14：10～14：40）　

写真は美しいRathausラートハウス

写真は村中の木組みの家

1200年以上の歴史を持ったワイン村・Edesheim エデスハイムを求めて走り回ることになった。村には行ったが、肝心の古城ホテルが見つからない。

何度か同じ道を行き来するうち、街路樹の裏に辛うじて、ホテルの案内板を見つけた。33kmほどの距離でなかったはずで、多分3倍走ったようだ。

写真はWappen・Edesheimエデスハイムの紋章

写真はEdesheimエデスハイム ：ドイツワイン街道・ortsansicht
Edesheimエデスハイムの景観

ここも人口2,300人のワイン村です。古城ホテルの城門をくぐり、周辺にブドウ畑が広がっている様子を見ながら、中に入った。
Hotel Schloss Edesheim古城ホテル　エデスハイムに16：00に到着。

ホテルの周辺は駐車している車で一杯なので、ホテルのレセプション前まで乗り入れさせてもらった。

写真は古城ホテルの城門

シュロス エデスハイム ホテル

荷物を4階まで運んでもらい、チップEuro5を手渡す。これだけのホテルなので、てっきりリフトはあると思っていたが、古城ホテルらしく？！設備はなかった。

写真は城の周辺のブドウ畑

写真は城の周辺のブドウ畑

広く、シックな部屋の窓の下には、まだ黄葉までいかないブドウ畑、城の濠を改造した池、固定ステージのある野外劇場が見える。

歓迎の果物を載せた皿、"Edesheimer Schloss" 古城ホテルブランドの赤ワイン2007年（Spaetburgunder Rotwein trocken）が1本デスクの上に置かれていた。更に嬉しいことにガス抜きの美味しい水が1本サービスされていた。

写真は古城ホテル　エデスハイムの部屋から見る広大な葡萄畑

早速、城の周辺を散策し、ブドウ畑で熟したブドウの房も見つけた。

写真はエデスハイム城の熟したブドウの房

黄葉した銀杏の大木は館の4階までにとどくほどで、向かって右から二つ目の私共の部屋がわかった。

写真は古城ホテル　エデスハイム