2017/07/13 - 2017/07/18
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binchanさん
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7月18日火曜日、9:06。
今日は帰国日なので午前中しか観光できません。タクシーで効率的に水にまつわる場所を巡っています。
水力発電所、分水工、農田水利會の展示と見た後は河川にある進水口(取水口)を見に行きます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
9:06、私が農田水利會の展示を見ている間に、運転手さんは水利會の人を捕まえて進水口について聞いてくれていました。なんて協力的な方なんでしょう。
その情報をもとに進水口に向かいます。 -
9:08、濁幹線二號進水口到着。
1920年に建造されて以来ずっと使われている進水口です。 -
進水口水門のすぐ先に沉砂池があります。この先はもう八卦池です。
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給水貯水槽がありますね。何に使っていたのでしょうか。
傍らのゴミ箱に「南無阿弥陀仏」の文字。 -
沉砂池の底を浚渫する装置かな。
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では次の進水口へ向かいます。
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9:14、三號進水口。
清代嘉慶年間に最初に建設され「中國仔水門」の異名があります。さすがにそのころの水門が残っているわけではありませんが、現在もこの場所で取水しています。 -
濁水溪からの導水路。あの濁水溪に直接水門を設置したのでは、台風一発ですぐ押し流されてしまいます。
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運転手さんも興味深げに見ています。仕事とはいえ、妙なことにつき合わされているんですが、なんだか楽しんでいる様子。今回もいい運転手さんに出会えたぞ。
この方、実は台北出身。ご家族は台北暮らしだそう。斗六へは働きに来ているとのことですが、こっちの方が稼げるんでしょうかね。 -
ずいぶん砂が溜まっています。本当に取水できているんだろうか。
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濁水溪の河川敷。遠くかなたまで続いています。攔河堰の完成以降は下流部分の水量が減っていることでしょう。
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上流方面。ただの農地にしか見えませんが堤防の内側です。
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砂利の集積場でしょうか。
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三號進水口の水は、分水工八卦池から濁幹線取水口で分水された水路に直結しています。どこで沉砂しているんでしょうね。
では次の進水口へ。 -
9:24、一號進水口付近。
実際のところ一號進水口は発見できませんでした。運転手さんが聞いた情報も、私が調べた場所もこの付近なのですが、水門が見当たりません。 -
一號進水口は現在もう取水はしていないという情報もあったので、撤去されているのかもしれません。
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堤防の上から探してみましたがやはり何もない。
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すぐ近くに彰雲大橋が通ります。
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この写真とは関係ありませんが、この周辺には自來水(上水道)の浄水場がたくさんありました。斗六周辺の水道水は地下水と濁水溪(集集攔河堰)から主に取水しています。分水工へ流入する前に取水しているらしいので、このあたりに取水口があるのかもしれません。
ちなみに、それだけでは不足が予想されており、新しく建造した湖山ダムに新たな浄水設備を建設中だそうです。 -
では、次の目的地へ向かいます。
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9:30、斗六大圳林内水門。
斗六大圳は1940年に計画されましたが、実際に完成したのは1950年代です。この水門の正確な完成年は調べきれていません。 -
少なくとも1951年にはあったと思われるこの取水口、清水溪に小規模な堰をつくって斗六大圳が取水していました。現在は集集攔河堰からの水路もここから追加で取水しています。そのために堰が強化され安定した取水量が得られているそうです。
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この日の水量はあまり多くありませんがそれでも怖いくらいの流れです。
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この先で林内分水工への水路と斗六大圳が分岐しているはず。
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斗六大圳進水口と書いてあった壁の裏側に回ってみます。
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裏側にも文字が。
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戦後、アメリカの資金援助を得て完成したため「中美合作」(中国アメリカ協同)の文字。
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清水溪を眺めてみます。
堰の上流なので流れがないように見えますが、この堰(斗六堰)は完全に流れを堰き止めるのではなく、水量が堰を越えると自然に流れるような仕組みになっています。 -
それにしても山が見えると落ち着く。
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ここにある堰(斗六堰)は攔河堰水路の予備水源であり、また排砂の役目もあると集集攔河堰のサイトにあったけど、沉砂池があるのかな?航空写真では池があるようにも見えますが、実際には確認できませんでした。
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ちょっと高いところに登ってみます。
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斗六堰がばっちり見えました!
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この堰の下を集集攔河堰からの導水路が通っているらしい。
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堰によって魚の遡上が妨げられないよう、魚道が作られています。
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魚道上流の水路。
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下流の水路。こんな狭い入口を魚は探し出せるんだろうか。
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私が見学している間に運転手さんはまた情報収集してくれていました。
濁水溪の南岸に古い鉄橋の橋脚が残されているとのこと。それを見に行ってはどうかって。その橋脚は糯米橋墩(もち米橋脚)と呼ばれるもので、かつてセメントが高価だったころ、レンガや石材を固める素材としてもち米や石灰を用いて作られたことから名付けられています。糯米橋墩そのものはそれほど珍しいものではないようですが、見られるものならぜひ見たい。実は存在自体は知っていたのですが、アクセスできる道が見当たらず予定に入れてなかったんです。
実際のところ、やはり道がなく見ることはできなかったのですが、そんなことを調べてくれるのがうれしいです。最初に金額は決めてあるので、余計なところに寄れば寄るほど彼にとっては損なのに。 -
9:56、林内でなぜか肉圓をごちそうになりました。
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暑い中で熱い肉圓(餡はおそらく豚肉と野菜、皮は米粉)。運転手さんはさらにスープも飲んで、汗だくになってました。でもプルンプルンでとってもおいしかった。ごちそうさまで~す。
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10:10、濁水を見るならココだ!ということで彰雲大橋の途中で停車。これはまずいんでないの?急いで車窓から写真を撮って「もう行きましょう」と促しました。
この運転手さんもね、走行しながらスマホなんですよね(15日に乗った女性ドライバーもそうだった)。そこがちょっと怖い。私が依頼したことでスマホを見ることになるといけないので、走行中に行き先について注文を言わないようにしていましたが、普通にLINEとか返信しちゃうんですよ。危なくないですか、って言っても全く気にしていないし。台湾では毎回のようにタクシー観光していますが、こんなにスマホを使いながら運転する人は初めて。雲林だからなのか、そういう時代なのか…。今後は自分も何か対策せねば。
この後は高鉄彰化駅へ、そこから空港へと向かいます。
つづく
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